【タック先生のおもしろ科学教室①-3】「かみ」を作ってみよう!~紙漉き体験~ | 共明塾 × キッズアース播磨町校

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1970年から兵庫県加古郡・加古川地域て信頼と実績を積み重ねてきた共明塾。
2007年からは東大卒講師を迎え、2017年からはキッズアースと提携し、小学生向けの科学実験教室を始めました。
共明塾はこれからも学ぶ楽しさを発信していきます。

播磨町放課後子ども教室「みんなでアソビバ!」特別講座として開催される「タック先生のおもしろ科学教室」。

6月8日に行われた第一弾『「かみ」をつくってみよう!』のレポートその3です。

 

その1では、顕微鏡で紙を見て、紙は植物から出来ていることを学び、

その2では、紙の作られ方について学びました。

いよいよ、紙漉きを体験してみましょう!

 


 

今回の紙漉き体験は、和紙を作るわけではないので、針葉樹のパルプを使います。

 

 

事前にパルプを水に浸しておき、手でほぐしたものに、さらに水を加えてミキサーで砕き、しばらく寝かせて、またミキサーにかけ、漏斗でペットボトルに移します。

 

 

別に用意した、こちらの粘剤も同じペットボトルに加えます。

20人に対して2Lのペットボトル30本を用意しました…疲れました(笑)

 

今回は少し濃いめで、この2Lの中に、パルプ25gと粘剤10ml程度が入っています。

 

 

手前はアントシアニン。これは第二弾、第三弾の布石になります。

 


さぁ、紙漉きをしていきましょう。

 

小学校低学年が多いこともあり、「漉く」のではなく、「枠に流し込む」形にしました。

 

苗床ケースを二つ用意し、下には受け皿をセット。

上のケースに網戸を切ったものを敷き、プラ段で作った葉書サイズの枠を置いて、そこに「紙のもと」を流し込みます。

 

2Lのペットボトル一本で4人分。

ちょっと多めで、分厚い紙になりますが、その方が失敗しないかな、と。

 

押し花も入れましたよ。

 

枠を外して、上から網と板をかぶせて、軽く押して絞り、網でサンドイッチされた「紙」をタオルの上へ。

 

 

もう一度押して、水分を出したら、乾かす作業に入ります。

十分に水分を切れば、きれいにはがせますので、板の上に移して、外に干します。

お天気が良くて良かった。

 

 

 

結構手早く、みんな上手に出来ました。

 

しかし、ここからが本番。

今度は大きな紙を作りますよ!

 


 

今回は、人数が多いのと、時間の関係で、市販のパルプを使いましたが、もちろん牛乳パックで作ることも可能です。

 

牛乳パックを使う場合は、切って広げた後で、表と裏に貼ってある、水漏れ防止のフィルムをはがします。

「水につけておいてから」と解説しているのもありますが、かなり傷をいれておかないと、水ははじかれてしまうので、フィルムが取りやすくはなりません。

水の中で作業するのはある程度有効かもしれませんが…。

 

こうして出てきたパルプを手で裂いて、水につけておきます。

 

 

それからミキサーにかけて…と、ここからの手順は同じです。

 


今回、あえて苗床ケースを使った意味を説明しておきます。

 

もちろん、ネットで探せば、市販の紙漉きセットはありますし、木を組み合わせて、自分でキットを自作することも可能です。

佐用町石井地域づくり協議会さんでは、こんなに本格的なものを自作されていました。

 

しかし、今回は小学校の皆さんに、「自分たちでも創意工夫すれば出来るんだよ」というところを見せてあげたかったのです。

 

木を組み合わせて作るのは、指導すれば出来るでしょうが、そうなると、それ自体が工作になってしまうので(笑)

 

紙漉き体験として、「あ、こんな簡単なつくりなんだ」と思ってもらえれば、家でも出来るではないですか。

今回は用意できませんでしたが、次回には、牛乳パックを使った方法も記した、簡単な解説シートも親御さんにお渡しできればと思います。