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私は絶対許さない <新装版> 私は絶対許さない <新装版>
1,512円
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15歳で集団レイプされた過去を持つ女性が半生を綴った手記です。北海道では上映されていませんが、映画化されました。
 
冒頭から過酷な描写で胸が痛みます。
全体を通して共感できたし、頭が良くて理性的、努力家。強い人だとも思いました。
ご主人である雪村さんの言葉が葉子さんの心の中に入りすぎてしまうのもわかるような気がします。
読み終わった時、どんな風に生きたっていいんだと言われたような感じがしました。
 
 
フルカワ
キムラ
ヌマシタ
マサアキ
サイタ
 
5人の犯人達は、映画と本の中で実名で呼ばれています。
その理由について、葉子さんはインタビューで「これが私の復讐だから」と答えています。
 
葉子さんの地元は東北の2時間に1本しか電車が来ない地域。犯人達は地元では有名な不良少年。
 
何らかの報いを受けていればいいのに。
 
 
 
犯人の家にカバンを取りにいったり、風俗に走ったりなど、葉子の言動について考察しました→「私は絶対許さない。」映画版の感想 
 
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平成27年度の犯罪白書によると、レイプの加害者と被害者は、親戚・知人・友人・職場関係など…半数以上は面識がある関係です。知っている人からレイプされるケースも多いのです。
 
現に私が知っている人の中に、レイプ未遂された子が2人、デートレイプされた子が2人います。レイプ未遂の加害者のうち1人が全く面識がなかった人です。全員警察には未届けです。(これは全員、中学生のときの話です。やんちゃな子とおとなしい子の割合は半々。)
 
私もですが、レイプされても警察へ行かないケースも多いです。
 
捜査関係者や友人、知人などからのセカンドレイプの心配や、自分に落ち度があったのではないかと責める気持ち、トラウマと向き合わなければならない怖さもあるでしょうし、恥ずかしことをしたわけでもないのに「人に知られたくない、恥ずかしい」という意識があるせいもあると思います。
 
「もしもあの時間、あそこへ行っていなければ」「もしもあの時こうしていれば…。」「レイプされる前の自分に戻りたい。」一番そう考えているのは被害者です。
 
だからこそ、被害者に何か落ち度があったのではないかと責めたら絶対にダメなのです。心の中でどう思っても自由ですが、被害者には言わないでください。
 
もしあなたの周りに被害にあってしまった人がいたら、あなたにとって大切な人であることに変わりはないということを伝えて欲しいです。
 
 
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レイプされると性に対して奔放になったように見えたり、依存的になる場合。あるいは男性恐怖症になったり、セックスが怖くなる場合もあります。人それぞれです。
 
大抵の人は自分が大切だと思う自尊心があるので、簡単にセックスしたり体を投げだりしないと思います。その自尊心を壊すのがレイプだと私は考えています。
 
レイプされる前は「自分は安易に体を許したりしない」と思っていました。レイプされた後は、私にとってそんなことはもうどうでもよかった
 
そして自分を守れなかった無力感はレイプ後も残りますし、レイプ後のほうが強く感じました。
 
 
私は「セックスなんてくだらない。」「そんなに欲しいならくれてやる」「黙って待ってたら終わるんだからどうでもいいや」という気持ちでセックスをしたこともありました。
 
セックスがトラウマなのに、更にセックスすることに納得いかない方もおられるかもしれません。
 
私が不特定多数と関係を持ったのは、自傷行為に近かったのか、トラウマに引っ張られていたからだと思ってます。
 
 
被害者に対するセカンドレイプがなくならないのは、被害者の心理や言動を理解するのが難しく、共感しづらい部分があるせいもあるのではと思ってます。一口では説明しきれない衝動と心の動きがあります。
 
性犯罪被害が起こると、被害者の服装がどうだったのかと取り沙汰されることが多いです。
レイプされた時、どんな服装だったのか気になる方は「レイプ 服装 展覧会」で検索してみてください。
 
あるいは↓この動画をどうぞ。
挑発的なファッションショーと名付けられた会場。普段着の女性達がランウェイを歩きはじめ、観客がざわつきます。
 
会場が暗くなり、文字が映し出されます。
「エロかった?」「露出が多かった?」「違うだろうね」
 
これはレイプの被害者が実際に来ていた服を再現したものなのだそうです。後半は被害者のインタビューです。レイプにあったときの状況や服装について話しています。
悪いのは服装ではなく加害者。レイプは犯罪です。
 
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私をレイプしたのは17歳の時につき合っていた彼氏です。この話を医療関係者にすると、「え?つきあってたんだよね?」「彼氏なんでしょ?」と聞き返されます。そりゃ、そうですよね。
 
彼のことは好きでしたが、その当時、処女だった私は、彼の誘いを断り続けていました。付き合って一か月くらいたった頃に、待てなくなった彼にレイプされたのです。
 
普通はたぶん「彼氏と別れる」という選択をすると思います。
 
私の場合は、自分の人格の一部を切り離し、レイプのトラウマを持たせたのです。だから、主人格(私)はレイプのトラウマを持っていない状態になりました。
 
自分が傷ついている自覚がないから、彼氏とそのまま付き合い続けました。(詳しくは、転機①転機②に書いています)
 
