中山隆嗣の「活殺自在」

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 昨日の続きです。

 

 ある土曜日の稽古ですが、先日お話しした通り、少し異なった稽古メニューになりました。

 

 しかし後半、いつもの熱い稽古になり、そのピークは昨日お話しした第3部の組手稽古でした。

 

 今日はこの日の第4部として行なった「(かた)」の稽古の様子についてお話しします。

 

 具体的にはタイトルにある通り、「二十四歩(にーせーし)」です。

 

 8月の全日本大会では種目によってこの「形」を行なう道場生もいるかもしれないので、そういうことも含め、ポイントについて確認しようというところがありました。

 

 加えて、タイトルにあるように、この「形」が呼吸法を重視した内容になるため、第3部で熱く滾った気持ちを静めるためという意図も含みました。そのことに気付いたかどうかは分かりませんが、呼吸を意識することで気持ちを平静に導くというわけです。

 

 これが研究稽古であれば、そういったことも身体の仕組みと合わせ説明し、戦いの中で平常心を保つための工夫の一つとして理解していることで、役に立つのではないかという期待の上で今後、お話しするかもしれません

 

 ということで早速本題に入っていきましょう。

 

 稽古時間をあまり取れなかったということで、ブログでお話しすることも少なくなると思います。いつもより短くなると思われますが、予めご了承ください。

 

二十四歩 扇受け

 

 上のイラストは「形」の冒頭に登場する「扇受け(おおぎうけ)」の箇所です。

 

 那覇手系の「形」では大変メジャーな技になりますが、呼吸法を伴って行ないます

 

 土台になる立ち方ですが、上のイラストの状態では「内八字立ち(うちはちじだち)」ですが、ここから1歩進めて「三戦立ち(さんちんだち)」になる際にも呼吸法を伴います

 

 下肢から絞り上げるようなイメージで行ないますが、そこには骨盤底筋を意識し、横隔膜との連動を図ります。

 

 これがハラを意識する呼吸となりますが、武術体作りのベースにもなります。

 

 まさに呼吸を意識した鍛錬となりますが、きちんとした呼吸法はメンタルを安定させる方法としても理解されています。

 

 この日の稽古の最後にふさわしいメニューになります。

 

二十四歩 弓張突き

 

 上のイラストは後方に下がりながら「裏拳打ち(うらけんうち)」を行ない、その後、正面に向き直って「中段突き(ちゅうだんづき)」を行なうシーンです。

 

 足元の矢印をご覧になればお分かりのように、「裏拳打ち」の際は「四股立ち(しこだち)」、「突き」の際は「正整立ち(せいさんだち)」になり、いずれも後退しながらということが特徴的です。

 

 こういうところの意識が不足していると、その場で「打ち」や「突き」を行なうような感じになり、「形」の動きの意味が分からなくなっていきます

 

 一般稽古では「形」の分解・解説を行なう機会は少ないのですが、研究稽古ではなぜそういう動きになるのか、ということを考えてもらうこともテーマになりますので、この段階から動作として指示されたことについては忠実に行なうようにしてもらいます。

 

 また、試合を前提にしても、必要な動作を伴っていなければ減点対象になりますので、細かなことであってもしっかり意識し、実践してもらうことになります。

 

 そして武技ですから、それぞれの動作を極める意識で行なうことが必要で、人によっては拳を置きに行くような動きになりがちな「裏拳打ち」の箇所は、きちんとスナップを活用した身体操作を意識してもらいました。

 

二十四歩 ひねり打ち

 

 「二十四歩」は鳥の動きをイメージした「形」になりますが、その雰囲気が感じられるのが「捻り打ち(ひねりうち)」の箇所です。

 

 鳥の羽の動きを念頭に、しっかりした極めがある柔らかさ、といった一見矛盾するようなイメージングと身体操作で行なうことになります。

 

 ここではご覧のように交叉立ち(こうさだち)」になりながら行ないますが、土台からの動きになりますので、全身の調和が取れていなければ武技のとしての質が低下することになります。

 

 基底面積などの要件から、気を付けないと土台の脆弱性につながる要素がありますので、立ち方のポイントをしっかり確認し、多少のことがあってもぐらつかない状態を実践してもらいます。

 

 その際、両膝の状態に気を配り、この点の締めを意識します。「打ち」を行なう際の全身の捻りと共に膝を意識することでその実現を図りますが、こういうところを「形」で練り、分解・解説の稽古の際に活かすことになります。

 

二十四歩 双手手刀交叉受け

 上のイラストは「双手手刀交叉受け(もろてしゅとうこうさうけ)」の箇所ですが、ここも柔らかく行ないます

 

 しかし、それは弱い感じではなく、しっかりした武技のクオリティを維持した上での「」でなければなりません

 

 こういうところが「二十四歩」の難しさですが、行為としてはできても、その奥のあるものを実践する難しさを感じるところになります。

 

 ここでも「交叉立ち」になりますが、前進しながらというところで先ほどの場合とは異なります

 

 この立ち方の場合、膝のところのコントロールが上手くできず、全体的に腰高になりがちですが、この箇所のように前進しながらこの状態になる時にはその様子が散見されます。

 

 上肢の動きに柔らかさと同時に、下肢の状態にも緩急を意識し、技が極まったというタイミングで土台も極まる、という状態を意識してもらいます。

 

 全身で武技を表現する、といったところになりますが、その動きを使えるものにするため分解・解説の課程があります。そういうことを意識して行なえるようになって欲しいと願っています。

背手受け

 

 「背手受け(はいしゅうけ)」の様子です。

 

 「形」としての目て見ていなければ、単に手を挙げて挨拶でもしているのかなと思える様子ですが、これも立派な武技です。

 

 この動作が登場するのは最後に近いところですので、気が抜けがちです。そのため、本当に挨拶程度の感じにしか見えないことがありますが、基本的なイメージとしては側方からの「上段突き(じょうだんづき)」を受けた、という意識で行なうことが必要です。

 

 とは言っても、動作として鋭く極めるように行なうのではなく、あくまでも柔らかく、という状態なので、最初のうちはこれが武技なのかといったイメージでやっている人が多いかもしれません。

 

 しかし、これまでお話ししてきたように、武術の「形」は踊りではなく、武技の塊ですので、決して気を抜くことなく、芯の通った動きを心掛けることが大切です。

 

 当日アドバイスしていないことも含めてお話ししてきましたが、これまで稽古した際、意識してもらったことも含めて綴りました。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 今日は第3部の自由組手の稽古の様子です。

 

 稽古前、組手の希望者を募ったところ、全日本大会に出場する道場生以外にも手を挙げる人が出て、雰囲気は大変熱い感じでした。

 

 全員から闘志が感じられ、熱戦が期待されましたが、その通りの雰囲気で終始しました。

 

 当日撮った写真がありますので、それをアップしながらお話を進めていきます。

 

 

 熱戦を物語るワンシーンですが、互いの「回し蹴り(まわしげり)」が交錯している様子です。

 

 互いの脚のダメージがあったようで、この後、しばらく動きが悪くなっていました

 

 でも、これまでならそこで戦いが中断することがあったのですが、今回はそのまま継続していました。互いの意識がそうさせたのでしょうが、怪我をしたら意味がありませんので、状況を見てこちらの方でストップをかけることもあります

 

 稽古後、様子を尋ねたら「大丈夫」という力強い返事があり、しっかりした意志力を感じました。そうなると大会当日が気力では負けないだけのものを持って頑張れるのではと期待できる一戦になりました。

