中山隆嗣の「活殺自在」

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 昨日の続きです。

 

 今日も第1部として稽古した話ですが、カテゴリーとしては「基本型(きほんかた)」になります。

 

 タイトルに「締めの型(しめのかた)」と記してありますが、今日はその話になります。

 

 挙動数が少なく、印象としては簡単かもしれませんが、呼吸法に特化した「基本型」であり、その身体操作は独特です。タイトルにもありますが、この型は「三戦(さんちん)」の一部を切り取ったような内容であり、呼吸法を意識して行なわれます。

 

 また、手の使い方にも特徴があり、さすがは接近戦を得意とする那覇手系の「(かた)」をベースにしたものという感じがします。

 

 今回の稽古はそういう点を意識した内容になりましたが、稽古の様子の写真がありませんので、イラストを基に文章で説明していきます。

 

掌底押さえ受け

 

 用意から1挙動目になりますが、「掌底押え受け(しょうていおさえうけ)と呼ばれる技です。

 

 イラストでははっきり分かりませんが、ここでは「三戦立ち(さんちんだち)」て行ないます。そういうところからも前述した話につながると思いますが、この立ち方は下肢の締めを意識しやすいので、下半身から絞り上げるような身体の使い方になります。

 

 その時の身体操作についてはイラストを交えて後述しますので、ここでは上肢の使い方についてお話しします。

 

 先ほど「受け」としての名称で説明しましたが、近間では「掌底突き(しょうていづき)」として用いる場合があり、その場合は動かし方が異なります

 

 今回は「受け」としての用法を意識してもらいますが、その場合は身体の正中線をガードする様な軌跡になり、手首の柔らかい動きで相手からの「突き」を「」の意識で逸らすようにします。

 

 この動きは静止画像や言葉では説明が難しくなりますが、それでも以前のブログではその時に撮った写真も添えて説明したと思います。ですが、今回はペアを組んで稽古したわけではありませんので、あえてその画像を用いずに話を進めます。

 

 稽古の様子を見ていると、自身の正中線の意識が希薄な人がいて、上肢の軌跡が違っている人がいました。

 

 手首の返し自体は真似ようとしていますが、それでは目的を達成できないでしょうという動きになっているのです。やはり、実際に攻防として行なう組稽古を行なわなければ実感が沸かないのでしょう。今回の様な特殊な動きをする技の場合、特にこういうところは意識しなければならないと思われますが、型として稽古していても課題はきちんと見つかります。魂を入れた動きになるよう、少しずつステップアップを意識してもらいます。

 

 また、押え受け(おさえうけ)」として相手の技の出鼻を捉えるという場合もありますが、これも近間ゆえ可能な技になります。使用条件を意識することの大切さがあるわけですが、今回の稽古ではそういうところも理解してもらいました。

 

手刀回し受け

 

 冒頭の「掌底押え受け」の場合は前進しながらになりますが、上のイラストの手刀回し受け(しゅとうまわしうけ)」の箇所については後退しながら行ないます。立ち方について先ほど同様「三戦立ち」で行ないます。

 

 この箇所でも呼吸法を意識して行なうことになりますが、先ほど同様、上肢のみの動きになっている人がいました。

 

 ここでは相手からの上段攻撃に対して「上段揚げ受け(じょうだんあげうけ)」的な感じで受けた後、相手を崩すイメージで鋭く上肢を回旋させることになりますが、脇の締めは必須です。

 

 動きの緩急も意識してもらい、単調な動作にならないよう留意してもらいました。

 

 これまでこの技を活用した約束組手をいろいろやってきましたが、その原点はこのになります。型・「形」から約束組手・自由組手と進むのが稽古の常道ですが、過去の稽古を活かし、原点にフィードバックし、そこからまた積み上げる、というプロセスも有りですし、その意識で稽古に励み、より高みを目指してもらえればということを願っています。

 

呼吸時の横隔膜・骨盤底筋

 

 上のイラストは呼吸時の腹部の様子を示していますが、一般的には横隔膜の働きをイメージされる方が多いと思います。でも、実は骨盤のところにある「骨盤底筋(こつばんていきん)」との連動が重要で、腹式呼吸のベースになります。

 

 そこに下肢の操作が関係し、締め上げる意識で骨盤を操作し、それをベースにして武技の質を向上させます。

 

 慣れないと連動させるということは難しい身体操作になりますが、型・「形」の稽古はそういった身体の使い方を練る方法でもあるのです。

 

 「締めの型」に登場する呼吸法と連動した身体操作は、ここに登場する技のみならず、他にも応用・活用できる共通したものになりますので、そういうことを念頭に数をこなしてもらいました。

 

 この時点で2000文字弱くらいになりましたが、今日はこの辺りで終わらせていただきます。

 

 明日は「形」の稽古の様子をお話しさせていただきます。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 今日もこの日の第1部、「基本型(きほんかた)」の話になりますが、具体的には「四方割(しほうわり)」です。

 

 この型の特徴としてはタイトルに挙げてありますが、転身と「打ち」を組み合わせて箇所が多く、接近戦や意表を衝く技を繰り返して行なうことになります。

 

 私の担当した組の場合、そういうところまで意識して行なうことは難しいかもしれませんが、型自体は何度となく稽古していますので、少しずつ要求レベルを上げていき、武術としての動きになっていくようにしていければと思っています。

 

 昨日のブログは短いものになると思っていましたが、結果的にはいつもと同じくらいの量になりました。画像が小さかった関係で見た目には少なめだったかもしれませんが、文字量としていつもと同じくらいになりました。

 

 今日の場合、繰り返しが多い型ということから本当に短めになるのではと思いますが、その場合はご了承ください。空手のブログの場合、つい長めになってしまう傾向がありますが、少しコントロールすることを意識し、他の仕事の時間に回すことも考えなければなりませんので、そういうところもお含みいただければ幸いです。

