1232)わか・さざ50年史(35)2002年12月改正ーG.U車が幕張へ転入(YEAR-30) | 千葉の鉄道、そして Now & Then

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の続きです。

 

 次の 2002年12月1日改正では、中央東線方面で 特急「あずさ」「かいじ」・定期夜行急行「アルプス」を担っていた松本車両センターの183・189系が、新製E257系0番台に置き換え完了しました。「アルプス」は定期としては廃止になり臨時化、183・189系は関東各地に転属となりました。高崎・田町・豊田・幕張へです。

 このうち、当時183系の定期運用をもっているのは幕張のみでしたので、松本からの転出車のうち、グレードアップ車はおもに幕張へ、となりました。

 

 こうして幕張の183系は 中間車がグレードアップ車(側窓の高さ拡大および座席位置アップ)になり、前年に廃止されてしまった183系グリーン車との差が 少しですが縮まったものです。

 初めて乗った時、座席前に入るのにうっかりツマ先をぶつけやすかったのを思い出しました(笑)。

 

 クハ183だけは東京地下駅への乗り入れ(当時 定期特急はしおさいのみ)の関係から、もともとのクハ183-0やクハ183-1500番台が残され G.U車になることはありませんでした。

 

 この転属ですが、中央東線特急のE257系化は2回にわたって行われましたので、2002年の秋ごろ(つまり2002年12月改正で中央東線置き換えが完了する以前)から 幕張の183系には中間車がグレードアップ車になったものが出現してきました。

 

 2002年10月15日頃 3070M わかしお20号 マリ5 

 雨でわかりにくいですが、中間車が太帯になった編成を撮ったのはこれが初めてでした。

 安房鴨川~安房天津で。  

 

 2003.5.4 16:43 9046M~9048M「新宿さざなみ」(当時は1往復のみ) 

 千倉15:31→17:19千葉→18:07新宿 

 マリ9 クハ183-31・・・クハ183-32→新宿方   

 

 

 2003.9.14 14:26 5166M➡16M さざなみ16号 

 マリ第1編成

 君津まで各停の東京行き。各停区間でも「さざなみ」表示ですが、列車によって各停区間では「普通」の表示になるものもありました。それは下りだったか?

 

 16M後追い マリ1

 この時点では、1・8号車の在来クハの帯は ごらんのようにまだ細帯のままですが、後に塗り直されて 1・8号車は細窓に太帯といういでたちに変わってゆきます。  

 

 このように 千マリの183系8連組(2000年12月改正でサロを抜いて8連になった)の中間車は両端のクハ以外はほとんど松本からのグレードアップ車になり、両端クハとは窓の高さが違うという ちょっと珍奇な新しい姿になっていったのでした。

 

 しかし こうなると以前のような細窓で全編成がスッキリととおった編成美が懐かしくもなります。ということで、以下、細窓&細帯の編成美を。

 

 

 2002年11月、新前橋の165系がいよいよ末期ということで、出張してきて各地でイベント列車が走り、そのときの1コマ↓。

 この記事1枚目の写真以降で、もう松本からグレードアップ車が転入していた時期ですが、まだ細帯(非G.U.車)で組んだ編成も混在していたころです。

 

 2002.11.16(土) 館山で 

 9102M 1号車クハ165-151(高シマS-10編成)と、5159Mさざなみ9号 クハ183-1532 マリ12

 マリ12は 2号車も見えますが、ごらんのように在来の細帯車。 

 

 165系6連(3連X2)は9101M~9102M「リバイバル内房号」。新前橋の165系が末期を迎え、内房線、外房線、総武・成田・鹿島線 ならびに北関東方面でリバイバル運転が行われました。

 館山①に12:19着9101M、折り返し14:15発9102M の間 お披露目されています。

 クモハ165-106 モハ164-70 クハ165-138(S-9編成)+クモハ165-118 モハ164-76 クハ165-151(S-10編成)→両国方 

 この翌日は「外房」、翌週は北総3線で実施。

 

 2002.7.27 館山電留線

 マリ4 クハ183-28 M'Mー1031 M'M M'M クハ183-39←館山方(奥側) 

 クハ183-39 は、1974年2月に事故廃車になったクハ183-17の代替え新製車です。

 

2002.7.27 5168M~3018Mさざなみ18号 マリ4  

 上記の編成が運行に就きます。

 タテ16:01→18:05トウ(京葉線ホーム) 

 クハ183-28 M'Mー1031 M'M M'M Tc-39←タテ方  

 スッキリ通った細帯がスマート。

 

     ◆     ◆     ◆

 

 以下、段違い編成を。

 両端のクハはいずれも窓上下が狭い在来車ですが、塗分けがもとのままのタイプと 中間車の太帯にあわせて太くしたタイプがあります。

 

 2003.4.22 13:28 3009M~5159M さざなみ9号 マリ10  

 トウ11:30→13:32タテ 

 クハ183-33・・・クハ183-34←東京方 

 那古船形~館山  

 中間車6両が太帯。両先頭車は上下が狭い窓に細帯。

 

 2003.4.22 13:28 3009M~5159M さざなみ9号(後追い) 

 クハ183-34 マリ10 那古船形~館山  

 

 同じ2003.4.22 16:03 5168M~3018Mさざなみ18号 マリ2 

 クハ183-36 モハ182-1002 モハ183-1002 モハ188-1 モハ189-1 モハ188-42 モハ189-42 クハ183-35←館山方 

 館山16:01→18:05東京 

 先頭車の183系0番台のクハは細窓ですが帯の塗分けが修整され、中間車と同じ太さの帯になりました。さらに189系のMM'ユニット2組が7・6・5・4号車に組み込まれています。

 

 同日4月22日 5168M~3018Mさざなみ18号(後追い)マリ2  

 Tc3-36 M'M3-1002 M'M9-1 M'M9-42 Tc3-35←タテ方 

 4~7号車は189系(9で表示、3は183系)。

 

 

 では、松本にいたクハ183・クハ189のG.U.車はその後どうなったかというと、田町・高崎などへバラバラになり 臨時列車・団体列車用とされ、そちらでは先頭車がG.U.車、中間車が窓の上下が狭い従来車、という 幕張とは逆の組み合わせが一部で出現したのでした。

 その中には、クハは 片方だけがG.U.車という編成がありますが、それは183系では「あずさ」の、189系では「あさま」の指定席が組みこまれる側のみがグレードアップ車改造を受けたから、という理由によります。具体的には、183系「あずさ」では 奇数方松本寄り9号車側が指定席、189系「あさま」は逆に 偶数方上野寄りの1号車側が指定席でした。よって、189系は EF63と連結されるクハ189-500番台がG.U.改造というケースが多いです。

 

 次号 では、団臨で千葉地区に乗り入れてきた田町車など、中間車にオリジナルの細帯車、先頭車に太帯G.U.車を組み込んだ、幕張とは逆パターンの編成を見てみます。