婚活小説(大阪・京都・神戸;関西)『マリッジ・コンサルタント優子の婚カツ(コンカツ)物語』 -16ページ目

{10} 作戦開始(大阪・京都・神戸;関西の婚活小説『あなたへのドルチェ』)

第4回『あなたへのドルチェ』


この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載している婚活 小説(大阪・京都・神戸;関西)『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語』 のアメブロ版として、連載しています。


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■最初から読む    →{1}条件のよすぎる女性

■前回のお話はこちら →{9}始まったもめ事

■最新のお話はこちら ↓{10}作戦開始



「作戦って... 」  


絵梨子は怪訝な顔をした。


結婚相談所でそんな言葉が出てくるとは思いもよらなかった。  


優子は絵梨子に言った。


「私はマリッジコンサルタントです。

マリッジコンサルタントはお二人が出会ってつつがなく幸せな結婚をしていただくまでがお仕事。

すべてのご相談に乗らせていただいて当然なのよ」  


いつものようにピンクのスーツを着た優子が、絵梨子にはなんだか大きく見えた。


「いいですか。

親に嘘をつくのはいけないことです。

だけど、ちょっとだけ、頭を使ってほしいの。

ちょっとしたもっていきようなのよ。

ご両親の不満を解消するために、ひとつだけお芝居してもらいたいの」

「お芝居?」  


絵梨子はますます眉をひそめた。


いったい何をさせようというんだろう。


「簡単なことよ。

とにかく、挙式と新婚旅行だけは謙治さんが全部支払う。

そこを強調してもらいたいの」

「でも実は... 旅行も割り勘なんです」  


絵梨子は苦笑いしながら言った。


優子もからからっと笑った。


「しょうがないわよね。

謙治さん、今はお金がないんだもの。

だけどあの人、頑張っていつかそれ以上のことをしてくれるわ。

だからね、今はあなたのご両親には『挙式と新婚旅行は謙治さんが全部支払う』って言うの。

そこを強調してもらいたいの。

それで、あなたが支払ってもいいのよ。

そうすれば、親御さんは安心されるから。

安心してもらうのも親孝行よ」  


そこまで一気に言うと、優子は念を押すように下から絵梨子を見上げた。


「絵梨子さん。

ここがポイントよ。

ここで親御さんを安心させないと、この結婚はうまくいかないわ」

「そっか」  


ひとり言のように絵梨子はつぶやいた。  


発想が変わると突然道は開けるものだ。  


しかも自分が単純な袋小路に入り込んでいればいるほど、誰かのひと言が突然道を教えてくれるのだ。


「とりあえず、安心させればいいんですよね。

そうだわ。

だいたい、イタリアのことも、お金のことはともかく、

彼のツテで普通は日本人には貸さないような教会をお願いできたりしたんです。

お金じゃないことをいろいろ頑張ってくれてるんですよ... 」  


思い出したように遠くを見つめて絵梨子は話した。


そしてこう付け加えた。


「私も、謙治さんに対してやっぱりお金のこと、少しは気にしてたかもしれません。

いや、謙治さんに対してじゃなくて、

相手の親に対して『もうちょっと出してくれてもいいのに』って思ってたところがあったような気がします。

でも、その家にはその家の事情があるんですもんね」  


穏やかに言う絵梨子の顔が、以前より柔らかくなったように優子には思えた。  


結婚はいざこざすら女をやさしくする、と。






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※この小説は、大阪・京都・神戸;関西の婚活に創業18年、約5,000組の成婚実績のある結婚紹介所エムロード のサイト上で、連載している婚活 小説(大阪・京都・神戸;関西)『マリッジ・コンサルタント優子の結婚(婚活)物語』 のアメブロ版として、連載しています。



☆『あなたへのドルチェ 』のバックナンバーはこちら☆



{1}条件のよすぎる女性

{2}10年好きだったひと

{3}相手までまるくするタイプ

{4}手作りのドルチェの味

{5}お客じゃないあなたへの料理

{6}結婚は家どうしのもの?

{7}イタリアへの夢

{8}贅沢と、心の満足

{9} 始まったもめ事
 

以下のリンクから過去のお話をお読みいただけます。

是非ともご覧下さいませ。




第1回『花火』

第2回『クリスマスイブの庭

第3回『△のきもち


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