 

四方割 用意から裏拳打ち

 

 上のイラストは用意の状態から1挙動目の様子です。

 

 内八字立ち(うちはちじだち)」で両拳を腰に構えたところから、「交叉立ち(こうさだち)」になり、運足と同時に「裏拳打ち(うらけんうち)」を極めるところです。

 

 上肢の様子から[中段外受け(ちゅうだんそとうけ)」をイメージし、ついその様な動きをやってしまう人がいますが、それは初心者の人です。

 

 基本稽古の中で行なった「中段外受け」にカタチが似ているからそう錯覚してしまうのでしょうが、ここでは似てはいても全く別の技です。

 

 その意識で行なうことが大切ですが、今回の出席者の場合、最初の頃にこの点を何度もアドバイスしていましたので、初学者のような間違いをする人はいませんでした。

 

 ここでは上肢の軌跡に留意することになりますが、身体の正中線の前方を通り、前腕を床方向に垂直に落とし、「裏拳(うらけん)」を「水月(すいげつ)」付近の高さで止めます。

 

 この位置の違いからも「中段外受け」とは異なることがお分かりになると思いますが、実はこの動作、「受け」の要素も含んでいる「交差法(こうさほう)」としての活用になります。

 

 それも「裏拳」を極める位置と関係があり、仕掛けてきた相手の「正拳(せいけん)」の甲をターゲットにしているのです。非常に正確なコントロールが要求されることになりますので、動作として見ているところからは随分高度なことを要求していることになります。こういうところからも武術の香りがしてきますが、日頃の稽古の中から意識し、そのような能力を身に付けることが大切です。

 

 丹田のコントロールですが、これは全身の身体操作として重要な意識になります。

 

 立ち方の変化が自然な丹田のコントロールになりますが、単に落とすだけでは逆に姿勢を崩す理由になりますので武技として意味を成しません。きちんとブレーキをかけ、そのことすらも武技の質にしなければならない、というわけです。

 

 その時に意識するのが「交叉立ち」の両膝の締めです。

 

 そのため、稽古ではこの点に注目していましたが、後ろ足に状態に問題がある人がいました。

 

 ここでは床に接しているつま先の状態が大切で、親指の付け根側で立つようにしますが、小指側になっている人がいたのです。その場合、後方の脚の開きにつながり、結果的に下肢の締めが不十分になります。それが技の極めにも影響することになりますが、その懸念が当たったのです。

 

 しかし、そのことを指摘すると、意識が変わったのが少しずつその状態を修正しようとするところが見えるようになりました。たとえ変化は小さくとも、そういったところに気付き、自分で修正しようとするところに期待が持てます。

 

四方割 裏拳からの連続

 

 「裏拳打ち」の後の動きです。

 

 冒頭のイラストとは方向が異なりますが、同じ動作を四方に繰り返しますので、分かりやすい方向からの画像をアップしました。

 

 ご覧のように、「交叉立ち」の際に一歩引いた脚で「前蹴り(まえげり)」を行ないます。

 

 ここではしっかり蹴込み、その勢いのまま少し前進する様な感じで「四股突き(しこづき)」を行ないます。

 

 この一連の動きで丹田の位置も微妙に変化し、それが武技の重さにも影響していますが、稽古ではそういうことを感じながら行なってもらいました

 

 もっとも、そういうところは聞く側としてはおそらく話止まりだったのではと思いますが、今後も同じような話はしていきますので、少しずつ心の染み込んでいけばと願っています。

 

 昔はこの動きのまま、試割りの演武などが行なわれていましたが、そういったターゲットがあると、本気のパワーが出せます。カタチだけでは前述のイメージが湧かないという人も、実際にターゲットが目の前にあれば意識も違ってくると思われますので、今後の稽古の中で工夫していきたいと思っています。その場合、ターゲットはキックミットでも良いので、いろいろ活用して稽古したいと思っています。

 

四方割

 

 タイトルにある転身と「打ち」というテーマでは、上のイラストに示した動作もあります。

 

 この時点で2100文字を超えていますのでここで終わりにさせていただきますが、ここでは180度転身と、それを合わせて「拳槌打ち(けんついうち)」を行なっています。

 

 このように全身を回旋させて行なうことを「螺旋打ち(らせんうち)」と呼ぶことがありますが、他には「手刀(しゅとう)」でも行なわれます。先日のブログに登場した基本型Ⅲ(きほんかたさん)」の中に登場しましたが、今度は拳形を変えての登場になります。基本的な全身の身体操作は重なりますので、その意識を活用してもらえればと思います。

 

 ただ、拳形が異なることで、微妙なところでは違います。そういう点を念頭に行なうことが大切ですが、その使い分けなどのシーンを意識することで型としても違いが出てくるのではないかと期待しています。もっとも、そういう点を見抜く眼力が必要になりますが、それは私に対する要求にもなります。こういうところがいつになっても学び・修業の必要性になります。

 

 イラストにはありませんが、この後「二連突き(にれんづき)」につながります。

 

 その時のターゲットは「水月」になりますので、拳頭の位置についてきちんと意識しなければなりません。

 

 その際、イラストの「拳槌打ち」との関係を考えなければなりませんが、実は両者には違いがあります。「突き」の場合は前述の通りですが、「打ち」の場合は脇の下付近を狙います。

 

 その場合、イラストのように「突き」の場合よりも若干高めになります。その違いを念頭に身体操作を意識してもらいました。

 

 思ったより長くなり、すでに2700文字をオーバーしましたので、ここで終わらせていただきます。

 

 明日は「締めの型(しめのかた)」のお話になります。

 

 

 

 

 

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 ある土曜日の稽古の話です。

 

 出席者の関係から2グループに分け、私はその内の1組を担当しました。もう1組は私の先輩に指導をお願いし、内容はお任せです。

 