 

 写真の2人は出場予定ですので、怪我をしないように注意しつつ、気力の充実を図ってもらえればと思っています。

 

 

 今度は相手の出鼻に「中段突き(ちゅうだんづき)」を合わせている様子で、これは1本になりました。

 

 性格的に大人しいところがあった道場生ですが、今回の稽古では積極的に技を出していました

 

 これまでは相手からの攻撃に対して後方に下がってその後に反撃をするような戦いが多かったのですが、今回は相手が近づいたところを迎撃する、といった雰囲気になり、それが功を奏して結果になったわけです。

 

 一種の成功体験ということになりますが、そこから相手をよく観察して、ここぞというタイミングで対応する、ということを身に付けられれば今後が期待されます。

 

 突かれている側の道場生は身体が柔らかく、スピードも速い、という特徴があります。

 

 今回は得意の「蹴り」の裏をかかれたことになりますが、こういう経験も貴重です。どういうタイミングで得意技を出すのが効果的かということが分かれば、今後の伸びが期待できます。

 

 

 ちょっと間合いは遠いのですが、昨日お話しした間合いを切って「回し蹴り」を放つシーンに似ています

 

 軸足の状態から相手の方に近寄っている感じで蹴っていますが、踏み込みが浅かったために届いていません

 

 相手はその様子を見て、次の瞬間に飛び込もうとしているように見えますが、残念ながらそれはありませんでした

 

 仕掛けた側は後ろ足のバネを活用して飛び込んで「上段突き(じょうだんづき)」を放つ、といったこともできたでしょうが、蹴り足を置いた位置が少し内側になったのでできなかったのかもしれません。

 

 だから「上段突き」ということを書いたのですが、咄嗟の判断をどうするかということを意識してもらえば、攻撃・反撃のタイミングというのはしっかり得られるはずです。組手稽古では勝敗ではなく、戦いの質を意識し、勝因・敗因の分析に努めてもらえればと思っています。

 

 

 少し画面がズレた写真になっていますが、回転足刀蹴り(かいてんそくとうげり)」を放っている様子です。

 

 昨日のブログでお話しした技を使ったわけですが、残念ながらポイントを得ることはできませんでした

 

 でも、道場内組手は勝敗よりも技そのものを磨くことが目的ですので、稽古した技を積極的に活用する意識は重要です。

 

 このことで何を得たのかは当人にしか分からないと思いますが、活用しようという意識は大切です。今回の組手稽古だけでなく、今後行なう時にもまず使ってみて、そこからさらにブラッシュアップするという意識と実践が実力を磨き上げることにつながりますので、ぜひ実践していただければと願っています。

 

 

 「突き」が交錯するシーンです。

 

 相手からの「上段突き」を躱し、「中段突き(ちゅうだんづき)」を合わせているシーンですが、姿勢が後傾しており、1本にはなりませんでした。

 

 片足が浮いている感じになっていますので、連続技として「蹴り」も意識していたのかもしれませんが、姿勢が悪いので、仮に蹴ってもきちんとした技にはならなかったと思われます。

 

 上段を狙われた場合、本能的にそれを避けようとしがちですが、上体を後方に倒すのではなく、攻撃を左右いずれかに逃がすような動きができれば、姿勢の問題から不十分な技になることはありません。今後の研究テーマにして身体操作の質を上げてもらうことを期待しています。

 

 

 今度は「上段突き」がきちんと顔面を捉え、顔が横を向いている様子がきちんと伺えます。

 

 突いた側の姿勢にも問題はなく、1本になった技でした。

 

 この道場生の場合、これまで「突き」があまり伸びない、ということがありましたが、この日は様子が良いほうに変わり、しっかり相手にヒットすることが散見されました。

 

 その為か、1本にはならなかったものの、当たった側としては効いたという感覚のケースがあったようで、試合的ではなく、武術的な伸長が見られました

 

 このことは指導員も認識しており、稽古の後、そのことを称賛していました。

 

 そういった実力の伸びが見られると教える側として嬉しいもので、8月の全日本大会では期待できます。

 

 

 接近して互いに突いている様子ですが、左側の道場生は腰が引けています

 

 「中段突き」を放っていますが、この状態では仮にターゲットを捉えることができたとしても1本とはなりませんし、そもそも効かない技です。

 

 組手となったら心理的なことも関係することになりますので、基本などではきちんとできていても、相手の気迫に押されていたりすると無意識にそこから逃げようとします

 

 だから武術を学ぶ時は心法の鍛錬が必要なステージがあるのですが、カタチだけの技ではなく、心を込めた技になるよう意識してもらえればと願っています。

 

 

 最後の写真になりますが、相手からの「蹴り」に対して側方に体捌きを行ない、躱している様子です。

 

 約束組手などでは稽古していても、組手で実践するとなるといろいろな要因が重なり、難しいものです。

 

 だからこそ、道場内組手でこの技を磨く意識が必要になりますが、これまでも組手の様子を綴る中で実践している様子を何度もご紹介してきました。

 

 今日の写真の中ではこれくらいしかありませんでしたが、実際にはもっと行なわれていました

 

 こういうシーンを見るにつけ、稽古が生きていることを実感しますが、ここからの反撃まで見ることができるよう、さらに精進していただければと思っています。

 

 この後、第4部の「(かた)」の稽古になりましたが、そのことは明日のブログでお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 第2部の連続技の稽古の話になりますが、ここでは2パターン行ないました。

 

 その内の一つは昨日のブログでお話ししましたので、今日は二つの目の技になります。

 

 一つ目の連続技の場合は「蹴り」から「打ち」でしたが、今日お話しするのは「蹴り」から「突き」という構成になります。

 

 昨日の技の場合、途中で回転動作が入る分、バランスの取り方や拍子の問題が生じることになります。しかし、今日お話しする技の場合、正面を向いたままの勢いで攻めることになりますので、比較的安定した連続技になります。ただ拍子に関してはしっかり意識しなくてはなりませんので、その点については留意してもらいました。

 

 今日も写真が多くなりますので、前フリはこれくらいにして本題に入りたいと思います。

 

 

 今日の冒頭も昨日と同じような内容になりましたが、ターゲット役が違えましたので、対峙したところからお話しします。

 

 互いに「正整立ち(せいさんだち)」になり、中段を意識して構えたところからスタートします。

 

 そこから前足を前に進め、間合いを切ります。この部分までは昨日のパターンと同じです。

 

 これが実際の戦いとした場合、ここまでの動きであればどのような展開になるかはまだ分からないということになります。

 

 この動作はいろいろな連続技の初動としてはよくあるパターンになりますので、ここからの変化のバリエーションを多く有していると戦いに有利になりますので、ここまでの動きからどう変化するかを悟らせないようにすることが肝要です。

 

 

 間合いを切り、相手に近づいた瞬間、奥足で「回し蹴り(まわしげり)」を行ないます。

 

 昨日同様、ここで極まれば良いのですが、今一つという場合があります。相手が攻撃に適切な対応をした場合ですが、そうなると次の技が必要になります。

 

 しかし、昨日お話ししたように、初撃できちんと倒せるくらいのクオリティを有していない場合、間合いを詰めたことが仇になり、墓穴を掘ることもあり得ます

 

 そのような反撃に合わないためにもしっかりした初撃のクオリティが必要で、間合いを詰める勢いも技の威力に加味するくらいの意識で行ないます。

 

