なんでも小泉政権の責任?:今の外交に傷として残っているのは民主党政権発足後の・・・ | 中川秀直オフィシャルブログ「志士の目」by Ameba

なんでも小泉政権の責任?:今の外交に傷として残っているのは民主党政権発足後の・・・

秘書です。

なぜ、民主党政権が望んだ「友愛の海」が実現できなかったのか、失敗の総括を国民に披露すべきです。それは小泉政権のせいなのですか?



■「時代錯誤」仙谷氏が小泉元首相の靖国参拝を批判
産経新聞 12月28日(火)0時8分配信

 仙谷由人官房長官は27日のフジテレビ番組で、靖国神社参拝を6年間続けた小泉純一郎元首相の対中外交について、「非常にアナクロティック(時代錯誤)で、非常にまずい外交だった。今の外交にも傷として残っている」と批判した。

→なぜ、いまここで、日本政府首脳が靖国参拝に対する非常にアナクロティック(時代錯誤)な批判を展開するのか、疑問です。日本の経済力を今年抜く中国にとって、歴史カード以上にもっと有効なカードは多数出てきおり、中国国内の政権批判につながりかねない歴史問題はむしろ扱いたくないはずです。自民党の政権より民主党の政権のほうが対中外交は良い、ということをいいたい国内向けメッセージなのでしょうが、相手国に対する配慮に欠けた発言ではないでしょうか。

→また、「今の外交にも傷として残っている」ということは、小泉政権以後の日中双方の努力を認めないということを意味しており、結果として関係改善に努力した中国指導部のメンツを傷つける発言になっています。安倍政権下の首脳外交について、中国の温家宝首相は、安倍首相の訪中を「氷を砕く旅」、温首相自身の訪日を「融解の旅」と称していました。これらの首脳外交が失敗だったという総括だとすれば、中国側指導部に対する批判を含むことになります。これらの首脳外交で「戦略的互恵関係」が確立していくわけですが、小泉政権のことが「今の外交にも傷として残っている」ということは、これらの日中首脳外交の成果を否定するものです。また、現在、菅首相が金科玉条とする「戦略的互恵関係」の概念そのものをも否定していることを意味します。「今の外交にも傷として残っている」という発言は、事実としても、日中関係の発展の観点からも、日中首脳間の信頼関係を築いていく観点からも不適切ではないでしょうか。相手国のことへの配慮がない、国内政局、国内世論対策だけの発言は国益にとってあまりいいことではないのでは?

→今日この時点の外交に傷を残したのは何か?民主党政権誕生による日米同盟関係の弱体化、昨年12月の民主党大訪中団による日米中正三角形論の展開、そして今年の尖閣漁船衝突事件の政権の対応の失敗です。日本における民主党政権誕生は、東アジアの不安定要因になった、と世界史に残らないよう、民主党政権に求められているのは、この1年間の政府・民主党の判断の誤りが日本国民を不安に陥れ、東アジア情勢を不安定化したとの全面的な自己批判です。