なんてぇ貧乏くさいタイトルなんだろうとは思いますが、今日は偶然いろいろな場所で無料のイベントやら社会科見学に出くわしたのでそのことを少し。
東京の街を歩いていると、特に山手線圏内やその周縁部の週末には様々なイベントが行われているところに出食わします。
前回の東京歩きの時には赤坂サカスでヤマトのイベントが行われ、そこに出演していたキムタクを見ましたし、千代田線で赤坂まで行ってしまったので気づかなかったのですが、いつも通り新宿まで行っていれば、もしかしたら東口広場でヴィジュアル系のバンドのゲリラライブみたいなものが観られたかもしれません。
今回は、まず新宿駅東口側にあるゴルフショップヴィクトリアで店頭にイベントスペースが設けられていて、何だろうと思っていると店員さんの「本日午後2時半より、当社(ヴィクトリアも扱っているゴルフブランド)の契約選手でる上田桃子さんのトークショーが」というアナウンス。
店の出入口で店員さんが配っている整理券みたいなものさえ持っていれば前方で見られるし、持ってなくてもオープンスペースなので少し遠目になっても充分見られそうでした。
僕はゴルフに興味がないし、それでも上田桃子さんを見てみたい気もしたのですが、麻布十番あたりまで行って出来たらその先の高級住宅地まで足を延ばしたかったので先へ進み、明治通りを南下。
鬼門であるお洒落モンスターの集う街、渋谷を思い切ってぶらつきつつ通過してから外苑西通りを経由して東通りで六本木ヒルズから麻布十番商店街まで、がファーストプラン。
でも、千駄ヶ谷小学校前交差点から見た明治公園へ続く道の銀杏の葉の散り方がなんか良かったので道を逸れ、モヤさま的空間を通りすぎて神宮球場脇を通って青山墓地沿いの道まで。
なんて思っていて、思わず足が止まったのがTEPIA前。
TEPIAというのは「 財団法人 機械産業記念事業財団」のことで、「機械情報産業の恒久的な発展と国民経済の健全な繁栄に寄与することを目的として、北青山のテピア(機械産業記念館)において、~事業を行って」いるそうです。
でも、週末土曜日の午後、館内はほぼ無人。
外から見ても誰もおらず、休み?なんて思っていると開館している模様、入場無料と書いてあることだし、取り敢えず入ってみることに。
自動ドアを抜けてエントランスに入ると受け付け、もしくは案内ブースみたいなところがありそこに女性が座っているのですが、入館した人間がいたことに驚いた様子で(本当に目を丸くしていた)、僕が「中、見学させてもらっていいですか?」と、尋ねても頭を縦に振るだけ。
iPhoneで音楽を聴いていたので(もちろん僕が)ヘッドフォンを外しながらの会話になったのですが、携帯を手にしているのが気になったのか「撮影されますか?」と質問されました。
別にどっちでも良かったので「いいえ」と答えて中に進むと、各展示場所にそれぞれ受け付けがあり、そこにお揃いの制服を着た女性の係員が常駐していて、見学者から質問があれば答えられる状態になっていたようです。
ただ、まあ入場者がほとんどいない状態なので仕方が無いのでしょうが、この各受付嬢たちが満遍なく全員やる気ゼロで、僕が通りすぎても目を上げることもなく「いらっしゃいませ~」と口にするだけ。
各展示場所はなかなか面白くて、先端技術の発達が人間社会にどのように貢献するかを分かりやすく説明する工夫が凝らされていたり、有機ELディスプレイの仕組みの説明と実物の展示があったり、3Dテレビを観られたり、男子たるもの機械工作が好きと決まってますからけっこう大人でもじっくりと楽しめるものになっています。
こちらから問い合わせれば色々と質問に答えてくれるようなシステムにはなっているんでしょうが、まさかマンツーマンで教えられても気詰まりだし、ほおっておかれてちょうどいいのかな。
僕が色々と説明を読んでいると背後にカツカツと足音がしていて、誰か他にも見学の人が入ったんだと思って気にしないでいて、でもずっと背後でカツカツ歩いているから何だ?と思って振り返ると女性係員が行ったり来たりしている。
さて、この女性が何をしていたかを考えますに、
① 勝手に写メを撮られないように、触っていけないところに触られないように監視している
② なにか質問があればすぐに答えられるように待機している
③ 僕に一目惚れして告白しようかどうか迷っている
④ 自分のたてる足音の美しさに聞き惚れている
⑤ 実はそんな女性はいなくて、僕にだけ視えるし、聞こえている
この中のどれかだと思うのですがいかに。
このTEPIA先端技術館の2階にはビデオライブラリが観られるスペースがあり、一階の各ブースを一回りした後に行ってみました。
こちらには地味なスーツを着た、いかにも専門職でございます、といった感じの女性がパソコンに向かってなにか仕事をしている受付があって(色々な受付の風景があるもんです)、「映像はご覧いただけるんですけど、後15分ほど待ってもらわないと」。