 気持ちが逸りすぎ、不必要に腰が浮かないようにしなければなりませんが、そのような身体操作を意識しながら、最大限の効果が発揮できるよう心がけてもらいました。

 

 

 そして「回し蹴り」に続く技ですが、ここでは「連突き(れんづき)」でやってもらいました。

 

 その初撃は写真のように「上段突き(じょうだんづき)」です。蹴った側の上肢で突きますが、これは蹴り足を床の下ろすタイミングで行ない、仕掛ける勢いや体重を活用する意識で行ないます。

 

 こういう身体操作により無駄を省く効率的な技になりますが、「蹴り」から「突き」につながる時の拍子が大切です。

 

 稽古を見ていると変な間(ま)が空いているケースも見られましたが、それではせっかくチャンスを活かすことができません身体ごとぶつかる意識でいながら、フォームを保持をきちんと行ない、無駄のない身体操作で攻撃する意識でやってもらいました。

 

 

 しかし、先ほど「連突き」と表記した通り、「上段突き」1本で終わるわけではありません。もう1本続く「突き」があり、それが上の写真に示された「中段逆突(ちゅうだんぎゃくづき)」です。

 

 拍子の意識はここまで継続しなければなりませんが、結果として「回し蹴り」→「上段突き」→「中段突き」という「三連攻撃(さんれんこうげき)」を1拍子で行なうつもりでやってもらいました。

 

 そうすることでそれぞれの技の質が低くなり、当たっても効かないのでは、と思えるケースも見られましたが、そのクオリティをアップすることも稽古の目的の一つになりますので、個別指導で対応しました。

 

 気合を入れるということをその一つであり、昨日はそのことを記しませんでしたが、こういった稽古の時は必要になります。

 

 全身を一つの塊として、思いっ切りぶつかる意識で本番に臨んでもらうことを期待しています。

 

 明日は第3部として行なった自由組手の稽古の様子をお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 先日お話しした通り、この日は少年部から特別参加の道場生がいた関係でいつもと異なるメニュー構成になり、第1部では基本の確認となりました。その話は3回に分け昨日までお話ししてきましたが、今日はこの日の第2部として全日本大会を意識し、組手の際に使えるのではということで連続技の稽古を行ないました。

 

 その具体的な内容はタイトルに記してあるのでお分かりになると思いますが、いつもお話ししているように行為の部分だけを行なっても効果は出ません。その裏にある「見えない技」の意識と実践が必要というわけですが、稽古ではそういう点を説明しつつ数をこなしました

 

 各人に癖がありますので、実際の稽古ではそれも念頭にいろいろアドバイスをしましたが、ブログですべてを書くことはできませんので、当日撮った写真に基づき、技のポイントを中心に綴っていきます。

 

 写真の点数が多くなりますので、早速本題に入ります。

 

 

 今日はいつもは割愛する対峙した状態から写真をアップしましたが、いつものように互いに「正整立ち(せいさんだち)」になり、中段を意識して構えます

 

 今回は約束組手としてではなく、一方的に攻撃をする連続技として行ないましたが、深く飛び込むイメージで行なう技になります。

 

 ですから、構えた状態から前足を前方に動かすことから始まります。その様子をビジュアル的に理解していただこうということで対峙した状態から画像をご覧いただいたわけですが、前進する際、姿勢が低くなってることに気付かれたでしょうか。

 

 実はこういったちょっとしたことも含めて武技を構成することが大切で、この点については人間の感覚の視点から説明しました。

 

 この場合は、美術など言われる遠近法の考え方を説明のベースにしましたが、相手が近づく時には大きく見えますので、2次元のところに距離を感じさせるにはこういうところを活用します。

 

 今回、歩を前に進めた時、姿勢を下げるというのは相手の間合いを切ったことを感じにくくするためのことで、意図的に姿勢のコントロールをしてもらいました。

 

 前足を前方に動かすことから、自然に姿勢は下がるのでは、とお考えかもしれませんが、その通りではあってもそこに何らかの工夫を織り交ぜることで武技としての深みが出てきます。

 

 そこに理の理解と実践の大切さが出てくるわけですが、まずはこの点を意識してもらいました。

 

 

 前足を前方に進めた勢いのまま、奥足を前方に動かし、「交叉立ち(こうさだち)」になります。第1部で「交叉立ち」をベースにした技を稽古しましたが、そこでは前交叉と後交叉の2パターンを行ないました。ここでは後者になりますが、第1部の稽古はここに繋ぐための前フリのようなことでした。

 

 この時意識してもらったのは、いかに後ろ足を前方に動かせるかでした。可能な限り深く、ということをアドバイスしましたが、そのことによって土台としての部分が脆弱になる人もいました。これは武術体の状態が関係することですので、今後の稽古でこの点の質的向上を図ってもらうことになります。

 

 また、この時の立ち方の関係から、仕掛ける側の姿勢はさらに低くなります

 

 

 そこから放たれるのは「中段足刀蹴り(ちゅうだんそくとうげり)」です。

 

 懐に入られた状態での下方から「蹴り」ですから、対応が遅れたら、これだけで1本になります。

 

 でも実際の戦いでは相手も必死ですから、躱されるか間合いを取られ威力が減じる可能性もあります。

 

 だからこそ連続技として稽古したわけですが、この初撃を疎かにしていたら二撃目の質も低くなる可能性が高くなります。

 

 いつもお話ししていることですが、1本1本の技のクオリティが一定以上のレベルだからこそ効果が出るわけで、決して次の攻撃があるからカタチだけで行なう、といった意識を無くすようにアドバイスしました。

 

 最近、組手や試合ではあまり見かけなくなった「足刀蹴り(そくとうげり)」ですが、用法をきちんと意識することで威力のある、効果的な武技として活用することは十分可能なのです。

 

 

 この蹴込み(けこみ)」を避けようとする時、後退することが多くなりますが、二撃目はそれを想定して行ないます。

 

 その場合、蹴り足をどこに置くかが大切になりますが、なるべく相手に近い位置に置き、間合いを取らせないようにします。

 

 こういうところは一瞬の判断で行なうことになりますが、そういう意識を稽古で養います

 

 

 その状態から繰り出す二撃目は「回転足刀蹴り(かいてんそくとうげり)」です。

 

 身体を回転させる時に悠長にやっていたら相手に対応されますので、いかに最初の勢いを殺さずに蹴ることができるかが大切になりますが、見ているとやはりここで間延びする人が見受けられます。

 

 もちろん、ちゃんとできている人もいますので、そういう人と組んでいる場合、ターゲット役として回転時の拍子ということがいかに大切か、ということを実感できたのではないかと推察します。

 

 だから仕掛ける側を交代した時、その経験を活かして行なってもらえればと期待するわけですが、意識が強すぎて回転時にバランスを崩すケースがありました。

 

 これは自身の中心軸の意識、確保がうまくいっていないからですが、その大切さはタイトルにも記しています。

 

 また、こういう技の流れが上手く行かない場合、蹴り終わって振り向いた瞬間が隙になり、相手をよく観察している人の場合、それを狙って反撃するケースがあります。

 

 試合でその現実を見たことがあり、そこでは振り向いた瞬間に「上段突き(じょうだんづき)」をもらい、KOされました。防具付きルールですから、直接当てることになりますが、見事なタイミングでした。

 

 稽古ではそのことも話し、振り向きざまの注意を促しましたが、それをよりしっかり意識してもらうことと、自身のバランスを取るためにということで、この後にもう一つだけ技を加えました

 

