いやあ、また長いことブログの更新をサボってしまいました(汗)。


昨日(6月1日)の夜、FMKさんの番組の収録に行ってまいりました。
場所はおなじみ、TSUTAYA三年坂店にあるカリーノ坂スタジオ。
パーソナリティは高橋よしえさん、ディレクターは渡辺大輔さん。すでに何度かお仕事をご一緒させて頂いたお二人なので、リラックスして喋ることができました(でも、相変わらずカミまくりでしたが…)。


今回のお題は「スポーツ映画」。
正直言って、スポーツはやるのも観るのも苦手な私ですが(女子ビーチバレー観戦は除く)、映画の題材としてはスポーツって結構向いてるんですよね。
主人公が自分を高めていくプロセスを描いたり、団体競技だったらチームメイトとの絆を描いたり…。

で、今回は、私が選んだスポーツ映画ベスト5を紹介させて頂きました。
ただし、当然ながら私ならではの非常に偏ったランキングになっています。
例のテレビドラマの劇場版(ときめいたりきらめいたりするやつ)とかは当然ランクインしていません。悪しからず(爆)。
↑だって、もとをただせば映画じゃないし(再爆)


1位は、私が大好きなジェリー・ゴールドスミス御大が音楽を担当したあの名作です。
(曲をかけてもらいたいがために1位に選んだなんて、口が裂けても申しません)


モノマネやっちゃったけど、たぶんカットだろうな(笑)。
録音されていない時は、相変わらずのテキトークを炸裂させてしまいました(苦笑)。


帰りには、これもおなじみマチカラ・スイーツのマカロンをお土産に頂きました。


放送は今週の金曜日、6月7日の夜9時からです。…たぶん(おいおい)



ミスターYKの秘密基地(アジト)

職権乱用しての、美女との2ショット。



ミスターYKの秘密基地(アジト)
相変わらず素敵なよしえ様。

先週の火曜日に観ましたが、熊本日日新聞に作品紹介を書かせて頂くことになっていたので、感想を書くのをしばらく控えておりました。

他の地域の方には、そちらの記事は(たぶん)お読み頂けないと思いますので、掲載して頂いた文章を基に、そこそこいじってこちらにアップさせて頂きました。



ハリウッドを代表する大スターの一人、トム・クルーズ。宣伝でよく来日しますが、毎回しっかりファン・サービスしてくれることでも有名です。おまけに、結構出演作が多いですよね。そのジャンルも多彩ですが、今回は近未来の世界を舞台にしたSFです。


エイリアンからの侵略を受けた人類は、その戦争に辛うじて勝利したものの、核兵器を使ったため地球は荒廃し、人が住めなくなってしまいました。それからから60年経った2077年。人類は土星の衛星タイタンへと移住を開始していました。
ジャック・ハーパー(トムさん)は妻と二人で、無人となった地球を上空から監視する任務に就いていました。エイリアンの残党がいて活動を続けているのに加えて、海水をエネルギーに変える装置があるからですです。ある日、彼は墜落した宇宙船に乗っていた女性ジュリア(オルガ・キュリレンコ)を保護します。だが彼女は、初対面であるはずのジャックを知っていました…。


基本設定がどことなくピクサー・アニメの『ウォーリー』を思わせるのはご愛嬌(偶然の一致でしょう)。ジャックは、機密保持のために過去の記憶を消されているのですが、映画が進むに従って徐々に甦ってきます。それと同時に、物語に張り巡らされた数々の謎も解明されていきます。つまり、これ以上詳しく書くとネタバレになってしまうのです(苦笑)。


『トロン:レガシー』のジョセフ・コシンスキー監督が、自作のグラフィック・ノベルを映画化した本作。独特の映像センスと迫力あるアクション・シーンには、さらに磨きがかかっています。後半の戦闘シーンなど、カメラワークも凝っていてなかなかの臨場感です。


ミステリアスなヒロインのキュリレンコは、『007/慰めの報酬』のボンド・ガール。何だか、若い頃のソフィー・マルソーを地味めにしたような感じ(ビミョーだな笑)だと思うのは私だけでしょうか?「彼が出ている映画なら当たりだろう」と観る前から思わせる“品質保証俳優”モーガン・フリーマンも、物語の鍵を握る男の役で登場(でも、最近はちょっといろいろ出過ぎなので、その神通力も薄れてきた?)。


「猿の惑星」など名作SF映画を思わせる要素が要所で登場する一方、何と恋愛映画の古典的名作「めぐり逢い」を彷彿とさせる場面もあります。実は本作には、恋愛映画としての一面もあるのです(これくらいのネタバレは大丈夫かな)。

そうなると、いよいよもってトムさんの独壇場。SFアクションのヒーローに恋愛映画の主人公、さらに後半では意外な形で…と、ファンにとっては一粒で何度も美味しい、まさに「トム様祭り」状態。



