反社会性人格障害(サイコパス) | myu Music&Hobby

反社会性人格障害(サイコパス)

人格障害(パーソナリティ障害)

人格(パーソナリティ)障害とは


反社会性人格障害(反社会性パーソナリティ障害)

反社会性人格障害とは、他者の権利や感情を無神経に軽視する人格障害である。

人に対しては不誠実で、欺瞞に満ちた言動をする(嘘をつく)傾向がある。

欲しいものを手に入れたり、自分が単に楽しむために人を騙します。
自己愛性人格障害の人が、自分は優れているのだから当然だと考えて人を利用するのとは異なった考え方)


反社会性人格障害の人は、アルコール依存症、薬物依存、性的逸脱行動、犯罪といった問題を起こしやすい傾向があるとされる。
だが、危険なことをする割には、精神的な弱さが見受けられる場合も多い。

また、虚言癖があることが多く、女性に多いとされる演技性人格障害との関連が考察されている。


一説にはアメリカ人と日本人に多く、ヨーロッパには少ないとされる。

10代半ばから20代前半くらいの年齢に多く見られます。

この人格障害は男性に多いとされる。(9割が男性)

反社会性人格障害の女性は、太っていることが多い。


以前は精神病質人格社会病質人格(いわゆるサイコパスソシオパス)と呼ばれていた。


反社会性人格障害は、精神医学的というよりは、社会的価値基準に基づく診断であるため、これに関する議論は非常に多い。



◆反社会性人格障害の特徴

◆ 良心の異常な欠如
◆ 他者に対する冷淡さや共感のなさ
◆ 慢性的に平然と嘘をつく
◆ 行動に対する責任が全く取れない
◆ 罪悪感が全く無い
◆ 過大な自尊心で自己中心的
◆ 口達者で浅薄な魅力


反社会性人格障害の人は、衝動的かつ無責任に、自分の葛藤を行動で表現し、「他人の権利を無視し、それを侵害する」という行動が特徴的です。

不満があると我慢ができず、敵意を示したり暴力的になったりすることがあります。

自分の反社会的な行動の結果を考えないことが多く、他者に迷惑をかけたり危害を加えたりしても、後悔や罪の意識を感じません。

むしろ、言葉巧みに自分の行動を正当化したり、他の人のせいにします。

仕事に失敗しがちで、住居を転々と変えるケースもよくみられます。


良心とか他人に対する思いやりが全く欠如していて、共感性がない=他人の感情などお構いなしで、社会規範など通用せずに、身勝手に好きなように振舞う。

他人の事情を考慮する間もなく、自分の好き勝手をし、外見は愛想が良いが、実はその心の奥には敵意・焦燥感・怒りが潜んでいる。

そして、異常にごまかしが上手く、真実を捻じ曲げて、嘘を繕おうとする。

脳の前頭葉に問題がある可能性が指摘され、ホルモン異常と考えられる上に、通常左脳で行われる言語処理が右脳で行われているのが80%以上のサイコパスの特徴である。

反社会性人格障害者の脳は、脳波などが普通の人間のそれとは違い、爬虫類に近いという。



反社会性人格障害者は一見すると普通の隣人に見える。

貴方は時々振り回される時があるが、そんなに深く関わらずに暮らしているので、普段は、「ああいう人もいるのね」という感じで見ているだけである。

そこが反社会性人格障害者の一番恐ろしいところだ。

反社会性人格障害者はある日突然、貴方に大きな理由もなく襲いかかることもある。





◆反社会性人格障害の原因説

● 事故などによる脳の損傷
● 虐待
● 家族の内部での反社会的な行動
● 薬物などの乱用
● 両親の離婚


家族の内部で過去に反社会的な行動、薬物などの乱用、両親の不仲による離婚、虐待などがあったことが認められることもあり、危険な行動はそれを隠すためであるとも考えられる。

また、反社会性人格障害の人は一般の人に比べて寿命が短い傾向があるといわれる。

また、事故等で脳に損傷を受け反社会性人格障害を発症する場合があるが、これは事故による前頭前皮質の機能不全で起こるものと推測される。



◆反社会性人格障害の各種タイプ

セオドア・ミロンの反社会性人格障害についての仮説によると、
『貪欲なタイプ・評判を守るタイプ・危険への覚悟をしているタイプ・放浪的なタイプ・悪意あるタイプ』
の5つのタイプに分類することが出来ます。


● 貪欲なタイプ

自己愛と嫉妬心が極端に強くなっている反社会性人格障害であり、『自分の不幸な人生に対する復讐』を目的にして貪欲に他人から財産・権利を搾取し社会にダメージを与えようとします。

