同じ色でも表情が変わる
最近は、健常者も障害を持った方も、区別のない、同じスタイルファッションをという「ユニバーサルファッション」の活動が、服飾関係でのファッションでは、盛んになってきました。
ファッションは、センスとバランスが大事だと思います。
トータルバランスでみると、車椅子と服装のファッションに差が出てしまう場合があります。
車椅子も使っている方にとっては、その人の体の一部でもあります。
車椅子も、好みのファッションセンスでカスタムすることで、全体を魅せるファッションとするのが、よりよいものと思っています。
車椅子アームレストを本革を使って、張り替えることを始めたのは、ファッションも全体的に見て、自動車をカスタマイズするように、トータルバランスでファッションを楽しんでもらいたいというのもありました。
アームレストの張替では、10種類の色を用意しています。
それ以外に、パンチングの加工も、あり、なし選ぶことができます。
パンチングデザインも2種類あります。
全体のバリエーションは、30種類から、選択できることになります。
色だけでは、10種類?というのがありますが、パンチングを入れることで、デザイン性も変わるし、選ぶ楽しさが出るのではないでしょうか。
何にしようか?と考えている時は、一番楽しいものだと思います。
ファッションは、選べる楽しさがないと、始まらないですよね。
本革のメーカーのサンプルには、他に、カラーがありましたが、近似色が多かったこともあって、同色の黒とそれ以外に、明るい色9色としました。
色は、面積が広いと、サンプル色よりも光の反射もあり、明るくなります。
逆に、面積が狭いと、濃く見えたりします。
アームレストの場合は、面積的には正面、横とあっても、見えるところの面積は、狭いので濃く見えがちではあります。
車椅子の場合、使い方にもよりますが、介護をしている方で、一番気になるのが、「汚れ」です。
食事の際、こぼれたり、手が触れたりする場所でもあります。
フラットの革であれば、良いのですが、パンチングの場合、穴に、入ることも考えられます。
このことから、パンチングには、2種類あって、穴が貫通しているものと、貫通していないものがあります。
穴に入っても、拭きやすいように、非貫通のデザインで2種類設定しました。
パンチングをするとどう違うか?
画像を見てもらうとわかりますが、同じ革でフラットのものとパンチングのものが並んでいます。
同じ色でも、表面の加工だけで、かなり違った感じを受けると思います。
乗り物に使われる場合、パンチングのイメージは、スポーティーさです。
あとは、若々しさなどもあると思います。
服では、流行色が毎年あります。
それも、イメージです。
色でも、明るければ、暖かい、きれいなどがあるし、濃い色では、落ち着いた、シックや品などもあります。
パンチングは、穴ではありますが、穴が、黒い色に見せているのもあるので、画像のように、赤いものであったら、赤に黒い点の模様という感じでもあります。
アームレストは、常に、手をのせたり触れているところです。
パンチングの場合は、穴があいているので、若干フラットのものとは、穴の感触分変わってきます。
気になるよな方は、デザインよりも、機能重視とした方がいいとおもいます。
赤と黒のチェックのキャンバス地の車椅子を女性の方が使われていると思います。
アームレストをフラットのレザーやチェック柄のパンチングとかで張り替えると、おしゃれだと思いますよ。
気になった方は、自分の車椅子を見て、想像してみてください。
車椅子カスタム第二段!!
第二弾は、グリップです。バイク用品店に行って、グリップを選びに行きました。
グリップは、いろんなデザインの物があります。
表面デザインや形状もいろいろあります。
バーエンドにエンドキャップをつけるために、穴があいているもの、塞がっている物。
その他、アメリカン系などに付ける金属系もあります。
魅せるためのカスタムとすれば、バイクっぽくしてもよいのですが、車椅子は、機能と安全性も考えました。
車椅子が、後ろ側に倒れた場合は、グリップエンドに、硬い物を付けてしまうと、衝撃が強くなります。
元からついている物と同じように、グリップエンドが塞がっていれば、ラバーが衝撃を若干でも和らげます。
このことから、塞がっているタイプの中から、デザインを選びました。
やっぱり、カスタムするということで、明るい色、若さのあるデザインで、ファイアーパターンにしてみました。
車で言うならば、トヨタのBb、日産のキューブ系のイメージで、セレクトしてみました。
張り替えたレザーが茶系なので、なるべく色の近いもので、オレンジの濃い色があったので、それを選択しました。
バイクのグリップは、左側は、バーの径と同じですが、右は、スロットルの筒がある分、グリップの内径が大きくなっています。
パーッケージを見ると、左右の内径差は、3ミリありました。
右側は、隙間があきすぎるので、隙間を無くさないと、取り付けができません。
ホームセンターに行って、ラバーを買って、巻くしかないかなと思いました。
でも、バイク用品で何かあるんじゃないか?と店内をみてみました。
初めに、見つけたのが、コケタ時に割れたカウルの一時補修とか、梱包などで使う、黒い布テープです。
それを巻いて、厚みを出しては?と考えました。
一旦、手に取りましたが、パッケージを見て、表面が滑るので注意してくださいと書いてありました。
それを見て、ダメだぁとすぐに戻しました。
滑る所に、グリップを付けると、入れやすくなるかもしれませんが、抜ける可能性があります。
車椅子は、段差を上がったり、下がったりする際は、グリップをしっかり持って、介助が必要です。
その時に、ゆるんだり、抜けてしまっては、非常に危険だからです。
そんなとき、次に、見たのは、タイヤのコーナーでした。
そこに、ゴムを巻いたのが売っていたので、大した量使わないから、これでいいかもと即採用!