いや、もちろん、彼のファンでなくても十分に楽しめる作品です。本格派SFと“スター映画”が見事に両立している映画と言えるでしょう。




今週の火曜日(4月23日)、福岡に行ってきました。

主な目的は、新聞に紹介記事を書くことになっていた『オブリビオン』の試写会でしたが、その前にもうひとつ。


ブログを通して知り合いになった中島賢さんとの面会。中島さんは旧大映の宣伝部にいらっしゃった方で、ご自身のブログには大映時代の貴重なスナップ写真がワンサカ…。

http://blog.goo.ne.jp/ken401_001


中島さんのブログでは、他にも海外旅行のお写真などと共に、新作映画の感想がアップされています。これがかなりの“辛口”なのですが、ご自身も「現代の映画人に対するエール」とおっしゃっている通り、そこにはそれぞれの作品やその製作者に対する愛情が感じられます。だから、読んでいて気持ちがいいのです。

私も、仕事柄、勉強させて頂くという意味もあって、拝読させて頂いてます。でも、ここまでハッキリ書けるのって、うらやましいなあ…。


もちろん、私としては、個人的な興味の対象でもある大映映画について、これまでもいろいろと質問させて頂いていたのですが、毎回ご丁寧にお答え頂いてきただけでなく、かなりビックリなお話の数々も教えて下さいました。


今回、せっかく福岡に行くので、不躾を承知でお会いしたいとお伝えしたところ、快く会って頂きました。

実際にお会いした中島さんは、実にダンディかつ温厚な紳士。タブレット端末を自在に使いこなしていました。


ご多忙だったので約1時間ほどお話させて頂きましたが、貴重なお話とお写真ですっかり満腹になってしまいました。ぜひ、またお会いしたいものです。


ミスターYKの秘密基地(アジト)

で、夜は『オブリビオン』の完成披露試写会。

数ヶ月前、熊本から福岡某所のワーナーマイカルに転勤された美人支配人Gさんとバッタリ再会するなどのサプライズもありました。


で、感想ですが…大人の事情により、新聞での掲載(5月1日予定)以降にアップさせて頂きます。ご了承下さい。


ミスターYKの秘密基地(アジト)






この作品も1月に観せて頂いていたのですが、忙しくてなかなか感想をアップできませんでした。公開が近くなったので、もういい加減感想を書かなきゃいかんと思い、何とかアップしました。


生まれつき両手足がないというハンデがありながら、スポーツライターはじめ様々な分野で活躍している乙武洋匡さん。彼が小学校の教師になっていた時の体験を、本人の主演で映画化したものです(名前などは変えてあります)。


主人公と、補助教員として彼を支え続ける幼なじみ(国分太一)、そして、彼らが受け持ったクラスの子供たち。お互いが成長していく様子が、きめ細かく描かれています。


その合間に、どのようにして食事をするかなど、乙武さんがどんな日常生活を送っているかの断片も描かれています。そういった意味でも、セミ・ドキュメンタリーと言える作品に仕上がっています。


このような題材の作品は、ともすれば無闇に泣かせようとベタベタジクジクした湿気が多いものになりがちですが、廣木隆一監督の演出は、主人公に対してワンクッション置いて、少し引いた感じで物語を綴っていきます。
しかし、それは冷たく突き放した感じのものではなく、まさに「温かく見守る」といった雰囲気であり、その点でもかなり好感が持てる作りになっています。


その一方で、登校拒否になった一人の児童の家を訪れた主人公が、彼女を説得しようとするシーンで、自室がある2階に駆け上がる乙武さんを真正面からワンカットで捉えるという、息を呑むカットが登場します。全体が比較的穏やかな作りになっているので、このシーンの迫力と熱さが一段と印象に残ります。この緩急のつけ方も素晴らしい。


授業のシーンは、乙武さんが過去にやっていたことの再現みたいなものだから当たり前なのかも知れませんが、上手いというか自然です。
かと思えば、国分さんたちとの絡みではセリフ回しなども自然で、やはり演技が上手いんでしょうね。


演出に合わせて、音楽も割りと控えめな付け方をしてあります。最近は、ガンガンダラダラとBGMを付ける映画が少なくないですが、これは要所要所に絞って、しかも画面の雰囲気にきちんとマッチした音楽が付いています。
手法で言えば、かつての伊福部先生や佐藤勝さんなど、本格派の作曲家がやっていたような、その作品の本質を理解して行なわれた音付けに近いものがあります。ここも凄い。


恐らく、私と同じ40代の前半から中盤の世代の熊本県民の大半が、学校で観せられた映画があります。サリドマイドで両腕がないまま生まれながらしっかりと生き続け、熊本市の職員になった白井(旧姓:辻)典子さんの人生を、やはり本人の主演で描いた『典子は、今』(1981)です。

