2019年7月23日(火)午前5時5分 愛知県岡崎市/東名本宿バスストップ


33.福島駅東口19:50発→名鉄バスセンター(6:13)着 夜行名古屋~宇都宮・福島線/名鉄バスセンター行き 福島交通
 名鉄の駅に隣接する本宿から降車客扱いが始まるも、ここでは誰も下りない。名鉄も名鉄で、この時間はまだ動いていない。


 岩津も下車なし。矢作川の水面に霧がかかって、雨上がりの朝らしい美しさを演出。この光景、木々が多いほうがよく似合う。
さく「こういうのが結構…、朝。」
なぎ「あんま余計なこと言うな。」


 豊田でも下りなかった。名鉄バスが関与する路線なので、ここからは以前に乗った近距離路線と同じルートとみていいだろう。
さく「じゃ、後はよろしくー。」
なぎ「また…。」


 そのルートは東名高速を名古屋インターまで進み、名二環を介して名古屋高速2号というもの。この時間にここまで来て眠気が来たというのは、どこかの漫画で見たネタらしい。残す乗車時間も1時間を切っているのに。


 トンネルや半地下区間を抜けた吹上西で、福島交通のバスは佐野藤岡(東北自動車道)からの高速走行を終えた。そのまま名古屋市内の広い大通りを右左折して、栄へ向かう。
もも「…あれ、もう?」
めぐ「そろそろっぽい。」


 まだ人通りも少ない早朝、栄の噴水近くにある降車所で2人下車。この噴水付近にあった市バスターミナルは移転して、再開発が進められていく。あとは通過ながら錦通本町…、ではなく基幹バスのルートだったり。


 午前6時10分。福島から10時間20分もの大移動を終え、いつもの名鉄バスセンターに帰ってきた。やはり夜間のバス移動は3列シートに限る。
もも「終わっちゃった。」
さく「満足したでしょ。」
なぎ「お前が言うなって、どこまで決めたか。」


 機会は数多くあれど、なかなかじっくり見ることのなかったナナちゃん人形。期間によって様々な装いをなすことがあり、この時期は名古屋グランパスの限定ユニフォームを纏っている。
さく「こんな朝っぱらから、来る人もそんないなくてさ。」
もも「本当、朝帰りも…。」
めぐ「で、せっかくなんだけど。ちょっと。」

 

 そんな鎮座していた『ナナちゃん人形』だが、2026年2月末をもって名鉄百貨店が閉業。外商など実店舗以外でのみ継続することとなり、処遇が気になるところ…。



 せっかくなので、こちらも機会がなかった"朝マック"で締めくくろう。ちょうど近くに『名鉄レジャック』があり、マクドナルドがあった。名鉄百貨店と同じく再開発を理由としており、2023年に営業を終了。2025年までに解体が完了した。
なぎ「最後きれいにまとまるんじゃなかったのか?」
めぐ「じゃあ…、そこで締めくくりのする。」


(現)プレミアムローストアイスコーヒーS(マクドナルド) 100円
 朝専用メニューもなかなか時間が合わず、機会になかったのだ。手元にドリンクが見当たらないからと、アイスコーヒーを追加。全国的ファーストフードに求めるのはアレだろうが、名古屋地区の喫茶店ではモーニングサービスが当たり前にように…?
なぎ「だからって勝手な…。」
さく「いらないならもらうよ?」
なぎ「いるってんだ。横取んな。」


 ということで夏限定の朝メニューとなる『チーズロコモコマフィン』と、言うなれば"朝専用おてごろマック"たる『ベーコンエッグマックサンド』をご馳走様。
もも「え、何だと思ってたのよ?」
めぐ「え、普通のハンバーガーの。」

 2019年7月19日午後から23日朝にかかった、今回の東北旅行(仙台・山形旅行)はここまで。
さく「まあ正味…、3日ちょっとぐらい?」
なぎ「じゃあ最初と最後、なんなんだって。」


 初日は午後から出発。名古屋から新幹線を2本乗り継いで、仙台へとたどり着いて終わった。2日目からが実質の本番であり、左沢線と利府支線を乗りつぶしていく。


 そのまま楽天生命パーク宮城(宮城球場)へ。この日は内野席から見ようとするも、屋根のないところで雨に降られ。それでも雨はやんで天然芝のフィールドと共に、野球というエンタメを楽しむことができた。


