加工流用というのはパッと出来るモノではありません。

いつもありがとうございます!
MCFWit の masa です(^-^)
溜まっているネタを放出でございます。
前回と同じホイールでございますが、
今回はブレーキ側の合わせ込み。
ブレーキローターとブレーキキャリパーの位置関係がアキシャル方向に対して 約0.5mm ズレがありますので修正を。
ズレ自体はブレーキキャリパーを外側へずらしたいのと、
ホイールハブの幅も 0.5mm ほど足したかったので、アクスルカラーを作り直すことに。

ハブのダストシールもありませんので、
合うモノを用意。
ZRX系のハブシールを流用します。

この内径に合うようにたまたま持っていたアルミのカラーを内径、外径、厚みなどを加工。
素材は7A材。

採寸して計算で出した厚みよりは 0.2mm ほど厚みを残しておいて一度組み付けて確認。
アクスルシャフトやブレーキ周りのボルトなどを全て規定値で締め込み再度採寸後、
仕上げの切削を行い欲しい寸法に仕上げました。
これでホイールハブの幅、ブレーキキャリパーのセンターなどいいところに収まったかと思います。
この辺りは、
100kmから500kmほど走行してみないと答えが出ませんので、寸法は決まっても結果は暫定なのでモヤモヤするところでございます。

ブレーキキャリパーのセンタ-出しですが、
必要ないとおっしゃる方もいらっしゃいますが、
必要だと思ってる方は、
ちょっと聞いて行ってください。
油圧式でも機械式でもブレーキキャリパーのピストンがある程度押し出される事でブレーキパッドをブレーキロータ-へ押し付けます。
押し出されたピストンはブレーキロータ-の回転方向に引き摺られてほんの少しですが斜めに押し出されます。
対向ピストン式のブレーキキャリパーであれば、
センタ-が出ていなければ、どちらかのキャリパーピストンが片方より多く押し出され斜めになる力も大きく受けます。
想定よりも大きく斜めに押し出されるという事は、ブレーキタッチにも影響してきますし、
ブレーキパッドの減りにも影響を及ぼします。
このブレーキパッドの減りに関しては、
低速時のちょい掛けの時の鳴きの要因にもなりますし、
ブレーキタッチに関しては、
今一カッチリしないフィーリングになります。
これは片押しのブレーキキャリパーでも同じ、
センタ-が出ていなければ、必要以上に大きくキャリパーが動いてしまい、使っているうちに色々な弊害が出てきます。
ですのでブレーキキャリパーのセンタ-出しというのはある程度、理想はど真ん中ですが色々と誤差がありますので、0.1mm から 0.2mm 以内にはしておきたいところではあるのです。
余談ですが、
ブレーキパッドの減り方、リーディング側トレーディング側で0.2mmほども斜めに減っていると、
低速時の軽いブレーキで鳴きが発生しますので、
メーカーさんによっては斜めに減らさない為のシムがブレーキパッドとキャリパーピストンの間に使われていたり、
複数のキャリパーピストンを並べている場合は、
リーディング側のピストンを小径、トレーディング側を大径としてブレーキ使用時のブレーキパッドに掛かる力を均等にする工夫が成されています。
高級なブレーキキャリパー。
競技で使う様な仕様ですと、
より素直な制動力に加えてよりリニアな操作が要求されますので、全て同じ径のピストンを採用しています。
そういうモデルは取り付けからメンテナンスまで全て管理出来ている者が使う。
と仮定されていますので、
通常使いをする場合はそれ相応の対策と、
メンテナンスが必要になって来ますので、この辺りの注意も必要かと思います。
これらを踏まえて、
ブレーキの鳴きが気になる方は、
ブレーキパッドの減り方などを確認し、
取り付けやその他の部品構成やメンテナンスの徹底など、根本的な部分の見直しなどをおすすめする場合もございます。
といったところで👋