この作品は、かなりその『典子は、今』に雰囲気が似た作品になっています。
本人の周りをプロの有名俳優が固め、実力のある有名監督が演出する、という作りもそっくりです(こちらの監督は、巨匠・松山善三)。
足だけで食事したり、市役所の仕事をする様子をきっちり見せるシーンもかなりたくさんあったと記憶しています。
しかもこれが、学校での上映を主な目的としてかつて数多く作られた「教育映画」ではなく、大手の映画会社が全国規模で一般公開した映画だという点も同じです。
(ついでに書くと、両作とも同じ東宝配給)


いずれにしても、観やすくて心温まる、好感度の高い作品になっています。



ミスターYKの秘密基地(アジト)

地味な画ヅラですが、プレスシートの表紙です。


ミスターYKの秘密基地(アジト)

先日も触れたアメリカのINTRADAから発売されたサントラですが、いろいろな意味でレアなアイテムです。


アメリカが建国200周年を迎えた1976年に製作された西部劇。
監督はアンドリュー・V・マクラグレン。「西部劇の神様」ジョン・フォード作品の常連俳優だったヴィクター・マクラグレンの息子で、その縁からフォードの助監督を長く務め、「フォードの愛弟子」と呼ばれた人です。
師匠の作品に漂っていた詩情には欠ける(爆)ものの、60年代後半から西部劇や戦争アクションなどで男気あふれる作品を連発していました。


引退を決意していた老保安官(チャールトン・ヘストン)のもとに、かつて彼が逮捕した無法者(ジェームズ・コバーン)が脱獄したとの知らせが。
逮捕の際に保安官が無法者の妻を誤って死なせてしまったことから、無法者が保安官に復讐しに来ることは明白。
保安官はそのことを利用して罠を仕掛けますが、無法者はさらにその裏をかき、保安官の娘を誘拐してしまいます…。


物語の基本はまさに『真昼の決闘』路線で、その点では王道の西部劇ですが、一方で保安官の娘のレイプ・シーンを入れるなど、時代の流れを汲んだ部分も見られます。
ただ、いかんせん、西部劇のジャンルそのものが、当時すでにかなり下火になっていたため、興行的には奮いませんでした。


どうでもいいですが、昔この作品がテレビ放映された時は、主演二人の吹き替えはフィックス(定番)の声優、すなわちヘストン=納谷悟朗&コバーン=小林清志。銭形警部と次元大介ですな。


で、この作品の音楽がちとややこしいことになってます。

もともと、音楽を担当したのは、先日も触れた『エデンの東』やテレビの『コンバット』のレナード・ローゼンマン。
マクラグレンとは、ジョン・ウェイン率いる油田火災専門の火消しチームの活躍を描いた『ヘルファイター』(68年)で一度組んでいます。
この作品では、彼の本領である現代音楽的な音楽を付けています。それはどうやらマクラグレンの希望でもあったようなのですが、やはり王道の西部劇には合わなかったようで、「現代的過ぎる」という理由で、ローゼンマンのスコアはボツに。その音源が、このCDの前半に収録されています。


さて、音楽どうしようか?と悩んだスタッフが考え付いたのが、参考用に既製音源を仮付けする、いわゆるテンプ・トラックみたいなこと。
ジェリー・ゴールドスミスが、この作品の製作会社である20世紀フォックスの過去の西部劇作品のために作曲・録音した音楽を流用する、というものです。
具体的には、『100挺のライフル』を中心に、『リオ・コンチョス』、『駅馬車』、そして戦争映画ですが『モリツリ 南太平洋爆破作戦』からのものです。
で、これらの楽曲を、当時フォックスの音楽部長だったライオネル・ニューマンの指揮で再録音しました。わざわざ録り直したのは、この作品の画面に合うようにタイミングやテンポなどを微調整する意味もあったのでしょう。
この音源が、このアルバムの後半に収められた楽曲です。

しかし、この録音も実際には使用されず、結局、過去の音源がそのまま使用されました。


2回も別の音楽を録音しておきながら、どちらも使わなかったという、ある意味かなり贅沢なマネをしております。


最近は、この手のボツスコア(未使用音源)のリリースが増えていますが、」いますが、たいていはボツスコアだけ、もしくは実際に使用された音源と併せて収録というものです。
これは、2種類の異なるスコアで、しかも両方とも未使用という、極めて稀なケースです。

ミスターYKの秘密基地(アジト)

で、この写真ですが、CDの解説書に載っていたものです。
1977年のアカデミー賞授賞式の時のもので、左がゴールドスミス、右がローゼンマンです。


二人は仲が良かったようで、たまに似たような曲を書くこともありました。
しかも、『猿の惑星』や『スター・トレック』など、ゴールドスミスが第1作を、後続作品をローゼンマンが担当したシリーズがあったりします。


この年(77年だから、対象となるのは76年公開作品)は、ゴールドスミスが『オーメン』で作曲賞を、ローゼンマンが『ウディ・ガスリー/わが心のふるさと』で編曲賞をそれぞれ獲得しました。それゆえの2ショットが、この写真というわけみたいです。


おまけに、最初に書いたように、『大いなる決闘』も76年。そう考えると、面白いというか皮肉というか、不思議な因縁に満ちた写真ですね。