9月27日(土)アメリカ指揮者ライアン・バンクロフト指揮によるN響第2044回定期公演(9月Cプロ定期2日目)聴きNHKホールへ。


































































前半は、名バリトントマス・ハンプソン独唱に迎えての、マーラー/こどもの不思議な角笛~「ラインの伝説」「トランペットが美しく鳴り響くところ」「浮世の生活」「天上の生活」「原光」

同月サヴァリッシュ指揮によるN響第1393定期公演に於けるR.シュトラウス歌曲1997年11月のやはりサヴァリッシュ指揮によるN響第1334回定期公演に於けるブラームス編曲版シューベルト歌曲、そして何と云っても同月のサヴァリッシュの指揮によるN響第1335回定期公演に於けるブラームス/ドイツ・レクイエム名唱知る者にとって、それから四半世紀前後が経過したハンプソン著しい衰えをきたしていないか心配だったのですが、深々とした歌声健在で、年輪を重ねた滋味も加わった味わい深い歌唱でした。

バンクロフト&N響も、マーラーならではの細密さこの歌曲集独特の時に残酷さにも通じる素朴さとを、良く現出していました
アンコールの同じく「こどもの不思議な角笛」からの「誰がこの歌を作ったか」でも、時にユーモアを滲ませた歌唱披露されました。



後半は、シベリウス/交響詩「4つの伝説」
この作品は、奇しくも丁度1週間前広響第454回定期演奏会に於いて尾高忠明指揮聴いたばかり

今回バンクロフト演奏は、シベリウスらしい陰翳を湛えた清澄さと云う点では物足りなさを感じたものの、第1曲「レンミンカイネンと乙女たち」第4曲「レンミンカイネンの帰郷」情熱ぶり辺りに好感を抱きました

・・・・併せて現況では広島文化学園HBGホールを本拠地とせざるを得ない広響の置かれた状況に、改めて想いを致す結果ともなりました(尾高&広響はそのような中でも最善を尽くしていたのだけれど)。





































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ただ7月見学した「広島平和記念資料館」は、


公園に、久々に近くの島内科医院へ。
広島爆心地原爆ドームだと思われている方意外に多いですが、正確には実はそうではなく、この島内科医院爆心地です。


それからやはり原爆ドームへ。









原爆ドーム前から広島電鉄2号線広電宮島口発電車乗って


















広島駅へ。





11時03分発JR山陽新幹線・東海道新幹線東京行「のぞみ92号」乗車













































































2分延着14時51分品川帰着







には16時30分頃帰宅


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折からの雨の中徒歩平和大通り等を辿って















広島文化学園HBGホールへ。




目的は、尾高忠明指揮による広響第454回定期演奏会


前半は、シュテファン・ドールソリストに迎えてのR.シュトラウス/ホルン協奏曲第2番
シュトラウス晩年澄明な世界表出する尾高&広響に乗って、ドール超絶技巧超絶と感じさせない豊麗な演奏展開していました。
アンコールメシアン/峡谷から星たちへ~恒星の呼び声がまた、ホルンの可能性極限迄追究した作品かつ演奏でした。

後半は、シベリウス/4つの伝説(レンミンカイネン組曲)
第1曲「レンミンカイネンとサーリの乙女」中盤以降情熱有名第2曲「トゥオネラの白鳥」極まりない悲痛第3曲「トゥオネラのレンミンカイネン」不気味さ第4曲「レンミンカイネンの帰郷」スケール、そして全体を通じての清澄さと、如何にも尾高さん十八番のシベリウスといった解釈で、その点では満足だったのですが、一方で、これはどう考えてもHBGホールの音響の問題にしか帰せられない響きの生硬さ終始つきまとい・・・・。そのような条件下にあっても尾高さんと広響最善を尽くしていたと思いますが、尾高さんのシベリウスまだまだこんなものではない筈との想いはどうしても残ってしまい今回程HBGホールが恨めしく思えたことはありません

カーテンコール最中尾高さんが客席の拍手を制してスピーチを。
近年の広響の充実ぶりへの讃辞から始まったは、やがて自ずと齋藤秀雄門下での尾高さんの兄弟子であり師匠格でもあった広響永久桂冠名誉指揮者秋山和慶のことに

