肉に砂糖をまぶすと柔らかくなる?❤すき焼きの手順 | 西洋料理人のオリジナル・レシピα

肉に砂糖をまぶすと柔らかくなる?

なんとなくTVつけてたら

アメトーーク!スペシャルで

キャンプ芸人ってやってて

 

お約束のようにキャンプ飯の紹介

 

 

そこでロンブー淳さんがプロの料理人の人を

キャンプに呼んで料理してもらうって言う

お金持ち芸能人ならではの荒技を披露してて

その料理人の人が牛肉にグラニュー糖をまぶして

何度も洗ってから焼くと肉が柔らかくなる

っていう裏技を披露してました

 

高級フレンチとかではそもそもいいお肉

=こういう裏技を使わなくても柔らかくて

美味しい国産牛や和牛を使ってるし

いいお肉に砂糖をまぶして洗う?なんて

もったいなさ過ぎて絶対やらない

 

淳さんの用意した牛肉も高そうな霜降りのいい肉

裏技不要のもともと柔らかそうなヤツなんで

砂糖をまぶして(洗い落して)焼いた結果で

より柔らかくなったかどうか怪しい。。。

 


 

■検証実験♡大妻女子大学

 

(出典:農畜産業振興機構)

●【実験1】

牛肉の薄切り肉をすき焼き程度の味付けで

10分間醤油で煮たものとこれに砂糖を

加えたものの両方を食べ比べてもらい、

 

どちらが硬いか、どちらが歯切れが良いのか

弾力性があるのはどちらかなど、20名に聞いた

検証結果(原文のまま)♥

・砂糖を入れた方が硬くなく

 総合的においしいとされた。

・砂糖を加えた方が歯切れが良い

 汁気を多く感じるという人が多くいた。

 

これは大学の家政学部教授の実験なんで

本来なら薬効を検証するプラセボ=偽薬の

実験といっしょでまず事前に

 

○実験の意図をあらかじめ伝えない

・・・先入観を与えないため

「すき焼き程度の味付けで10分間醤油で

煮たものとこれに砂糖を加えたもの」

 

これの比較が目的だとか、何の検証かってことを

知らせずに食べ比べさせないとイミがない

この鉄則にそった実験かどうかが疑問・・・♡

 

●【実験2】

噛みやすさ♡

食べ物を口の中で噛んだ時に感じる性質を

比較的良く表現するとされている機械である

レオメーターにカッターの刃をつけて

加熱薄切り牛肉の硬さを比較

検証結果(原文のまま)♥

・醤油だけで煮た肉よりも

 砂糖を加えて煮た方が軟らかい。

肉の由来によって性質がかなり異なるが

薄く切った肉では

砂糖を加えると軟らかくなる場合が多い。

 

 

●加熱による肉の重量と水分率の変化

検証結果(原文のまま)♥

肉の水分は砂糖を加えると4~5%少なくなる。

 

一般には食品の水分が少なくなると硬くなるが

砂糖を加えた肉では水分が少なくなっても

硬くはならず、むしろ軟らかくなることもある

と言える。

 

おそらく肉から水分が出て、代わりに砂糖液が

浸透するので、筋肉の凝集を砂糖が抑制する

のではないかと予想している。

砂糖を加えて煮ると柔らかくなる

 

砂糖の割合を増やして煮た方が柔らかくなる?

 

あくまで実験

砂糖の加減=

味の方がむしろ肝心なんやけど・・・♡

 

 

 

■老舗のすき焼き店の手順♡

 

大妻女子大学の教授によると

 

「すき焼きでは鍋に肉を入れて加熱する時

先に砂糖を加えて、その後で醤油を入れる方が

軟らかくできあがると言われている。」

 

老舗すき焼き店の手順を調べると

●関東風のすき焼きは

 割り下で煮る感じで作る牛鍋スタイル

↓人形町今半♡

●関西のすき焼きは最初に肉を焼きつけて後から

 砂糖や醤油などを入れる「焼く」スタイル

↓老舗 - 三嶋亭 - すき焼き 京都三条♡

結論

歴史のある老舗すき焼き店でも関東では

割り下=砂糖醤油をうっすら広げて煮る

 

関東関西で手順が違う

 

 

 

■焼く前にまぶす♡漬ける

 

ロンブー淳さんの呼んだ料理人渡辺さんは

焼く前に砂糖をまぶして何度も洗う

=甘さを取り除くため

 

砂糖が肉に作用するとしたら直前にまぶすより

砂糖水につけておいた方が効果=変化が

もっとはっきりわかるんじゃね?

 

砂糖醤油で煮るとか砂糖水に漬けるなら

まだわかるけど直前にまぶす程度で即

効果発揮するほど即効性あるもんなん?て疑問

 

肉を柔らかくする方法」で昔から炭酸飲料とか

パイナップルに漬けるとか言われてますけど

 

 

●ジプロックに砂糖水を入れてアメリカ産

アンガス牛を漬けて焼く検証実験♡

前日フツウに焼いてスジの食感が悪いことを

承知の100g¥329の牛肉

サシ=霜降りなんてものはほぼないそれなりの肉

 

6時間漬けて取り出す→流水でよく洗う

→キッチンペーパーで水気をしっかり拭きとる

→フライパンでミディアムに焼く♡

 

こういう裏技的なことはフレンチの仕事では

絶対やらないんでお家じゃないと出来ない♡

 

検証結果

フツウに前日焼いたのといっしょじゃん♡

って結果を想像してたけど・・・やばっ

柔らかい・・・

 

気になった安い牛肉独得のスジの

食感の悪さ=噛み切りにくさがなくなってる

砂糖水に漬けたことで肉が柔らかくなった

 

 

ただ、ちゃんと洗い落としたつもりでも

砂糖の甘さが肉に残って味に違和感

 

それと焼き目をしっかりつけたはずなのに

焼いたあとのルポゼ(=アルミホイルでおおって

肉を休ませる)のホイルを取ったらせっかく

つけた表面の焼き色が落ちて薄まってた?