 私の組は基本型(きほんかた)」と「(かた)」をテーマに行ない、それぞれを第1部、第2部として計5種を稽古しました。

 

 流れについては全員知っていますが、細かなところとなると曖昧なところがある、というのがこれまでの状況ですから、それを正し、レベルアップを図るというのが今回の趣旨です。

 

 ブログでは1回につき一つずつお話ししていき、内容は各人へのアドバイスがメインになりますので、比較的短めになると思われます。予めご了承ください。

 

 今日はタイトルにもありますように、「前進後退(ぜんしんこうたい)」になります。

 

前進後退 連突き

 

 上のイラストは型の冒頭の動きになりますが、ご覧のように前進しながら「中段追い突き(ちゅうだんおいづき)」、下がりながら「下がり突き(さがりづき)」を行なっている様子です。

 

 基本稽古の「移動突き(いどうづき)」のような感じの箇所ですが、ここでは型として行ないますので、基本稽古のように延々と行うのではなく、短い挙動を集中して行なうことが求められます。

 

 この動作の部分が型名の由来になっているわけですが、その分、気を抜いて簡単に行なうつもりではいけません

 

 追い突き(おいづき)」のところでは目の前の相手の身体を突き抜けるようなイメージ、「下がり突き」のところでは相手からの攻撃を下がりながら間合いを外し、ギリギリのタイミングで反撃する意識で行ないます。

 

 後者の場合、実際に行なう場合だけでなく、イメージも難しいと思われますが、下がりながらの攻撃というのは剣道でも見られます武器を用いる場合と素手の場合の違いはありますが、どういう状況でも勝利のための技というのは意識するわけです。

 

 そういう意識でこの箇所を考えると、基本的な動きに見えながらも、高度な意識と身体操作が要求される箇所と言えます。

 

 説明ではそのようなことをお話ししましたが、それをどこまで理解してくれたかは不明であり、アドバイス後も目立った相違点は見られませんでした。

 

 とは言っても、「追い突き」については多少勢いが感じられました。1回で目覚ましい変化があるということはありませんので、多少違いが見られたかな、というところだけでも良かったと思われます。

 

前進後退 左右への転身

 

 上のイラストは90度転身を行ない、呼吸と共に身体を締めながら「中段外受け(ちゅうだんそとうけ)」を行なっている様子です。

 

 動作として緩急が感じられるところですが、ゆっくり行なうゆえに、カタチだけになっている人がいました。

 

 受けたタイミングで少し圧を加えると、フニャフニャだったのです。これでは相手から攻撃を受けるというのは無理でしょう、ということを理解してもらいつつ、ハラを意識しての下半身からの動きということを実践してもらうようにアドバイスしました。

 

 これまで同様のことは説明してきましたが、なかなか呼吸に合わせて身体を締めながら動かす、というところがピンとこないところがあるようです。

 

前進後退 受けから突き

 

 「受け」の方向が一つ前のイラストとは異なりますが、「前進後退」では異なる方向に対して同じ動作を行ないますので、このイラストを前提にお話しします。

 

 想定としては相手からの「突き」に対して受けた後、「二連突き(にれんづき)」で反撃するシーンになります。

 

 イラストはその初撃の部分になっていますが、連突き(れんづき)」として行なう場合は2本の「突き」は限りなく1拍子で行ないます。

 

 その場合、最初の「突き」の意識が低くなり、短めになる傾向がありますので、イラストではあえて1本目だけの様子をアップしました。ここでは2本とも同じ意識とクオリティで行なうようにします。

 

前進後退

 

 側方からの攻撃を想定し、「下段払い(げだんばらい)」から「中段足刀蹴り(ちゅうだんそくとうげり)」で返すことを想定した動きです。

 

 仕掛け技は原則として「前蹴り(まえげり)」を想定しており、下肢を引き上げ、そのことで生じた間合いを活用し、そのタイミングで受けます

 

 型としては側方からの攻撃としていますが、正面からの「蹴り」の場合にも活用できる動きで、この分解・解説の稽古の際にはそういう設定で行なうことがあります。この日は型そのものの稽古でしたので、解釈については口頭での説明だけでしたが、そのうち稽古したいと思っています。

 

 ここでは「下段払い」をいかに重い技にするかというところがポイントになりますが、その場合、筋力のみで行なってはいけません。脱力を意識し、緩急を用いた身体操作が必要になります。言葉による説明だけではピンとこない人もいたと思いますが、この様なことは随所に出てきますし、解釈の稽古では必須の意識になります。そういう機会を活用し、そのことを理解してもらうようにしていきたいと思っています。

 

前進後退 三連突き

 

 型の最後に登場する「三連突き(さんれんづき)」です。イラストだけでは基本の「その場突き(そのばづき)」のように見えますが、「内八字立ち(うちはちじだち)」をベースに「中段突き(ちゅうだんづき)」を3回、1拍子の内に放ちます

 

 1本調子にならないように留意し、最後の「突き」では瞬間的な膝の抜きを行ない、重い技にします。

 

 しかし、表面的な動きに気を取られると逆に軽い技になってしまうので、その点は人によってアドバイスの内容を変えましたいずれできるようになると思いますが、そこは練度によりアドバイス内容は変えています

 

 この後、「四方割(しほうわり)の稽古に入りましたが、そのことは明日のブログでお話しします。

 

 

 

 

 

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 先日このブログでお話ししましたシャクティマットという商品の検証結果ですが、それを掲載した雑誌「MONOQLO」2026年2月号(晋遊舎)が発売されました。

 

 今回はその商品が表紙にも登場しており、知らない方でもどういう商品かは想像できる仕様になっています。

 

 

 実は私もこの商品について存じ上げておらず、検証会場に行って初めて見た、という状態でした。

 

