書写山(書寫山)と夢前川と山陽自動車道。
円教寺(圓教寺)大講堂。
書写山(書寫山)最高点。標高371メートル。
三等三角点「書写山」。標高349.9メートル。
ここまで擦り減りました。一本歯高下駄の比較画像。
最近、『異色冒険 鉄馬登山家 廣澤誠吉自伝/風詠社』を読了したことについて、記事にしたことがある。
これを読んで、単に「面白かったなぁ。」「ああ、すごい人だなぁ。」と、心の中で思うだけでは、人生の傍観者に過ぎない。
この書物に触発されて、この書籍を読んで発奮して、何か自分も行動してみよう、自己の人生に良い変化をもたらせよう、と実行するのが大事ではなかろうか。
かつて、私は一本歯高下駄で標高150メートル以上の低山の舗装された山道ならば、登り下りすることが可能であることを確認し、岩や木の根や落ち葉の多い舗装されていない山道については、一本歯高下駄では非常に危険であることを体験した。
そう言えば、書写山の西坂参道は、一部コンクリートで舗装されているが大部分は土の道で、かつ自動車が通れるほどに整備されていることを思い出した(※関係車両以外は進入できませんので、あしからず。)。普段、標高150メートル以上の山を登り下りしているのならば、標高300メートル以上の山でも登りだけなら大丈夫ではないか、しかも完全に舗装された山道よりもハード(地面が固いと言う意味ではなく、困難と言う意味)だが、かなり踏み固められて整備された土の道ならば大丈夫ではないか、と思い、このたびチャレンジしてみることにした。
実は、書写山(書寫山)は、一度登って記事にしている。
それにもかかわらず、もう一度登ろうと思うのは、三つの目的があったからだ。
まず、一つ目。廣澤先生のようなすごいことは真似できないが、少しずつでも近づいてみたいと、書写山を一本歯高下駄で登ること。
次に、二つ目。前回、円教寺(圓教寺)は訪れているが、実は書写山の最高点(標高371メートル)を訪れていない。書写山最高点へ行くこと。
最後に、三つ目。前回、円教寺(圓教寺)は訪れているが、実は書写山三角点(三等三角点 点名「書写山」)を訪れていない。三等三角点「書写山」へ行くこと。
観光的観点、歴史探訪的観点で行くと、ロープウェイを使用して円教寺摩尼殿と三つの堂(大講堂・食堂・常行堂)辺りを訪れて、少し建物の中身も見ることができれば充分であろう。しかし、トレッキング的観点、アウトドア的観点で行くと、山の最高点と三角点は押さえておきたいところである。姫路市が作製した書写山のパンフレットには、最高点についても、三角点についても触れられておらず、もっぱら古刹の観光を目的とした構成となっている。
まずは自転車で、西坂参道の登山口に該当する日吉神社へ移動。そこで、登山靴から背中のザック内の一本歯高下駄に履き替えて、万歩計をセットしてスタートする。普段、舗装された低山を高下駄で歩くときは、できるだけ大股、できるだけ早歩きでトレーニングしているが、今回は歩幅は狭く、ゆっくりと踏みしめて登っていった。平日午前中の西坂参道をウォーキングする人が少ないことに驚く。個人的には、足元をジロジロ見られることもなく、野鳥のさえずりが満喫できて、お得な気分であった。
登山口(日吉神社)から仁王門まで、標高差約270メートルを30分間、3688歩で、無事歩き切る。摩尼殿や三つの堂まで歩こうと思えば歩けたが、ここからは観光客も多そうなので、登山靴に履き替える。次回は、もっと平日早朝にチャレンジして三つの堂まで高下駄で歩いてみたい。姫路市には50万人以上の住民がいる。また平成26年度、書写山周辺には、のべ27万人の観光客が訪れたとされる。その中で、書写山山頂まで一本歯高下駄で登った人間は、自分以外にほとんどいないのではないか、と考えると満足感もひとしおだった。このような積み重ねが、ワン・オブ・ゼムからオンリー・ワン(和製英語)へと、自己を変容させていく揚力となると信じている。
五枚目の画像の通り、一本歯高下駄は普段の舗装山道でのトレーニングのせいもあって、こんなに一本歯が擦り減ってしまった。大股で登り道を歩くと、歯が低くなったせいで、つま先が地面に当たることが多くなってきた。そろそろ、買い替えなくてはいけないのかもしれない。
次に、書写山最高点(標高371メートル)の位置であるが、白山権現(はくさんごんげん)の裏(やや北西)の盛り上がったところにある。画像の通り、木に札が掛かっているので、探しやすい。
書写山最高点が、摩尼殿や三つの堂から比較的近い位置にあるのに対し、書写山三角点(三等三角点 点名「書写山」)は、やや圓教寺の建造物から離れた位置にある。六つある参道のうち、山上から鯰尾坂(ねんびざか)を下って行くと、赤いよだれかけをしたお地蔵様のあるY字路に出る。この左側の下り道が鯰尾坂の続きであり、右側の登り道が、行者堂への道となる。この行者堂へ行く途中に三等三角点は存在する。地図としては、下記リンク先の地図がわかりやすい。
鯰尾坂・行者堂分岐のY字路の画像は、下記リンク先の半ばくらいの画像がわかりやすい。
その後、三角点を過ぎて、行者堂まで行ってみた。人の気配は全くなく、沢から流れる水の音だけがする癒される場所であった。一番気候の良い時期の天気の良い日に、ここで読書や木刀の素振りをやってみたいものだ。逆に言えば、書写山観光が目的で、この行者堂まで足を延ばす者は、変わり者である。
Wikipediaによると、書写山圓教寺は、中世には比叡山、大山とともに天台宗の三大道場と称された巨刹とある。大山(弥山)山頂と大山寺も昨年訪れたことであるし、今度は比叡山の山歩きに挑んでみたい。
「書写山最高点」
「書写山三角点」
※関連リンク先