フィギュアスケートネタです。

 改正ルールの感想を書きます。
 ちょっと、数字がたくさん並んでいて、分かりにくいかも知れませんが。(私は、数字マニアなので)

●2Aの基礎点が3.5から
3.3の元に戻って、GOEも0.5刻みになりました。
 今までは、最高、
3.5+3(GOE)=6.5だったのが、3.3+1.5=4.8になります。
浅田真央さんの2Aは、
+2ぐらいのGOEでしたから、5.5点ぐらいの得点です。
 それが、+2のGOEだと
3.3+1.0=4.3の得点になります。
+2のGOEは、+1.0が実際の点数になるわけです。

 2Aの基礎点が下がり、GOEも下がれば、アクセルジャンプは、FSでの必須要素なので、
1回だけにする選手が多くなるでしょうね。

 浅田真央さんは、3Aを跳んでいるから、必須要件を満たしているので、
2Aを入れる必要がないのですが、今まで、高い
GOEが付くので、2Aを入れていたのですね。
 浅田真央さんはジャンプの種類が少ない理由もありますが。
 だから、今まで、ジャンプの種類が少なくて、
2Aをたくさん入れていた選手には不利になりますね。
 もっとたくさん3回転を跳べ、ということですか。

●3S 4.5→4.2
 3F 5.5→5.3
と3Sと3Fの基礎点が下がりましたね。
 なぜ、3Sと3Fだけ基礎点を下げたのでしょう。
 3Lzをもっと跳べ、ということですか。
 ということは、浅田真央さんは、ルッツの習得が急務ですね。
 ルッツなしでは、いくら3Aを跳ぶと言っても、不利になるかも知れません。


●3回転のGOEが、今までの1点刻みから、
0.7刻みになりました。

今までの、
+3+2+1 0 -1-2-3だったのが、
+2.1 +1.4 +0.7 0
-0.7 -1.4 -2.1になりました。
 だから、今までより、加点も減点も少なくなるわけです。


●3Aと4回転の減点幅が小さくなりました。

今までは、
3A
-1.4 -2.8 -4.2

4回転
-1.6 -3.2 -4.8
だったのが、

3A、4回転とも、
-1 -2 -3
になりました。

 私は、今まで、3Aと
4回転の減点幅が大きすぎる、と盛んに言って来ました。
それが、ようやく減点幅が小さくなったわけです。

 4回転の減点幅が小さくなったので、3回転が0.7刻みになったのですね。

●FSでの基礎点固定のステップとスパイラルの基礎点が2.0で、
GOEの加点幅が1点刻みになる、ということは。

今までは、スパイラルのレベル4で基礎点が
3.4で、GOEが+3で、合計6.4だったのが、
これからは、
基礎点2.0で、GOEが+3で5.0になるわけです。

 実際、+3のGOEが付くことは少ないので、+2としたら、
今までは、5.4だったのが、4.0になるのです。

 スパイラルの点数が下がって、みんな、やる気が出るのでしょうか。



◆3回転と4回転の基礎点と減点幅が変わったので、ちょっと試算してみました。


 今までは、3Tが転倒で-3で基礎点4.0-3=1.0ですが、
総合得点から、転倒の
-1があったので、実質、3Tで転倒すると0点になっていたのです。

それが、4.1-2.1=2.0で、転倒の-1があっても、1点は残ることになりました。


 4Tで転倒すると、今までは、
9.8-4.8=5.0
転倒の-1で4.0の得点だったのが、

これからは、
10.3-3=7.3で、
転倒の-1で6.3になります。
だから、4Tで転倒しても、3Lzの基礎点の6.0よりも高い6.3の点数が残ることになります。


 4Loから急に基礎点が大きく上がっていますが、4Lo以上は跳ぶ選手がいないから、上げ幅を大きくしたのでしょうか。

 しかし、高橋大輔さんは、4Fを跳びます。

たとえ転倒しても、
12.3-3=9.3
転倒の-1で8.3の点数が残ることになります。

回転不足に取られても、中間点を採用するなら、8.61点になります。

高橋大輔さん、4Fを跳びましょう。


 このルール改正で、新シーズンの得点体系が、がらりと変わりますね。

 浅田真央さんが、キム・ヨナ選手のバンクーバーの228点を必ず超すと言っているけれど、
この新ルールだと、物理的に超すのが難しくなりますね。