 編集の方から企画の趣旨などを伺い、その上で検証に入ったわけですが、形状は薄手のマットの上に突起が付いたものが無数に敷き詰められている、という感じでした。

 

 その突起は思ったよりも鋭く、手で押すと痛いというのが正直な感想でした。そのため、横になる時、マットの上に手を着きながら、ということはできませんでした。

 

 でも実際に横になる時は、シャツを着ていますので、そのことで刺激が分散され、素手のような刺激はありません

 

 強い刺激を好む方であれば良いかもしれませんが、それは各人の考え方ですので、そこから先はお話ししませんでした。

 

 ただ、この商品の良さは継続して用いることで理解できる旨の説明があったようで、その後は編集部の方たちで実際に数日使用した、という話は伺いました。

 

 ランキングなどについては、そういうところも考慮されています。

 

 ちなみに、当該ページは36ページになっています。

 

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 昨日の続きです。というより、ブログのテーマを一つ飛ばして書いてしまいましたので、今日は稽古当日の時系列から言えば一つ遡った内容になります。

 

 基本型(きほんかた)」の場合、それぞれに番号が付されていますが、稽古もその順序で行ないます。

 

 ですから基本型Ⅰ(きほんかたいち)」→「基本型Ⅱ(きほんかたに)」→「基本型Ⅲ(きほんかたさん)」という順序で行なうことになりますが、実際の稽古ではその通り行ないました

 

 しかし、ブログでは「基本型Ⅱ」の話を飛ばしてしまったのです。書いている感覚として変な感じですが、気持ちを改めて綴っていきたいと思います。

 

 「基本型」の場合、それぞれにテーマがある、ということをお話ししましたが、今日お話しする「基本型Ⅱ」はタイトルにもあるように、鍛錬の「」を意識することになります。

 

 もちろん、武術を意識することになりますので、そこに登場する技についてはそのつもりで行ないます。それが「基本」という名称のイメージから効果的な技にするという意識が薄くなる人もいますが、たとえ基本の「その場稽古(そのばけいこ)」であっても実際の戦いの場面を意識する・しないとでは効果に違いが生じてくるわけですので、今回も、そして今後もその意識で稽古するように改めてアドバイスしました。

 

 という前フリの後、本題に入っていきたいと思います。今日は「鍛」というところにフォーカスした内容でお話ししていきます。

 

基本型Ⅱ 手刀下段払い

 

 「基本型Ⅱ」の話の際、必ずと言っていいほど頻出する画像になりますが、ご覧の通り、四股立ち(しこだち)」にて「手刀下段払い(しゅとうげだんばらい)」を行なっている様子です。型の最初の方に出てくる動きで、実際に行なう場合、もう少し回数は多くなります

 

 初学者の場合、この「四股立ち」ということがなかなか辛いようで、回数をこなす内に腰が高くなったり、姿勢が前傾しているケースを散見しています。

 

 この日の稽古でもそういうシーンを見ていますので、きちんとした土台をベースに武術体の錬成を心掛けていただければと思っています。

 

 ここで足元の矢印をご覧いただきたいのですか、そこからお分かりいただけるように、同じ動作を前進・後退で行ないます。

 

 その際、拍子が変わり、前進時には呼吸と共にゆっくり行ない、後退時には素早く、ということになります。

 

 道場生が上手くできないのが後退時の場合で、問題が露出しやすくなります

 

 上半身の「受け」も前述のように前進・後退時には異なります

 

 それに応じた解釈が存在していますで、その稽古まで含めばもう少し魂が入ったかもしれませんが、そういう稽古は今後に委ねたいと思っています。もちろん、そのことを稽古した人もいますので、この話はまだ未経験の人に限ります

 

基本型Ⅱ 4連蹴り

 

 武技には連続技という概念があり、そこには拍子やバランスの維持などの課題があります。特に「蹴り」の場合にはそのことがしっかり要求されますが、「基本型Ⅱ」には蹴りの基本技4種を連続して行なう箇所があります。

 

 それが上のイラストですが、前蹴り(まえげり)」→「足刀横蹴り(そくとうよこげり)」→「回し蹴り(まわしげり)」→「後蹴り(うしろげり)」と続きます。

 

 型では後方に向かって動くところもあり、そこでは左右が入れ替わりますので、バランスよく稽古できます。「基本型」ならではの対称性です。

 

 「蹴り」の場合、土台となる下肢を用いる技ですから、上肢を用いる技に比べるとどうしても間延びしがちです。だからこそ、そういう問題点を克服するためにも「基本型」の中でしっかり練り上げることが大切で、単に異なる「蹴り」を4回行なう、といったことでは稽古の趣旨に沿わないのです。

 

 でも、そういうことを理解した上で、しかも各技が極めを意識して行なうということはなかなか難しく特に「後蹴り」の場合、転身して行なう分、質的に危うい感じがする人を散見しました。

 

 また、「蹴り」の場合、接触部位のカタチも大切ですが、フォームの問題に加え、足首の様子にも要アドバイスというケースが見られました。

 

 こういうところは基本稽古を徹底して行なう中で改善を目指しますが、時間を要するところなので、じっくり望みたいと思います。末端部まで意識する、というところが実践できるようになれば良いのですが、全体的な行為のみしか念頭にない場合は、なかなか難しいところです。

 

基本型Ⅱ 4連動作

 

 今度は上肢による連続技です。

 

 その流れは正整立ち(せいさんだち)」による「中段内受け(ちゅうだんうちうけ)」の後、腰を落として「四股立ち」になった瞬間、「横猿臂(よこえんぴ)」を放ちます。そこでは間合いの関係からその方向に少し進みながら、ということで行ないます。その直後、「上段裏拳打ち(じょうだんうらけんうち)」に続け、すかさず「下段四股突き(げだんしこづき)」まで行ないます。

 

