遅くなりましたが、『2023年下半期に読んだオススメ本』の紹介をしたいと思います。

 

前回からかなり時間が経ってしまったのは理由がありまして・・

 

私はこのブログを基本的に一ヵ月先まで予約更新するスタイルにしているため、年末までに読んだ本のレビューは自動的に一ヵ月遅れでアップされることになっています。

 

2023年ラストに読んだ本は乾ルカさんの『葬式同窓会』なんですが、これは1月26日頃に更新されていると思います。そしてこの記事がアップされる頃には3月に更新予定の記事の本を読んでいることでしょう。とにかく私のブログには時間差があるのです。

 

そんなわけで、2024年になって既に一ヵ月経ってしまいましたが、ようやく2023年面白かった本のまとめに入ろうと思います。さっそくですが、どうぞ!

 

 

※2023年7~12月に読んだ本の中から厳選した本です

 

 

 

まずは川瀬七緒さんの『四日間家族』です。これは文句なしの一位。最初から最後まで一気読みできて、超面白かったです。登場人物全員に愛着がわいてしまって読み終えるのが悲しかったくらいですよ。物語は山に自殺志願者が集まって「死」を決行しようとしたところ、めちゃくちゃ悪人面の女が赤ん坊を捨てる瞬間に出くわしてしまうというもの。事態を無視できない彼らは急きょ予定を変更し赤ん坊を救出するのですが、なぜかそのタイミングでさっきの女が電話をしながら戻ってきます。そして捨てたはずの赤ん坊がいないと騒ぎ出し・・・。

 

最悪なことに女の後ろにはヤバイ団体の気配が。流れ的に赤ん坊の誘拐犯にされてしまった彼らは、自殺どころではなくなってしまい逃亡することに。しかし死にたかったはず彼らは、赤ん坊を守るべく奮闘するうちに奇妙な連帯感が生まれ、やがて「生きること」に意識が芽生え出します。たった四日間の逃亡劇ですが涙あり、感動ありの展開に感情は大忙し。人とのふれあいは大切だなと思う一冊になっています。

 

 

 

辻堂ゆめさんの『サクラサク、サクラチル』もオススメです。教育虐待を受けている少年とネグレクトを受けている少女の物語。「干渉」と「放置」という真逆の立場におかれているふたりですが、その苦しみは同じです。辛いことに、どちらも親と縁を切らなければ幸せにはなれません。自分の人生を歩めません。しかし、どんなに親からいたぶられても、他人から「依存」と指摘されても、子供はそれを認めることも、逃げることもできません。親を捨てるとは、そんなに簡単なことではないのです。少しハードな内容になっていますが、こういう家族が実際にいることを知らない方にこそ読んでほしい一冊です。

 

 

 

村山由佳さんの『ロウ・アンド・ロウ』は、6冊の中で唯一の恋愛小説になります。クソみたいな旦那に浮気されている優秀な女性の物語。収入も学歴も容姿も何もかも格上の妻を、この旦那は自身の嫉妬と自慢で傷つけてしまいます。女が男より稼ぐのがそんなにダメなことなのか。そんな女を妻にした俺様はどれだけ素晴らしい男だといいたいのか。読んでいると腹が立ってきますが、これは別にジェンダーうんぬんの物語ではありません。浮気相手の女もかなりおバカさんで、「世間的に評価されているスゴイ女から男を奪った私スゴイ」状態になっているのです。つまり浮気相手もクソ旦那もプライドと理想は高いのに実力がなく、そのギャップを認められない残念な生き物なんですね。結局、誠実に生きる人間に敵う人はいないのです。

 

 

 

これはオカルト好きには大好物な小説になります。真梨幸子さんの『ノストラダムス・エイジ』!!騙されながら読むことになりますが、90年代に戻ったかのような懐かしい気持ちになれるところがオススメ。またオカルトブーム来ないかなぁ。ちなみに本書はラストのネタバレに驚くタイプの本です。読んでいるときから「これは絶対に下半期のオススメ本に入れる!」と思っていたくらい面白かったので、興味のある方は読んでみてください。

 

 

 

これは同種類のタイプの本との間で凄く迷いました。2023年、雪富千晶紀さんは『ホワイトデス』という続編を出版されていたのですが、やはり私は『ブルシャーク』の方が好きなのでコチラを選びました。正確には続編ではなくサメシリーズなんですが。物語は何らかの理由で巨大化、凶暴化したサメを捕獲するというもの。それまでの間に多くの人の命が奪われるのですが、研究者にとってはサメを殺すのは心苦しく、さまざまな葛藤があります。正直、知念実希人さんの『ヨモツイクサ』とも迷いました。『ヨモツイクサ』はサメではなくヒグマだったんですが、今回は私がサメ好きというのもあって『ブルシャーク』を選びました。

 

 

 

最後は藤井清美さんの『わたしにも、スターが殺せる』です。これは非常に現代的な物語だなぁという点が面白くて選びました。今話題のこたつライター。プロ意識のない彼らの一言で簡単にスターを殺せてしまいます。これは現実社会でも起きていること。発言には気をつけないといけないなと思う一冊でもあります。

 

 

以上が2023年下半期に面白かった本6冊になります。

 

私も同じ本が好き~とか、読んでみたい本があった!と思っていただけたら嬉しいです。

 

この他にもエントリーしたかった本はたくさんありましたが、リンクだらけになるとやばいので控えました。2023年も良い本にたくさん出会えてハッピーでした。みなさんはどんな本が面白かったですか?

 

 

今年2024年もワクワクする本に恵まれますように!!

 

 

以上、2023年面白かった本紹介でした。