自分に不幸な境遇を与えた社会への復讐心と自分よりも幸福な生活を送っている他者への嫉妬心によって、貪欲なタイプの人は、『支配欲・所有欲』を高めていきますが、決してその欲望が満たされることはありません。

社会の秩序(安全)を揺らがして他人の財物を所有することで、『人生への復讐』を達成しようとしますが、貪欲なタイプの人が本当に求めているのは、『他者からの尊敬と愛情・社会的に高い地位と権力』なので、不当な犯罪や攻撃、嫌がらせなどの手段によっては彼らの欲求を十分に満たすことは出来ないのです。

際限のない物欲や支配欲を満たそうとして必死に努力し他人を蹴落としながらある程度の社会的成功を手にすることがありますが、『人生の無意味さ・自己アイデンティティの空虚・他人への憎悪』を抱えているのでなかなか純粋な幸福を感じることができないという問題があります。

社会への復讐心や他者への不信感から生まれた貪欲さが弱まってきた時に、社会的成功に見合うだけの幸福感・満足感を感じられる可能性があります。しかし、他人を信頼して社会の常識的な価値観に合わせるということは、『他者を支配して奪い取ること』を生き甲斐にしてきた反社会性人格障害の人にはとても難しい課題なのです。


● 評判を守るタイプ

物質的な所有欲や他者への支配欲よりも、『マイノリティ集団における名誉と敬意』を重んじる反社会性人格障害であり、何ものをも恐れない自分の勇敢さと強靭さ、恐ろしさを同類の仲間に認められることに全てを賭けています。

所有欲や支配欲を満たすために衝動的な行動をするのではなく、『自分がいかに勇敢で強いのか』を仲間に対して証明するために衝動的で危険な行動をする傾向があります。

法律を破って犯罪を実行するのは、自分が法の制裁や国家権力を何ら恐れていないことを証明するためであり、対立する敵対グループに先陣を切って突入していくのは、自分が敵対グループの暴力に負けない勇気と根性を持っていることを明らかにするためなのです。

そのため、彼らは違法行為の結果手に入れる利益や商品などに殆ど関心はなく、仲間たちが自分の行動をどのように評価しているのかという評判・名声を非常に気にしています。

彼らは、『自分が誰からも承認されないという孤独感』を抱えており、自分を尊敬して評価してくれる仲間のためであれば、法的に処罰されようが生命を失おうが関係ないというほどの覚悟を決めていることもあります。

評判を守るタイプの最大の特徴は、『自分を評価しない一般社会』ではなく、『自分を評価してくれるマイノリティ集団』のためにどんなことでもやってしまうという盲目的な勇敢さ(無謀さ)にあります。


● 危険への覚悟をしているタイプ

誰もが恐怖して逃げ出してしまうようなリスクに対し敢えて挑んでいくような反社会性人格障害であり、『死を恐れない態度・破滅を恐れない覚悟』に自己アイデンティティの全てを賭けているという特徴があります。

『評判を守るタイプ』と、『危険への覚悟をしているタイプ』には、誰もが恐怖する危険な行動を敢えて実行するという共通性がありますが、評判を守るタイプは、『自分を評価してくれる仲間』のために危険な行動をするが、危険への覚悟をしているタイプは、『無意味な人生に意味をもたらす刺激』のために大きなリスクを冒します。

しかし、両者ともに、『リスクに対する報酬』にはほとんど無関心であり、『自分がどれだけ勇気と力に満ち溢れた存在であるか』を実感するために敢えて深刻なリスクを取って行動するのです。

危険への覚悟をしているタイプの反社会性人格障害は、自分の生命にも人生にも殆ど関心がなく、『本質的に無意味な自分の人生』がいつ終わっても構わないという虚無感を絶えず抱えているので、誰もがしり込みするようなリスクに対して決してひるむことがないという特徴を持っています。

状況や課題がよりリスキーであればあるほど、危険への覚悟をしているタイプはやる気をそそられるようになり、大きなリスクを乗り越えた自分に周囲の人たちが目を丸くして驚き呆れる様子を見て、この上ない満足感を得ていると考えられます。


● 放浪的なタイプ

既存の社会的・職業的制度や文化的価値観に適応することのできない反社会性人格障害で、『社会的な制度・仕事・義務』の全てからできるだけ遠くに逃走しようとする特徴を持ちます。

社会の平均的なライフスタイルを嫌悪していて、就職(職業)や結婚(家庭)に対する関心も低く、その時その時を場当たり的に生きていこうとしますが、経済的困窮や社会的差別の問題に突き当たることが多くなります。

放浪的なタイプの人は他のタイプの反社会性人格障害と比較すると、『社会への憎悪・他者への不信』はそれほど強くありませんが、『社会制度的な枠組み・規則正しい生活習慣』の中に適応させられることを非常に嫌います。