 この四連技を限りなく1拍子で行ないますが、最初の段階では2挙動に分割して行なっても可、として行ないました。

 

 同じ上肢による連続技ですが、こういう時こそ全身の効果的な活用が望まれます。でも、それがなかなかできないからこそこのような用法を鍛錬として行なうわけです。

 

 ここには武技としての要点と、同じ上肢で武技としてのクオリティをキープしながらの連続技を求めるわけですが、そういう身体操作も「」の一例として鍛錬するわけです。

 

 そういう使い方は一つ一つの技の威力を落とすことが多くなりますが、逆に考えるとそういう性質の技だからこそ、もし本当に使うことができれば効果的とも言えます。

 

 そういう視点でこの型を稽古すれば、「用」の意識の鍛錬の一例となります。一つ一つの技の質をキープしつつ、いかに拍子を意識した動きにできるかがここで鍛える要素になります。

 

 今日は「鍛」に絞って説明し、既に2400字ほどになりましたので、ここで終わりたいと思います。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 タイトルにあるように、今日は「基本型Ⅲ(きほんかたさん)」をテーマにお話ししていきます。

 

 この型は内容的に深いもを持っていますので、1回のブログでは話し切れないところがありますが、これまでも、そして今後もテーマになりますので、今日のブログのボリュームを念頭に綴っていきます

 

 千唐流で「基本型(きほんかた)」という場合、今回お話ししている数字が入っているものには、それぞれテーマがあり、「」では基本の「」、「」では鍛錬の「」、そして「」は「となっています。

 

 そのため、そのテーマに合致する動きが見られることになりますが、空手道の攻撃技は大別して「突き」、「蹴り」、「打ち」になります。この「基本型Ⅲ」にはその要素が全て入っており、そういう意味では大変稽古の効果が高いものになります。

 

 土曜日に行なった「基本動作(きほんどうさ)」でも「転」を意識した「基本動作Ⅳ(きほんどうさよん)」がありましたが、千唐流の特徴的な身体操作を磨く存在と言えます。

 

 その特徴的な動きは最初から登場しますが、具体的には下のイラストの動きです。

 

輪転突き

 

 「輪転突き(りんてんづき)」と呼ばれる技で、千唐流独特のものです。

 

 動きとしてはまず「中段追い突き(ちゅうだんおいづき)」を行ない、その進行方向に従って360度転身し、立ち方が極まった瞬間に「中段順突き(ちゅうだんじゅんづき)」を放つというものです。

 

 正整立ち(せいさんだち)」→「交叉立ち(こうさだち)」→「正整立ち」と立ち方に変化がありますが、途中で留まることなく滑らかな拍子で行ないます。

 

 「基本型」として稽古する場合、解釈の前に、この身体操作をきちんと身に付け、身体の中心軸の確立を目指します。

 

 変わった動作のため、その活用に興味を持つ人が多いと思いますが、ベースとなる武術体作りが先決ですので、まず型を十分稽古し、武技として活用するのにふさわしい状態にすることが必要です。

 

 今回の稽古は、そういうところを理解してもらうため、あえて解釈的な話をせず、型としての視点でポイントを説明しました。

 

 個別の癖に基づくこともありますが、転身の際には目線の問題は外せません。単に身体を回転させれば良いというのではありませんので、武道の極意言葉に基づき、まずは「一眼」というところを意識してもらいました。その上で武技の必須要素である立ち方の意識ですが、前述の極意言葉にも「二足」という風に2番目に挙げてあるポイントになります。

 

 今回は特に「交叉立ち」のところで気になることがありましたが、それは奥足を前に進める際、その置き位置の意識が不十分で、そこから進行方向に狂いが生じるというケースが目に付いたのです。

 

 しかし、その点を改善することで、2度目の「突き」の方向がきちんと定まるようになりました。

 

 また、転身時、身体の中心軸をどうコントロールするかという時に、上肢のコントロールが重要になる、ということを意識してもらいました。

 

 この部分は武術体作りのポイントにもなりますので、以前からアドバイスしているのですが、直後であればともかく、時間が経つことで忘れてしまうのか、同じような感じで乱れるケースが目に付きました。当然、同じアドバイスをすることになりますが、こういうことの繰り返しで少しずつ身体に染み込ませてもらいたいと思います。

 

基本型Ⅲ 三日月蹴りから後蹴り

 

 続いて「蹴り」の箇所ですが、ここでは三日月蹴り(みかづきげり)からの「後蹴り(うしろげり)」という流れになります。

 

 武技の性格上、これも1拍子で行ないますが、「蹴り」ということも関係するのでしょうか、少し間延びする感じが見られる人がいます。

 

 最初の「三日月蹴り」の意識をそのまま活用し、身体を転身し、その勢いで蹴る、という流れになるわけですが、技と技の間に淀みを作らない、ということを念頭に行ないます。

 

 さて、ここで「三日月蹴り」について意識してもらうことに、ここで行なうのは攻撃ではなく、「受け」として用いるということになります。

 

 「基本型Ⅲ」には、その目的で行なう箇所がありますが、イラストの動作はそうやって相手からの攻撃に対処した後の反撃まで意識した二連技になるわけです。せっかくの回転をエネルギーを効果的に活用できれば、武技の質も上がります

 

 ただその際、反作用をどこで支えるかという担保が無ければ、技を出したことが逆に隙となる場合があります。

 

 中心軸として身体意識は転身を意識する技には不可欠の要素ですが、通常の武技にも必要です。技が当たった時に生じる反作用を体感で捉え、腰や下半身で支えるという連携が強力な武技の源になりますので、その部分の養成として大切な型になります。

 

基本型Ⅲ 螺旋打ち

 

 「打ち」の箇所ですが、上のイラストのようにまず1歩進みながら「手刀外回し打ち(しゅとうそとまわしうち)」を行ないます。その勢いを活用して転身しつつ「手刀螺旋打ち(しゅとうらせんうち)」を放ちます。

