今年自分が読んだ本のメモですニコニコ長いですニコニコ

(子どもが、ではない)


※わたしは自分の感性に自信がないので、一概におすすめというわけではありません。

※他にも読み始めたけど途中で力尽きた本、読んだけれど面白くなかった本、面白かったけれどここに書き忘れている本などもあります。

※内容を自分なりに纏めた箇所について、大幅にブレはないつもりですが理解が違っていたらすみません。


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『安楽死が合法の国で起こっていること』


筆者は、重度障害を持つお子さんの介護者でもあります。

重い内容なので、メンタル安定しているときに読んだほうがいいかも。
書かれていることの一部を乱暴に纏めると

丸ブルー安楽死を認めるといっても、果たして患者本人の意思はどこまで尊重されるのか?医療が患者を選別して「死を与える」ことにならないのか?
丸ブルー安楽死という権利を求めるのならば、前提として、「医師の決定権」に対する強固な「自己決定権」を持っていなければならない。日本においてその思考は果たして醸成されているのか。

丸ブルー介護問題は根深く、高齢者も障害者も、本人はもちろん家族も著しい苦境に追い込まれている。
それに対して社会は、安易に安楽死という選択肢を提示するべきではない。
丸ブルー安楽死は「自分がそうしたいかどうか」というだけの単純な話ではなく、「誰に死んでもらっていいか」という線引きの問題になり、その線引きは得てして緩い方に滑ってゆく。
丸ブルー大切なのは「死にたい」という言葉に対して、その人が本当に求めているのは何かを知ろうとする、「なぜ」という問いではないか。



思っていたのと違う話の展開あんぐり

わたしも「自分だったらどうかなー」くらいの気持ちしかなく、安楽死の背後にある本質的な問題を理解していなかったかも。


また、安楽死が社会保障費削減策として用いられる懸念にも触れられており、

これは昨今の貧富格差の拡大とも照らして悪い予感しかしない驚き



こちらの本を手に取った理由のひとつに

平野啓一郎さんの小説『本心』がありました。

(↑祝・映画化キラキラ

この物語では、安楽死が「自由死」として認められている近未来が舞台。

安楽死は、命の選別・生きていていいのか?生きていてはならないのか?という問題にも直結することを、

こちらの本たちから深く受け止めたいと思います。



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いきなり長くなりましたので、

以下はネタバレ避けつつ駆け足でふんわりとランニングランニングランニング



『侍女の物語』

その続編、

『誓願』


YuYuさんのブログで知って
購入&ほぼ一気読みでした!
リンク失礼します。
 


所謂ディストピアものなのですが、
あり得ない話ではない……どころか、実際に起こっていることとリンクするようなところが怖い。

『誓願』は、構成が秀逸で一気読み。
話の趣旨とは関係ないけれど、思考統制の過程で「いったん衛生環境を奪う」のってきつくて有効だよなと妙に感心してしまいましたびっくり

訳者の鴻巣友季子さんの『文学は予言する』も読み始めたところなので、また感想きちんと書きたい!


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こちらはYuYuさんに選んでいただいた本から。
素敵な読書との出会いは極上の喜び。ほんとうにありがとうございました泣き笑い

『息吹』

こちらは短編集。
昨年、「『三体』の後に読むならコレ」という謳い文句に釣られて『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を読みましたが(これはこれで超面白かったけど)、どちらかというと三体の後に読むべきはこちらの『息吹』だったのではないか?
……って、訳者が同じだからそう思うのかなウインク

短編『商人と錬金術士の門』は物語性高く、映画かドラマにしても面白そうピンクハート

短編『偽りのない事実、偽りのない気持ち』
ライフログを詳細にとり、忘却という概念がなくなったら?という未来と、口語だけでなく書き言葉を用いることによる変化の過去が、交互に。
SFと思ったらリアルな世界についても考えさせられ、興味深かった。
書き言葉によって起こったパラダイムシフトが、今後テクノロジーによってまた起こる可能性も、おおいにあるのよね。


『華氏451度』
上記の『偽りのない事実、偽りのない気持ち』で、書き言葉との邂逅について考えた後に
こちらの作品で書物が弾圧される世界を想像する無気力。。。
文体の読みにくさもやがて叙情的な内容と相俟って癖になります笑
「人は本に対して主導権を持てるけれど、テレビ等は真実として存在してしまう」など、1953年の小説ですが、少し読み替えれば現代も言われていることが変わっていません真顔


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『風神雷神』
天正遣欧少年使節は、昔読んだ三浦哲郎『少年讃歌』が好きだったので、きゃー久し振りー元気だったー?と心の中ではしゃいでしまいました笑い泣き
原田マハさんの作品始めて読みましたが、怖いくらいすらすら読めるのね。
面白かったけれどもう少しマニアックさがあっても良かったかも。ライトな感じはわざとなのかな。


『ベルリンは晴れているか』
戦争中&敗戦直後のベルリンが舞台。ストーリーはもちろん、景色の書き込みがリアルで没入感ありました。
それだけに人物の気持ちが入ってきて辛いですが、全体の雰囲気は不思議と暗くない。
読んでから結構経った今も、この物語の中で見た(ように感じた)景色をふっと思い出すことが何度も。
それだけ印象深い作品でした。

からの、

『帰ってきたヒトラー』
面白い〜泣き笑い
でもダメなことはダメ〜泣き笑い


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『言語の本質』
今年のベストセラーのひとつだった本キラキラ

オノマトペの汎用性からオノマトペ原語起源説まで丁寧に説き、では現代の言葉はなぜ音と意味に繋がりがないものも多いのかと疑問を提起する。
それを解決するために、幼児が言葉を獲得する過程をこれまた丁寧に解している。
知識を関連づけて更に知識を成長させていく学習力こそが、人間特有の言語のもとであると。

この論の展開にしびれますラブベストセラーなのも納得!
自分自身は子どもの幼児期の育児に余裕無くしがちでしたが、またとない言語獲得の過程を、ちゃんと意識して見てみたかったな……と今となっては思う笑い泣き


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司馬遼󠄁太郎作品を今年久しぶりに読んでいます!
きっかけは小2息子の戦国ブーム。

『国盗り物語』
『太閤記』
中学生のときに購入&読んだ本を、本棚の奥から出してきました爆笑
秀吉は明るいけれど、終盤で筆者がその心の奥に触れているところが印象的でした。
やっぱり司馬遼󠄁太郎は面白い。まだまだ読みたいな。
息子との戦国トークも楽しくて、親子してオタクになりそうです笑


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教育/学習系?の読んだ本メモ(たいしたこと書いてません)

昨年の読んだ本メモルンルン

昨年の始めには
自分がSF作品を読むようになるとは
思っていませんでしたし、

今年の始めには
司馬遼󠄁太郎作品をまた読むことになるとは
思っていませんでした。

来年はまた、思いもよらない素敵な本との出会いがあるかな?
そう思うと、楽しみですニコニコ