世界遺産登録を目指す「百舌鳥・古市古墳群」にとって、今年平成25年は勝負の年です。


今年は「富士山」と「武家の古都・鎌倉」、来年は「富岡製紙場と絹産業遺産群」がユネスコに推薦されます。
そして百舌鳥・古市古墳群はその次、平成27年の登録を目指します。


世界遺産に登録されるためにはいくつかの高いハードルがあります。


まずは国内での競争に勝たなくてはいけません。世界遺産を目指す地域は文化庁に対して「国内暫定リスト」掲載の申請をします。暫定リストに載るといわゆる「推薦待ち」状態で、ここから上に挙げたような「日本としてユネスコに、何年に何を推薦する」ということが決められます。百舌鳥古市古墳群は平成22年に暫定リストに掲載されました。ここからが本格的な勝負。


平成27年の登録を目指すには今年5月に国に「推薦書(原案)」を提出する必要があります。その推薦書についてユネスコへの推薦が妥当か国の「世界遺産特別委員会」にて審査されます。1年に申請できるのは1~2件なので、暫定リストに9件も登録されている中から選ばれるのは簡単なことではありません。それを乗り越え、晴れて国のお墨付きをもらうことができれば、平成26年1月にユネスコに推薦書を提出し、その後ユネスコの諮問機関が現地調査を行います。そして平成27年6月に結果が発表されます。(詳細は下の工程表をご覧ください)


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


平成27年の登録と聞くとなんだかまだ先のような気がしますが、いくつものハードルを越えて準備を進めなくてはいけません。そして今年は百舌鳥・古市古墳群が世界遺産に登録されるかどうかを決める重大な局面です。


同時に、世界遺産登録を見越して地元市でも受け入れ態勢など様々な対策が必要です。今の取組みは私は「甘すぎる」と感じています。特に仁徳天皇陵をはじめ百舌鳥古墳群を抱える堺市。3年も前に私がブログで書いたこと がまだ大きな課題として残っています。このままでは本当にがっかり遺産になり兼ねません。堺市はこれでもやっているつもりなのかもしれませんが、はっきり言って全然です。世界遺産登録は本来その遺跡を保護するためのものです。しかし一方で、世界遺産に選ばれれば地域活性化にもダイレクトに繋がります。せっかくの大きなチャンスを見過ごすことのないように「やっている(つもりになっている)」と慢心せずに取り組んでいただきたいものです。


そしてやはりなんと言っても地域の皆さんの意識が大切です。2月6日には堺で世界遺産フォーラムが開催されます。先着150名、地域の誇るべき遺産をより深く知っていただく良い機会だと思います。皆様ふるってご参加ください!


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


百舌鳥・古市古墳群の平成27年の世界遺産登録、行政も民間も力を合わせてぜひ実現させましょう!!

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