スズメバチバスターズ | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

秋はスズメバチが獰猛化する時期だ。小さかったトックリ状の巣は肥大し、やっとその存在に気付く。キイロスズメバチとコガタスズメバチがいるが習性は似たようなものだ。蜂の中では最強で、攻撃性、痛さ共に最強だ。次に攻撃的で痛いのはアシナガバチで、野人は子供の時すべての蜂の洗礼を受けている。クマバチはでかいが性格は大人しく、側に来ても放っておけば何もしない。これらに比べると蜜蜂はたいしたことないが痛いことに変わりない。まあいずれの場合も、幼虫をバター炒めで食おうとこちらから仕掛けたのだから自業自得で仕方ない。小学生の時友人と二人で山にヤマイモ堀りに入り、ブッシュでオシッコをしようとオチンチンを取り出した瞬間、そこからスズメバチが一匹飛び出してきてオチンチンの前50cmくらいのところでホバーリング、威嚇してきた。良く見るとブッシュ中に巣があった。「ひえ~!」と思ったが出るものは止まらない。「一つ目ドジョウ」に面食らって睨みあっているスズメバチにオシッコの洗礼を浴びせた。驚いて飛び去った瞬間に一目散に逃げて難を逃れた。刺されてドジョウがナマズにならなくて良かった。集団で襲い掛かられたら人は到底適わない。熊だって嫌がって退散するくらいなのだ。秋はこのスズメバチを駆除する会社が引っ張りダコらしい。住宅地帯などではやはりプロに依頼したほうが安全だろう。野人も何度か駆除した事がある。やり方は似たようなものだったが、違いは、彼らは完全防護服を着ていることくらいだ。野人はそんなもん持ってないから「ヤルかヤラレルか」の際どい勝負だ。しかし間違えなければヤラレルことはない。当たり前のことだが。どうしても男としてやらなければならない事情があるならヤラレナイコツを教える。猛烈なカミさんに、「費用がもったいない、パパ男でしょ!!」と強要され、拒否出来ない場合の事だ。スズメバチは夜は活動しない。殺虫剤とティッシュと大型ビニル袋を用意してヤルのだ。巣穴の入り口には見張り役がいる。夕方にはもう一匹くらい斥候が近くを飛んでいることが多い。夜中なら一匹が相手、夕方なら二匹を相手にすると思えば良い。双方ともキンチョールをかけるのだが、斥候を落とし、次に入り口の見張りに直撃スプレーをお見舞いする。すぐに穴からスプレーを巣の中にお見舞いしてすぐにティッシュで穴を塞ぎ、ビニル袋で包むようにして巣を取り込めば良い。見張りの一匹を相手にするのもイヤなら、全部寝静まって一匹もいない夜を狙えば良い。懐中電灯を当てても大丈夫だからいない時がわかる。しかし中の幼虫は薬物汚染で食うことが出来なくなるぞ・・・それでもいいのか? 食いたければティッシュだけで立ち向かい、薬物汚染は避けることだ。袋ごと冷蔵庫に入れたら問題は解決する。人が「食べて生きる」という事はリスクも殺生も避けて通れないものだ。