そしてそれに続くオーケストラ・アンコールシベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォの、あたかも尾高さんと広響メンバーの秋山さんへの想いが一音一音に乗り移ったかのような清冽な演奏に、聴いていて思わず涙が止まらなくなってしまいました


終演後は、広島県下有名洋菓子店喫茶コーナー立ち寄り
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7月引き続き



広島へ。

9月20日(土)横浜から、

JR京浜東北線・横浜線で、



新横浜出て
8時39分発JR東海道新幹線・山陽新幹線臨時東京発博多行「のぞみ117号」乗車
























































途中岡山では、7月同様ビル壁面NHK岡山放送局ローカルニュース番組「もぎたて!」キャスター井上あさひアナ掲示が。



また東京アナウンス室戻ってきてくれないかな・・・・。




途中の遅れ2分延着12時17分着に迄回復した広島で、




広島電鉄1号線広島港(宇品)行電車乗り換え

予約していたホテルアーリーチェックインし、






ラウンジ暫し休憩









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9月19日(金)首席指揮者ファビオ・ルイージ指揮によるN響第2043回定期公演(9月Bプロ定期2日目)聴きサントリーホールへ。





折しも「アークヒルズ秋祭り2025」だそうな。
































前半最初は、武満徹/3つの映画音楽

この作品自体尾高忠明指揮による実演等で聴いたことはあるものの、

ルイージの武満作品の演奏は、は少なくとも実演は過去に聴いた記憶がなく果たしてどんな感じになるのだろうとの期待と不安の入り交じった気持ちで臨みました

いずれも弦楽合奏清冽な響きが活きた端正で美しい洒落っ気も湛えた演奏でしたが、反面武満らしいくぐもった繊細な陰翳と云う点では物足りなさも覚え良くも悪くも「イタリア的」との印象を受けました。


続いてスペインヴァイオリニストマリア・ドゥエニャスソリストに迎えてのベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲

第1楽章冒頭の、久保首席による何とも惹きつけられる音色ティンパニD音四連打、そしてそれに導かれての木管による第1主題提示美しかったことAプロ定期前半でのイェフィム・ブロンフマンとの協演によるベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」同様

端正な中にも自然かつ神経の行き届いたフレージング、アーティキュレーションによる、精緻で充実したオーケストラのみの提示部進行小結尾では雄大な音楽の拡がり聴かれました

それを承けていよいよドゥエニャスソロ登場。豊麗という形容はやや当たらないものの清澄でよく通る美しい音色過不足ない音量で、ベートーヴェン精神美の世界体現していました。

ブラームスそれ並んでソリスト・指揮者・オーケストラの三者皆秀でていなければどうにもならないベートーヴェンの協奏曲今回久々それに相応しい演奏を聴くことができたように思います。第1楽章展開部後半ドゥエニャスソロ繊細でそこはかとない哀感それを支えるルイージ&N響再現部冒頭ルイージ&N響威厳を伴った響き第2楽章ドゥエニャス&ルイージによる静謐な精神世界一転して第3楽章主要主題&第1副主題心弾むような趣第2副主題哀愁との対比・・・・。

ルイージ指揮この曲聴いたのは、2022年9月N響第1964回定期公演でのジェームス・エーネスとの協演以来ですが、

ことオーケストラに関する限り今回の方がより充実していたように感じました。

なお今回演奏されたカデンツァドゥエニャス自作のものだったようですが、様式的さほど違和感を覚えることなく嵌まっていたように思いました。ただ一寸長いような気も・・・・。


後半は、メンデルスゾーン/交響曲第4番「イタリア」

第1楽章第1主題颯爽とした提示&再現同楽章第2主題第3楽章流麗さ第2楽章うら淋しさそしてその一方ともすると優美のひと言で括られてしまいがちなメンデルスゾーンに対する一般的なイメージ覆すに足る第1楽章展開部の対位法的部分や第4楽章のとりわけ後半に於ける峻烈な表現と、充実した演奏だったと思います。

聴いていてふとルイージ敬慕の念を隠さないメンデルスゾーンの真価の紹介にも生涯並々ならぬ心血を注ぎ続けていた今は亡きウォルフガング・サヴァリッシュのことを思い浮かべました



















