先行研究を調査せよ! | ミニ地球世界のプチ神様を目指して

ミニ地球世界のプチ神様を目指して

密閉水槽という閉鎖空間での実験。初めての方は、テーマから「バイオキューブ」の記事をご覧下さい。
40過ぎのキモカワ系男子・虫歯天使が前人未到の領域に挑戦する。→ In English
https://ameblo.jp/msibatennsi

こんにちはー!

最初にシアノバクテリアを取り込んだ真核生物と同じ風格を持つとの名高い男、虫歯天使です!


これが今日の「バイオキューブ」!

グッピー絶好調!




1トン級ミニ地球「バイオキューブ」でギネス記録を打ち立てようという野望を持ち、35年ローンを組んで「家付きの実験室」を建てた私ですが、


いったい何を達成すればギネスと言えるのか?


実験をスタートさせた後の段階で調べ始めるという、泥縄ぶり。


【豆知識】「泥縄」とは、泥棒を捕まえてから縄をこしらえるような事前準備が不十分な状態での対応のこと。


いやいや、いちおう私自身、グッピーの孫世代誕生をもってして、おそらく世界初の成果となりうるのでは? と思ってはいたのです。


しかし、「魚での孫世代誕生」は、おそらく5割程度の確率で既に成し遂げられていることが発覚しまきた。


そこで、私は「魚での確たる孫以上世代の確認」とか「魚での最長維持記録」とかを狙っていく方向になると思うのですが、とにかくこのミニ地球というもの、先行研究を調べることが難しいのです。


その原因は、アクアリウム自体が、論文や学会のようなフォーラムが整理されておらず、例えば水産学会、魚類学会、珪藻類学会などに知見が分散していることにあります。ましてやアクアリウムの中でも、ミニ地球もしくはパーフェクトアクアリウムというのは、極北というべき超ウルトラマイナージャンルです。その主な担い手は、大学の研究室でもなければ、個々のアクアリストでもなく、全国に点在する(した?)科学館だと考えられ、そして私が調査した範囲内では、科学館におけるミニ地球の観察や記録があまりにも低レベル過ぎて参考にならないということが分かってきました。


そして私は、全国の科学館・水族館に電話をかけまくるというローラー作戦を始めたものの、まず、とても迷惑がられる上に、


ミニ地球についての知識がある人がほとんどいないだけでなく、ミニ地球について情報交換を行うネットワークすら誰も聞いたことがない


という、恐るべき現実に直面しました。


また、ローラー作戦と言っても、そもそも全国に科学館や水族館というものは、何個あるのでしょうか? その答は文化庁のホームページにありました。


登録博物館   科学館65 水族館8

博物館相当施設 科学館35 水族館35

博物館類似施設 科学館347 水族館41


これは、全部合わせると531施設ということになり、根気よく電話したりメールしたりし続ければ2年くらいで制覇できそうな数ではありますが、とある旧知の水族館職員の方から、


ミニ地球のような展示をしていれば、ホームページで発信している可能性が高い


というアドバイスもいただいており、また、すでに10数施設に問い合わせたにも関わらず、ネットワークの存在すら誰も知らないということを考え合わせると、


残り五百数十施設問い合わせても、全部スカの可能性は高い


と申せましょう。

しかし、施設に問い合わせ、手当たり次第に関連語句でググりまくるの他にも、有効なアプローチが残されていました。


そうです。文献探索です。



届きました。


専門的な内容の論文が多いので、なかなこの本の全貌が見えてこない上に、Amazonでも類書が例のNASAのバイオスフィア計画についての本くらいしか出てこないのですが、


閉鎖生態系の研究は、生態工学のジャンルに入る!


ということが分かっただけでも、千里の道を一歩踏み出した感じがします。

本書によれば、「生態工学会」とは1988年に発足した「CELSS研究会」が2001年に改名してできたそうである。


CELSSという聞き慣れない言葉は、controlled ecological life support system の頭文字を並べたものであり、宇宙開発を背景にして研究が盛り上がったものらしい。おお! バイオスフィア計画とつながった!


そして経緯が複雑過ぎてよく分からないのだが、科学技術庁からの誘いを受け、青森県六ヶ所村の環境科学技術研究所で、ミニ地球施設を建設したのは、どうやらこの人達だということだった!

ご存知ない方は以外の記事などを参照して下さい。



ようやく蛇の尻尾くらいは踏んだのだろうか?

しかし「生態工学会」の現在については一抹の不安が。ホームページを見てみると、論文の投稿先が、まさに六ヶ所村の施設となっている。



ここは日本で一番有名なミニ地球実験が行われた場所なので、当然、真っ先に問い合わせをしている。


そして、

「ミニ地球について情報交換するネットワークやコミュニティのようなものはご存知ないですか?」

という質問に対して、

「現在は無いんじゃないかなあ」

という有難いお答えを頂いているのだ。


うーん、一筋の光明が差したと思ったら、ものすごく濃い暗雲が垂れ込めてきたような気もするが、


ネットワークやコミュニティは存在していなくても、論文の投稿先は存在する!

ので、少なくとも今の状況は、考え得る限り最悪というほどのものではない、と、ポジティブシンキングで更なる調査を進めたいと思いマッスル!


1トン級ミニ地球「バイオキューブ」の、

観察•考察シリーズ! 次回はこちら!


前回はこちら!


そもそもこのブログは何なんだ!?

という方は、以下の記事からどうじょ!



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