 

 この一連の動きを1拍子で行なうわけですが、淀みを作らずスムーズを行なうというところはこれまでの技と共通します。

 

 この連続技にも「交叉立ち」が登場しますが、その際に意識してもらうことは「輪転突き」と重なるところがあります。同一の型の中に同じ意識で行なうべき箇所がまた登場するわけですが、これを異なることと考えるとまた同じミスをする可能性があります。既にその点の意識については説明してありますので、上半身の動きはともかく、土台に相当するところについて共通する意識でやってもらえればと願っていました。

 

 でも、やはり全体的な動きが異なれば、それまでの自分の癖が出てきて上手くできないというケースも見られました。改めてアドバイスしましたが、こういった共通する身体操作についてきちんと身に付けることができれば、もっといろいろな技を稽古することができるのにと、もったいない気がします

 

 焦っても仕方がないので、ここは状況に合わせ、少しずつ身に付けてもらうことにしました。

 

 今日、文字数は2500文字少々になりましたが、画像が小さいため、ブログとしてのボリュームは少なく見えるかもしれません。

 

 でも今日は、「基本型Ⅲ」のテーマである「転」に絞ってお話ししようと思っていましたので、ここで終わりにさせていただきます。

 

 

 

 

 

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 ある火曜日の稽古の話です。

 

 研究稽古の日ですが、先日の稽古のことが念頭にあり、また出席者の様子が前回と同じような感じでしたので、復習も兼ね、引き続き同じような感じで行なうことにしました。

 

 私は所要のため、少し遅れて道場に行きましたので、その間は指導員の下、基本の「その場稽古(そのばげいこ)」から数をこなしていました

 

 その様子が前回の土曜日の様子と重なったわけですが、一区切りつくまで継続してもらい、私はその後を引き継いでタイトルにあるようなことを稽古しました。

 

 今日はその話になりますが、行なったのは「基本型(きほんかた)」です。前回の土曜日は今回の様な基本稽古に続いて「基本動作(きほんどうさ)」でしたが、そこから一段階ステージアップした内容を稽古したわけです。

 

 (かた)」以前の体系ですので、動きの流れは全員知っているわけですが、質が伴うかどうかは別です。研究稽古ですから、たとえ解釈は行なわなくても、それなりのクオリティでやってもらわなければなりません。

 

 今回はそういう意識で稽古に臨んでもらったわけですが、イラストと共にアドバイスしたことを中心にお話ししていきたいと思います。

 

基本動作Ⅰ(用意から最初の技)

 

 上のイラストは用意の状態と1挙動目の動きを表していますが、この箇所に限っては「基本動作Ⅰ(きほんどうさいち)」と「基本動作Ⅱ(きほんどうさに)」の冒頭と同じです。

 

 先日のブログではこの箇所の説明を割愛していますので今日、アップしたわけですが、内八字立ち(うちはちじだち)」から1歩足を出し、突いてる様子は、そのまま試合の際の最初の仕掛けに重なります

 

 この箇所についてはそういう意識で身体を動かすことで、組手にも応用できる可能性が出てくるわけですが、こういうことはこれまで何度もお話ししてきました。

 

 でも、改めてこういった稽古になると、ロボットのような感じになり、固い動きになります。イメージングのアドバイスを忘れてしまっていたり、「基本型」も武術の稽古の一つなのに魂を入れるという心構えの欠如などが考えられます。

 

 だからこそ可能な限り同じことでも繰り返しアドバイスするのですが、早く頭と身体に染み込ませてほしいものです。

 

 また前日のブログでお話しした丹田の落すことで「突き」の重さを増すという身体操作はここでも出てきます。繰り返しとなりますが、そういうことを通じてレベルアップにつながることを願っています。

 

 

 上のイラストは構えているところから「前蹴り(まえげり)」を行なっているように見えますが、型の流れとしては「中段外受け(ちゅうだんそとうけ)」を呼吸法を伴いながらゆっくり後退し、そこから今度は「蹴り」で前進する、というところを表しています。

 

 ここでは前進しながら蹴りますので、体重の移動がポイントになります。ただ、型として行なう関係で、武技としては「蹴込み(けこみ)」になりますが、実際に相手に向かって蹴っているという感じにはなってません。ここでは膝のかい込みやスナップの使い方、接触部位である「上足底(じょうそくてい)」の様子などを確認し、必要に応じてアドバイスをしました。

 

 

 「前蹴り」を所定の回数を行なった後は、上のイラストのように側方を向きます。

 

 型の流れとしては蹴り足を着地させた後、構えを側方に向けますが、ここまでが号令をかける際の一括りになります。つまり、この箇所も大切な型の一部になるというわけですが、その認識が十分でなく、構えに魂が入っていなかったり、タイミングがずれていたりする人がいました。

 

 構えの意識の重要性の無理解からくることなのかもしれませんが、この意識も大切な武技の一つと改めて理解してもらい、この箇所にも魂を入れてもらいました

 

 

 一つ前のイラストとは方向が逆になりますが、適切なイラストが無かったため使用しました。

 

 ご覧のように前足交叉の運足になります。そしてこの「交叉立ち(こうさだち)」のところから奥足で「中段足刀蹴り(ちゅうだんそくとうげり)」を行なうことになりますが、「基本型」の稽古の前に行なった「その場蹴り(そのばげり)」のアドバイスが効いていたようで、膝のかい込みや技の軌跡はきちんとできていました。直前のアドバイスがまだ残っていたということでしょうか、それが継続することを願っています。

 

基本型Ⅰ 返し突き(四股突き)

 

 上のイラストは四股突き(しこづき)」を前後に行なっているところですが、これは「返し突き(かえしづき)」と呼ばれる技で、1拍子で前後に突くことになります。

 

