【文字起こし】八丈島STYLE 八丈島民インタビュー⑤ | らいむの“ひょっこり八丈島”

らいむの“ひょっこり八丈島”

八丈島への「入口の入口」になれば、と始めてみました。

島のこと、島暮らしのことなど、書いていこうと思います。

#5 Guest House sasaosou 沖山理沙さん

 

皆さんこんにちは。私は沖山理沙と申します。年齢は41歳です。八丈島の三根(みつね)でゲストハウス・ササオソウを経営しています。

 

 

●略歴を教えてください

私は八丈島出身で、八丈島で生まれて、16歳まで島で育ちました。そのあと、東京世田谷の高校に行きまして、大学へ進学して、東京の方で接客業をしていました。で、何度か、八丈島と東京を行ったり来たりはしたんですけれども、八丈に戻ってきたら東京が恋しくなり、東京に行くと八丈が恋しくなりで、最終的には八丈島で子育てをしようと思って、戻ってきました。

 

●お子さんは何人ですか?

小学校4年生と6年生の男の子ふたりおります。

 

●ゲストハウス・ササオソウのオープンはいつでしたか?

今年(2020年)の3月です。2年ほど前からお宿をやりたいな、という思いがありまして、準備はずっとしていたんですけども、ようやく3月にオープンにこぎつけることができました。

 

●民宿ささお荘からの歴史を教えてください

かつて、民宿ささお荘を、祖父母の代からやっていたんですけども、それが昭和47年に始まって、38年間。それで、今から10年前ぐらいに閉館しました。それを、(当時の)形のまま残った建物があったので、私がもったいないなと思い、ゲストハウスとしてリニューアルさせました

 

●ゲストハウスをやりたいと思った理由を教えてください

ゲストハウス・ササオソウをオープンするにあたって、本当は民宿を継ぐ気はなく、別の仕事をしようと思って東京には出たんですけど、やっぱり民宿で育ったっていうことが、私の中で、いろんな人に出会い、いろんな人に培ってもらったっていうことを、もう一度、感じたくて、出会うことの喜びというか、八丈島にいらっしゃってくれた人にいろんなもてなしをしてあげたいなという思いが、日に日に強くなり、で、親にお願いをして、ささお荘をもう一度やらせてくれないか、というお話をさせてもらいました。やっぱり最初は反対されたんですけども、いろいろ勉強をしたり、いろいろ思いを伝えたりしていくうちに、じゃあもう一度、、宿をやってみなさいと了承を得て、で、ここまで来ました。子どもたちにも、お客様とコミュニケーションを取ること、出会うことの喜びと、それによっていろんな知識を得られることを味わってもらいたいというか、感じてもらいたく、その思いが一番強いので、ゲストハウスをやりたいと、強く願うようになりました。

 

●ご祖父母・ご両親のささお荘はどんな宿でしたか?

ささお荘はとっても、料理が評判の宿で、お魚から、島寿司から、天ぷらから、島のジャガイモを煮つけたり、里芋だったり、本当に島の料理をふんだんに出す、とても人気の宿で、たくさんの人に愛された宿でした。

 

●理沙さんのゲストハウス・ササオソウはどんな宿?

ゲストハウス・ササオソウは皆さんと繋がっていただきたいという思いと、皆さんの旅の「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」の場所になりたいという思いで、作りました。ただ、コロナの影響で、なかなか今、お客様と会話をしたりとか、一緒に共有スペースでお話ししたりっていうことが難しくなってしまったので、ちょっとまだ、最初の思いが全然できていないかな、という感じです。

 

●3月オープンすぐコロナで大変でしたね?

3月にオープンして、3月の28日にコロナの影響で休業という形を取らせていただいたんですけども、コロナの影響があるって言われたら、実際ウチの場合はまだそこまで始まってもなかったみたいな状態なので、オープンが2~3ヶ月延びたかな、という感じに捉えるようにして、そこまで大ダメージがあったというわけではないですね。そもそものオープンが7月だったと思うようにしました。

 

●7月以降お客様はいかがですか?

おかげさまで、7月からすごくお客様にいらっしゃっていただいて、本当に、予想以上のお客様に来ていただいたので、自分もビックリしています。

 

●内覧会イベントやりましたよね?

一番最初のイベントは、キッチンカーでピザを作って、販売するというのと、ササオソウがまだ、八丈島の人におひろめしていなかったので、リフォームして一番キレイな状態を皆さんに見てもらいたいな、と思って、内覧会を兼ねて企画しました。

 

●キッチンカー・バンドワゴンとのコラボでしたね?

