野山や畑に山ほど実り、誰も見向きもしない果実は柿だ。
放置された柿園にも立派な柿がいつまでも実を付けているが、立派ではない卵サイズの柿は畑の周囲、土手だけでなく野山には山ほどある。
その大半は渋柿であり、以前に干し柿に使っていた中玉サイズもあるが、鳥が運んだ種から生えた実生柿は山だけでなく至る所に生えている。
ビワもそうだが人がいくら改良しても、そのタネで広がる次世代は元のサイズに戻ろうとする。
大半はコミカンサイズか卵サイズだが、キンカンサイズの柿もよく見かける。
野生であれば、種が完成するまで動物に食べさせないように工夫を凝らすのが当然であり、その手段が酸味や渋味だ。
荒廃農地再生基金で購入した果樹苗には、柿とビワと栗と普通のミカンが入っていない。
栗は山に自生するシバグリを種から増やす。
放棄された果樹園に最初からあるものは栗も柿もビワも無駄にせず扱うが、新たに市販苗を植えることはない。
この地域の荒廃果樹園の大半は柿とミカンであり、どっさり引き受けることになる。
野人が積極的に扱うのは原種に近いコミカンだ。
柿とビワは、基本的には種から自生した小さな渋柿や、キンカンサイズが鈴なりになった野生ビワだ。
果物としては貧相だろうが、木の実としては大きさも甘さも十分。
野人はビワも柿も栗も木の実として位置づけしている。
この柿と栗・・野人ブログによく登場している。
日本古来の栗は山に自生する小粒のシバグリであり、生でも甘くて美味しいが立派な市販栗には味がない。
日本古来の花はヤマザクラであり、世界中サクラで通用する。
日本古来の果物は柿しかなく、他はすべて外来種なのだ。
つまり日本人は狩猟採取の時代から奈良時代までは甘いものと言えば、大きさ、量共に十分なものは渋柿しかなく、干し柿にするか熟すまで待つしかなかった。
干し柿にすれば長期保存が出来、同じ有望な保存食としてシバグリが存在した。
この自生柿と自生栗、日本人の遺伝子には骨の髄まで染み込んでいるはず。
人は何を食べて生存したか・・
世界共通では「野生肉と野生果実」だが、日本人は猪鹿と柿、たまに熊とタヌキト野鳥、それに季節の野生ベリー類だろう。
マリンビレッジは魚介だけでなく、熊とタヌキと野鳥以外すべて扱っている。
柿の甘さが日本人の甘さの原点であり、この甘さを懐かしんで「菓子」が生まれ、茶菓子に使われただけでなく、茶道の道具も柿の木、茶器も柿の色を出そうとその昔に「柿右衛門」が頑張った。
オ~~ カキクケコ~ と言いたいところだが、柿を見る目が少しは変わったかな。
スーパーの柿ではない、冬場はカラスにも食べられず年明けまで頑張っている自生シブガキ隊のことだ。
どっさりぶら下がっているから、今年テスト的に少量販売しようかと考えている。
渋柿の処理はネットに書いているが、熟すまで待つか、皮を剥いて干すか、アルコールや炭酸ガスで渋抜きするか、柿酒にして保存するかだな。
ビレッジではどっさり丸ごと果実酒にして薬膳スープやシチュー用に使っている。 完全果肉エネルギーだな。
面白いから自分でやってみなさい。
むーさんではなく、自分でやることに意義がある。
こんなもん売っている人など他にいない。
猿だって食べれば顔がひん曲がるから、熟して渋が抜けるまでじっと待っている。
基本的には熟せばすべて甘く食べられるが、例外も人生で一回あった。
柔らか真っ赤に熟れてかぶりついたのだが、顔がひん曲がるほど渋かった。
それは・・日の出男がとってきた渋柿だ。
日の出の祟りとしか思えない。
柿の渋をものともせず、木に登って熟しかけた柿の一部を片っ端から食い散らし、渋で失神して木から落ち・・
救急車の世話になった男もいる。
それは・・茶屋人だ。
柿に限らず、この2人は常に話題を提供し続けている。
しかし、どれだけ収穫すればいいか見当がつかない。
この柿欲しい人いるかな 希望者の数次第。
木の実としての柿の活用
https://ameblo.jp/muu8/entry-12321610494.html
ビワよりちっこい自生のヤマガキを好む原人と猿人
1月
日の出ヤマビワとは何だ
https://ameblo.jp/muu8/entry-12285023157.html