【2345】アイスタディ(東証2部) --
現在値 2,250円/100株 PER49.7 PBR3.07 12月配当優待 6月優待
IT技術者学習ソフト等eラーニングが主力。オラクル認定DB研修も。
配当金は12月に一括の7円配当であり、配当利回りは0.31%となります。
アイスタディは株主優待制度を実施しており、100株以上を保有する6月末・12月末の株主
に対して、1,000円分のクオカードと自社製品20,000円分の割引券を進呈しておりますので
クオカードの方だけで配当優待利回りを算出すると、利回りは1.20%となります。
業績を確認していきます。
■2015年03月期 売上高 9.6億円、経常利益 ▲0.3億円 EPS ▲30円
■2016年03月期 売上高 5.0億円、経常利益 ▲0.3億円 EPS 67円
■2016年12月期 売上高 3.9億円、経常利益 ▲0.1億円 EPS ▲12円変
■2017年12月期 売上高 7.5億円、経常利益 0.3億円 EPS 27.1円
■2018年12月期 売上高 10.5億円、経常利益 1.5億円 EPS 45.3円 ce
□2018年6月中 売上高 4.7億円、経常利益 ▲0.2億円 EPS 7.5円 ce
変則決算明けで、今回から12箇月決算に復帰するため参考値との比較となるものの、
2017年12月期通期の売上高は前12ヶ月累計期間比41%増の7.5億円、経常利益は同
黒字転換の0.38億円となり大幅な増収増益を確保したほか、昨年10月に上方修正した
水準も着実にクリアしました。主力のLMS事業においては法人向ビデオソリューション
「Qumu」の受注数が飛躍的に増加していることや、9月にLMSシステムの大型受注が
あったため、人件費増加や新製品の販促費増加をこなして、黒字転換を果たしました。
進行期である2018年12月期の予算については、売上高が39.5%増の10.5億円、経常
利益は3.8倍の1.5億円を予想しています。主力のLMS事業における「Qumu」と、法人
向学習管理システムの「iStudy LMS」の受注残高がストック的に積み上がっている
ことにより、年売上換算で約3億円確保していることが、業績を大きく下支えします。
また、前年6月に親会社のブイキューブ(3681)より取得した、ビデオ収録・配信施設
(恵比寿ガーデンプレイス17F内の8室+1スタジオ)の活用により、研修収録や配信
も受注出来るようになったため、既存顧客をフルに活用した業容拡大が続きます。
当社は2015年末にブイキューブがこれまでの筆頭株主であったSEHD&I(9478)より
6割近い株式をTOB(81万株@744円)で譲受して、当社の親会社となっていましたが、
昨年8月にネクスグループ(6634)子会社らに対する第三者割当増資(@1,040円)により
7億円を調達したことで希薄化が進み、ブイキューブの持分は4割へ減少しています。
また、ネクスの支配株主であるフィスコ(3807)や、その裏にはシークエッジ(電話担保
金融業者マルフクの旧オーナー)の白井一成氏及び同氏らが率いるファンド等がこの
三者割に参加しており、フィスコの運営する仮想通貨取引所への出資や、仮想通貨
ファンドへの出資に調達した資金を割く計画でした。が、シークエッジのファンドである
投資事業有限責任組合デジタルアセットファンドと、ブイキューブの間下代表は本年
3月に事実上の相対取引でレオス・キャピタルワークスに合計持分10.08%を譲渡して
おり、提携効果発現どころか僅か1年弱で利益確定されてしまった格好になります。
そのため、中長期的な成長ストーリーとしては、フィスコ(やシークエッジ)絡みの仮想
通貨系のビジネスに注力というよりも、本来のブイキューブ寄りの路線に戻る可能性
が高く、実際に“第4次産業(クラウド・ロボティクス・再生エネルギー・ゲノム等の分野)”
の人材育成ソリューションを新たな成長の柱として掲げているような状況です。
という訳で、資本構成も二転三転してキナ臭い状況であり、中長期的な成長ストーリー
についてもまだ画餅状態にあるものの、レオスが大株主になったことや、ストック売上
が増加して経営の安定度が増したことは評価可能と言えます。5月に実施予定である
レオスの「ひふみ運用報告会」が今回8会場配信になるのに当社が絡んでいるのかは
よくわかりませんが、今後の協業に期待したいとことであります。
*参考記事① 2017-11-08 1,344円 ---
フィスコとシークエッジが触手伸ばす、アイスタディ(2345)。
*参考記事② 2017-03-13 994円 --
全ては親のブイキューブのやる気次第、アイスタディ(2345)。
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