 3日目は仙台市の地下鉄を制覇。前日分が流れることも考え、宮城球場(楽天生命パーク宮城)でもう1試合の野球。加えて観覧車などがあり、遊園地として楽しむことも…。


 4日目は鳴子温泉で日帰り入浴へ。湯けむりの鉄路を進んで、新庄からは新幹線用の線路で南下した。生憎模様だったのが逆に、幻想的な風景を生み出したのだろう。最後は福島から、長距離バス移動で一気にフィナーレとなる。
もも「こう見るとアレよね…、現地滞在型?なんて、今まであんまり。」
めぐ「結構、目的固まったっていうか…。なんだっけ?」
なぎ「まとまんないなら終わるぞ。」


 今回はこれにて解散。この年は続いて日帰りで9月に大阪、11月は2泊3日で千葉と東京へ"プレミア野球観戦"。後者は単純往復でなく、北陸や飛騨を経て秋色の景色をも見ていった。そんな順風満帆にして詰め込みすぎた反動からか、諸事情あって2020年から2021年まで宿泊を伴う遠征が途切れていく…。


33-1.名鉄名古屋7:00発→木田7:19着 準急/弥富行き 名鉄3415
 津島線へ直通する6両編成は、基本的に朝しか見られない貴重なモノ。前方は2両の3100系であり、切り離しに不向きな体制。後方4両は、ほぼ最終ロットとなりそうな3300系。


めぐ「福島から名古屋まで10000円を投じた夜間の長距離バス移動をもって、事故もなく無事に5日間の珍道中は幕を下ろしました。出発からここまで…、結構な時間を要しました。

めぐ「新時代元年はこれと、大阪のバス往復ぐらいになるものと考えていました。何せ"平成末期分"が溜まっていたのでして、これらの完全版を旅行ブログへ流し終えたのが2021年5月。さらにこれ以上やらかしたため、どうなることかわかりませんでした。」


 また2020年予定だったオリンピックは当初から現地観戦する計画もなかったところ、まさかああなって日程変更でまたああなるとは…。未来はどうなるかわからないものだ。
めぐ「今回で2019年7月の仙台・山形旅行は最終回となります。ここまで長らくのお付き合い、ありがとうございました。」
(杜の都仙台、野球の遊園地へようこそ!? おわり)

 

 

2019年7月22日(月)午後7時50分 福島県福島市/福島駅東口を出発

33.福島駅東口19:50発→名鉄バスセンター(6:13)着 夜行名古屋~宇都宮・福島線/名鉄バスセンター行き 福島交通
 よくよく考えれば本宿と岩津、豊田の停留所は東名高速だ。この時点ではさほど乗っていない。そもそも夜間で外の景色が見られない以上、特に一般道路のルートなどを割愛せざるを得ない。
もも「だから、景色とかあきらめなさいって。」


 とりあえず高速走行をスタートさせた福島交通。入ったインターの次がETC専用であること。東北南部に数少ないトンネルを1本(福島トンネル)介したことから、福島西でいいかと…。


 途中、最初に停車する二本松で親子3人が乗車。
さく「ようこそ、修行の時間へ。」
なぎ「お前、後で…。」


 郡山駅へ向かうため、郡山で高速走行を一旦終了。福島もそうだが"アウェーの地"、一般道路を介した位置関係がわからない。
めぐ「…インターから駅ってどういう?」
もも「何、また調べろって?」


 郡山駅前で乗車扱いするバス。ここまでの景色を重視した疲れもあり、面倒にもなったので一旦"ルート追跡"はやめておこう。
もも「いい加減、寝てないんだし。」
めぐ「それあるからね。」


 午後10時25分、上河内でバスは小休止。主要なサービスエリアにして外へ出て気分転換できないのは、利用客にとってやはり苦しいものだ。
もも「本当、誰が選んで。」
めぐ「そんなのわかんないし。」


 午後10時59分、宇都宮駅まで来た。乗車時間のバランスを考えるならば、ここから乗るのがちょうどよくなりそうか。
さく「そうだよね、寝る時間考えたら。」
なぎ「逆にここまで寝ろったら、多分早すぎるし…。着くのがどれぐらいか。」


 午後11時54分、佐野新都市バスターミナルで乗車扱い終了。

2019年7月23日(火)午前0時21分 埼玉県久喜市/久喜白岡ジャンクション

 東北自動車道から首都圏中央連絡自動車道(圏央道)へ。こちらへ分かれると首都高速(少なくとも東京都心部)を経由せずして、中央自動車道や東名高速方向へ進められる。


 午前0時26分、深夜にトラックの多い菖蒲で小休止。バスは運転士を交代、休憩を繰り返しながら進めていく。その昔に"本番は寝てるとき"だと名言があり、まさしく体現。こちらもルートを気にしてしまう。

 菖蒲を出ると圏央道(首都圏中央連絡自動車道)を進んでいき、(上尾道路,)関越自動車道,中央自動車道とのジャンクションを通過していくようだ。このルートであれば海老名から東名高速へ進み、後は比較的わかりやすい。


