原点回帰の紅白か

 

 9月27日に正式に開催が発表された「第74回NHK紅白歌合戦」この記事ではその情報と筆者による補足情報・考えを随時更新していく。前回の最新情報についての記事が規定条件を達したため、②、③として続けて書いている。

↓↓最新情報①↓↓

↓↓最新情報②↓↓

 

【凡例】

・ピンクの見出しを公式発表された情報

  紅白公式発表情報

・緑の見出しを筆者による説明

  筆者による説明

として記事を書いていく。

 

  ゲスト審査員・審査方法発表(12月20日)

ゲスト審査員と審査方法が発表となった。

【ゲスト審査員】

北口榛花

国枝慎吾

堺雅人

俵万智

寺島しのぶ

寺田宜弘

バカリズム

吉高由里子

 

  悪くはないが、配慮を感じる

 今年を代表する人物が選ばれる「ゲスト審査員」だが、球界からのゲスト審査員が0だったことに関心が集まっている。裏番組でWBCの番組が放送される関係も配慮しているように感じるが、一番難しいことが人選だ。侍ジャパンも阪神タイガース監督を呼べばよいという話で納まらないだろう。阪神タイガースは11/28放送「うたコン」での取り上げた際の評価が低かった可能性と、「阪神を出すのならオリックスも」との声を上がることも加味したのかもしれない。

 更に、第70回(2019年)はラグビー日本代表選手を全員出演させたが、これもあまり高評価ではなかった。そのため、あえてオファーしなかったのだろう(もしかすると、年越しコンサートから中継となるさだまさしのもとに栗山英樹前監督が出向く形かもしれない)。

 また、ドラマ関連では連続テレビ小説と大河ドラマも主演級の俳優が選ばれていない。これも大河ドラマの出演者への配慮を感じる。連続テレビ小説に関しては昨年のように歌唱前にゲストとして出演する方法をとれば良いのだ。更に、現在放送中の「ブギウギ」は主題歌を主演の趣里も歌唱している。そのため、ゲスト審査員ではなく特別企画のようにも感じる。

 色々と書いてきたが、筆者が注目した部分が人数だ。今年は昨年よりも2人少ない8人だ。それと同時に今年の観覧の当選数は1259件だ。これがそのまま観覧人数とはいかないが固定席:3400席からするととても少ない。昨年はゲスト審査員も客席からの観覧であったため、今年も同じしても少ないように感じる。今年の舞台セットにも期待が高まる。

 

  特別企画②追加発表(12月21日)

 テレビ放送70年特別企画「テレビが届けた名曲たち」に薬師丸ひろ子が出場することが決定した。更に、曲目も発表された。

【曲目】

・寺尾聰「ルビーの指輪」
・薬師丸ひろ子「セーラー服と機関銃」
・ポケットビスケッツ&ブラックビスケッツ「YELLOW YELLOW HAPPY~Timing」

 

  サプライズの予感

 新たに発表された薬師丸ひろ子は曲目のように”映画”のイメージが強いだろう。しかし、数多くのドラマに出演しており、人気を集めた連続テレビ小説にも出演している。2013年放送「あまちゃん」は「じぇじぇじぇ」が流行語となり、2020年放送「エール」ではコロナ禍の日本の朝を明るくした。

 また、今回発表された曲目はテレビ70年史を彩ってきた楽曲と言ってよいだろう。「セーラー服と機関銃」は司会を務める橋本環奈もカバーしているほか「ルビーの指輪」も数多くのアーティストとからカバーされている。まさに、時代を超えた「ボーダレス」な企画だろう。しかし、放送を行うNHKの色があまり感じられない。これには別に出場する「ハマいく」がその役割を果たすのか、それともサプライズで歌われる楽曲があるのか、放送まで期待が高まる。

 今年発表された特別企画は現在3つ。この特別企画が昨年、複数曲やった「ディズニースペシャルメドレー」だとすると、あと3つは行える時間を確保できそうだ。果たしてまだ、特別企画があるのか今後の発表に期待が高まる。

 

  曲目&見どころ発表(12月22日)

 歌唱曲目が発表された。

 それにあわせて「見どころ紹介」も発表された。

 

  安定感を重視?

