民鉄11社株価レビュー(東関東編,2022年6月)。 | なちゅの市川綜合研究所

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1年ぶりに東関東を地盤にする民鉄11社の株価をレビューします。前回レビュー時は2021年の5月4日ですので、その日の株価からの推移を示します。商号前の符号(◎〇▲△×)は投資魅力度ですが、競馬予想感覚で適当に付しております。

 

△西武HD(9024) 1,176円→1,399円

芝パークタワーのGIC売却ほか、地方プリンスホテルのバルク売却で財務ひと息。ハワイ事業も回復期待だが、円安やサーチャージ、物価高が重く、思うように日本人観光客取れない可能性。観光エクスポージャーが大きい分、昨今の株価の戻りが早く割安感後退。

 

▲東武鉄道(9001)2,810円→3,025円

リッツ・カールトン日光開業、スカイツリーの戻りなどに期待。インバウンドといえば浅草、そして浅草といえば日光・鬼怒川がセットになる確率が高い。テレワークで郊外化が進めば、地価が割安な東武沿線は居住地として見直される公算が高い。

 

▲東急(9005) 1,405円→1,508円

沿線観光資源に乏しいので、そもそもインバウンド影響を受けにくいが、渋谷のオフィス空室率低下が追い風。株主優待制度の拡充で、100株保有でも結構妙味が出るようになった。

 

〇小田急電鉄(9007)2,955円→1,757円

新宿駅の小田急百貨店再開発でエクイティファイナンス懸念燻っていたものの、西新宿のハイアットリージェンシー売却で一旦後退か。当面投資局面が続くが、箱根回復で株価面の妙味が高くなってきた状況。

 

▲京王電鉄(9008)7,100円→4,700円

財務盤石。そもそも観光依存度が高くないものの、小田急同様に妙に高止まりしていた株価が急落したので、株価位置では妙味度上昇。

 

△京急電鉄(9006)1,398円→1,446円

インバウンドや国内出張・旅行旅客の復調で空港線が復活する公算。品川(リニア)・泉岳寺駅周辺の再開発といったポテンシャルもあるが、足許では株価の戻りの方がやや早く、妙味度は引き下げ。

 

△京成電鉄(9009)3,410円→3,540円

持分法適用会社であるOLCの株価次第なので、あくまでトラッキングストックの位置付け。単独要素としてはスカイライナーの回復は大きいが、やはり株価位置がそれなり。

 

×新京成電鉄(9014)2,161円→2,881円

パルコ撤退の津田沼の地盤沈下が気になる。郊外間路線ではあるものの、その分住宅地としては割安感があるため、テレワーク継続ならのどかな沿線の人口は増える可能性がある。

 

◎相鉄HD(9003)2,218円→2,325円

JRや東急への直通運転開始で居住向けの沿線魅力度が上昇か。JTBから購入したサンルートホテルの復活期待。ホテルエクスポージャーが意外と大きく、インバウンド復活なら妙味大。

 

▲富士急行(9010)5,220円→4,075円

大月⇔河口湖の鉄道事業は元より大して儲かっておらず、ハイランドと都心からのバスで稼ぐ。インバウンドの富士山観光回復なら、運輸・レジャー・ホテルなどフルハウス的に儲かるような歪な収益構造。山梨県(というより山梨県知事)と地代係争が続いている点が割引要素。

 

(無印)秩父鉄道(9012)2,350円→2,328円

殆ど不動産賃貸業なので特にコメントはありません。ビクともしない株価・・・。

 

*参考記事① 2021-05-04 

民鉄11社株価レビュー(東関東編)。

 

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