 

 

結論

お肉を柔らかくする裏技的な怪しげな方法は

やる価値がないって思ってましたけど

家で安いアメリカ産アンガス牛を焼く時は

 

食感の悪い=歯切れの悪いスジを

柔らかくする作用がどうやらありそう

 

「砂糖水に漬けるのは効果あり」で

間違いなさそうです♡.。.:*・゜

 

 

た・だ・し!

砂糖の味が染み込む。。。

 

 

■ブライン液♡バーベキュー

(出典:BBQ HACK)

●塩と砂糖を5%の濃度で水に溶かしたものを

『ブライン液』といいます。このブライン液は

脂の少ないお肉を柔らかくジューシーにし、

塩味と甘味を浸透させることのできる優れた

漬け込み液です。

バーベキューマニアが言う「ブライン液」

BRINEは英語で「塩水」のこと♡

 

●牛肉を酒類につけておくことで、筋繊維を

広げて水分の含有量を増やし、アルコールの

沸点の低さが作用して肉を素早く焼き上げる

ことで肉から水分の流出を保持して

ジューシーに仕上げます。

フレンチのマリネ♡

繰り返しになりますけどコース料理のメインの

ステーキはいいお肉=もともと美味しいお肉

 

なのでこうい裏技的なことはしません♡.。.:*・゜

ワイン煮込みもあらかじめ漬け込んだりしない

 

 

☆♡❤デメリット❤♡☆

最大のデメリットは味、風味が肉に染み付く点

砂糖水にしろビールやコーラ、重曹

パイナップル、アルコール類・・・

全部肉に移っちゃうんで

 

気にしない、気にならない人はどうぞ。。。

スペアリブに蜂蜜の風味なら合う♡合う?

蜂蜜の糖分が染み込むことで、筋繊維が縮んで

固くなってしまうはずの豚肉がまるで

ブランド豚のようなジューシーな食感になる?

 

やっぱ漬け込むような過剰な分量が

染み込むと肉を味わうジャマになる。。。

 

●ブライン液♡角煮で検証

1cm厚にカットした豚バラ肉をジプロックに

入れて、砂糖と塩各大さじ1、必要最低限の

水を入れて密封、6時間漬ける

角煮に調理

検証結果

ステーキ肉を砂糖水に漬けたほど劇的じゃない

柔らかいけど予想の範囲内

そもそも砂糖醤油でもともと煮る料理

 

あらかじめブライン液に漬けないで煮た場合

との差がそれほどあるかどうか・・・

 

砂糖と塩が同割りのブライン液から味が染みる

もともとの味付けにマッチしてるため仮説の通り

砂糖水に漬けたステーキのような味の違和感なし

 

ステーキみたいに焼いたときほど効果なし

 

 

■ソミュール液♡Saumur liquide

 

ソミュールはフランス語で「塩水」

バーベキューマニアが言うブライン液=

Brineも本来は「塩水」

 

ただしソミュールはもともと保存目的

それと塩味を均一に染み込ませるために

ドイツのアイスバインとかでもやる

 

ソミュールに漬けることで味、風味も染み込む

なので豚肉を燻製するのに使う

ローリエやクローブを入れる

燻製前に流水で洗う=塩抜き

 

燻製ではソミュールは水に対して

お塩15%

砂糖3%

 

肉を柔らかくする意図はない

バーベキューマニアが言うブライン液とは別物♡

 

 

■アメリカのブライン液♡♥

8オンスの液体(水、ストックなど)

コーシャーソルト・・・1/2オンス

シュガーフリーシロップ・・・1/4オンス

お好みの調味料

塩水に漬けるタンパク質

(エビ、鶏肉、豚肉、七面鳥に最適

牛肉には決して塩水を使用しないでください)

 

 

塩は肉の筋繊維とタンパク質の一部を分解する

のに役立ちます。これが赤身の肉(豚肉、鶏肉

七面鳥、一部の魚介類など)のみを塩水に漬ける

ことをお勧めする理由です。

 

子羊肉や牛肉は脂肪分が多く、調理すると

柔らかくジューシーになるため、

塩漬けにしないでください

 

 

ブライン=塩水とマリネードの違いは

マリネではタンパク質を柔らかくするために

レモン汁や酢などの酸を使用するのに対し、

 

ブライン=

塩水では浸透圧を利用してタンパク質の内部に

風味をもたらし、調理中に水分を保つという点

 

 

■マリネ♡

ブライン液はフランスの

マリナードmarinadeに近い

日本ではマリネ→サーモンのマリネ

または野菜のマリネ・・・ブライン液みたいな

甘じょっぱい味付けに酢とオリーブオイル

いわゆるビネグレットソース和えのサラダ

 

フランスのマリネ(マリナード)は

「魚や肉を調理前に浸漬した塩辛い液体

(ワインなど)、漬物、子牛肉のマリネ」

野菜のマリネは日本で言うピクルス

フランスでピクルスって言うと

ミニキュウリが定番で

フランス語だとコルニションcornichons

ピクルスPickleは英語

 

 

■ピクルス♡

フランスでは

ピクルス=コルニションcornichons

日本でイメージされてるピクルスみたいな

甘じょっぱいマリネじゃなく酢と塩を水で

薄めて漬ける

 

♥ピクルスの漬け汁♥

キュウリミニ・・・1ポンド

酢・・・2カップ

水・・・1カップ

塩・・・大さじ 2

胡椒の実・・・大さじ 1

コリアンダーシード・・・大さじ 1

ニンニク・・・5クローブ

フレッシュディル