シシシカレーが完成した。
シカシ・・味は
普通の家庭カレーになってしまった。
・・・ ・・ショック
あの素晴らしい猪と鹿の骨髄のコンソメスープはカレースパイスの味に完敗した。
18時間かけて作ったスープは今までで一番素晴らしく、脳天まで痺れる飲んだこともないような旨さだった。
何も味付けしなくても十分、試飲段階で多くの人を感激させた。
さぞかし旨い究極カレーになるかと思ったのだが、理が足理なかったな。
よく考えれば最初からわかることなのだ。
世界3大スープ、ブイヤベースもトムヤムヤムクンもフカヒレも、日本の鍋も吸い物も「スープ」で味が決まる。
これらの味付けの基本は塩、醤油などで、スパイスはコショウ、トウガラシなど食材の味を引き立たせるものがわずかだ。
しかしカレーは強烈なスパイスの集団就職のようなもので食材に関わらず主役はスパイスなのだ。
だから具にチキンを使おうが野菜を使おうが同じような味になり微妙な差しか出ない。
腕の見せ所はスパイスの調合法であり、それがその地域、家庭の味、料理人の味になる。
野人はそこにスープを持って挑み、玉砕した
歯が立たん~
何度か骨スープから猪カレーを作ったが、思った味は出せず、「あれれ・・」とは感じていた。
コクと旨味は牛バラ肉を煮込んだ大人気の定番「むーカレー」に勝てない。
今回は持てる全戦力を投入、鍋を骨と肉で埋め尽くす物量作戦で臨んだのだが・・
巨大なスパイスの壁を壊そうとしたドンキホーテのようなものだな。
まあよい・・シッパイス・・は成功の元、
玉砕して悔いはないが、食いものは残った。
味は普通だが、このカレーにはむ~さんの情熱と闘魂が込められている。
中身は骨肉の争い・・いや
「骨肉パワー」が漲っている。
骨髄と肉の「強壮薬膳カレー」なのだ。
まだ・・試してないけど・・
ビレッジに予約すれば¥1200で食べられる。
1人前のカレールーは250gだ。
高いか安いかはわからない、原価計算は適当だ。
商売においては基本だが、そんなもん気にして料理は作れん、食べる目線の適正価格第一、原価はこちらで創意工夫するものだ。
猪鹿運んで皮剥ぎ解体、処理、骨の臭み抜き処理、使う肉の量、煮込み時間の人件費、ガス代など計算出来んだろうが、それほどヒマではない。
言えることは・・
そこまでやってカレー作った男はいない・・と言うことだな。
このカレーには鹿と猪の生命が凝縮されて詰まっている。効果は食べた人しかわからない・・
賄い食にしようとも考えたが、美味しくいただいてあげなければ申しわけない。
だから味は普通科、ビレッジの料理としては不合格でもお客様に提供する。
いきさつを理解していただいた人に食べていただければそれでよい。
このカレーを通して今回学んだことは・・
むーさんは、「世界一のコンソメ」を作れる環境にあると言うことだな。
つまり・・「究極」と言えるほど食材に恵まれている、野生肉だけでなく全ての魚介類、木の実、年季の入った無肥料野菜類も・・
人がいくら工夫しようが食材本来の味には適わない。 次ぎの目標が決まった。
その披露宴を楽しみにしていなさいね。
トむ~ヤンクン
http://ameblo.jp/muu8/entry-11199047943.html
風と共に サフラン・・
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