 実は最初は連蹴り(れんげり)」として稽古していたのですが、前述のようなところが見えたので、当初の予定を変更し、結果的に「三連攻撃(さんれんこうげき)」として行なってもらいました。

 

 

 それが「上段裏拳打ち(じょうだんうらけんうち)」です。

 

 技の軌跡は床と並行になりますが、この上肢の動きが身体の中心軸のキープにも効果的で、当初稽古していた「連蹴り」の時よりも姿勢のキープができている人が増えました

 

 この技も一撃必殺のつもりでやってもらうことが大切なので、しっかりタメを作り、「打ち」らしい身体操作を意識してもらいました。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 ある土曜日の稽古の様子ですが、第1部では基本を全員で行ないました。初心者が行なうような内容でしたが、今日はその第1部の最後のメニューになります。広く基本という場合、もっといろいろメニューはあるのですが、時間の関係でやりきれなかったので、また機会を改めて行なうことができればと思っています。

 

 ということで今日の内容ですが、タイトルに端的にまとめてあります。

 

 この2日、いろいろな基本技の「その場稽古(そのばけいこ)」と「移動稽古(いどうげいこ)」の様子を綴ってきましたが、今日は基本型(きほんかた)」や「(かた)」の入り口になる「基本動作(きほんどうさ)」の稽古の様子になります。

 

 ただ、全体の稽古のスケジュールがありますので、あまりここに時間をかける訳はいかず、結果的にタイトルにある「基本動作Ⅰ(きほんどうさいち)」と「基本動作Ⅱ(きほんどうさに)」の2つだけになりました。

 

 内容的にこれまでのような長さにはならないと思いますので、予めご了承ください。

 

基本動作Ⅰ(用意から最初の技)

 

 まずは「基本動作Ⅰ」からですが、このお話をする時によく出てくるイラストです。

 

 用意の状態である「内八字立ち(うちはちじだち)」で腰に拳を置き、そこから「上段追い突き(じょうだんおいづき)」を放つ箇所です。

 

 基本の稽古でも実戦につながる意識で行なうことは大切ですが、同じ動作を繰り返すことになりますので、意識の集中の継続が難しくなります

 

 でも、「基本動作」の場合、各動作の数が決まっており、その分集中しやすくなります

 

 それは上のような初動作の箇所も同様であり、ここに集中できるなら、静止した状態からいきなり戦闘モードになる意識で行なうことで、試合を前提にすれば「始め」のコールと共に先手を取る動きを行なう稽古にもなります。

 

 このことは稽古の度に言っていることですが、残念ながら毎回その様子は見えません。だからまた言うことになりますが、稽古時間は限られているわけですから、以前アドバイスしたことを活用する意識で行なってもらえればと毎回思っています。

 

基本動作Ⅰ 外受け(正整立ち)

 

 昨日アップしたイラスト同じものですが、正整立ち(せいさんだち)」で後退しながら「中段外受け(ちゅうだんそとうけ)」を行なっているところです。

 

 ここでの「受け」は呼吸法を伴い、ゆっくり行ないます。ということは締めながらということになりますが、「移動稽古」で行なったパターンとは異なります

 

 「突き」の部分はスピード・パワー・極めを意識して行ないますが、「受け」は静の意識の中で行ない、そのコントラストがパッケージ化された中で実践しなければなりません。こういうところも昨日までお話ししたところと異なる部分であり、稽古の意識の違いとして認識し、その実践を要求されるところです。

 

 先日、研究稽古の時ではありましたが、後退しながらの「中段外受け」を武技として活用する時の解釈例を稽古しましたが、その経験者であればそういうところをイメージしながら行なうことで同じ動作でも魂が入ることになり、その繰り返しで質的な向上が図れます。

四股突き

 また、「基本動作Ⅰ」では「四股突き(しこづき)」も登場します。「移動稽古」の中でも行ないましたが、ここでは決まった回数で行なわれますので、意識を集中し、先ほどアドバイスしたことを念頭に行なうようにしてもらいました。悪い癖がついていたり、体力的な問題から崩れるケースも出てくるかもしれないと思いつつ様子を見ていましたが、それは杞憂に終わりました。

 

基本動作Ⅰ 外受け(四股立ち)

 

 「移動稽古」でやっていないことが四股立ち(しこだち)」での「外受け(そとうけ)」です。

 

 「四股突き」で前進した後、後退しながら行なうことになりますが、ここでも呼吸法を伴いながら行ないます

 

 きちんと呼吸法を意識するなら、ハラの操作が大切になりますが、「四股立ち」の場合、立ち方の関係から「内八字立ち」や「正整立ち」と異なり、下肢の締めが難しくなります

 

 しかし、しっかりした呼吸法、締めのためにはハラの意識が必要になりますので実践してもらいますが、身体操作としての難度がアップします。

 

 そういう意識をしながら行なっている様子を残念ながら見受けられませんでしたが、今後の課題の一つとして感じました。

 

基本動作Ⅱ 揚げ受け

 

 上のイラストは「正整立ち」で後退しながら「上段揚げ受け(じょうだんあげうけ)」を行なっている様子ですが、「基本動作Ⅱ」に登場する動きです。

 

 「基本動作Ⅰ」での「受け」は呼吸法を伴い、ゆっくり行ないましたが、「基本動作Ⅱ」に登場する「受け」の場合、極めを意識したものになります。

 

 実際に相手が攻撃してきた時をイメージし、「」の意識で対応するようにします。因みに、呼吸法を伴いゆっくり行なう場合は、「」の意識で行なうことになりますが、実際に用いる場合は難度が高くなります

 

 そういった動きによる質の違いを考えつつ行なうことで、少しずつ武術としての空手道を考えるきっかけになることを願っています。

 

基本動作Ⅱ 内受け

 

 また、上のイラストのように中段内受け(ちゅうだんうちうけ)」も行ないますが、前述のように極めを意識したものになります。

 

 「移動受け(いどううけ)」として稽古した時と同じですので、そういう意味ではやりやすかったかもしれません。

 

基本動作Ⅱ 下段払い

 

 「基本動作Ⅱ」に登場する「下段払い(げだんばらい)」は「四股立ち」で行ないます。

 

 「移動受け」として稽古した時は「正整立ち」でしたので、その時とは感じが異なります

 

 でも、「基本動作Ⅰ」で「四股立ち」をベースに「外受け」を行なっていますので、この立ち方を土台に「受け」を行なうというところでは重なります

 

 重心を落として上肢を下方に落とす技、というイメージで行なってもらうことで質的な向上に繋がることを願っています。

 

 今日も思った以上の分量になりましたが、この日の第1部の稽古の様子はこれで終わり、明日から第2部の稽古の様子についてお話ししていきます。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 ある土曜日の稽古ですが、第1部では基本を集中的に行ないました。計3種類のパターンで行ないましたが、その一つは「その場稽古(そのばげいこ)」で、そのことは昨日のブログでお話ししました。

 

 今日はタイトルにあるように、「その場稽古」で認識したポイントを念頭に、次に行なった「移動稽古(いどうげいこ)」のお話になります。

 

 移動するということで定位置で行なう稽古に比べ、少し実戦性がアップします。

 

 ただ、土台が動く分、その認識と連動を意識しなければ、武技全体の質が落ちます。それは実戦の場合では使えないことを意味しますので、「移動稽古」のような段階を経ることは重要になります。

 

