キモノとビーズの小粋なカンケイ -5ページ目

vol92『友情出演』

『友情出演』
 3月3日、伊勢木綿に春らしい色の半幅帯など締めてみる。友情出演、ミモザ。
 ヘビイチゴと名付けられた帯留めは、宮崎にいるキモノの友から。ミモザもまた、この友のお家の庭からやってきた!

 ミモザの花言葉は何だっけ。「感謝」。春の贈り物にぴったり。なになに、「友情」という花言葉もあるのか!
 というわけで、この日のきものを選びました。

 伊勢木綿は、宮崎で暮らした頃に誂えたものだし、半幅帯も宮崎の織り元さんの手織り木綿で、彼女との思い出が詰まった、友つながりの取り合わせ。長きにわたる友情に感謝!
 「友情」の花を、このブログを見てくれる人たちへはもちろん、世界中に配り歩きたいような気持ちでニュースを見ています。大事な友人の暮らす場所を奪ったり、壊したいと思う人なんていない。ましてや、友人と戦いたい人などいるもんか。
 さておき、日本の、四国の、高知の、とある町のわたしは、きょうの平和に感謝して、ちらし寿司をつくる。

 夫が帰ったら、互いに盃を傾け、ほんのり桃のような頬になりたいわぁ・・・と思っていましたが、夫の帰りは10時を回り、仕事モードをひきずっているのか、たいそう不機嫌で、雛の夕餉は単なる摂取に終わってしまったのでした。
 それでも、せっかくだから!
 気乗りしない夫に、何枚か写真を撮ってもらったら、カメラ目線でニッタリと笑う画像はとてもお見せできるシロモノではなく・・・。アルコールなしで、桃のような頬も叶わなかったので、ミモザに友情出演してもらい、助けてもらったというわけなのでした。

 本日のおまけの画像は、高知の春の味覚。のれそれ。穴子の稚魚です。キモカワイイ?透明感のある美人さんたち、おいしいんです。

    

  

                                         

 

                                     

 

Vol.91 『春の足音は黄色い』

『春の足音は黄色い』

 今年は、町なかを、じわじわと黄色が浸食してゆくような春の印象です。
 去年の今頃を思えば、なんという違いか。母の病が癒えて、花木の色や匂いが甦ったかのよう。春の精気を、目や耳や鼻から、これ以上できないってくらい体の中に取り込もうと欲張る。自分も生き物の一部となって何も考えない。ただ、在る。みたいな境地。にはなりません(笑)!
 好きな黄色い花は何ですか。
 やっぱりロウバイ。静かに色を失っていくのが惜しくて、夜風に漂う満月ロウバイの香気をわざわざ嗅ぎに行ったり、落ちた花をお皿に浮かべてみたり(おいしそう)。

 水仙はあまり好きではないけど、あたたかい日向の香りを嗅ぐのは、土が太陽にぬくめられた匂いなのか。
 マンサク、サンシュユ。適度に隙間のある枝花が特に好き。花の形も好き。
 とすると、レンギョウ、ミモザなどは、かたまって見えるから景色を浸してゆくように思うのかしら。春を連れてきてくれる色だから、わたしも浸されて、埋もれたい。
 そういえば、福寿草祭りはコロナで中止になったなあ。
 たまには、家できもの着て、帰ってきた夫に「どうぞ」なんてお酌でもしてみるか。
 と、黄色い会津木綿を出してみる。帯は母がくれたイカット(インドネシアの絣)。常磐色の帯揚げ、香色の帯締め。アジアの手仕事の布をストールにして。

 いいねイイネと思いながら、またしても着ないで遊んだだけの2月26日。快晴。

           

 

 

 

 

 

vol90『福鬼福豆』

『福鬼福豆』

節分。なにも、2月だけのことではないのだけど、ここを境にして明日から春、という気持ちが、

他の季節とちょっと違う気がする。寒さの中、春の気配に目や耳を澄ます時期だからでしょうか。

心の鬼(邪気)を追い払って、福を呼び寄せられる心身になりたいなあ。

と言いながら、恵方巻きも豆まきも、特に行事らしいことをしなかったけど、

いただいた「福」あります!そうだ、ブログでお福分けだ(笑)!

一応きものブログなので、節分に着るならば・・・の取り合わせも。

久米島(かどうか不明)の、黄色の縞は鬼のパンツ♪今年の干支もトラだしね!

緑の帯の柄(地紋は松葉ですが)、ヒイラギにも見えませんか?

ああ、いま、わたしに足りないのは、これを着る元気だけです(笑)!

節分と、きものの友(ブログ楽しみにしてるとメールくれました)に背中を押されて、

久しぶりのきもの時間。これも、いただいた福です。

地元のセンパイから、福鬼の生菓子。東京のきものの友からは、お豆の詰め合わせ。

2月3日、土佐の木曜市では、菜花のおまけ(笑)。

見てくれた人には、その菜花束(なばなたば)を!立春大吉!!