
【はじめに】
はじめまして。弁護士の長野智子と申します。
このブログでは、法律や社会の出来事を通して「人が人を信じるとはどういうことか」「安心して生きるとは何か」を、日々の出来事や思索を交えながら綴っています。
弁護士として歩んできた年月の中で感じたことは、法よりも先に“心”があるということ。
誰かの痛みや戸惑いに静かに寄り添うことが、最も確かな解決の糸口になる、そう信じています。
どうぞ、気軽に読んでいただき、時に立ち止まり、何か一つでも心に残るものを見つけていただけたら幸いです。
【弁護士長野智子に法律相談等をご希望の方はこちらから】
http://chi-sei.jp/access.html
はじめまして。弁護士の長野智子と申します。
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弁護士として歩んできた年月の中で感じたことは、法よりも先に“心”があるということ。
誰かの痛みや戸惑いに静かに寄り添うことが、最も確かな解決の糸口になる、そう信じています。
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【投資】「もっと早く始めていれば…」その後悔を未来への教訓に変える
「8年前から投資を始めていたら、今ごろ資産はどれほど増えていただろう。」
長期投資をしている人なら、一度はそんな計算をしたことがあるのではないでしょうか。
そして、その数字を見て落ち込むことがあります。
「あの時始めていれば、もっと自由に旅行を楽しめたかもしれない。」
「ホテル選びで迷わずに済んだかもしれない。」
「欲しかったものも、気兼ねなく買えたかもしれない。」
しかし、この「もしも」の世界には終わりがありません。
10年前なら。
20年前なら。
そう考え始めると、今ある資産ではなく、「失ったかもしれない利益」ばかりを数えるようになります。
でも、本当に大切なのは過去ではなく、未来です。
過去の自分は、その時点で持っていた知識や環境の中で判断していました。未来の株価も円安も知ることはできませんでした。
だから責めても何も変わりません。
一方で、この後悔には大きな価値があります。
それは、「次の世代には同じ後悔をさせない」という教訓になることです。
若いうちから長期投資を始めることは、お金以上に「時間」という最大の資産を味方につけることです。複利は、運用期間が長いほど力を発揮します。
そして、私たち自身も、「もう遅い」と考える必要はありません。
57歳でも、65歳でも、人生は続きます。これからの8年、10年、20年という時間もまた、未来から振り返れば大切な長期投資の期間です。
投資の世界には、こんな言葉があります。
「木を植えるのに一番良い時期は20年前。二番目に良い時期は今日。」
過去を悔やむことよりも、「8年後の自分が、今日始めて良かったと思える選択」をすること。
そして、資産を増やすことだけでなく、その資産で家族との時間や旅行、人生の喜びを味わうことも忘れない。
後悔は消えません。
でも、その後悔を未来への教訓に変えられたとき、初めて意味のある経験になるのだと思います。
新NISAが2027年1月に改正へ。積立投資枠で債券ファンドが購入可能に
新NISAが2027年1月に改正へ。積立投資枠で債券ファンドが購入可能に
人生後半の資産形成には大きな追い風となるか
2027年1月から、新NISAの積立投資枠で債券ファンドが購入できるようになります。
これまで積立投資枠は長期の資産形成を目的として、対象商品が厳しく限定されていました。
そのため、実際にはオルカンやS&P500など株式中心のインデックスファンドが主役でした。
今回の制度改正により、低コストの債券インデックスファンドも積立投資枠の対象となります。
一見地味な改正ですが、特に50代、60代の投資家にとっては非常に大きな意味を持つ可能性があります。
なぜ人生後半の投資家には朗報なのか
資産形成期の20代、30代であれば、暴落はむしろ歓迎です。
安く積み立てられるからです。
しかし、50代、60代になると状況は変わります。
定年が近づき、資産を「増やす時期」から「使う時期」へと移っていきます。
この時に怖いのが取り崩し直前の暴落です。
例えば、リーマンショックやコロナショックのような急落局面で生活費を捻出するために株式を売らなければならないとどうなるでしょうか。
安値で売却を余儀なくされ、その後の回復局面で戻ってくる資産まで失ってしまいます。
これを避けるための「クッション」として、債券ファンドという選択肢が広がるのです。
債券を組み入れると値動きは穏やかになる
株式100%は長期リターンが期待できる一方で、値動きも非常に大きくなります。
一方、株式60%・債券40%のような配分では、一般的に値動きが緩やかになります。
モーニングスターの分析では、株式100%ポートフォリオが約11%下落した局面で、株式60%・債券40%では約8%程度の下落に抑えられたというデータがあります。
もちろん下落は避けられません。
しかし、「少しでも下落幅を抑える」ことが、長期投資を続けるうえでは大きな意味を持ちます。
「債券より現金でいいのでは?」という考え方
一方で、
「債券なんて持たずに現金で十分では?」
という意見もあります。
この考え方にも一理あります。
現金には価格変動がありません。
信託報酬も不要です。
最近では預金金利もわずかながら回復し、利息も受け取れます。
一方、債券ファンドは「安全資産」と言われますが、決して値下がりしないわけではありません。
近年のように金利が急上昇した局面では、国内債券ファンドでも5年間で15%前後下落したものがありました。
「債券=絶対安全」というイメージは誤解です。
それでも債券が役立つ場面
ただし、債券には株式とは異なる値動きをするという特徴があります。
例えば2024年以降のように、海外で利下げ期待が高まり、円安も進んだ局面では、先進国債券ファンドが30%前後上昇した商品もありました。
株式とは異なる動きをする資産を組み合わせることで、資産全体のブレを小さくする効果が期待できます。
資産運用で考えると、
- 攻め:株式
- クッション:債券
- 守り:現金
という役割分担になります。
では、NISAで債券を持つ意味はあるのか?
ここが最も重要なポイントです。
実は、「非課税メリットを最大化する」という観点だけで見れば、NISAで債券を持つ合理性はそれほど高くありません。
期待リターンが高い資産ほど、非課税の恩恵は大きくなるからです。
その意味では、若い世代が長期運用するなら、株式中心という考え方にも合理性があります。
では、なぜ今回の改正が歓迎されるのでしょうか。
答えはリターンではなく、継続するためです。
暴落時に「売らないため」の債券
投資で最も大きな失敗は、暴落そのものではありません。
暴落に耐えられず、底値で売ってしまうことです。
人は想像以上に、資産が減ることに弱い生き物です。
頭では「長期投資」と分かっていても、資産が30%、40%減れば不安になります。
そんな時に、債券を組み入れて下落幅を少しでも抑えられれば、冷静さを保ちやすくなります。
つまり、債券ファンドの価値は「高いリターン」ではありません。
暴落時でも投資を続けられる仕組みを作ること。
これこそが最大の役割です。
おわりに
2027年から始まる積立投資枠への債券ファンド追加は、「株式より債券が有利になった」という話ではありません。
むしろ、投資家一人ひとりが年齢やライフステージに応じて、自分に合った資産配分を選べるようになる制度改正です。
若い世代で資産形成を優先するなら株式中心でもよいでしょう。
一方で、50代、60代になり、資産を守りながら使う時期を意識し始めた人にとっては、債券という選択肢が加わる意義は決して小さくありません。
大切なのは、「一番リターンが高い資産」を選ぶことではなく、暴落が来ても慌てて売らず、最後まで投資を続けられる資産配分を選ぶこと。
新NISAの制度改正は、そのための選択肢を一つ増やしてくれたと言えるでしょう。