 この日、少年部の道場生が参加したからこそできた基本の見直しですが、初心者の頃に戻り、改めて基本を見直すということの重要性を考えてもらうことができました。普段の稽古メニューでも、たまには自身で振り返り、土台を固めることも必要なのではと、改めて感じたことになりました。

 

 という前フリの後、本題に入っていきましょう。

 

追い突き

 

 まずは「中段追い突き(ちゅうだんおいづき)」です。

 

 上のイラストのように、1歩進みながら突いていくわけですが、足が出ている側で突きます

 

 正整立ち(せいさんだち)」で行ないましたが、基本的には運足と「突き」のタイミングを合わせてもらいました。それが難しい人の場合はまずは下肢の動きを先にしてもらいました

 

 自分の立ち方の感覚ができていない人の場合、歩幅が短くなることが多くなりますが、1歩ごとにそれが異なるケースもありました。自分の歩幅を感覚的に見に付けていないということになりますが、こういうところがきちんとしていなければ、実際の戦いで間合いを切らなくてはならないような時、誤った距離感にもなりかねません。

 

 武技として意識する場合、全身の調和が取れていなければなりませんが、今回の様な「移動稽古」はその感覚を磨く際の基本になるのです。

 

逆突き

 

 続いては移動突き(いどうづき)」の「逆突き(ぎゃくづき)」バージョンです。

 

 先ほどのイラストに似ていますが、ご覧のように前方の足とは逆側で突きます

 

 下肢と上肢が逆になりますので、そこには腰の切り方が大切になり、この点がいい加減になれば、「突き」が上肢だけの行為になります。

 

 そうなれば武技として全く効果のない技になり、当たっても効きません

 

 組手では「逆突き」のシーンが結構あり、それは前進し、間合いを切りながらというケースも少なくない分、基本稽古の段階でクオリティを磨いておくことが大切になります。

 

四股突きの移動

 

 「移動突き」の最後は「四股突き(しこづき)」でした。

 

 四股立ち(しこだち)」で移動しながら突きますが、この稽古では下肢に負担をかけますので、数をこなす場合、土台から揺らぐケースが散見されます。

 

 初参加の少年部の道場生の様子を注視していましたが、それほど目立った問題ありませんでした。腰が上下したり上半身の前傾などを懸念していましたが、そういうことはなく、「突き」のコースが悪いということもなく、全体的に整っていました

 

 年齢的にパワーは感じられませんが、基本となるフォームについては「その場稽古」の時に見られた安定性があり、ここでも将来性を感じさせられました。

 

上段揚げ受け 移動

 

 続いて「移動受け(いどううけ)」を行ないました。

 

 上のイラストは上段揚げ受け(じょうだんあげうけ)」の様子ですが、「正整立ち」で行ないます

 

 足元の矢印は後退しながらになっていますが、前進しながらということでスタートし、後退しながらというパターンを続けました

 

 全体的に見ると、少し弱い感じがあり、その「受け」ではしっかり防禦できないのでは、という感じを否めない人もいました。現実に攻撃を仕掛けられているわけではない空稽古ですから集中力が伴っていないということが理由の一つとして考えられますが、攻撃同様にきちんとしなければ相手の攻撃が当たってしまいます

 

 自分の身を守り、直後に反撃に転じるためにも「受け」のクオリティを意識することが大切ですが、こういうことは約束組手を通じその大切さを認識し、自由組手で実践するというプロセスを踏むことになります。

 

 それを基本の段階から意識し、少しでもその様に近づくことができれば、ということを願いつつの稽古になりました。

 

基本動作Ⅰ 外受け(正整立ち)

基本動作Ⅱ 内受け

 

 続いて「中段受け(ちゅうだんうけ)」を行ないました。

 

 「その場稽古」の時と同じように、外受け(そとうけ)」と「内受け(うちうけ)」のイラストを続けてアップしました。

 

 前者の場合、とか「(かた)」では呼吸法と共にゆっくり行なうことが多くなりますが、ここではいずれもスピード・パワーを意識してもらうことになりました。

 

 イラストの場合、いずれも後退している様子をアップしていますが、「上段揚げ受け」の場合同様、まずは前進して行ない、その後に後退して行なうという順序で行ないました。

 

 この「受け」の場合、慣れの関係からか「内受け」の方が素早く行なっていました「外受け」で素早く行なおうとすれば、その身体操作の意識に留意することが必要になりますが、約束組手の稽古の際にそのポイントを理解してもらうことになります。

 

 

 「下段払い(げだんばらい)」ですが、これも「正整立ち」でやってもらいました。

 

 この後に稽古する基本動作(きほんどうさ)」に出てくる場合、「四股立ち」で行ないますが、移動受け(いどううけ)」として行なう場合はご覧のような状態で行なってもらいました

 

 これまで同様、前進・後退のいずれの場合も行ないましたが、下肢の動きと合わせて行なうことでより上肢のコントロールがうまくいかないのか、軽い「受け」になっているケースが見られました「蹴り」に対する技になることが多い分、その質には留意してもらえればと願っています。
 

基本型Ⅰ 前蹴り

 

 最後の「移動稽古」は「蹴り」になります。

 

 まずは上のイラストに示したように「前蹴り(まえげり)」でした。

 

 組手で使用する時は軸足を進行方向に倒すような感じで行ないますが、ここではそこまでは要求しませんでした稽古の目的次第では異なった指示を出しますが、バランスをキープを念頭に、しかし威力は殺さないように、というところを意識してもらいました。

 

 少年部から参加した道場生の場合、「移動蹴り」の場合でもつま先のコントロールがきちんとできており、基礎力がしっかりしていることが感じられました。

 

 蹴った足もきちんと引き、適正な位置に下ろしていましたが、組手でも同様のコントロールができるように、基本のところからこの意識の定着が図れたらと思っています。

 

足刀横蹴り

 

 「移動蹴り」の最後は「足刀蹴り(そくとうげり)」でした。

 

 上のイラストは「前蹴り」の場合同様、「正整立ち」から正面に対して蹴る様子ですが、蹴り足のコースが乱れることが散見されます。

 

 一般部の道場生の場合、日頃から様子は知っていますので、少年部から参加者の様子を注視していましたが、「その場稽古」同様、しっかり腰を切り、「足刀(そくとう)」もフォームにも乱れはありませんでした。苦手とする人が多い中、きちんとできているところにここでも将来が楽しみになりました。数をこなす中で疲れも見えましたが、それは仕方がない部分なので、今後、稽古を重ねる中でそのような体力の部分についても付けてもらうことを期待しています。

 

 「足刀蹴り」の「移動稽古」の場合、「交叉立ち(こうさだち)」からの「蹴り」も行なってもらいました。この場合、前交叉・後交叉の両方ともやってもらいましたが、全体的に言えるのが交差させる時の踏み込みの深さの意識の薄さでした。

 

 この点は第2部の稽古で一部露呈しますが、いろいろなパターンの稽古の中で修正していきます。

 

 今日は3100文字以上になっていますので、ここで終わります。

 

 

 

 

 

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 ある土曜日の稽古の話です。

 

 一般稽古として行ないましたが、タイトルにあるように、この日は少年部からの道場生を迎えました。人数は少ないのですが、出席者の状況が異なれば稽古メニューにも違いが出てきます。

 

 珍しい構成になりましたので今回は第1部として基本、第2部として組手用の連続技、第3部で自由組手、第4部で「(かた)」という内容にしました。

 

 今日は第1部の話になりますが、内容的には「その場稽古(そのばげいこ)」と「移動稽古(いどうげいこ)」、「基本動作(きほんどうさ)」を行ないました。

 