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9月15日(月・祝)東京二期会オペラ劇場/ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」最終日東京文化会館へ。
































指揮上岡敏之
上岡オペラ指揮接するのは今回全くの初めてでしたが、長年欧州の歌劇場で経験を積んできた手腕期待する一方で、しばしば個性的と評されることへの不安(現に前月の「フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2025」新日本フィルコンサートに於けるブルックナー/交響曲第7番はかなりのスローテンポだった)も抱いていました


「序曲」は、冒頭嵐の表現今ひとつ読売日響の響きが生硬で(特にティンパニ)、その後「救済の動機」アーティキュレーションこれ迄耳に馴染んできたものとは若干異なりかつテンポが速め心を捉えるものが薄い等、物足りなさが残りました。

第1幕に入り、水夫達ダーラント(志村文彦)舵手(与儀巧)登場を経て、いよいよオランダ人(斉木健詞)現れる辺りから、俄然上岡&読売日響そして照明(喜多村貴)による登場人物の心理描写精緻さが増してきました。それも与ってか、斉木オランダ人自らの呪われた運命のモノローグ凄みが

第2幕では、「糸紡ぎの合唱」での上岡のテンポあまりにも遅過ぎて音楽の推進力を失ってしまっていましたが、「ゼンタのバラード」からゼンタとエリックのやり取りそしてオランダ人とゼンタの二重唱にかけては各々の登場人物の心理に寄り添った演奏聴かれ独唱陣も、最初の夢想的な思いから次第に確信へと気持ちが変化していくゼンタを演じた鈴木麻里子、そんなゼンタの様子不安と焦燥を募らせ絶望へと追い込まれていくエリックを演じた樋口達哉(背中の演技迄もが眼を惹くものがあった)、そして斉木オランダ人と、充実した歌唱&演技がみられました。

第3幕では、やはり冒頭「水夫の合唱」聴いていて愉しく、続く幽霊船の悽愴な応答ゼンタを心配し想いを伝えるエリックの切迫感を体現した樋口、そのエリックとゼンタのやり取りを聞いて絶望するオランダ人の苦悩を表出した斉木、そしてオランダ人の救済に身を投じるゼンタを毅然と演じた鈴木それらを支えた上岡&読売日響と、聴き応え&見応えはあったと思います。




三澤洋史(合唱指揮)
川合ひとみ (マリー)&与儀巧(舵手)

志村文彦(ダーラント)

樋口達哉(エリック)
鈴木麻里子(ゼンタ)
斉木健詞(オランダ人)


上岡敏之(指揮)





















♪♪♪♪♪♪♪

東京二期会オペラ劇場
ワーグナー/歌劇「さまよえるオランダ人」
2025年9月15日(月・祝)14時00分~
東京文化会館

演出:深作健太

装置:久保田悠人

衣裳:西原梨恵

照明:喜多村貴

映像:栗山聡之
演出助手:太田麻衣子

舞台監督:八木清市

公演監督:大野徹也

公演監督補:佐々木典子
ダーラント:志村文彦

ゼンタ:鈴木麻里子

エリック:樋口達哉

マリー:川合ひとみ
舵手:与儀巧

オランダ人:斉木健詞
合唱:二期会合唱団

合唱指揮:三澤洋史

管弦楽:読売日本交響楽団

指揮:上岡敏之


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9月14日(日)首席指揮者ファビオ・ルイージ指揮によるN響第2042回定期公演(9月Aプロ定期2日目)聴きNHKホールへ。




































































前半は、新シーズン開幕の劈頭を飾るに相応しくイェフィム・ブロンフマンソリストに迎えてのベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ブロンフマンと云うと、1998年11月N響岡山定期に於けるウォルフガング・サヴァリッシュとのシューマン/ピアノ協奏曲名演や、

2003年4月ロリン・マゼール指揮バイエルン放送交響楽団横浜公演前半ブラームス/ピアノ協奏曲第1番凄絶な演奏を繰り広げた後、アンコール涼しい顔プロコフィエフ/ピアノ・ソナタ第7番「戦争ソナタ」~第3楽章を弾いて聴衆の度肝を抜いたこと等が懐かしく思い起こされますが、実演聴いたのは久しぶり

