民鉄11社株価レビュー(東関東編)。 | なちゅの市川綜合研究所

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行楽シーズンということで、東関東を地盤にする民鉄11社の株価をレビューします。最近の新型肺炎再拡大の影響を受けて、大体どこも株価位置が低位なので投資妙味は少なくないように思います。

 

▲西武HD(9024) 1,176円

傘下の西武鉄道とプリンスホテルが優先株で800億を調達するという奇策で、本体の希薄化を回避。が、優先株の利払いの代償もあり無配転落へ。ワクチン普及ならハワイ事業回復。株価は割安だが、他社株の方が割安感が強い。

 

〇東武鉄道(9001) 2,810円

日光のリッツ・カールトンはようやく開業。日光・鬼怒川への(特急)輸送距離が長いため、インバウンド戻れば採算性が急改善する可能性を秘める。スカイツリーの方が戻りが早そう。

 

▲東急(9005) 1,405円

鉄道事業を分社化。他社比で沿線観光資源に乏しい点においてはインバウンド影響は限定的だが、ホテルや小売といった新型肺炎禍影業種のエクスポージャーは意外と大きい。株価位置的にやや魅力的。

 

△小田急電鉄(9007) 2,955円

登山鉄道が復旧した箱根エリアは日本人客だけでもマイクロツーリズム化で底堅い。新宿再開発や他社比で先行するMaSSなどネタ豊富。が、その分株価バリュエーションが高く見送り賢明か。

 

△京王電鉄(9008) 7,100円

財務盤石。そもそも観光依存度が高くなく、ここにきて堅実経営が光る状況にあり、新型肺炎禍に苦しむ他社と比べて業容拡大の大チャンス。ただいかんせん依然として高値圏にある株価には織り込み済か。

 

◎京急電鉄(9006) 1,398円

インバウンドや国内出張・旅行旅客の減少で、空港線が痛打。ただ品川(リニア)・泉岳寺駅周辺の再開発といったポテンシャルもあり、足許で過度に下落した株価は妙味が大きい。

 

▲京成電鉄(9009) 3,410円

持分法適用会社であるOLCの株価が右肩下がりのため、トラッキングストック的な側面の強い当社株にも影響。スカイライナーは大変苦しいものの、財務良好で株価評価もそれなり。

 

△新京成電鉄(9014) 2,161円

松戸の伊勢丹が撤退して久しいものの、今度は津田沼のパルコが撤退。ただでさえ郊外間路線なのに、2大ターミナル駅の商業魅力度低下で、沿線魅力の維持が懸念材料に。

 

◎相鉄HD(9003) 2,218円

新型肺炎禍による出勤頻度減少はあるものの、JRや東急への直通運転開始により居住向けの沿線魅力度が急上昇か。JTBから購入したサンルートホテルが大苦戦だが、株価は過度に値下がりしており妙味が大。

 

△富士急行(9010) 5,220円

元々大月からの鉄道は採算性が良くなく、ハイランドと都心からのバスで稼ぐため、インバウンド回復の場合は加速度的に儲かる。ただ現状の株価水準はその戻りを相当程度織り込んでいるとみられます。

 

(無印)秩父鉄道(9012) 2,350円

殆ど不動産賃貸業なので特にコメントはありません。

 

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