 出場歌手と共に毎回物議を挙げるものでもある曲目発表。まず先に、三山ひろしの「けん玉ギネス」はNHKのマンネリではなく、本人が一番気合が入っているようだ。そうでなければ、昨年「純金のけん玉」を使わないだろう。

 歌謡界の出場歌手は安定感重視と言ったところだろう。一つ残念だったのは、山内惠介が「こころ万華鏡」ではなかったことだろう。しかし、近年の「誰かひとりはカバー曲」と言う習わしが消えたことは好印象だ。

 今年のカバー曲で言えば、JUJUが「時の流れに身をまかせ」を歌唱するが、これは「スナックJUJU」の話題とテレサ・テン生誕70年だからだろう。筆者が注目する歌手については後日記事にする。

 一方で、「見どころ紹介」も昨年以上に内容豊富だった印象を受ける。昨年のようにベテラン勢への押し付けもなく、NHK独自の謎演出もない(それでも結果は良いものだが)。水森かおりのドミノ演出も、昨年の謎解きよりも良く、完成すれば曲に花を添えられるだろう。昨年は「第2弾」も発表された。今後の発表に期待が高まる。

 また、Spotifyで公開している「第74回NHK紅白歌合戦 歌唱曲目」にメドレー以外(楽曲があるもの)を追加したが、フルコーラスで3時間5分だった。追加していない楽曲を含めても3時間30分ぐらいだろう。放送時間は4時間30分。今年は全フルコーラスの可能性もある。それでも時間は余るだろう。今後の発表に期待が高まる。

 

  有吉弘行×藤井フミヤ(12月23日)

 司会・有吉弘行と藤井フミヤの共演が決定。「白い雲のように」を歌唱する。

 

  楽曲への想い

 昨年、純烈×ダチョウ俱楽部の「純烈♨ダチョウ」が8月放送の音楽番組「ライブ・エール」(NHK総合)で披露し、紅白では有吉弘行も加えて披露した楽曲だ。作詞を担当した藤井フミヤも数年前に出演したテレビ番組で改めてこの楽曲の持つ力を思い知らされたそうだ。

 そんな2人の楽曲への想いは”ボーダレス”なものがあるだろう。大切な人へ、多くのことへのメッセージがある楽曲がこうして歌唱されることは紅白ならではだろう(歌唱は昨日発表された「TRUE LOVE」とのメドレーとなるだろう。)。

 

  特別企画④発表(12月23日)

 今年創立100周年を迎えたディズニーと紅白のスペシャル企画が決定。プレゼンターは司会・橋本環奈と浜辺美波

※出演者や楽曲情報は改めて発表予定。

 

  100年と70年

 2010年代からディズニーと紅白のコラボが始まったように感じる人も少なくないだろう。しかし、コラボは第51回(2000年)に初めて行われた(第49回(1998年)には西田ひかるがメドレーで歌唱)。その他にも多くの音楽番組で長年親しまれてきたため、日本のテレビ放送70年史にもリンクするところがあるだろう。

 この昨年はコーナーとして「ディズニースペシャルメドレー」が行われたが、それ以上の盛り上がりになるだろう。その理由として2つ挙げられる。

 1つ目は、「テレビが届けた名曲たち」と同じような様式の企画紹介だったことだ。「出場歌手が歌唱する可能性」と「それ以外の歌手が歌唱する可能性」があると言うことだ。

 2つ目は、先日放送された番組「星に願いを ~ディズニー 夢と魔法の100年~」の力の入れようだ。この番組のナレーションは松たか子が行った。松たか子と言えば大ヒット映画「アナと雪の女王」での歌唱が話題となった。

 この2つの部分が合わさった企画となれば話題となるだろう。今年は多くの音楽番組でディズニーの名曲が歌唱された。そのため、同じような編成では視聴者は注目しないだろう。今後の発表に期待が高まる。

 

  特別企画④追加発表(12月25日)

 特別企画「ディズニー100周年スペシャルメドレー」と題した企画の出演者と曲目が発表された。

・特別出演:ミッキーマウス&ミニーマウス

【曲目・出演者】

・「いつか王子様が」(白雪姫)橋本環奈 浜辺美波

・「アンダー・ザ・シー」(リトルマーメイド)大泉洋 大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)LE SSERAFIM

・「フレンド・ライク・ミー」(アラジン)山寺宏一 櫻坂46 Stray Kids

・「ウィッシュ~この願い~」(ウィッシュ)生田絵梨花

・「小さな世界」ano 石川さゆり 純烈 鈴木雅之 Mrs.GREEN APPLE

 

  やっぱり凄かったこの企画

 特別企画が発表された際に「昨年よりも盛り上がる」と予想したが、まさにそのようになった。

 この企画での特別ゲスト・山寺宏一は数々のディズニー映画で吹き替えを担当してきた声優で言うなれば「キング・オブ・ディズニー」ような人物だ。そんな声優をゲストに迎えて行う企画は力が入っているとしか言えない。