 この中で今日は最初に挙げた「その場稽古」の様子を綴ります。

 

 いつもよりも短いブログになるかもしれませんが、予めご了承ください。

 

 ということで、早速本題に入っていきたいと思います。

 

中段突き

 

 基本の「その場稽古」と言えば、定番となるのが「中段突き(ちゅうだんづき)」です。上のイラストがその様子になりますが、その時の土台になるのは「内八字立ち(うちはちじだち)」です。

 

 この立ち方は上肢を用いる技の土台になりますので、この時点でしっかり意識してもらいました。

 

 今回少年部から稽古に来た道場生の場合、こういった基本のところは思ったより良い出来で、将来が楽しみといった感じでした。

 

 ただ、正拳(せいけん)」の握りに甘いところがあり、せっかく一般部に来たのだからということで、この点はきちんと個別指導を行ないました。

 

 その握りの甘さというところは左右で異なり、左拳の場合、中指の握り込みか不十分で、「中高一本拳(なかだかいっぽんけん)」のような感じで、右拳は全体的に芯が無い状態でした。上肢のコントロールや立ち方が良かった分、もったいないという状態でした。

 

 「突き」の稽古は中段だけでなく、上段や下段に対しても行ないましたが、どこを狙うかという意識についてはきちんとできていました。だからこそ、前述の握り甘さが余計にもったいない感じになりました。

 

上段揚げ受け 肘と拳

 

 「突き」の後は「受け」を行ないました

 

 上のイラストは「上段揚げ受け(じょうだんあげうけ)」ですが、全体の動きはそのレベルでは良くできているほうでした

 

 ただ、「突き」の場合同様、この点を直したらもっと良いのに、というところがありました。

 

 上のイラストの場合、肘と拳のところに赤丸が付いていますが、気になったのが手首の状態でした。

 

 手首の屈曲に問題があり、手の甲側に曲がっていたのです。他のところができていただけにもったいない感じがしましたので、この点もきちんとアドバイスしました。

 

 その上でちょっ早かったかもしれませんが、身体の構造を念頭に何故手首を屈曲させると良くないのか、そして前腕の中心軸を意識した上肢の意識の大切さを説きました小学生なのでどこまで理解してもらったかは分かりませんが、ちょっと難しいことを耳にする喜ぶ道場生もいます。そうであってくれればうれしいな、と思いながら説明しました。

 

外受け 1

内受け 1

 

 2枚続けて「中段受け(ちゅうだんうけ)」のイラストをアップしましたが、最初の方が「外受け(そとうけ)」、2枚目の方が「内受け(うちうけ)」になります。

 

 極まった時の状態は両者同じで、肘の角度は90度、体幹部と肘の間は拳一つ分、拳は肩の高さ、ということが基本になります。

 

 ただ、実戦では相手からの攻撃が前提になりますが、必ずしも前述のフォームで行なうのではなく、若干の相違があります。でも、基本として行なう場合、この動作に関しての武術体作りにも関係することですから、きちんと意識してもらいました。

 

 件の道場生の場合、少々「受け」の位置が高くなる傾向がありましたが、全体的な出来はまあまあでした。

 

 まだ極めは弱いのですが、年齢を考えれば無理はありません。今後、質的に良いほうに変化していくことを期待しています。

 

下段払い

 「受け」の最後は「下段払い(げだんばらい)」でした。

 

 上肢の重さを活用しつつ行なうのが武技として必要な要件になりますが、小学生には難しい要点です。だからここではフォームに注視していましたが、他の技同様、きちんとできていました。今後、年齢が上がるにつれて武技としてのクオリティを意識し、重い技になるように心がけていただければと思います。

 

 「下段払い」は「蹴り」に対応する防御技として用いることが多くなる分、前述のことは今後の課題として意識してもらえればと願っています。

 

前蹴り

 

 上肢による基本技の稽古の後は、下肢の技になります。

 

 具体的には蹴り」というわけですが、まずは「前蹴り(まえげり)」です。文字通り、前方の相手を攻撃する技ですが、そこでは「正整立ち(せいさんだち)」で行ないます。

 

 前後に「一膝一拳(ひとひざいっけん)」の歩幅を取り、左右は肩幅、前足のつま先をやや内側に曲げ、後ろ足はそれに平行か正面に向けます。体重は前後に均等にかけ、いずれの足の膝もやや曲げます。そのことにより「金的蹴り(きんてきげり)」を防いだり、土台としての立ち方の堅牢性に関わることになります。

 

 そこまでの意識ができているかは分からないところもありますが、少なくともフォームとしてまとまっていました今後の稽古を通じてそのフォームに魂を入れていくことになりますが、基本的な「蹴り」の稽古もその一環です。

 

 「前蹴り」の場合、「形」の中に頻出する技であり、組手でも多用されます。

 

 ただ、きちんと指の状態が意識できなければ突き指してしまうこともあり、それがトラウマになり、「前蹴り」をあまり出さなくなってしまうケースも出てきます。しかし、槍のように押し出す技のメリットは大きく、基本を通じてそういうところを練ってもらうことになりますが、この道場生の場合、足の状態や技の軌跡共に良い状態で、上肢の技だけでなく、下肢の技についても今後が期待できる状態でした。

 

基本型Ⅰ・足刀横蹴り

 

 その場蹴り(そのばげり)」の最後は「足刀蹴り(そくとうげり)」でした。

 

 これは平行立ち(へいこうだち)」で行なってもらいますが、蹴る際、スナップを利かせるための足の引き付けが大切で、自身の軸足の膝を足裏で蹴るくらいの意識で行ないます

 

 この点もきちんとできていましたが、どうしても足のカタチが崩れてしまう人が多い中、「足刀(そくとう)」のフォームがきちんとできていたことに良い意味で驚きました

 

 加えて、「蹴り」のフォームもきれいで、帯の色から考えると、大変良い出来です。それを組手で効果的に使えるかどうかは不明ですが、基本の質を念頭に良いカタチで伸びてもらうことを期待しています。

 

 この後、「移動稽古(いどうげいこ)」になりましたが、そのことは明日のブログでお話ししたいと思います。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 基本型Ⅰ(きほんかたいち)」に登場する動作を活用する解釈の稽古ですが、一昨日・昨日のブログでお話ししたのは連続技として行ないました。

 

 つまり、受けて反撃するというパターンではなく、攻撃に絞った内容でした。

 

 しかし、「基本型Ⅰ」には当然「受け」も存在しており、今日はその箇所を組手で使う時のポイントを加味して行なう技です。

 

 もっとも、今日お話しする内容は型に登場する動作を拡大解釈するもので、単に言われたまま数をこなしているようではそのような発想は浮かんでこないと思われます。

 

 そういう段階で止まっていてはいつまでも・「(かた)」と組手の間の溝は埋まりません。研究稽古の目的の一つはその間を埋めることであり、表に見えるところから想像力を働かせて高いレベルに上ることです。

 

 だから、ちょっとしたことからいろいろな展開を試みるわけですが、この日の様子をお話しした先日のブログでは中段外受け(ちゅうだんそとうけ)」を「正整立ち(せいさんだち)」で後退しながら行なう、という箇所になります。型ではそれ以上の動作はありませんが、ここではこの動作は基本通りの動きだからこそ、見えないこの後の展開を加えることで生きたものにしたわけです。

 

 そう言うと、単純に受けて突くのでしょう、という発想になるもしれませんが、そういう話ではないのが研究稽古です。

 

