気の科学33 味は生命力で決まる | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

味と言っても加工食品のことではなく自然界の食品だ。つまり野菜や果物、肉や魚介のことを言う。そんなに不思議な事でもなく当たり前のことで、鮮度の良い野菜や果物、魚介を人は好む。生命力と言っても必ずしも生きたままと言うことでもない。有機物の細胞が本来の命を保っているかどうかなのだ。地上のすべての生き物は生命力によって肉体である細胞が形成される。細胞が勝手に増殖して全体を作るのではなく、生命力と言う意志の力で形成される。各細胞は自分の役割を果たすだけの意思を持つ。生命力によって有機物の構成物質は正常に保たれているのだ。生命力がなければバランスは壊れ、形と中身のバランスが悪くなる、日常的に食べられている野菜がそうだろう。数十年前に比べてビタミン含有量が極端に減ったが、その理由は何も解明されないまま流通している。バランスが悪いから虫の猛攻を受け農薬を使わざるを得なくなる。先へ進むことよりも足元を見るべきなのだが気付いてはいないようだ。野菜のバランスを壊しているのは人間自身で、早く立派にしたいと言う欲がそうさせるのだ。化学肥料にしろ、有機肥料にしろ、堆肥にしろ、農業も農学もそれが当たり前として発展してきたのだ。それによって食糧難は解消したが、自給率の低下をどう見るのだろうか。「そうしないと農業は成り立たない、食べて行けない」と言う大義名分はあろうが、そのやり方で既に成り立たなくなっているのだ。

肉も魚も本体の命は絶っても細胞は生きている。処理の仕方、種類、保存法によって生きる時間はまったく異なる。硬さや旨味の成分も違ってくる。細胞が生命力を失い始めれば成分の分解が始まり確実に味も落ちる。細胞を構成する有機物分子の結びつきが壊れて変化するからだ。腐敗とも言うが、分解と言ったほうが良い。有機物は必ず元の空気と水に戻り、微量元素も土や海水に戻る。葉野菜の生命は短く、根菜や実野菜は長い。もっと長いのは木の実、種で、生命力そのものだ。鳥や猿や鹿や熊など地上のほとんどの生き物が木の実で命を永らえてきたのだ。生物にとって地球上で最高の食べものは海では海藻、陸では木の実であることは間違いない。鳥や猿や熊などは、葉や虫や色んなもので命を繋ぎながらも木の実は必ず食べる。人の主食である穀物も「草の実」で、木の実と同じ植物の生命力の塊には違いない。鳥は木の実も草の実も区別はしない。

生命力のある野菜を摂るには「地産地消」が一番で、人がいかなる養分をも補給しない地力野菜しかない。芯に生命力を持つキャベツや白菜は別だが一般的な葉野菜は二日以内だろう。細胞の変化でエグ味など味に変化が出る。ウドは1時間以内、他の葉野菜も1日で味が変わる。出来るだけ当日に食べるのが一番美味しく「気」も同時に摂取出来る。成分だけを望むなら腐るまで大丈夫だ。生命力とは電子そのもので、電子が飛び出るから中身も変化する、そう考えれば良い。人が面倒見すぎて電子が弱ければ中身も伴わず不自然な異物に過ぎない。人類を救った貴重な食料には違いないが生命力は望めない。健康を考えるなら人はそこに気付くべきだろう。今の野菜や果物をいくら食べても本来の健康は取り戻せない。「気」を体内に補充しなければ内臓細胞も正常を保てない。ガンや内臓の病気も成るべくして成る。これまでの推移からそれには既に気付いているのではないだろうか。だから試行錯誤している。形や鮮度や残留農薬に神経質になる前にもっと「植物」としての本質を見据えたほうが良い。99,999%の人が知らないと確信している。

念を押すが、野人は化学肥料の野菜も有機野菜もこだわりなく食べる。否定しているわけではないのだ。食料と見るなら必要であり、それで生計を立てている人も多い。しかし他の加工食品同様そればかり食べていれば体に異常をきたす。たまに本来の植物を摂取すれば健康は保てる。野菜でなくとも山菜でも木の実でもかまわない。人間はそれほど柔な体ではない、食料難にも偏食にも耐えられるように出来ている。

この農法を提案する目的は、壊滅状態の零細農家を救う為、地球環境改善の為、人間の健康を回復する為、餓死する世界の子供達を救う為だ。水の少ないサバンナだろうが貧しい地域であろうが世界中何処でも通用する農業技術にしたいのだ。全体がそうなるのが望ましいが数十%でも普及すれば良いと思っている。農業に希望が持てなければ後継者は育たない。大量消費の加工食品には科学農法も必要、大量に出る有機廃棄物の処理に有機農法も必要なのだ。農業は同じ方向ではなくバランスが大切だ。

一昨日、当初からのブログ仲間の「つきのいやし」さんが友人と二人で野人を訪ねて来た。

釣りと食事、農園散策をした報告がされている。農園は草刈り整備中でたいしたものもなかったが、新芽を食べた感想を述べている。即効性を明確に感じ取ったようだ。是非ご覧になって下さい。


http://ameblo.jp/wood325valley/entry-10161784318.html





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