キモノとビーズの小粋なカンケイ
着付講師Kaikoとビーズ作家NAGOMI の小粋なコラボ。
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vol100『何はともあれ、浴衣!』

『何はともあれ、浴衣!』

 

 3年ぶりに戻ってきました、東京。

 日常の光景になってきたのかもしれないけど、まず、飛行機が近い。都心の真上を飛んでいる。パイロットや乗客と目が合うんじゃないかと思うくらいです。

 買い物では、いちいちまごつく。決済方法が色々ありすぎて、ポイントも今や、あれもつくこれもつくで面倒くさい。いや、面倒くさいから、皆さん、ケータイにお財布を入れて、一つで済ませるのでしょう。

 そして、あれ!3年前から拡大、増殖してる。シェアサイクル、電動キックボード!小さな店舗の軒先とか、小型マンションの掃き出し窓の下とか、道に面してればどこでもか!みたいな増え方で、うちから半径500メートル圏内に10箇所以上も。

 夜の車通りを、パッカーンと背中の開いた服の女の子が、電動キックボードに乗って、みるみる遠ざかっていく。アニメのワンシーンみたい。乗ってみたいけど、恥ずかしい。若者の乗り物のような気がする。その前に、ケータイに新しいアプリを入れることに慣れろよ、と言われそうです。

 ずっと更新してないタスクが溜まりに溜まって、自分、セピア色の世界の住人みたい(笑)。今にもこの社会からこぼれ落ちそうですが、ボーッとしてたら、人間ばかりでなく、きものにもカビが生えちゃう。季節が季節だけにね。

 夏なんだ、暑さに負けそうだけど、歯を食いしばって?何はともあれ、浴衣。浴衣から!

 

ビーズとキモノの小粋なカンケイ

kaikoのきもの便り引越し記念号!

・・・のわりに、後ろ姿。

急激な面相の変化についていけません。

でも、これはわたしの『着る宣言』。

宣言したら景気づけにちょっと呑みましょうということで、

杉玉の前にいます。

 

vol99『社交場デビュー』

『社交場デビュー』

 春は恋の季節。
 日が昇って、窓が明るみ、ピュイピ・ルルーと聞こえてくると、またアイツだなと思う。
 寝室側の窓から見下ろせる、隣家の屋根の太陽光パネルの上。はい、やっぱりいました、ぽつんと一羽、磯ヒヨドリくん!30メートルほど先の栴檀の木の方を向いて、しきりに鳴いている。
 その栴檀の木には、ひっきりなしに磯ヒヨドリの往来があり、そこが、彼らの社交場であることが分かる。「俺の声どうだい♪」「そうね、なかなかの美声ね♪」とお見合いの真っ最中。盛んに鳴き交わしあうので、木全体が合唱でもしているかのように騒がしい。太陽光パネルの君の声なぞ、ほとんど囁き声じゃないか。まだ若いのか、身体も小さく、初めて恋の歌を謳うかのように自信なさげ~な声なので(初々しい)つい話しかけてしまう。
 君、君、そこで、そんな小っさな声で。彼女らには届いてませんよ~。あっち(栴檀)へ行ってみないのかい?
 向こうには、身体の大きな、羽の青も鮮やかな雄達がいて、成熟した雌達と歌を交わしあい、頬寄せ合ってダンスして、これからどうする?二人きりでどっか行こうかってんで、大人の世界へと・・・・いや、君には似合わない!オクテの君には、恋の駆け引きなんて、とてもできまいし。君が傷つくのは見たくないし。
 あっち(栴檀)へ行ってほしいのか、行ってほしくないのか(笑)。毎日、決まって同じ所にぽつねんといるのを見る度に、分からなくなってきた。君が、ソーラーパネルを卒業するのはいつなのか。これは生き物の宿命。種をつなぐための試練。卒業しないのも困るのだ。あっち(栴檀)へ行って、こっち(ソーラーパネル)に彼女を連れてこい!!
 3月1日(水)。ついに、社交場デビューを目撃。こっちからあっちは遠かった。簡単ではなかった。アイツらしく、途中の屋根を経由。そこでしばらく、遠慮がちに様子をうかがっているのを、行け、飛べ、と固唾をのんで見守ること30分。ついに、ついに、栴檀へ。
 「どんだけ暇か」と夫に呆れらながら、寄せては返す感動の波に何度も浸るのでした。

 

 一方、ベランダには、いつの間にやら一羽の雀。窓の内側をのぞき込んでは、人をからかいにやって来ていたが、間もなく2羽になり、見せびらかすかのようにむつみ合うので、目のやり場に困るのよね~。春もたけなわ。ソーラーパネルの君の恋は成就したのだろうか。きょうから4月です!