 ところが、その意識が無い場合、2拍子の技となり、それでは単に前後に「突き」を放っただけ、ということになります。素早く、1拍子で行なうからこその技なのですが、そういう意識で行なうと今度は1本目の「突き」が弱くなったり、方向を変える時の身体操作に問題が生じます。

 

 また、ここでは「四股立ち」で行なうことになりますが、腰の高さの問題もありました。さらには、上肢だけで突いてる感のある人もおり、武技としての身体操作の意識の不備が見られました。

 

基本型Ⅰ 返し突き

 

 「返し突き」の箇所だけを意識する場合、「四股立ち」の場合だけでなく、「正整立ち(せいさんだち)」で行なう箇所もあります。

 

 「四股立ち」の場合は、方向的に下肢の操作の意識はほとんどありませんが、「正整立ち」の場合は、立ち方そのものの特徴から足裏の操作の意識が不可欠です。

 

 それが難しいようで、身体操作の意識が低い場合、転身時に両足がクロスしてしまうようなこともあり得ます。初めて稽古する人に見られることですが、集中力が低下している場合にもあります。

 

 必要に応じて必要なポイントをアドバイスしますが、身体の末端まで意識を張り巡らせて、きちんとした身体操作で動けるようにしてもらいたいと願っています。

 

 明日は「基本型Ⅱ(きほんかたに)」についてお話ししていきたいと思います。

 

 

 

 

 

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 先日、月刊秘伝」2026年1月号(BABジャパン)が届きました。

 

 

 今回の特集も大変魅力的な内容で、届いた時にしっかり読み込みました

 

 「秘伝」は武術家にとっていろいろな情報を提供してくれる専門誌ですが、私にとっても大切な情報源になっています。

 

 ところで今回、何故この号のことをブログで取り上げたかというと、来月発売の2月号の告知が掲載されていたからです。

 

 

 ご覧の画像に通りですが、きちんと私の名前も記載されています。

 

 先日のブログで「秘伝」誌からの取材があった、というお話をしたと思いますが、実はこの特集のためだったのです。

 

 私は2022年に同社より「北斗神拳の謎の迫る」という書籍を上梓いたしましたが、今回の企画はその延長線上にあるイメージです。

 

 武術を嗜んでいる方の中には、マンガに影響を受けた、という話を聞くことがありますが、そのような視覚に訴える媒体は大きな影響力を持ちます。

 

 今回はそこにスポットを当てた企画だと理解していますが、私も原稿を書かせていただいたことに感謝しています。

 

 具体的な内容についてはお話しできませんが、宜しければ来月、当該号をご覧いただければ幸いです。

 

 

 

 

 

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 12月13日、今年最後の直真塾昇級審査が行なわれました。

 

 今回はいつもと異なる会場になりましたが、1人の遅刻もなく、無事スタートできました。

 

 この日、冷たい雨が降っており、前日の天気予報ではみぞれかもという予報が出ていましたが、体育館内は思ったより暖かい感じでした。

 

 今日は当日撮った写真を交え、審査の模様を綴っていきます。

 

 

 審査も稽古の一環と考える直真塾の場合、スタートと終わりはいつもと同じパターンです。

 

 礼から始まりますが、その前に一人一人私の前に並び、個別に挨拶をしに来てくれます

 

 恒例になっていますが、こういう礼儀作法の意識は武道・武術を稽古する者としては普通の光景です。

 

 しかし、そういったことも、一般では珍しいのか、審査後、保護者の方から伺った話として、校長先生から礼儀作法がきちんとしている、空手の稽古の賜物ですね、と言われたということでした。日常生活の中でも稽古が生きている、というところを見た思いでした。

 

 

 審査内容は日頃稽古していること全般に及びます。だからこそ、通常の稽古時間同様の長さを必要としますが、受審級によって具体的な科目が異なりますので、低い級の人は早く終了します。

 

 上の写真は基本の内の「上段突き(じょうだんづき)」の様子ですが、この様なことは全員一緒に行ないます。

 

 

 同様に「蹴り」の様子です。

 

 タイミングにズレがありますが、1本1本を丁寧に行なっているかを見ました

 

 

 その場で、あるいは移動の形式で基本を行なった後は・「(かた)」になります。

 

 これも受審級によって行なうのが決まっており、写真は「抜塞(ばっさい)」です。

 

 審査は当該級の種目だけを行なえは良いのではなく、そこまでのものすべてを行なうことになります。「抜塞」はこの日受審した級の中ではもっとも上位の「形」になりますので、写真の3人は最後まで残った人です。他に3人いましたが、アングル的にこの写真をアップしました。

 

 

 審査は約束組手もあります。ペアを組んで攻防を行ないますが、何を行なうかはその場で指示します。

 

 当てないようにコントロールし、間合いやフォームなど、正確にできているかどうかを確認します。

 

 上の写真は上段追い突き(じょうだんおいづき)」を「上段揚げ受け(じょうだんあげうけ)」で対応し、「中段逆突き(ちゅうだんぎゃくづき)」て反撃する、というところの様子です。

 

 こういうことを数パターン繰り返しました。

 

 

 そして締め括りが自由組手になりますが、そこでは千唐流ルールに基づいて行なわれます

 

 防具を着け、2分3本勝負です。

 

 審査ということで試合とは異なった意識の下で行なわれましたが、内容は防具付きルールらしい迫力でした。

 

 少年部と言っても上級者の場合、それなりのパワー・スピードでの戦いが繰り広げられます。

 

 各種大会で上位入賞を果たしている道場生たちですから、充実した内容で当然なのかもしれませんが、そういう人達がきちんと礼儀作法を身に付けてるというところが武道・武術の良いところです。

 

 3支部が集まる審査会は、いつもの稽古とは異なる雰囲気になりますが、それも貴重な時間だと毎回感じています

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 第2部として行なった基本動作(きほんどうさ)」の稽古ですが、今日は4つあるうちの3つ目、4つ目の様子についてはお話しします。