見学者がいない時には上映はしていなくて、リクエストに応じて見せてくれる感じだったのか、「金星探査機の~」というタイトルの映像が見てみたかったので待つことに。
待っている間はPCモニターで色々な科学映像のアーカイブを観られる場所にいました。
で、15分後、僕一人のためのロードショー「金星探査機プラネットCの~」というビデオが上映されて。
すでに書いたように、この「プラネットC」計画が、先ごろ金星の周回軌道に乗れずに一旦はぐれてしまった「あかつき」のことだったんですね。
知らずに見ていてあれ?と思い、終わった後に受付の女性に「これって『あかつき』のことなんですか?」と尋ねてみると「あ、この間ニュースになった?そうなんです、このプラネットCというのが実は」。
道理でニュースで見た覚えのある学者ばかりが出てくると思った。
なんでもですね、金星を覆っている雲は硫酸の雲なんだそうで、地球の雲とはまったく異なった状態であるらしいのです。
しかも、金星の自転速度は地球より遥かに遅いのに、この雲は秒速100mくらいのスピードで金星上を一周してしまうスーパーローテーションという状態。
この金星の雲の中でも地球の雲の中で起きるように雷が発生しているのかどうかが昔から学者の間で争われているそうで、「プラネットC」こと「あかつき」計画は長年の論争に決着を付けることが出来たかもしれない、重大なプロジェクトだったということらしいんですね。
あらら。なんてサッドストーリー。
「あかつき」の行く末を慮りながらTEPIA館を出て道を先に進み、外苑前交差点まで。
横断歩道を渡って左折、青山墓地方面へ向かおうとするとフォーラムビルのあたりになにやら行列が。
まさかラーメン屋でもないし、と思って通りすぎようとすると写メにあったように、とんねるずノリさんの個展が地下一階で開催されていて、しかも入場無料だと。
入るでしょ。
ここももちろん場内の撮影は禁止、キャンバスにアクリル絵の具を使った抽象画が展示されていてこれがなかなかいいんです。
キャンバスを4分割してそれぞれに単色を塗りこめてある連作があったんですが、単色を塗り込む前、アンダーペインティングが色とりどりになっていて、それをわざわざ上から単色で覆って、みたいな描き方がされていたり。
32歳くらいからこうした活動を始められているようなので、素人の余技とは言えないレベルになっていて心惹かれました。
都心を歩いていたから、ではあるにしても何も知らずに歩いていてもこのようなイベントに何度も出会って、しかも無料で観られたりする。
東京という街は本当に歩きがいのある街です ▽・w・▽
東京の街を歩いていると、特に山手線圏内やその周縁部の週末には様々なイベントが行われているところに出食わします。
前回の東京歩きの時には赤坂サカスでヤマトのイベントが行われ、そこに出演していたキムタクを見ましたし、千代田線で赤坂まで行ってしまったので気づかなかったのですが、いつも通り新宿まで行っていれば、もしかしたら東口広場でヴィジュアル系のバンドのゲリラライブみたいなものが観られたかもしれません。
今回は、まず新宿駅東口側にあるゴルフショップヴィクトリアで店頭にイベントスペースが設けられていて、何だろうと思っていると店員さんの「本日午後2時半より、当社(ヴィクトリアも扱っているゴルフブランド)の契約選手でる上田桃子さんのトークショーが」というアナウンス。
店の出入口で店員さんが配っている整理券みたいなものさえ持っていれば前方で見られるし、持ってなくてもオープンスペースなので少し遠目になっても充分見られそうでした。
僕はゴルフに興味がないし、それでも上田桃子さんを見てみたい気もしたのですが、麻布十番あたりまで行って出来たらその先の高級住宅地まで足を延ばしたかったので先へ進み、明治通りを南下。
鬼門であるお洒落モンスターの集う街、渋谷を思い切ってぶらつきつつ通過してから外苑西通りを経由して東通りで六本木ヒルズから麻布十番商店街まで、がファーストプラン。
でも、千駄ヶ谷小学校前交差点から見た明治公園へ続く道の銀杏の葉の散り方がなんか良かったので道を逸れ、モヤさま的空間を通りすぎて神宮球場脇を通って青山墓地沿いの道まで。
なんて思っていて、思わず足が止まったのがTEPIA前。
TEPIAというのは「 財団法人 機械産業記念事業財団」のことで、「機械情報産業の恒久的な発展と国民経済の健全な繁栄に寄与することを目的として、北青山のテピア(機械産業記念館)において、~事業を行って」いるそうです。
でも、週末土曜日の午後、館内はほぼ無人。
外から見ても誰もおらず、休み?なんて思っていると開館している模様、入場無料と書いてあることだし、取り敢えず入ってみることに。
自動ドアを抜けてエントランスに入ると受け付け、もしくは案内ブースみたいなところがありそこに女性が座っているのですが、入館した人間がいたことに驚いた様子で(本当に目を丸くしていた)、僕が「中、見学させてもらっていいですか?」と、尋ねても頭を縦に振るだけ。