 

ビーズキモノの小粋なカンケイ

kaikoの着物だより2023年3月号(3月の内に更新してるはずだった・・・!)

3月、なんと、宮崎から「きものの友」がミモザとともに高知上陸!

迎えに行った空港で、彼女とわたし、同じ車種・同じ色の車に乗っていることが判明し、ちょっと興奮。

植物好きの彼女は、牧野植物園でキラキラ目を輝かせ、夜は料理屋の女将さんとも花談義。

女将さん、自転車で家まで取りに走って、珍しい色のヴィオラを彼女にもたせてくれたのでした。

こんな女将さん、初めて!花好きの心はかくも通い合うものなのか。

花と来て、花と帰った彼女。友情の花、感謝の花をありがとう!

ご縁の始まりの会津木綿はミモザ色。春は黄色い花が多いけど、もうミモザ色にしか見えん!

お土産のお菓子「京のよすが」。雅!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

vol98『福ふたり』

『福ふたり』
 2月4日、立春。香川から友人夫婦が初来高!
 前日は節分。機嫌良く豆を煎って、鬼は外、福は内~やる気満々。すがすがしく友を迎えるのだ~♪・・・のはずであったのに、夫の酒の失敗で、機嫌最悪の節分の朝を迎えた。
 正体不明の夫のズボンを脱がせば、ジャラジャラ~ン、小銭が飛び散り、そこから先は、本人も、世話する人間も地獄道。おかげさまでまんじりともできずに朝を迎え、癇癪玉バクハツ。馬鹿っ!鬼っ!出てけ~!と、夫に小銭を投げつける始末である。
 鬼はどっちでしょうね。その夜、ヒイラギを飾り直していたら、ぶっすり刺された。「鬼」判定を下されたんでしょう。落ち込む。豆煎るも味気なく、ポリン、ポリンと豆食む音をこめかみに聴きながら、わが鬼にご退散を願うばかりなのであった。
 明けて2月4日。麗らかな春の陽ざしの下で友人夫婦に再会!一緒に湯につかり、豆投げないで銭投げた話を、友が笑い転げてくれ、すっかり邪気を取り払ってくれた。いいぞ、立春感が膨らんできた。
 元は夫同士が親しく、結婚報告をかねて宮崎(当時)へ来てくれたのが最初。2度目に会ったのは、彼らの転勤先、大分だった。

 夫たちの都合がつかず、私達だけで待ち合わせした別府駅。改札の真ん前を陣取り、手作りの大旗を掲げていた彼女が鮮烈でした。『○○様!ようこそ大分へ!』人波の先頭に、わたしの名前がデカデカと踊ってる。それ持った人は、今にも改札飛び越えてきそうな大型犬(毛艶のよい、美人のレトリーバーです)のような人なつこさで跳ねているのだよ?そんな彼女のガイドで、手ぬぐい片手に、地元の穴場銭湯(温泉)怒濤の5カ所巡りが面白すぎた。「初めまして~から、いきなりディープな風呂巡りか?」って、夫達は驚いていたけど、それ以来のフロ友。彼女とフロはセットでないと!笑
 なにはともあれ、2023年の高知。ときは立春。銭降って地固まり(?)香川より『福ふたり』来たる。ともに春を飲食し、湯浴みして、植物園で祝福の陽を浴びた。福寿草を見つけて、縁起良し。よーし、きょうからがわたしの新年だ!と思う。また鬼が入り込みそうになったら、ふたりの福が立ち会ってくれた、この日の誓いを思いだそう。

 

ビーズキモノの小粋なカンケイ

kaikoのきもの便り2023年2月号(毎度の滑り込み!)

1月4日に実家から持ち帰った万年青

名のごとく青いまま、実も瑞々しいまま

                           いつまで?玄関の出入りのたび、不思議

を締めたくなりました

イタリアの家庭料理のお店、ちょうどよいじゃない?

2月終わってしまうから、コート姿も。キモノ的な洋コートは好きな服のブランドから。

みなさん、まもなく3月。春の装いでお会いしましょう!

 

 

 

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