崖の下の道端に・・
ヤブニッケイの子供が2本・・
植物は発芽する場所を選べない。
風に飛ばされた種、鳥や動物に運ばれ落とされた種、その場所で暮らさなければならず、劣悪な環境であっても文句は言えない。
屋根の上、朽ち果てた船の上、コンクリートの隙間などでも植物は逞しく生き抜いている。
森に落とされた種は陽光が当たらなければ育つことが出来ず、庭や道端で発芽した植物は必ず切られ、抜かれる運命にある。
森にせよ農村や街中にせよ、その生存率は微々たるもの。
植物だけでなく、野生動物、昆虫、海で誕生する生物の大半は他の動物に食べられる運命にある。
太古に比べて生存率も高く、他の動物に食べられる恐れもない人間は幸せだな。 何処で生まれても生きてはいけるのだから。
生きていること以上の喜びはなく、しかも自分の意思で自由に生きられるのだから、愚痴も文句もいらないと思うのだが・・
山道を行くと舗装された道端には気になるものがある。
木の実や山菜や薬草も気になるが、育つことが出来ない不運な植物達だ。 一般道路も同じでそこは必ず刈られる運命にある。
山が崩れて土砂が道にはみ出るとそこにも植物は発芽する。
しかし道路を保全する以上必ず刈られる運命で、樹木は育つことが出来ない。
草類はまた生えればそれなりに生きられるが、樹木は災難だな。
草の中で生き抜いても、刈られ続ければ草の生長には追い付けない。
道端や川の土手などで樹木が育たないのはそれが理由だ。
それら道端の樹木の子供達には助けてやれそうな種もある。
野良の子猫でも子犬でもそうだが、飼えなければ助けることは出来ず、拾って帰れない。
責任が持てれば拾ってあげられるのは樹木も同じだ。
これまでそうして相当数の幼木を持ち帰った。
サンショウ、クロモジ、ハナイカダ、シャシャンボ、そしてこのヤブニッケイだ。
広大な開墾農園には植える場所がたくさんあり、周囲には山もある。
山道から少し入った刈られない安全な場所にもそれらの幼木はあるが、生きられる可能性があれば掘り起こすこともない。
暗すぎてそこで育つことが出来ないようなら里親になるようにしている。
画像にあるこのヤブニッケイの子供たち。
5本ほどだが、下がアスファルトで根が張れなかったり、崩れた土砂の斜面だったり、とにかく掘りやすい。
数年前は山道端の電信柱に本能のオシッコ中・・・
下を見れば10cmほどのサンショの赤ちゃんがうじゃうじゃ
崖の上にはサンショの親木・・幼木レスキューしたが、たぶんまた生えているだろうな。
これらの樹木は販売されているし、育った苗木を買ったほうが早いが、そう急ぐものでもない。
ヤブニッケイはドライリーフにして活用しているが、香りが良くて人気が高い。
水の綺麗な山奥まで採取に行くのは大変、大木には時間がかかるが山水豊富な農園近くにあれば重宝する。
入浴剤、化粧水などによく使われるが、ビレッジでは炊飯器に数枚入れ香り米にして使うことが多い。
肉桂は栽培種だがヤブニッケイは自生種、樹皮や根皮の香りは肉桂が強いが、葉の香りはヤブニッケイのほうが強い。
流通する野草茶類はメーカー品も多いが、道の駅などでもよく見かける。 その大半は肥料による畑栽培か、近辺での採取。
肥料の雑味で細胞バランスがおかしくなり完全な生命エネルギーは持てない。 採取もまた場所を選ばず、田畑や民家周辺が多く、山奥まで行くことはない。
ドクダミ、ヨモギなどは民家周辺や畑、庭や下水の横にもどっさり自生しているが、大雨などで異物が流れ込めばビレッジでは使えない。
成分論で言えば市販茶もむー茶も大差ないが、エネルギーのベクトルは異なる。 それと同じでドクダミもヨモギも異なり、香りも異なる。
この綺麗で便利なドライリーフ、飲用、料理、美容、入浴など、各自工夫して使いこなしていただきたい。
葉っぱに関心のある人・・ ポチ