蕎麦酒場のヒットなるか、三光マーケティングフーズ(2762)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【2762】三光マーケティングフーズ(東証2部) --

現在値 953円/100株 PER当期赤字 PBR1.670 6月配当優待 12月配当優待

居酒屋『東方見聞録』等を直営展開。焼牛丼『東京チカラめし』は縮小。

予想配当は年間16円配で配当利回は1.68%となります。
三光マーケティングフーズは株主優待制度を導入しておりまして、100株を保有
する6末12末の株主に対して、3,000円の食事券を年2回
進呈しておりますので、
優待配当利回を計算すると約7.97%となります。


業績は下記の通りです。 
■2013年6月期 売上高 257億円、経常利益 0.0億円 EPS ▲54円  
■2014年6月期 売上高 193億円、経常利益 ▲21億円 EPS▲329円
■2015年6月期 売上高 144億円、経常利益 0.0億円 EPS ▲45円 
■2016年6月期 売上高 137億円、経常利益 3.2億円 EPS 20.4円 
■2017年6月期 売上高 135億円、経常利益▲1.1億円 EPS▲15.9円 ce修正
□2016年12月中 売上高 67.3億円、経常利益▲0.6億円 EPS▲7.4円(2/10) 

2016年6月中間期の売上高は前年同期比1.9%減の67.3億円、経常利益は
同赤転の▲0.6億円となりました。新規出店が未達だったことにくわえて、
五輪や台風の影響により既存店売上高が大きく低迷しました。ただ売上高
が予想比で7.7億円ショートしたわりには、経常利益は1.6億円しか縮んでい
ないので、これまでの当社と比べると多少は経営が効率化した印象です。


2017年6月期通期の予算についても修正しており、売上高が前期比1.8%減
の135億円(従前:150億円)、
経常利益に関しては▲1.1億円(従前:3億円)と
大幅に減額しております。今期は閉店数の増加で長らく続いたトップラインの
減少に歯止めがかかることが期待されていましたが、続落となる公算です。
ただ店舗数自体は、閉鎖店舗をネットして出店超過(上期末総店舗数126店,
前期末比+3店)となっているため、さすがに来期には増収転換と思われます。


新業態の「アカマル屋」もある程度順調にいっている印象はあり、既に9店舗
を出店しているほか、昨年10月には大阪への出店も果たしていることから、
価格訴求力があるフォーマットとして、ある程度のメドが付いてきたものと見
受けられます。当社はかねてから新業態を"大宮すずらん通り"で試したが
る傾向にありますが、今度は蕎麦酒場の「ゑびや」という新業態を出店し、
浦和にも2号店を出せたので、新たなドライバーとしての期待がかかります。


このそば居酒屋というジャンルは、かつてのタスコシステムが「高田屋」と
いうブランドで開拓して一世を風靡したのですが、アッパーラインの価格帯
による集客苦戦とタスコ自体の破産により店舗が少なくなってしまいました。
そのため目下においては競合が少なく、業態コンセプト自体は悪くないので、
お得意の廉価路線に走りすぎなければ、上手く育つ可能性はあるとみます。
(シニア層を当てにするなら、客層良化のために多少単価を上げるべきです)

また財務的にも無借金状態が継続しているので(現金37億円)、足許は赤字
でも色々と試せる状況にあり、これは当社ならではの強みだと考えています。

*参考記事① 2015-10-08 913円 -ー
まさかの中間増額で反転攻勢へ、三光マーケティングフーズ(2762)。

*参考記事② 2015-10-08 913円 -
大出血も好財務テコに配当維持、三光マーケティングフーズ(2762)。


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