食の本質　３　生命力とは

無機とは化学肥料のことでもあり、有機肥料が分解されれば無機になり、主成分は微量ミネラル以外は似たようなものなのだ。

水に溶けた肥料成分は毒であれすべて根は吸い上げるから肥料次第で野菜の味は変る。

さらに完熟堆肥と称した有機物を、分解するはずの微生物も激減する土中にすきこむなどと矛盾した行為が繰り返されているが、大地と地下水と海の汚染は限界に来ている。

それを丹精込めて育てた作物と人は言い、野菜は喜んで立派に育つと信じているようだがまったく逆だ。

植物、草の本能で自らの幸福を捨ててまで「土壌浄化」の為に細胞を肥大させている。

人は植物のその特性を知り、既に土壌の有害物質を吸わせ、ゴルフ場の池や排水口で残留農薬を吸わせている。

それは全ての草が持って生まれた「使命」だからであり、自らメタボの道を選ぶ。

放牧の牛が自らの牛糞で肥大した草を食べないのもまた本能であり、嗅覚で正常な生命力をもった小さな草を選ぶ。

メタボな草を好んで食べるのは地球上では大掃除の使命を担った虫達と人間だけなのだ。

生命力を生む「表土構造の破壊」と「肥料投入」から植物に本来の生命力は生まれない。

動物の食性に適した「生命力」のある植物、野菜とは何かを、農業の常識ではなく、あらためて自らの頭で考えていただきたいと野人は願う。

動物にとって最も必要なものは成分よりも生命力なのだ。

その生命力とは細胞の生命力であって、植物、動物を問わず正常なものを言う。

地球上のすべての動物は、この正常な細胞を生きたまま摂ることで命を繋いでいる。

細胞の持つ生命エネルギーの役割、成分の役割などを含め、「生命」の仕組みについては、次回あらためて詳しく書く。

命を繋ぐのは命でしかない、それも人間の産物ではなく地球の産物でなければならない。

体の異変の主因は生命力の欠如であり、そうなれば自然治癒力も機能するはずもない。

森羅万象の食の道理にかなってこそ自然治癒力ではなかろうか。

正常な植物を、生で食べれば体で感じ、明らかな結果が出る以上、この理論が証明され、それが世界の常識となる時代は必ず来るだろう。

そうなった時に、病んだ大地も海も必ず復元する。

飢えも、病む人も、苦しむ生き物達もない地球を望んでいる。

肥えた土など存在しない１

肥えた土など存在しない２

樹木の知恵１

樹木の知恵２　木の脳ミソ

野人エッセイす