 以下、当日稽古した内容を写真と共にお話ししていきます。

 

 互いに「正整立ち」になり、中段を意識して構え、対峙した状態から始めるというところはいつも通りです。

 

 

 対峙した状態から、仕掛ける側は定番の「右中段追い突き(みぎちゅうだんおいづき)」で攻撃してきます。

 

 いつも通り、裏三寸(うらさんずん)」を意識して間合いを取り攻撃しますが、上の写真はその状態を確認している様子であり、ギリギリまで引き付けている状態でもあります。

 

 特に今日お話しする技の場合、この点が中途半端になり、当たっても効かない、あるいはそもそも当たらないような間合いでは意味がなく、攻守いずれの稽古にもならないレベルになります。それは研究稽古とは呼べませんので、武術としての稽古であることをきちんと認識した上で突いてもらいました

 

 

 その「突き」への対応ですが、前述したように後退しながら「中段外受け」を行ないます

 

 後退することで間合いを取り、実質的にそれを体捌きとします。ここでの「受け」はより確実に相手からの攻撃を封じるという意味と、反撃の下準備という位置付けで行ないます。

 

 型では呼吸法を共に行ないますが、那覇手系の「外受け(そとうけ)」の場合、型や「形」では同様の動きになっており、その解釈の場合、「」を意識した内容になっています。そこからいろいろな技な展開しますが、これまでの稽古の中ではその例をいくつかご紹介しています。

 

 今日お話しする技の場合も「柔」の意識で行ない、「突き」の勢いを殺さないようにすることで反撃の質をアップさせます。そういう用法も今回の稽古で理解してもらいましたが、実は同じ発想で行なう技が「二十四歩(にーせーし)」の分解・解説の中にあります。いずれ研究稽古でも行なうことになりますが、以前、それをテーマに行なった稽古にも登場しています。

 

 ですから発想自体新しいものではありませんが、違ったところで登場すると新鮮に感じた人もいたのではないかと思います。

 

 稽古を見入ると、運足と「受け」に若干のズレがある人がいましたが、そういうところをシンクロさせるのも「見えない技」の範疇であり、行為のみでは武技とは言わない、という例として理解してもらいました。

 

 

 受けた直後の動きですが、同じ上肢で突きます

 

 「受け」自体、前述したように「柔」の意識で行ない、受け流すような意識ですので、仕掛け技の勢いが強ければ強いほど、あるいは踏み込みが深いほど、ターゲットロスにより姿勢を乱す可能性が高くなります

 

 そういう状態を作るためにも仕掛け技の質を意識してもらいましたが、そのことは攻撃力のアップにもなりますので、約束事でしょうという発想ではなく、実戦のつもりで行なってもらうことが大切になります。

 

 そして対応する側としては、そういうことにより姿勢の乱れというチャンスを活かし、受けた直後に同じ上肢による「中段突き(ちゅうだんづき)」を放ちます

 

 ここに淀みがあればこの返し技の意味はなくなります。こういう時、表面的な見方・理解の仕方では各動作自身、あるいはその連携の部分で中途半端になる可能性がありますので、武技全体の流れを念頭に置き、拍子などの「見えない技」を意識して行なうようにしてもらました。

 

 ただ、各自の身体操作の質に違いがありますので、同じ動作でも質的な違いを感じましたが、少しずつブラッシュアップしてもらい、武技らしい状態に近づけていただければと願っています。

 

 

 ただ今回稽古した技は、「中段突き」1本だけで終わったのではありません

 

 この日の稽古では「連突き(れんづき)」を行なったわけですから、その部分はそのまま受け継ぎ、最後の極めの技を行なってもらいました

 

 それが上の写真のような「上段突き(じょうだんづき)」でした。

 

 この場合、最初の「中段突き」は相手の動きを一瞬止めるストッピング的な作用を意識しても構いません

 

 このことは説明はしましたが、強調しすぎると中途半端な初撃になる恐れがありますので、いずれの「突き」も倒す意識で行なうようにアドバイスしました。

 

 そのことがストッピングとして機能した場合でもより効果的ですし、しっかりした威力がある技の場合、実戦でも効果的なクオリティになります。もちろん防具付きルールであればしっかり当てることができますので、その効果は自分の拳で実感できると思います。

 

 組手稽古や試合で見ることができれば、と思いつつこの日の稽古を終えました。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 今日お話しする内容も基本型Ⅰ(きほんかたいち)」に登場する動きをベースに行なった連続技ですが、具体的な個所については一昨日のブログで説明してあります。

 

 型の最初の方で行なう4本の「突き」の部分を基本的な意識ではなく、実際の戦いの中で活用する場合のプラスアルファの要素を加えて対人稽古を行なうというものですが、一部変化させて行なう部分もあります。

 

 昨日お話しした内容もそういうことでしたし、今日も一部改変してあります。

 

 もちろん、昨日のブログの最後のほうでお話ししたもう一つ奥の意識での活用についても説明してあります。ブログではそのことについては割愛しましたが、本日もその点については同様にさせていただきます。

 

 昨日お話しした稽古で良かったと思われることに、意識を変えてそれが身体操作に影響した場合、技の質が変わるというところを体験してもらったことで、武技を行為としてしか見ていないようではステージは変わらないし、それを何とかしようとして力技になる、ということは避けなければなりません

 

 それは筋力が衰えてもそれなりのクオリティを維持するための方法であり、長く武術家としての立場をキープするために必要なことと考えています。

 

 今日お話しする技の場合、タイトルにもあるように丹田の落としを活用して重い「突き」を放つというものですが、技の重さ=筋力という図式になっていては得にくい感覚です。

 

 ただ、ここで勘違いして欲しくないのは武術においてもしっかりした筋力は必要で、この点が脆弱であれば丹田の落としによる重い技というのは絵に描いた餅であり、効かない技になるという現実です。要は筋力を含む武術体をしっかり身に付けた人が次のステージとしてそれ以外のパワーの発現の方法を探求する、ということなのです。

 

 今回の稽古がそういう発想に繋がることを願いつつのメニューになりました。

 

 いつものように互いに「正整立ち(せいさんだち)」になり、中段を意識して構え、対峙するというところはいつもと同じです。

 

 でも、昨日の場合同様、攻守に分かれるのではなく、連続技の稽古になりますので、一方はターゲットとして立ってもらいます。それでも相手を観察するという稽古ができますので、そういう意識で対峙してもらいました。

 

 

 上の写真は初撃の様子ですが、ご覧のように中段逆突き(ちゅうだんぎゃくづき)」で攻撃してもらいました。

 

 組手でも「逆突き(ぎゃくづき)」で間合いを詰め、それが1本になるケースがあります。鋭い踏み込みが必要になり、その時の勢いに相手が一瞬たじろいた場合、きれいな武技となるのです。

 

 そういう時、改めて思うのが武技とは形式的な動作ではなく、その裏にある要素を含めての存在であり、それを段階を踏んで習得していくものだ、と感じます。

 

 今回の技の場合、ターゲットが上段ではなく中段ですので、比較的しっかり技を出している様子が伺えますが、それでももう少しと思うところがありましたので、昨日お話しした様子同様、ターゲット役の人の体側方向に伸ばした掌をめがけて突いてもらいました

 

 前回の稽古でその意味と効用については全員理解していましたので、どういう意識での「突き」が効果的かということを先ほどよりは考えながらやっていました

 

