「一息絶命」クンダリーニと共にあらん我がヨガ道
「丹田呼吸で気を蓄えても爆発のさせ方が分からなければ宝の持ちぐされである」
とは，中国武術の大家，松田隆智先生のお言葉．
つまり，座禅の丹田呼吸は，あくまでも丹田を練る練丹の技術(練精化気)であり，
臍下丹田に気だけ蓄えても意味がないということですね．
意味がないというより，正しくは，もったいないということです．
武術では，丹田で気を練った後は，その気を身体を通じて外に向かって発揮する必要があり(発勁)，
その気の運用方法，爆発方法は別途習得する必要があるという訳です．
「崩撼突撃！！」
丹田呼吸に関しては，私も同意見で少しもったいないなという気はします(*v.v)｡
やはり，その気をヨガや気功のように体内に循環させて有効活用するのも一つの手だと思います．
ヨガでは，主にバンダ(特定部位の締め付け)と，意識を使って，気を上昇させます．
ただ，座禅の丹田呼吸の場合，そもそも臍下丹田に熱を生じさせること自体がかなり困難といえます．
困難というより相当時間を要します．
これは，バーベキューに例えると分かりやすいと思います．
炭に火を燃え移すにはそれなりに時間を要します．
ただ，炭の周りに着火剤を仕込んでおけば，そのスピードはかなり短縮されます．
この着火剤にあたるのが火の呼吸であり，炭が丹田呼吸なのです．
丹田に一度熱がつくようになれば，丹田呼吸で長く温めておくことも可能になります．
その熱を身体中の隅々まで移動させて健康増進へとつなげることも可能です．
そのエネルギーを精妙なエネルギーに変換させ，上昇させれば，
クンダリーニヨガや仙道の大周天となります(練気化神)．
クンダリーニヨガは，それ自体，武術ではありませんが，
武術をする上での肉体と精神，気を構築するのにとても有効的な鍛錬法だと思っています．
中国武術に関しては，私は専門外ですので，詳しくありませんが，
サットクリヤと呼ばれる技法は，かなり爆発呼吸に近いと推測しています．
というより，爆発的に行った方が臍下丹田が活性化し，
クンダリーニがリズムに同調し始め上昇していきます．
いろんなパターンでサットクリヤを試してきましたが，
これはまったりやってしまうと，ほとんど効果が得られません．
サットクリヤは動作は単純なのですが，実に奥が深く，
うまく行うための重要事項が他にもたくさんあります．
私の所の生徒さんは，武術鍛錬者やダンス，バレエをされている方も多く，皆さん一様に言われるのが，
クンダリーニヨガはパフォーマンス向上に実にぴったりのトレーニングとなるそうです．
芸術系に関しては，チャクラが活性化されることで，表現方法などに変化が出てくるのだと思います．
外見だけではない，内面からの変化ということですね(*v.v)｡
“May the Kundalini be with you” - Guru Prasad Singh -
P.S.
座禅の丹田呼吸は，保息を除けば基本的に，4秒で吸って，8秒で吐くなど，1：2の比率での呼吸が主です．
これは，ラージャヨガも基本的に同じです．
しかし，ここ数年の呼吸の生理学の進展から，
呼吸器系や循環器系，自律神経系の作用を考えると，
5，6秒で吸って，5，6秒で吐く，1：1の比率の呼吸パターンの方が，自律神経バランスは整っていきます．
科学のメスが好影響をもたらした典型的な例だと思っています．
呼吸の生理学についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事もお読み下さい(*v.v)｡
………
【メディア情報】
以前放送された
来週3月13日(火)22時25分～23時15分の時間帯で再放送されることになりました．
この回は，お陰様で大変反響があったそうで，リクエストが多く，同じ時間帯での再放送となった模様です．
【ワークショップのご案内】
3月31日(土)15:15-17:45「ヨガウォーク・ワークショップ 」(指導：辻)
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