こんにちは。
保健師マザーズコーチ・ペアレンツコーチの、真琴です。
以前、HPVワクチンについての話を書きました。
注射の痛みを減らす方法とかも書いたんですが
それに対して、何人か質問があったんです。
「うちの子、中学生なのに注射が怖くて病院に行くのを拒否するんです...」
注射に連れていくのが大変なのは小さい頃だけかと思いきや、
思春期になった頃に、必要な注射を拒否する、というパターンも結構あったりします。
小さい子でもないのに…という悩みを抱えるママさんもいますが、
思春期の子どもは感受性が強くなる特別な時期。

思春期ならではの注射拒否
思春期の子どもの注射拒否には、小さい子とは違った複雑さがあるんですよね。
●「絶対行かない!」と断固拒否する
背景にあるのは恐怖だけでなくて
「自分の意思を主張したい」「弱みを見せたくない」という思いも会あったりします。
●理由づけが論理的に
「副反応が怖い」「そんな注射本当に必要なの?」などなど、
ネットなどで調べた情報をもとに、大人顔負けの理屈を展開して
親の言われるがままにならなかったりします。
●羞恥心の壁
実は本人も
「もう大きいのに怖がるなんて恥ずかしい」と思ったりして、
逆に抵抗が強まっていることも。
恐怖を「なくす」より「一緒に乗り越える」視点を
まず大切なのは、恐怖心を否定しないこと。
だって、痛みがあるっていうのは本当のことですもんね。
「怖いかー。まぁ、そう感じるのは自然なことだよねー」
と共感することから始めてみるのがおすすめです。
大きくなったなら、ビビらずに注射なんて簡単に乗り越えてほしいような気分になりますが、
心理療法の「曝露療法」の考え方によれば、恐怖を完全になくすことは難しいもの。
むしろ「怖いけれど必要だから受けられる」を目標にするほうが現実的なんです。
そういや私も子どもの頃、注射がめちゃくちゃ怖かった…。
集団でインフルエンザの予防接種を受けていた世代で、
先に受けた人に「痛かった!?痛かった!!??」って聞いていたクチです(笑)
大人になった今でも、針を刺される直前は、やっぱりちょっと怖いものは怖い。
(献血とかで針を刺される瞬間、毎回「やめときゃ良かったかなかな?」と一瞬思う。
それでも時々献血に行っちゃうの、笑えます)
こんな私でも、献血までできるのは、
「その時は怖いけれど大丈夫」
「わたしはちゃんと乗り越えられる」という感覚を
少しずつ育んできたからなんですよね。
思春期の子への効果的な声かけ
小さい頃よりも丁寧に、
本人の心に対して寄り添ってみる必要があるかもしれません。
●対等な立場での対話をする
・注射を押し付けるのではなく、まずは本人に意見を聞く
・命令口調を避け、一緒に考えるスタンスを示す
●正確な情報と選択肢を
・「このワクチンは○○を予防するもので...」と科学的な情報を簡潔に
・可能な範囲での選択肢(病院、時期など)を提示する
具体的に、こんな声かけはどうでしょう
NG例:
「もう中学生なのに、そんなに騒がないの!小さい子だって頑張ってるんだから!」
(比較や恥をかかせる言葉は反発を強めます)
OK例:
「あなたは、この注射についてどう思う?」
「HPVワクチンは将来のあなたを守るために重要なものだとママは思うんだ。あなたも調べてみてくれない?」
「確かに注射は嫌だよねぇ。どうしたら少しでも受けやすくなると思う?」
「今週と来週、どっちがいい?」
(必要性を伝えつつ、選択肢を与える)
すぐに使える!注射の瞬間を乗り越える4つの技
ただ「頑張れ」というのではなく、
上手に気をそらす方法などを知っておくのも、力になるはず。
方法は色々あるので、試してみるように伝えてみるのもいいかもしれません。
1. 注意をそらす
「100から3ずつ引いていく」
「好きなアニメキャラを思い浮かべる」などで
脳に別の仕事を与えて、恐怖や痛みから意識をそらします。
我が家では「推しキャラをたくさん出すゲーム」がウケました。
2. 体の緊張をほぐす
これは前書いた、「力を抜く」という方法の一つですが
「手にギューっと力を入れて、ストンと抜く」の繰り返し。
緊張した体は痛みを感じやすくなるので、意識的に筋肉を緩めるのがポイントです。
3. 呼吸法
4秒吸って→7秒止めて→8秒かけて吐く。
特に「吐く」時間を長くすると、自律神経が整い、落ち着きやすいといわれています。
4. 痛みを別の感覚で上書き
腕を冷やしたり、別の場所を軽くつねったりして、「痛み」の感覚を分散させる方法。
注射をするあたりを押しておくと痛みが減ることもあるので、
待ち時間にはずっと押しておくのもオススメ。
「先生、押してから刺してください」とお願いする人の話を聞いたこともあります。
注射後のフォローも大事です
とりあえず頑張って注射が終わったら、
その後のフォローが重要です。
ぜひ以下を試してみるのもいいと思います。
1. 頑張ったことをしっかり認識できるようにする
「やってみたらどんなことが役に立った?」
「前回より落ち着いていたね」などなど、
子ども自身の進歩を具体的に伝えるといいですね。
「小さい頃は泣くだけだったけど、
自分の気持ちをうまく伝えられるようになったんだよね」
みたいに、
肯定的な成長に焦点を当てて、昔の自分と比較できるようにするのもいいかもしれません。
2. ご褒美タイム
「頑張ったから、なんかおいしい物でも食べようかー
♪」など、
ポジティブな経験と結びつけたりすると、次回への不安が少し和らぎます。
別にものすごく大きなご褒美じゃなくても構わないですが、
終わった後に小さくてもいいので「いい気分になる」ものを作るのがおすすめ。
大変なことに立ち向かう時に、「気合い」「我慢する」という方法だけでなく
「後からのご褒美を楽しみにして頑張る」というやり方を知っておくことって結構大事。
これは大人になってからだって、必要なことです。
子どもが思春期になると、
小さい頃よりスキンシップも減りますし、気持ちを言葉で表現することも少なくなりがち。
だからこそ、このような「一緒に困難を乗り越える体験」は
親子の絆を深める貴重な機会になったりすると思います。
お子さんの恐怖は成長のチャンス
注射を嫌がる姿に、つい親としてイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、
小さい頃のアプローチとはまた違う対応が必要ですね。
思春期の子どもには
「あなたの体、あなたの健康、あなたの未来のため」という観点から、
自分自身で決める、自分のための選択であることを伝える必要がありそうです。
注射のようなこの恐怖を乗り越えるのって、
「嫌なことがあっても対処できる」という人生の大切なスキルを身につける
大切な機会だと思います。
「恐怖があっても必要なことができる」経験は、子どもの自信につながるはず。
時には、信頼できる医師や専門家から
直接説明を受ける機会を設けるのも効果的ですね。
特に思春期は、親以外の大人の言葉に耳を傾けることもあると思います。
注射の日、お子さんの様子を見守りながら「この子は頑張っているな」と感じる瞬間があるはずです。
そんな小さな成長に気づいて、一緒に喜べる親子の時間を大切にしてくださいね。
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