マクロビオティックの盲点4 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

生でそのまま食べて一番旨いと感じる食べ物がその種の主食であり、その為にそれを感じる「味覚」を持って動物は生まれて来る。

その逆が不味い、苦い、渋い、エグいなどの感覚で、それらは毒物や未熟さを見分ける為にも必要だから備わっている。

人間の食の本質を調べるなら生が当たり前で、生で食べ辛いもの、存在しなかったものは除外、改良された今の穀物、野菜は真っ先に除外されるが、食性植物の本質を持っていれば食べるのは問題ない。

しかし人間が作った作物のほとんどはそれがない、ないから健康を求めて人はさらに迷走する。

本質を持たないものをいくらバランス良く食べようが健康食品に加工しようが目的が果たせるはずもない。


アミラーゼなどの消化酵素は、人が肉の生食から加熱食、さらにイモや穀物や葉っぱを食べるようになったから体が対応した機能であり、言わば加熱、雑食に対応する為の「予備エネルギー」とも言え、当たり前ではなく「仕方ない」から出されるものだ。

本来なら「生の動物性たんぱく質」だけ食べて使わないにこしたことはないのだが、多彩な食文化を楽しめば大量に使うことになる。

健康食品の宣伝で「酵素不足」と言うのも当たっているが、それは理に合わない食生活に使い過ぎて自ら招いた不足。

「酵素を補給しましょう」「養分 ミネラル 繊維質も・・」と言うのもおかしな前向き思考で、「通常では摂れないから凝縮・・」に至っては・・塞がった口も開く。

豊かさゆえのプラス思考は「足りない足りない」と言うが、足りないのはもっと別のもので、それが何かはよく考えればわかるだろう。

野菜は人間本来の食材ではないが、今の野菜に酵素も養分も足りなくなったのなら、元はあったものが何故足りない状態になったのか考えて元の野菜に戻せば良い。

生食が当たり前の他の動物には必要のない消化酵素を、命を削って作らざるを得ないようになったのは人間だけ、人は寿命と引き換えに食文化を謳歌している。

その穴埋め、修復に健康食品や薬を買い求めていると考えればわかりやすい。

一時しのぎの対処療法にはなっても本来の健全な体に戻れるはずもない。

たとえ病気にはかからなくとも食べ物によって体調にムラがあり疲れやすくなっている。


マクロビの理念と原則である「自然と調和をとりながら健康な暮らしを実現 旬の自然の恵みを丸ごと」を実践するのは言葉では簡単だが今は不可能に近い。

人は言葉と思いで簡単に片付け過ぎる。

今はそのような食材などほとんど流通してはいない。

流通していないなら、仕方ない、これしかないとあきらめる前に自ら作るか流通する方向へ持って行けば良い。

足元の肝心な基盤が欠けていれば理念を持って積み重ねた努力も無になり結果も出ない。


続く・・

 


食品から摂るのは難しい? 

http://ameblo.jp/muu8/entry-10459414287.html

食品から摂るのは難しい? 2

http://ameblo.jp/muu8/entry-10459422794.html


野菜の必要量?1

http://ameblo.jp/muu8/entry-10599093515.html

野菜の必要量?2

http://ameblo.jp/muu8/entry-10599096846.html