 また、出演者も老若男女・ジャンル問わず「ボーダレス」に共演することは紅白ならではなものであり、ディズニー映画が体現していることのようだ。

 ここまで発表された企画を見て感じることは、昨年のように「大物歌手を出すもの」という名目で行っていないことが印象的だ。しかし、本命の企画であり、多くの人が待ち望んでいる「連続テレビ小説『ブギウギ』」とのコラボが発表されていない。この企画があるのか、ないのか。今後の発表に期待が高まる

 

  曲順&見どころ発表(12月26日)

 曲順が発表された。

 あわせて「見どころ紹介 第2弾」も発表された。

 

  順当な曲順、見どころは「シン・紅白」

 曲順を見ると、トップバッターからギア全開で「新しい学校のリーダズ」から始まり、昨年と同様に前半の企画が1つあり、前半のトリは「大泉洋」でニュースへと入る。この前半は他の音楽番組とは比べ物にならない「全世代向け」ではあるものの、K-popや今年SNSを賑わせた歌手が名を連ねており、それをまとめるが如く、歌唱力抜群な歌手が周りを固めている印象だ。

 後半に入り、出だしは「Mrs.GREEN APPLE」と”歌唱力”で魅せる歌手からスタートして、大トリの「MISIA」まで企画をはさみながら昨年よりも”濃い”歌唱が楽しめそうだ。このような部分からNHKが紅白にかける思いが伺える。

 更に、発表された「見どころ紹介 第2弾」も前回と引き続き内容豊富だった。中でも坂本冬美の歌唱にJO1・BE:FIRSTのダンスコラボで盛り上げる部分は、紅白の新章の始まりを予感させる。

 昨年は曲順発表以降で新たな歌手の出演発表はなかったが、今年はどうなるか。期待してしまう部分は紅白ファンの悪い癖かもしれない。

 

  年の瀬中継決定(12月27日)

 出場歌手とゲスト出演者と日本全国の大晦日の風景を届ける「年の瀬中継」が決定した。

■東京より:山内惠介(ゲスト:アルコ&ピース、とにかく明るい安村、吉村崇)

■大阪より:天童よしみ(ゲスト:オール阪神・巨人、遠藤章造、阪神タイガースのマスコット)

■ゆく年くる年とのコラボ(歌唱はなし)

  紅白の醍醐味の一つ「中継歌唱」

 コロナ禍に入る前は多く行われていた中継での歌唱が帰ってくる。内容を見ると度肝を抜かれる点もあるが、理解も十分にできる点もある。

 山内惠介は「恋する街角」を中継で歌唱するのなら醍醐味の一つの「惠ちゃんコール」が見れないのは悲しい部分だ。それを埋めるためのゲストと言ってよいだろう。昨年の大成功があるため、今年も期待してしまう。

 天童よしみは大阪より「道頓堀人情」を歌唱する。阪神の話題を含めた歌唱となるが「六甲おろし」ではなく、自身の曲を歌唱することが例年と違う部分だろう。

 また、このようなことを演歌歌手が行うことに疑問がある人も多いだろう。それは「筆者的注目歌手6選」で触れた部分も関係しているのだろう。しかし、今年の曲順を見ると2歌手共に重要な位置にいる。それは、持ち前の歌唱力で流れを変える役目を果たすと言ってよいだろう。

 特に、山内惠介は今年の紅白で一番連続して紅が歌唱した後の白の歌唱となる。更に、後半への盛り上げの重要な位置だ。昨年はSEKAI NO OWARIのダンス、一昨年は天童よしみのブラスバンド共演で盛り上げた位置だ。盛り上げどころでのこの中継は歌手もスタッフも力を入れているだろう。それは、本日の山内惠介YouTubeチャンネルでの「恋する街角」のMV公開にも伺えてくる。

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歌唱曲目プレイリスト公開中

 Spotifyでは「第74回NHK紅白歌合戦」歌唱曲目プレイリスト公開を公開中だ。発表次第、更新していく。

↓↓歌手解説はこちら↓↓

 


第74回NHK紅白歌合戦についてのご意見はNHKへ

 この記事を読み、意見や思いが膨らんだ方はこの記事のコメント欄に書くのではなく、NHKへお願いしたい。それが、より良い紅白にする源となるだろう。

 

【緊急】NHK紅白事前調査

 MUSIC LIFEでは「NHK紅白歌合戦」についてこれまでも調査を行ってきた。今回は「第74回NHK紅白歌合戦」の放送前に調査を行い、それを踏まえて11月、12月の紅白に関する記事につなげる。

尚、調査は11月11日(土)に終了しました。ご協力ありがとうございました。結果は随時ブログ記事にて公開されます。