私がトラウマを持っていなくても、別の人格がトラウマを持っているわけですから、精神的にはかなりの負担がかかっています。
自分の傷を自覚しないまま、精神疾患に振り回されて不安定な状態で生きてきたのです。(現在は完治しています)
 
 
昔、彼氏がいるのに他の男と寝るからセックスが好きなんだろうと思われたようで、男友達に「淫乱」とか、ニヤニヤしながら卑猥な言葉を投げかけられたことが何度かあります。
これは、発言した人がセックス=気持ち良い、楽しいなどの「快楽」と捉えているからこその言葉です。
 
私の心の中は全く違っていました。
初体験の時に「逃げられないんだから、黙って従ったほうが安全」と植え付けられてしまっていますから、それはその後もずっと持ち続けいます。
 
元彼が時々、切なそうな表情で私が感じないことについて悩んでるのは心地よかったです。
その悩みの裏には愛情があるはずなので、彼の気持ちを確かめたかったのと、私をレイプしたことをもっと後悔してほしかった。
 
はっきり書いてしまうと、当時は胸は少し感じるけど、下は感じませんでした。
もちろん触られてるのはわかるんだけど、気持ちが良いどころか、逆に不快感がありました。それでも我慢していました。
我慢しながら「彼が頑張ってるのに反応しないのも悪いかな?」と、少し演技もしていました。
 
 
レイプしている時、加害者は被害者の心なんて見ていません。
その後のセックスで、彼がいつも私を慎重に扱ったことはその反対の意味を持っていたので、そのことで癒やされたのも少しはありました。
 
 
普通の恋人なら「こうして欲しい」とか、性的な話し合いをするのではないかと思います。
私は気持ちいいということがわかりませんでしたが「こうしたら良くなるかも」となんとなく思うこともありました。でも彼に言わなかったし、隠しました。セックスについて彼が話し合おうとしても一切取り合いませんでした。
 
感じないということは、逆うことができない私にとってささやかな抵抗であり、彼への復讐でもありました。同時に、感じてしまうことでこの先に進むのが怖い。性的な話はレイプを思い出すから触れてほしくないという気持ちも持っていました。また、気持ち良くなるということに嫌悪感を抱いていました。
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彼と付き合って一年半が過ぎ、時間の経過と共に、彼と性的なことについて話し合おうか迷うこともあったけど、どうしても言い出せませんでした。解離が強くなって頭の中も、自分の意志も、かなりぼんやりしていました。(自分の気持ちを打ち明けなかったことと、彼と話し合わなかった後悔は、19歳の私が持っていました)
 
反面、当時は相手に合わせていただけで(彼と)セックスするのに私の意思なんて関係ないんだと思っていました。時間が経つにつれてセックスに付き合うのが、しんどくなっていきました。
 
彼と別れた後も感じないのは相変わらずでした。20代後半になって夫と付き合うようになり、初めて気持ち良さというのがわかりました。
 
 
読んで下さっている方にも分かりづらいですよね。自分で書いててもすごく複雑な状態だと思います。
 
そもそも、レイプされたあとも付き合うというのが普通ではないんですよね?解離のおかげで特殊だという実感はまだ薄いです。
 
昨年「19歳の私」と統合するまでは、彼のことをマイナスに捉えていたし、ほとんど思い出すことも無かったのです。付き合っていたことは覚えていたけど、全体的にぼんやりとしていました。
 
「19歳の私」は別人格と言えるまでには成長していなかったと思いますが、大人になった私とは別人格と思っていただいたほうが説明がわかりやすいかもしれません。
 
「19歳の私」+「昨年までの私」=「今の私」が出来ました。
「19歳の私」が持っていた記憶と感情、感覚を大人になった私が抱えることになりました。
 
「レイプのトラウマと一緒に切り離した17歳の私」と「今の私」は正反対の立場です。
好きな人にレイプされたという葛藤は、今も「17歳の私」がもっていて、私の手の届かない場所にあるはずです。
 
「レイプのトラウマと一緒に切り離した17歳の私」は、今の私とは意思疎通ができないし、17歳のままで停止しているので思考も今の私とは違います。今の私が持っていない記憶も持っていると思います。
 
 
彼と付き合っているときは依存もあり、支配されてるような精神状態でもありました。そうすることで自分を守って精神バランスをとっていたのだと思います。今でもかばいたくなります。
 
今回は彼をかばわないように気をつけて書きました。まずそれをやめないと「17歳の私」と「今の私」との間の壁が厚くなり、解離が起きやすくなるのではないか…このままでは「17歳の私」が表に出てこられないんじゃないかと思ったからです。
 
 
最後にもう一つ。かなり前の事件ですが、スーパーフリー事件を覚えておられるでしょうか?
早稲田大学の学生が中心となり、組織的かつ日常的に集団レイプを繰り返した事件です。
 
事件の被害者の手記が公開されています。PTSDになって長い間、様々な症状に苦しめられてきたそうです。
近年はEMDRというトラウマ治療の効果が現れて少しづつ改善しているそうです。
 
当時大騒動となった集団レイプ事件被害女性の闘病日記  (←リンク切れです。)
 
加害者の欲が満たされるのは一瞬です。その一瞬のために被害者の人生を大きく変えてしまうのがレイプです。
被害者の苦しみは長く続きます。
 
現在は通院していませんし、トラウマもありません。→こちら
 
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