昨日は名古屋のZIP-FMさんで「アイス」について話をしてきました。

 

コンビニのアイスがいま高級化している?ということについての疑問に答えるというもの。

 

 

これについては先月、連載中のITmediaビジネスオンラインで、アイスの高級化に関する記事を書きました。

確かにアイスは価格が上がっていて、高級なアイスが売られるようになっています。

1本300円くらいの棒のアイスもセブンには登場しています。

(驚くほどおいしいので一度食べてほしい)

 

その中で、私が話をしたのは、アイスを購入するのが子どもからおとなに変わっているという話。

実はアイスを一番買っている年代は40代のおとな。

子どもではないのです。

40代のおとなたちがこぞってアイスを買って食べている。

子どものために買っている40代もいるとは思いますが、自分で食べるために買っていることも多いのです。というより、むしろそれが消費の中心。

 

そんな話の中でDJの方が

「昔はもっと安く買えましたよね」

とふられて

「私が小学生のころは一本30円とか50円でホームランバーとか買えました。当りがでたりして」と答えて、話しながら、そういえばホームランバーを好きでよく買っていたなあと思い出したのです。

 

今もあるのかと探してみたら、今も売られていました。

協同乳業のホームランバー。

(当時は名糖ホームランバー)

(写真 ホームランバー特設サイトより)

 

64年間も売り続けているロングセラー商品です。

長嶋さんをポスターに使っていた時もあると言いますから、当時、一番人気だったプロ野球のホームランから名前をとったのだろうと推察されます。

 

ホームランバーは、子ども達がうれしくなるような、そしてホームランがでたら「当り」という意味でもあったのです。

当り付きのアイスの元祖でもあるのではないでしょうか。

ホームランバーは日本初のアイスクリームバーでもあるようです。

 

(写真 協同乳業HPより)

 

そんなホームランバーはたぶん私の小学生時代、1970年代は30円か50円。

50円玉をもってとなりの駄菓子屋 ひょうたんや さんに買いに行っていたことを覚えています。

当りがでるととてもうれしかったなあ。

 

シンプルなバニラ味。

ちょっとかためで、四角い形が特徴。

これがおいしくて。

 

当時は確かにアイスは50円くらい。100円以下ですべてのアイスが買えました。

それが今では100円以下のアイスはコンビニは2~3アイテムしかありません。

7割は100~200円。

そしてなんと2割程度のアイスは300円近く(それ以上も)します。

 

アイスはもう子供では買えないくらいの高級スイーツになっているのです。

 

ホームランバーも5本入りで400円くらいします。実売では300円くらいだと思いますので、今もファミリーパックを買えば1本60円くらいでしょうか。

しかしこのようなアイスはもうごくわずかです。

 

アイスは単価のとれる店にとっても売り上げ貢献するとてもいい商品になっているので、おとなが買えるようないいアイスばかりが店頭に並ぶようになっています。

 

これはこれでいいのですが、私はもっと子どもたちが買えるような安いアイスを並べてほしいと思います。

親からすると食べ過ぎて虫歯になるので、安いアイスなんていらない と言うでしょうが、子どもはアイスを食べたいのです。たぶん。

もっと買いやすければアイスは子どもにも売れます。

 

おとなだけでなく子ども達のアイコンとしてアイスは存在してほしいなあ。

そんなことを思った一日でした。

 

しかし60年以上も続くアイテムを企画開発した人はすごい。

アイスに目をつけくじをつけて、棒に焼き印をして、何かが当たるようにした仕掛け。

素晴らしいアイデアです。

楽しませる工夫こそが商品開発には必要だと気づかされました。

 

今日もちょっと人を楽しませていけるいける!!