バンドワゴンさんとは、もともとワイルルのるりかさんと仲良くさせていただいてて、彼女が「これからキッチンカーを始めるんだ」というお話をしていて、“あ、それならば何か、ササオソウとコラボレーションして面白いことができないかなぁ”と思って、私の方から声かけました

 

●バンドワゴンとのコラボイベント

(2020年)10月17,18,19日に開催される、グリーンレモンまつりwithキッチンカーBANDWAGON in sasaosou。なんですけど、それは、西浜農園のグリーンレモンをふんだんに使ったお料理と、あとレモンをフィーチャーした小物や雑貨、あとはアクセサリーを販売しようと思っています。

(イベントははすでに終わっています。)

 

●コラボイベントも含めてとても注目されていますね?

そうですね。いろいろなところでお声がけいただく機会が増えまして、本当に皆さん、気にかけていただいてるんだな、というのを感じてます。例えば、いろんな場所へ行ったときに、自己紹介をするとき、ゲストハウス・ササオソウでやってますというお話をすると、“あ、知ってる”とか“Twitterで見ました”とか、あと“instagram見てます”とか、お話をいただけるようになったので、“あ、結構皆さんに知ってもらえてるのかな!”っていう思いがあります。

 

●また、ご両親の厚い地盤があるのが強みですね

母もそうなんですけど、父も結構、皆さんに、父の名前を出すと、大事にしてもらえるので、本当にありがたいと思います。だから、母と父のおかげで、(自分がササオソウを立ち上げたって言ってますけど、)全然ホント、父と母のおかげの宿ではあります。(そういう意味で、)やりやすさはありますね。本当にいろいろな人に助けていただいているというのは、実感します。この夏、こんな知名度もなく、私の代からやるってなったら、よけい知名度もないんですけども、それでも、いろいろな人の紹介が、ものすごいあったんですね。お宿さんからの紹介とか、お仕事の人を紹介していただいたりとか、本当に、「誰々から紹介されたんだけど」という、予約ばっかりでした!本当にありがたいと思います

 

●お宿の基本情報を教えてください

部屋数は、6部屋あります。六畳間と八畳間と四畳半のお部屋があって、最大収容人数は、そんなにギュウギュウに入れたくないので、12~13人ぐらいを考えています。1泊素泊まりで5,000円。朝食は500円で提供しています

 

 

 

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●安くて泊まりやすい価格ですね?

ゲストハウスって思って、ウチの宿に来るかたは、ちょっとびっくりされるかもしれませんね。ひとつひとつ個室になってて。ゲストハウスの定義って、相部屋(ドミトリー)だったりするんですけど、それは一切しないので、コロナの影響もあって、そういう、密にならないように、ちょっと、わりかし余裕をもってお客様を受け入れているので、多分、ゲストハウスというイメージでいらっしゃると、ちょっとビックリするかもしれませんね。

 

●八丈島にUターンして島暮らしはいかがですか?

八丈はとっても暮らしやすいですね。とにかく子育てがすごくしやすいです。都内に住んでいた時は、毎日、ではないですけど、例えば“変質者が出ました”とかメールがあったとか、どこどこで事故があったとか、そういうことが頻繁にあったんですけど、八丈に来たら、車もそんなに(都内ほど)通ってないですし、変な人に出会う確率も少ないですし、子どもたちを安心して外に出せる、という環境が、とてもありがたいです

 

●個人的なことも教えてください。趣味は何ですか?

趣味、というか、最近ハマっていることがありまして、ウッドバーニングといって、木の板にハンダごてとかで絵を描くんですけど、それをちょっとやっていたりします。

 

●芸術が飾ってありますね。いつ頃から始めたんですか?

ささお荘をリフォームするってなった段階で、その前からいろいろなことがすごく時間がかかってしまい、なかなかお宿が始められないなと、暇な時間を持て余していた時に、大工さんが、置いといた廃材に絵を描き始めたのが、始まりです。

 

●理沙さんの食生活も教えてください

朝は、ササオソウがお客様に朝食を出しているので、その残りとか、同じようなメニューをいただいています。トーストとサラダと、フルーツと、洋食のワンプレートを出しています。それを私たちはいただいています。基本的に母が、とても料理が上手なので、もともと民宿の女将をやっていたので、母が料理を作って、それを夕飯とかは食べています。

 

●最後にPRしたいことがあればどうぞ

ゲストハウス・ササオソウは、繋がることと始まることをモットーとしています。皆さんの旅に、少しでも、手を添えられるようなおもてなしを頑張っていますので、よろしければ是非、ササオソウに遊びに来てください。よろしくお願いします

 

 

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この動画を紹介する、スーパーあさぬまのブログ記事。

 

インタビュー動画。リンク先などはこちらの動画説明欄から。 

 

(あとがき)

ご本人もおっしゃっていましたが、島に生まれ育ち、民宿のお客様とのデイやふれあいによって自らも育まれたという経験が今に生きていると感じました。

私が国内旅行でユースホステルに泊まった時は、相部屋は当たり前でした。今はコロナ禍ということもありますが、ひと団体ひと部屋利用で相部屋なしというのは画期的だと思いました。コロナが落ち着いて、利用者がもっと増えた場合はどうするのかな、と、もと旅人としては気になるところです。

 

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