iPhoneで音楽を聴いていたので(もちろん僕が)ヘッドフォンを外しながらの会話になったのですが、携帯を手にしているのが気になったのか「撮影されますか?」と質問されました。
別にどっちでも良かったので「いいえ」と答えて中に進むと、各展示場所にそれぞれ受け付けがあり、そこにお揃いの制服を着た女性の係員が常駐していて、見学者から質問があれば答えられる状態になっていたようです。
ただ、まあ入場者がほとんどいない状態なので仕方が無いのでしょうが、この各受付嬢たちが満遍なく全員やる気ゼロで、僕が通りすぎても目を上げることもなく「いらっしゃいませ~」と口にするだけ。
各展示場所はなかなか面白くて、先端技術の発達が人間社会にどのように貢献するかを分かりやすく説明する工夫が凝らされていたり、有機ELディスプレイの仕組みの説明と実物の展示があったり、3Dテレビを観られたり、男子たるもの機械工作が好きと決まってますからけっこう大人でもじっくりと楽しめるものになっています。
こちらから問い合わせれば色々と質問に答えてくれるようなシステムにはなっているんでしょうが、まさかマンツーマンで教えられても気詰まりだし、ほおっておかれてちょうどいいのかな。
僕が色々と説明を読んでいると背後にカツカツと足音がしていて、誰か他にも見学の人が入ったんだと思って気にしないでいて、でもずっと背後でカツカツ歩いているから何だ?と思って振り返ると女性係員が行ったり来たりしている。
さて、この女性が何をしていたかを考えますに、
① 勝手に写メを撮られないように、触っていけないところに触られないように監視している
② なにか質問があればすぐに答えられるように待機している
③ 僕に一目惚れして告白しようかどうか迷っている
④ 自分のたてる足音の美しさに聞き惚れている
⑤ 実はそんな女性はいなくて、僕にだけ視えるし、聞こえている
この中のどれかだと思うのですがいかに。
このTEPIA先端技術館の2階にはビデオライブラリが観られるスペースがあり、一階の各ブースを一回りした後に行ってみました。
こちらには地味なスーツを着た、いかにも専門職でございます、といった感じの女性がパソコンに向かってなにか仕事をしている受付があって(色々な受付の風景があるもんです)、「映像はご覧いただけるんですけど、後15分ほど待ってもらわないと」。
見学者がいない時には上映はしていなくて、リクエストに応じて見せてくれる感じだったのか、「金星探査機の~」というタイトルの映像が見てみたかったので待つことに。
待っている間はPCモニターで色々な科学映像のアーカイブを観られる場所にいました。
で、15分後、僕一人のためのロードショー「金星探査機プラネットCの~」というビデオが上映されて。
すでに書いたように、この「プラネットC」計画が、先ごろ金星の周回軌道に乗れずに一旦はぐれてしまった「あかつき」のことだったんですね。
知らずに見ていてあれ?と思い、終わった後に受付の女性に「これって『あかつき』のことなんですか?」と尋ねてみると「あ、この間ニュースになった?そうなんです、このプラネットCというのが実は」。
道理でニュースで見た覚えのある学者ばかりが出てくると思った。
なんでもですね、金星を覆っている雲は硫酸の雲なんだそうで、地球の雲とはまったく異なった状態であるらしいのです。
しかも、金星の自転速度は地球より遥かに遅いのに、この雲は秒速100mくらいのスピードで金星上を一周してしまうスーパーローテーションという状態。
この金星の雲の中でも地球の雲の中で起きるように雷が発生しているのかどうかが昔から学者の間で争われているそうで、「プラネットC」こと「あかつき」計画は長年の論争に決着を付けることが出来たかもしれない、重大なプロジェクトだったということらしいんですね。
あらら。なんてサッドストーリー。
「あかつき」の行く末を慮りながらTEPIA館を出て道を先に進み、外苑前交差点まで。
横断歩道を渡って左折、青山墓地方面へ向かおうとするとフォーラムビルのあたりになにやら行列が。
まさかラーメン屋でもないし、と思って通りすぎようとすると写メにあったように、とんねるずノリさんの個展が地下一階で開催されていて、しかも入場無料だと。
入るでしょ。
ここももちろん場内の撮影は禁止、キャンバスにアクリル絵の具を使った抽象画が展示されていてこれがなかなかいいんです。
キャンバスを4分割してそれぞれに単色を塗りこめてある連作があったんですが、単色を塗り込む前、アンダーペインティングが色とりどりになっていて、それをわざわざ上から単色で覆って、みたいな描き方がされていたり。
32歳くらいからこうした活動を始められているようなので、素人の余技とは言えないレベルになっていて心惹かれました。
都心を歩いていたから、ではあるにしても何も知らずに歩いていてもこのようなイベントに何度も出会って、しかも無料で観られたりする。
東京という街は本当に歩きがいのある街です ▽・w・▽