物は、リムバンドというホイールの内側に使うものです。
バイクショップで、その2点を買って家に戻りました。
さぁ、始めようと、作業開始です。
思うことなく、カッターの刃を長めに出し、車椅子のチャリっぽいグリップに切り込みをスパァっと入れて、取っ払いました。
黒いグリップを取ると、滑り止めなのか、クリーム色のものが塗ってあってありました。
購入したグリップは、バイク用なので、エンド側でない方に、鍔がついたような形状になっています。
車椅子には、必要がない部分なので、カッターで、スパッと切り落とします。
これで、グリップの準備ができました。
まず、左側は、付け替えなので、そのままはめ込み、取り付けをしています。
右は、厚みを出す物を貼る関係で、塗ってあるのをパーツクリーナーとか、エタノールを使って、取りました。
きれいに拭き取ってから、買ってきたゴムに1っ箇所切って、帯状にしてから、バーに巻いてみて、径の長さ分だけカットしました。
ゴムの厚さは、1ミリくらいあるので、直径の左右合計2ミリになります。
グリップは、3mmなので、もう1周ゴムを巻いてしまうと、4ミリとなり、グリップが入らなくなってしまいます。
1ミリ分の厚みは、自動車用の両面テープを使って、その厚みを利用しました。
ゴムの裏に、両面テープを貼り、バーにゴムを貼っていきました。
際まで貼ってしまうと、黒いゴムが見えてしまうので、ちょい手前でやめるのがベストです。
残り、右側もはめ込もうとやり始めました。
ゴム同士なので、摩擦抵抗ができて、さすがにきついです。
これでは、奥まで入れ込めないと感じ、食器洗剤を薄めた物を内側に塗って、押したり、引っ張ったりして、奥まではめ込みました。
取り付けたのが、画像のものです。
グリップのデザインは、いろいろあるので、ちょっとした変化です。
しかも、少し厚くなり、握った際のグリップ感がすごくあるのがいいですよ。
魅せるカーボン
自動車のフューエルリッド(給油口の蓋)に、インテリアカーボン加工を施しました。
以前も説明したように、カーボン加工の特徴である、軽くて丈夫などでの目的でなく、美しく魅せるためのカーボン加工です。
職人がクリア樹脂を塗って、乾かし、研磨し、磨きをかけることを20回近く繰り返して、樹脂の層を厚くし、3mmまで厚くしています。
この厚みが、深みのある美しく、魅せるカーボン製品に、仕上げているのです。
今回は、ブラックカーボンで加工しています。
この部品の場合、気をつけなくてはいけないのは、ボディーと蓋とのクリアランスです。
現状では、クリアランスがあります。
でも、表面に厚みがでるので、ヒンジがある側は、開けるとボディー側に、先端が入り込む関係で干渉する恐れがあります。
コナー部は、Rを付けて丸みを出して研磨しています。
それでも、実際取り付けると、クリアランスよりも厚みがあったりするので、確認調整が必要になります。
取り付けて、当たる場合は、当たる個所のクリア樹脂を耐水ペーパーで研磨し、薄くして、当たらない状態にします。
当らなくなったら、耐水ペーパーの番数を上げていき、傷を細かくしたのち、コンパウンドで磨けば、元の光沢が出ます。
周囲の端部もボディー側に入り込みますので、事前に、薄く加工をしていますが、それでも厚い場合は、同じように、研磨をして調整します。
クリア樹脂に厚みを出している分だけ、重さが出ますので、ワゴン系などの大きい形状のものは、運転席から、レバーを引いて開ける際に、蓋の開き方の勢いは、少なくなります。
こういった、社外品にないパーツをワンオフできるので、きれいに見せたい人には、いいかもしれません。