ルイージ指揮は、第1楽章オーケストラのみの提示部では最初の辺りこの曲から一般的に連想する威容という点でやや物足りなくも聴こえましたが、じっくり耳を傾けるに、この作品第4番迄古典的フォルム延長線上捉えているようでもありその意味では端正な造型美と微細なニュアンスの表出が素晴らしく、また第1主題が確保される辺りからは雄渾さ増し充実した音楽展開されていきました。

ブロンフマンソロ相変わらずの安定したものでしたが、かつてのような圧倒的ピアニズムというより円熟味が前面に立っていたように思われ、とりわけ第1楽章第2主題思わず耳をそばだてたくなるような繊細美や、ルイージ共々第2楽章静謐な精神美惹かれるものがありました。

第3楽章最後変ホ長調主和音力強く締め括られた後その余韻が消え入り一瞬間を置いてから客席より爆発的な拍手と歓呼が。演奏者に対する讃辞かくありたいもの

 

休憩時間ホワイエ散策していたら、檀ふみ姿が。

かつてのNHK教育TV「N響アワー」での池辺晋一郎との名(迷)司会ぶり懐かしく思い起こしました

 

後半は、フランツ・シュミット/交響曲第4番
この曲聴いたのは、確か「2019セイジ・オザワ松本フェスティバル」オーケストラコンサートAプログラムに於ける同じくルイージの指揮による演奏以来

第1部冒頭菊本首席によるトランペットのソロに導かれる第1主題の悲痛さ第2主題のむせかえるような耽美性第2部藤森首席によるチェロのソロの慰藉中間葬送行進曲悲劇性等々、ルイージ作品への共感ぶり郷古コンマス率いるN響にも乗り移った演奏でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 



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9月13日(土)クレメンス・シュルト指揮による神奈川フィルみなとみらいシリーズ定期演奏会第407回聴き横浜みなとみらいホールへ。




















































13時35分から舞台上にてプレイベントとして、榊原音楽主幹神奈川ハーモニック・クワイアクワイアマスター岸本大氏によるトーク、そして神奈川ハーモニック・クワイアメンバー8名によるリスト/ワイマール賛歌演奏が。

14時00分から本公演

前半は、エステバン・バタランソリストに迎えてのアルチュニアン/トランペット協奏曲
この作品断片的にはこれ迄何度も耳にしてきているのですが、全曲、それもオーケストラ伴奏で聴いたのは今回が初めて
バタランダイナミックレンジの広い、それでいて力業ではない輝かしさと流麗さとを兼ね備えた演奏魅力的でした。
シュルト&神奈川フィルも、エキゾティシズムの表出等に於いて良くバタランに応えていたと思います。
ソリスト・アンコール艶やかでムーディーな趣もまた、惹きつけられるものがありました。


後半は、テノール独唱に当初予定の清水徹太郎に代わって村上公太を、男声合唱神奈川ハーモニック・クワイアを迎えてのリスト/ファウスト交響曲
この作品聴いたのは、2011年1月読売日響第500回記念定期公演に於ける下野竜也

そして2024年12月N響第2027回定期公演に於けるファビオ・ルイージによる演奏に次いで、

今回3回目

シュルト演奏は、全体的しなやかさ端正な造型力長所かと思われましたが、惜しむらくは神奈川フィルから引き出す音色ニュアンスやや単調第3楽章終盤テノール独唱男声合唱が加わってのクライマックス壮麗ではありましたが。








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大きなお世話だ立腹していたけれど、<資料2>改めて見てみたら
①奈良法隆寺の間の鉄道での移動時間11分とされていて、如何にも近くて交通至便なような印象を与えているけれど、確かに「JR奈良駅」から関西本線で「法隆寺駅」迄は11分、でもこの問題作成者まさか「法隆寺」が「法隆寺駅」のすぐそばにあるとでも思っているのかね。そもそもJR奈良駅だって近鉄奈良駅に比べると奈良公園からは結構離れているのに。
②参考比較対象として東京~鎌倉鉄道での移動時間載っているけれど、こんな所で鎌倉を引き合いに出すとは「奈良愛好者」としてだけでなく今度は「神奈川県民」としても腹が立ってきた

・・・・という訳でますます腹ふくるる想いに

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