 午前2時30分。東名高速を経て御殿場から新東名高速に入ったらしく、停止した駿河湾沼津では雨が降っている。日中は設備の充実ぶりから人気が高くも、夜はあまり店なども開いておらず休憩に特化することだろう。

 ここまで概ね2時間おきに刻んできているようだ。新東名高速は線形がよく、通常にはバスの最高速度が120km/h。もっともこのバスは東名高速の赤塚で開放休憩となっており、東名高速ルートの本宿と岩津、豊田に停留所が設定される。これで名古屋高速まで、ルートは確定した。


 午前4時20分、浜松いなさからは東名高速への連絡路に進む。この連絡路も"本線"が豊田まで開通したことにより、あまり日が当たらなくなってしまった。そろそろ夜が明けて、景色も見られる頃合いか。


 昨日までの雨が上がり、晴れて朝霧になって現れてきた。まだ日も上らず暗い中、幻想的な雰囲気を見せてくれる。すっかり交通量が少なくなったであろうこの連絡路。それでも最繁忙期にはどちらかの渋滞は必須なようで、ルート選択に用いられる。


 午前4時33分、三ケ日から東名高速を名古屋方向へ。福島を出て夜通し走ってきたバスも、いよいよ愛知県が見えてきた。


 検札所跡地を活用し、下り線にだけ開設された豊橋パーキングを通過。売店は設けられておらず、大型予約スペースが(空きまくりだったものの)用意されるなど実用に特化している。


 午前4時48分。赤塚パーキングでようやく外へ出られ、雨が上がった夏の朝らしい生ぬるい空気を味わう。上り線と異なり、新しく建て替えられた"母屋"に売店はなくトイレだけ。こちらも豊橋と同様、実用性に特化したものとなった。
さく「…寝れた?」
もも「…ま、誰かよりはね。」


 そのため短い時間しかなくとも、こちらはあまり困らない。内部はトイレ設備も最新式で、ハイウェイ情報ターミナルもしっかり機能している。もっとも旧建物でも、この時間ではトイレ以外開いていなかっただろう。
さく「それにしちゃ、随分興味深げに。」
めぐ「こういう、無人だけど新しいモノって結構ね…。」


 もともと下り線の駐車場はあまり広くなく、大型22台に小型23台。トラックの多い深夜帯では前者が手狭になり、豊橋の検札所跡地をが活用される要因となっている。さあ、バスへ戻ろう。
なぎ「雨上がってよかった。」
さく「この時間、あんま外出ないからね。なんか独特っていうか。」


 午前4時55分、赤塚パーキングを出発。車内からであれば固定窓の着色度が分かり、景色が青緑がかったものとなる。見覚えある景色を、覚えない時間帯に。目線の高さもあまり経験なく、なかなか新鮮なもの。さあ名古屋までラストスパートだ!
もも「アンタって結局、寝れてない…。」
めぐ「もう、着いたら終わろうかなって。」
(つづく)
 


 新時代最初の夏休み、7月19日午後から23日朝にかけての東北旅行。いよいよ仙台から名古屋への大移動が始まる…!?
 

2019年7月22日(月)午後4時40分 仙台市青葉区/仙台駅


32.仙台17:43発→福島18:09着 新幹線やまびこ154号/東京行き E225-1411
 この『やまびこ』は福島で『つばさ』を連結するため、現状ではE2の固定運用。うち0番台は全廃しており、いるのは1000番台だと必ず決まる。自由席はまずまずな埋まり方をしているようだ。
さく「じゃ、適当に福島で。」


(現)ずんだ餅ぷち(ずんだ茶寮) 345円
 文字のとおり、餅は白玉団子程度の大きさでカップ入り。ずんだもカップに敷き詰められ、独特の食感と甘い味は健在。このサイズが持ち運びにちょうどいい。

 復路の『やまびこ』も仙台始発ながら、往路とは系統の異なるもの。往路で唯一通過した白石蔵王は2面3線と通過線で、こちらが島式ホームとなる。写真は2016年乗車時のモノを使えばよさそうだ。


 福島では連結を伴うため、平面交差を繰り返して最も右の線路へ進む。ここで仙台(,盛岡,新青森,新函館北斗)方向の"本線"が塞がれてしまい、ダイヤ作成上のネックになっているのだ。
もも「本当、アンタら落ち着きないんだもん。いつまでたっても。」
さく「時間たつのって、こっちが思う以上にさ。」


 仙台から落ち着くことなく26分で到着。2面4線と通過線を合わせて広大な構内を持つ福島だが、山形新幹線に限っていえば14番線しか入れず実質単線だ。カラーLEDの発車案内は他にない独特なものらしい。ということで、ここで見るものは決まっている。