 それでもちょっと油断するとうまくいかないことが見られましたので、そういう時は個別にアドバイスしました。

 

 この技では、特に前腕の橈骨の意識と拳頭の状態で、それを「突き」の際の中心軸の意識として理解してもらいました。そしてそのことで「突き」の質に変化があったことを感じた道場生がおり、それまで集中力・イメージングの欠如を理解してもらいました。

 

 前回同様、この技もここだけを何度も繰り返してクオリティアップを心掛けてもらいました

 

 

 「中段逆突き」に続く技は、「下段四股突き(げだんしこづき)」でした。

 

 一昨日のブログをご覧になっている方の場合、この展開はお分かりになっていたと思いますが、浅いレベルでの理解であれば、多分当たらない連続技になっているはずです。

 

 研究稽古で行なうメニューの場合、効果的な技として行ないますので、そのためのポイントをしっかり意識してもらいます。

 

 そのための稽古の一例が前述した掌をターゲットにしたケースであり、他にもいろいろあります。時間の関係で一つだけのパターンで稽古しましたが、いずれいろいろな形式でやってみようと思っています。

 

 さて、今回の連続技の極めがこの「四股突き(しこづき)」になりますが、より深く、パワフルに行なうためには間合いの意識が外せません。「裏三寸(うらさんずん)」かそれ以上を意識するためには、もう一段階の踏み込みが必要ということで、「四股立ち(しこだち)」になる際、前足を少し前方に動かすようにします。

 

 幸い、最初の攻撃の際の「正整立ち」より歩幅が広いのが「四股立ち」ですので、立ち方の変化に合わせ、その意識を活用して踏み込みを深くする意識で運足を行なうわけです。

 

 連動して丹田の落としを行なうことになりますが、複数の動きを調和させて同時に行なうことで「見えない技」を磨いていくことになりますが、今回の稽古が少しでも武術家としての意識の向上にプラスになることを願っています。

 

 

 

 

 

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 昨日の続きです。

 

 研究稽古らしく、基本型Ⅰ(きほんかたいち)」に登場する技を実際に活用する意識で稽古しました。

 

 そのベースになる型自体のことは昨日のブログでお話ししましたが、その際、具体的にどの箇所を研究稽古用にピックアップしたかということを説明しました。計3パターン行ないましたが、今日はその一つ目になります。

 

 ただ、タイトルからお分かりのように、研究稽古で行なっている約束組手的な内容ではなく、連続技として行ないました。型に登場する技を効果的につなぎ、その裏に拍子などの「見えない技」を織り込み、使える工夫をして稽古したわけです。

 

 その場合、型とは異なったところも出てきますが、それは展開・応用の部分です。型はその性質上、このブログで言うところの活用する際の「見えない技」まで含むことが難しいケースがあります

 

 だからこそ、稽古のカテゴリーがいくつか存在しているわけで、そういう意識で行なうことで先人からのメッセージを受け取り、継承していきたいと考えます。

 

 そこで具体的な連続技ですが、昨日のブログをご覧になった方であればお分かりになると思いますが、上段突き(じょうだんづき)」から「中段突き(ちゅうだんづき)」につながる技です。

 

 何だ、こんなことは基本の連続技でもやっていることだ、と軽く考える人もいるかもしれませんが、行為としてだけなら確かにそうでしょう

 

 しかし、効果的な技にするには意識してもらわなければならないポイントがいろいろ存在しており、また各自の癖や個性があります。その修正も図らなくてはなりませんので、稽古ではそういうことを意識しつつの進行になりました。

 

 当日撮った写真がありますので、それを活用しながら話を進めたいと思います。

 

 まず設定ですが、いつものように互いに「正整立ち(せいさんだち)」になり、中段を意識した構えで対峙します。

 

 ここまではいつも通りですが、今日のお話は攻撃側の連続技になりますので、「受け」はありません。そのつもりでご覧下さい。

 

 

 「基本型Ⅰ」の最初の動きは「上段追い突き(じょうだんおいづき)」ですが、今回の技は「上段刻み突き(じょうだんきざみづき)」にしました。

 

 つまり、構えている状態から前手で攻撃するわけですが、よくある攻撃パターンです。

 

 裏返せば、やりやすい技ということですが、相手も必死ですから、なかなか極まることが無いのも現実です。だから稽古するという論法もあるのですが、ここではしっかりした武技という認識の下、間合いやタイミングをしっかり計り、ここぞというところで放つつもりで行ないます。こういうところは見た目の行為だけで行なう意識ではうまくいかず、メンタル面の意識が必要になります。

 

 もちろん、ベースになるフィジカル面の担保があることが前提になりますが、この点は数稽古をこなし、同時に明確なイメージングを伴って行なう、ということが必要になります。

 

 写真ではターゲット役の人を配し、その状態でやってもらっていましたが、いつもお話ししている裏三寸(うらさんずん)」を意識を実践しようとすると、今回は相手に「受け」や体捌きが無いので、実際に当たってしまいます

 

 それでは怪我しますので、対人のイメージができたところで、ターゲット役の人の掌に当ててもらうようにしました。

 

 その写真は撮っていませんが、自分の顔面に高さで側方に手を伸ばし、掌を広げてもらったのです。仕掛ける側はそのターゲットに対して「裏三寸」を意識した打ち抜くような「突き」を放ちます

 

 受ける側の上肢はその時の状態で後方に動かすことでダメージを軽減させますが、良い「突き」がヒットした時にはたった1発でそれなりの痛みが生じます。様子を見ながら適度に説明を挟み、ダメージを回復させますが、同時に何故今の「突き」が効いたのかを説明します。

 

 そしてそのイメージを再現するつもりで再度行なう、ということを繰り返しました。もっとも、結果にはバラツキがありましたが、その理由はいろいろです。その点を明確に認識して上で数をこなすことで効く「突き」を身に付けて欲しいと願っています。

 

 こういう初撃が例え1本にならなくてもヒットした場合、相手の動きは瞬間的に止まります

 

 そのタイミングを逃がしてはせっかくのチャンスをフイにしますので、そこに拍子の意識が重要になります。

 

 先ほどの稽古で当たった時の感触を体感すれば、説明している意味も理解できるはずなので、次に続く「中段突き」にも同様の意識で行なってもらいました。

 

 

 その「中段突き」ですが、実際には「中段逆突き(ちゅうだんぎゃくづき)」でした。

 

 型とは異なる構成になりましたが、大枠では上段・中段を「突き」で攻撃する、というところで理解してもらいました。解釈として行なうには少し強引なところもありましたが、この日、連続技をテーマにということにした背景には、研究稽古であっても出席者からのリクエストとして、来たる8月の全日本大会を意識した稽古がしたいということがありましたので、多少強引であっても今回の様な内容にしました。

 

 稽古では写真のように相手を置いた上でのパターンだけでなく、前述したように掌をターゲットして初撃を放ち、そのまま深い「中段突き」を放つということも行ないました

 

 初撃用のターゲットに実際に当て、そのまま間合いを気にすることなく深い「突き」が放てるということに、変な遠慮が無くなり、伸び伸びとやっていました

 

 その様子を見ていると、相手が初撃で下がっても、追いかけていくことが可能なのでは、という感じがしていました。

 

 そのことを念頭に、さらなる用法としてのアドバイスを行ないましたが、それは試合用に稽古の中だけにし、ここでは割愛させていただきます。心法のことですから、それが上手く意識の中に浸透し、現場で実践できることを願っています

 

 

 

 

 

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