破竹の3割増益予想も、真の飛躍は来期・ポケットカード(8519)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【8519】ポケットカード(東証一部) ---

現在値 690円/100株 PER15.8 PBR0.90 2月配当優待 8月配当 

SMBC系クレジットカード中堅。伊藤忠、ファミリーマートと提携。
配当金は2月8月の年2回/合計10円配のため、配当利回りは1.45%です。

ポケットカードは株主優待制度を実施しており、2月の単元株主に対し、

800円分のクオカードを進呈しておりますので、配当優待利回りは約2.60%

となります。

業績を確認していきます。
■2014年2月期 売上高 341億円、経常利益 47.4億円、EPS 34.9円 
■2015年2月期 売上高 355億円、経常利益 43.2億円、EPS 28.1円 
■2016年2月期 売上高 356億円、経常利益 37.7億円、EPS 21.5円 
■2017年2月期 売上高 376億円、経常利益 40.9億円、EPS 28.6円 

■2018年2月期 売上高 388億円、経常利益 53.0億円、EPS 43.4円 ce
□2017年8月中 売上高 192億円、経常利益 24.0億円、EPS 19.1円 ce

2017年2月期の売上高は前期比5.4%増の376億円、経常利益は同8.3%増

の40.9億円となり、期初計画線をクリアして増収増益確保となりました。

相変わらずキャッシングが総量規制の影響と競争激化により融資残高

がジリ貧となっているものの、ショッピングはリボ残高の増加とサークルK

サンクスのファミマ転換によるファミマTカード会員増もあり、会員獲得費

の増加あるも、難なくこなして順調な会員増(残高増加)へと繋げました。


なお、進行期の2018年2月期の売上高は3.1%増の388億円、経常利益は

29.5%増の53億円を計画しています。ファミマにおけるTカードの新規会員

獲得は既に一巡しているものの、サークルKサンクスのファミマへの切替

は直近4Qから本格化しているため、今期の新規会員目標は35→45万件

へと会員増のモメンタムが再加速します。またこれによるショッピングリボ

残高の増加がストック的に効き、縮小するキャッシングをカバーします。

 

また今期も利息返還関連費用(引当金繰入+利息返還金)で50億円弱が

かかる見通しですが、この費用は漸減していく公算です。これにくわえて、

貸出原資となる調達金利が0.68→0.57%(▲11bps./調達総額は1704億円)

前の期にさらに良化しているため、金融費用も通期で圧縮されます。

今期は2019年2月期を最終年度とする3年中計の中間年度で、最終的に

売上高400億円、経常利益80億円(CAGR27%)と野心的な数値を置いてい

ますが、初年度はかなり順調に通過しました。当初、利息返還と債権放棄

の減少により、売上に比べ、利益の鋭角的な伸長を目論んでいましたが、
既述のサークルKの合併特需により、トップライン段階から上乗せが期待

出来る展開となっていますので、本中計は確度高めと見て良さそうです。

 

今期の配当予想はなお10円ですが、上記中計が計画通りに推移すれば、

2019年2月期のPERは10倍フラットとなり、配当性向も10%台にまで落ちる

ので、配当性向切上と利益成長により増配圧力が高まると推察されます。

 

*参考記事① 2016-06-13  530円--

ファミマのユニー吸収で特需発生か、ポケットカード(8519)。

 


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