 

 大きなポイントはタイトルに挙げてある通りで、昨日お話ししたⅠとⅡよりも要求される難度がアップします。

 

 タイトルにもあるように、Ⅲでは拍子の意識をしっかりすることが必要ですが、これは「見えない技」の一つであり、極意としても言われる要素になります。それを基本と称する過程で要求されるわけですから、逆にこのことがこの時点でそれなりにできるようになれば、武術家としてステージは一気に上がります

 

 でも、なかなかそうならないからこそ、基本として何度も繰り返し、レベルアップを図ることになるのです。

 

 そこで具体的にお話ししていきますが、ここでは「受け」と反撃を限りなく1拍子で行なうようにします。

 

 基本稽古でも行なうことがある連続技ですが、ここではそれを運足を伴って行ないます

 

 その場合、1回ごと土台の部分が変化するということになりますが、きちんと武技としてのクオリティをキープしたまま行なおうすれば、それなりの意識が必要になります。

 

 でも、何かが欠け、全体を通して見れば不十分、というケースが見られます。

 

 ここでは拍子のことをさっきお話ししましたが、土台と上半身の動きの関連についてはこれまでのⅠとⅡの稽古である程度は意識されたかもしれません。でも、2挙動を一呼吸で行なうとなれば、そちらに気を取られ、土台の部分が疎かになりがちです。事実、そういうところが見られましたが、その場合は個別指導で対応しました。

 

 それができる環境でしたから良かったのですが、それをしっかり頭と身体に留め、武術家としてのステージアップを図ってもらえればと願っています。

 

基本動作Ⅲ 外受けから突き

 

 上のイラストは中段受け(ちゅうだんうけ)」から「中段逆突き(ちゅうだんぎゃくづき)」に連続している様子ですが、中段の場合、「外受け(そとうけ)」と「内受け(うちうけ)」があります。

 

 いずれの「受け」も、極まった時は同じ状態になりますので、上のイラストはいずれの場合もイメージできるものです。

 

 基本として稽古する場合、あるいはや「(かた)」として行なう時、「外受け」は呼吸法と共にゆっくり締めながら行なうことが多くなりますが、ここでは拍子を意識するため、実戦を意識して素早く行なうことが必要です。

 

 しかし、この技のメインの意識である「」の要素が見られるものでなくてはならず、その用法については見本として見てもらうことが多いので、言わんとしているところは理解してもらっていると思います。

 

 でも、それを自分が実践するとなると話は別で、どうしても基本で行なっていることにつられてしまい、拍子云々の前に「受け」自体のクオリティにも懸念が生じるという人もいます。

 

 この辺りが要稽古の部分であり、頭で覚えるだけでは済まない点です。

 

 一方、「内受け」の方は基本で素早く、パワフルに行なう分、「受け」から「突き」への連絡がスムーズで、「外受け」との連続技の場合よりはきちんとできています。ただ、それが変な力みとなり、フォームが乱れた人もいました。それでは武技としての質に疑問が生じますので、改めて正しい姿勢を意識した上で行なうことをアドバイスしました。

 

 

 今度は下段払い(けだんばらい)」からの「中段逆突き」の様子です。

 

 昨日お話ししたブログでも「下段払い」のことは出てきましたが、そこでは基本想定として相手からの「蹴り」の場合が多いので、それに対抗できるだけクオリティが必要と説きました。

 

 「基本動作Ⅲ」で行なう場合、「下段払い」の直前の状況として、「突き」のために上肢を前方に突き出したところから下方に鋭く上肢を落とし、「受け」として用いることになります。

 

 その時、瞬間的に巻き込むような身体操作により重く鋭い技にするわけですが、伸ばした上肢からそのまま下方に落とすような動きをしている人や、パワフルにやろうとして大振りになっている人がいます。

 

 小さく見えても重い技になるように工夫するのが武技なのですが、どうしても表面的な捉え方になり、質を伴わない様子が伺えます。

 

 しかし、基本という名称がありながら、そのような身体操作を要求するところに気付き、武技としての実践のためにどうするかというところが意識できたらステージが変わる、というところを再認識し、稽古してもらました。

 

基本動作Ⅳ

 

 続いて「基本動作Ⅳ(きほんどうさよん)」の稽古についてですが、タイトルにあるようにここでは転身を意識した構成になっています。

 

 言うまでもなく、実戦での転身の意識と実践は起死回生につながることもある大切な身体操作ですが、そのことをテーマにしたのが「基本動作Ⅳ」なのです。

 

 これまで「中段受け」から「中段逆突き」につながる連続技を説明しましたが、それに転身を加えたところがあります。

 

 その様子を示しているのが上のイラストですが、ここでは90度転身になっています。他に180度転身の箇所もあり、それを「基本動作Ⅲ」でやった「受け」からの「突き」というパターンで行なうのが「基本動作Ⅳ」になります。

 

 イラストのように90度転身の場合は、まだ自身の視野の中に相手がいますので対応も可能ですが、180度転身の場合は、肉眼ではなく心眼で感じることが必要になります。

 

 そのため、動作だけで習得したと思うのは早計で、ステージをどうアップしていけばこのようなことが実戦で行なえるようになるかを求めながら精進することが必要になります。

 

 「基本動作Ⅲ」と「基本動作Ⅳ」を続けて稽古する中で、急に次元の違う難度を感じた、というところになった人がどれだけいたか分かりませんが、そういうことを感じることも武術家としてのステージに関係することだと考えます。

 

 この後、第3部として「基本型(きほんかた)」を行ないましたが、時間が短かったので次回にも行なうことにしました。当初、それでもこの日の分としてブログに書くつもりでしたが、そのことは次回に譲りたいと思います。

 

 

 

 

 

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