社会における平均的生活(安定した生活)からのドロップアウト組であり、社会の周縁的環境を流浪する人たちですが、『自分の人生(将来)に対する関心の低さ・安定した生活への適応能力の不足』などの問題があるので経済的に貧窮してホームレス化するリスクを孕んでいます。

所有欲や支配欲といった反社会性人格障害の特徴をあまり持っておらず、基本的には、『社会や他人に束縛されない自由・自分の好きなように行動できる自由』に最大の価値を置いています。


● 悪意あるタイプ

反社会性人格障害に見られる、『社会への復讐心・他人への憎悪・衝動的な破壊願望・貪欲な所有欲』が最も強いタイプであり、社会常識や規範意識への飽くなき抵抗と他人からの不当な搾取に生き甲斐を見出しています。

幼少期に受けたトラウマ的な体験などの影響で、『他者への根深い不信感と嫉妬心』を抱いており、他人の行動に、『妄想的な悪意』を見出しても、『ありのままの善意』を見出すことはありません。

妄想性人格障害のように、『他人が自分を罠にはめて痛めつけようとしている・他人は自分から搾取することはあっても何かを与えてくれることはない・他人の優しさや同情は偽善的な計略に過ぎない』という被害妄想を持っているので、他人の親切や善意を素直に信じることができなくなっているのです。

悪質な嘘をついて他人を騙そうとし好戦的に他人と戦って利権を奪い取ろうとしていますが、他人に不当な危害や損失を与えても罪悪感や後悔の念を抱くことはなく残酷な復讐に快感を感じています。

それは、他人への悪意や攻撃(加害)を、『過去の自分の不幸や屈辱』に対する当然の補償(報酬)だと認識しているからであり、社会への復讐心と他者への嫉妬心によって彼らの不安定な自己アイデンティティが支えられているからです。

『自己と他者の相互信頼的な関係性』をリアルなものとして深く体験できない限り、『他者に対する残忍な行動・衝動的な加害行為(搾取と支配)・他者の苦痛に対する共感性の欠如』が改善されることはないと言えます。



【診断名サイコパス】より

サイコパスは社会の捕食者であり、生涯を通じて他人を魅惑し、操り、情け容赦なく我が道だけを行き、心を引き裂かれた人や期待を打ち砕かれた人や、空になった財布を後に残していく。

良心とか他人に対する思いやりに全く欠けている彼等は、罪悪感も後悔の念もなく社会の規範を犯し、人の期待を裏切り、自分勝手に欲しいものを取り、好きなように振舞う。

彼等から被害を受けた人達は、驚きとまどい絶望的な思いで自問する。

「あの人達はいったい何者なのだ?」 
「どうしてあんなことができるのだろうか?」 
「私達は一体どうやって自分を守ればいいのか?」

そう、サイコパス(精神病質者)は社会の捕食者なのである。


<サイコパスは口達者である>

ウィットに富み、明快な発言をする。
愉快で、人を楽しませる会話もでき、機転の効いた賢い受け答えを用意していて、更には説得力のある話で自分を素晴しい人間に見せることができる。


<サイコパスは自己中心的で傲慢である>

ナルシスティックで、自分の価値や重要性に関してひどく慢心したものの見方をする。
まったく驚くべき自己中心性と権利感覚の持ち主だ。
彼らは自分が宇宙の中心にいると思っていて、己のルールに従って生きることが許されている優秀な人間だと思っている。


<サイコパスは良心の呵責や罪悪感が欠如している>

自分の行動が他人に大変な迷惑をかけているという認識を驚くほど欠いている。
自分には罪悪感などなく、苦痛や破壊を引き起こしたことを「すまない」という気持ちを持てず、そういう気持ちを持つ理由も何ひとつないと冷静に言う。


<サイコパスは共感能力が欠如している>

特に彼らの自己中心性、良心の呵責の欠如、浅い感情、ごまかすことの上手さは、根深い共感能力の欠如と密接な関係がある。
彼らには、皮相的な言葉の次元を越えて“人の身になって考える”ことができないように思える。
他人の感情など全く関心の外なのだ。


<サイコパスはずるく、ごまかしが上手い>

嘘つきで、ずるく、ごまかしの上手いのは、サイコパスの生まれもった才能だと言える。
嘘を見破られたり、真実を疑われたりしても、滅多にまごついたり気後れしたりしない。
あっさり話題を変えたり、真実を作り変えて嘘の上塗りをする。


<サイコパスは浅い感情である>

ときに冷たくて無感情のように見える一方、芝居がかっていて、浅薄で、感情はほんのたまにしか表さないようにも見える。
注意深い観察者は、彼らが演技をしていて、実際にはほとんど何も感じていないような印象を受けるにちがいない。