 少々した後、山形方向からE3が口を開けて入って来た。ここに連結器が格納されており、一旦停止を繰り返して接近。
もも「飽きないわよね、コレ。」
めぐ「そりゃ、見れるときに見れるんなら。見たいじゃん?」


 連結すると17両になって、客扱いを経て発車。3年半前はここから東京へ向かい、郡山,宇都宮,大宮,上野と停車していった。3年半後の今回は、同じく郡山,宇都宮,大宮,上野と停車していく便を見送るだけ。


 この不都合がようやく改善されることとなった。2021年から着工し、完成するのは2026年とされる。完成後は方向ごとにホームが分けられ、東京行きの連結は11番線で行われることとなる。


 そのまま今回の仙台旅行における、実質的な鉄道乗車を終えた。考えれば2020年のオリンピックまでは当初予定のこの時点でもう1年、パラリンピックは同じくちょうど残り400日。この福島でも野球とソフトボールが行われたが…。(※2019年当時~2021年以降追記。)
さく「本当、あっという間だもん。この間だっけ?」
なぎ「九州から帰ってきたとき、東京決まったんだっけな。」

 既報のとおり東京オリンピックは2021年へ延期。以降も無観客開催を余儀なくされるなど、当初見込みとは大きく異なる形となった。


 ともあれ夕食時間を確保することに成功した旅行班。夕食は2年半前と同じ、JR東日本系列のラーメン店にしようか。当時は"福島らしいもの"だからと、エスパル福島店限定の『福島味噌らーめん』選んでいる。
めぐ「ここって何が名物だっけ?」
もも「いや、さ?店の者じゃないのに聞かないでくれる?」


(現)味玉らーめん・Cセット(らーめん粋家) 1030円
 今回はあくまでシンプルかつそれなりに期待し、レギュラーメニューから選択。野菜系のあっさり醤油味が、冷房の効いた店内でも優しくて何より…。
めぐ「いつも結構濃いほう選んじゃうんだけど、いいよね。」
もも「アンタも野菜、今日だけじゃなくてもっと。」

 Cセットにすると、前回にも頂いた『まかないチャーシュー丼』が20円引き。タレのしっかり効いたもので、そのまま食べてもよし。あっさりしたラーメンのスープと合わせるもよし。添え物として最優秀なご飯ものだ。
なぎ「本当、新幹線で時間とって正解。」
めぐ「まあ、バスは時間厳守だからね。」


 ということで、福島の味噌ラーメンとまかないチャーシュー丼セットをごちそうさま。この『らーめん粋家』は2020年頃までに残った仙台店共々閉業したようで、現在はいただくことができなくなってしまっている。

 今回は夜行路線バスで、一気に東京都内も飛ばして名古屋へ帰還する手段を確保。しかしながら手持ちの飲料なくして、バスへは乗り込めないだろう。確か、ドラッグストアがあったかと…。
もも「本当、いつものように時間だけ余らして…。」
さく「いや、もう何もしたくないし。バス来たらもう早いよ。」

(現)グリーンDAKARA(サントリー) 98円
 駅ビル施設内のドラッグストアで飲料も確保し、バス乗り場で待つとしよう。湿度が高い福島の夜、雨は降っているか。
もも「ってかさ…、なんで最後バスにしようったのよ?」
めぐ「まあ…、乗りたくなったっていうか。東北道1回通ったし。」


 今回福島から深夜のバス移動を選んだ理由として、2017年1月にバス2本を乗り継いだ実績がある。さすがに首都高速を介する必要はないだろうから、首都圏中央連絡自動車道(圏央道)へ回っていくことだろう。見るべき景色も、そこまで多くないということだ。
もも「本当?後でどうなっても。」
なぎ「責める気満々だ…。」


(現)バス乗車券:夜行名古屋~宇都宮・福島線(福島交通) 10000円
 来たのは少々古めかしい車両。乗車時点でカーテンが閉められており、夜間である以前に景色が見られないようにしていた。車内はいわゆる"3列スタンダードシート"で、リクライニングは結構深く倒れるもの。


 長期戦を見越し飲料を確保して乗車するところ、乗務員から紙パック入り緑茶が渡される。この時点で残している水と合わせて、結構な"残量"を有している。開放休憩箇所は赤塚パーキング(愛知県)までなく、東名高速ルートであることも確定。
なぎ「これだけありゃいいだろ。」
さく「…後から何かフラグなっちゃったりして。」


 かくしてこの旅最後にして、最大の移動距離となるバス移動が始まった…!
(つづく)