ずいぶん前から一部の大学では、大学生に四則演算を教ていると言われてきました。
大学生の問題なのか、(そのレベルの学生を受け入れる)大学の問題なのか色々な意見があります。
しかし、そんな大学は不要という意見には「もしそうした大学が無ければ社会に出て困るのは本人や周囲だ」という反論があって、私もその通りだなあと思っています。
少なくとも学習する機会があることは大切だと思っています。
ところで先日、研修中にある管理職の方が「若手社員は自分で調べればわかることでも調べようとしない」と話されていました。
「自分の若い頃であれば本を読んで調べたし、今ならネットで調べることもできるのに」と慨嘆されていました。
私も若い頃には自動車図書館(自動車工業会の中にある図書館)や国会図書館で調べ物をしましたので、共感できます。
しかし今の若い人は敷かれたレールの上を走ってきているので、自分で何かを探したりましてや自分でレールを敷設するなんてやったことがありません。
おそらく「調べる」経験がないので、調べ方がわからなかったり「調べて理解する」楽しさや充実感を味わったことがないのではないでしょうか。
そうなってくると、育成する側としては「調べてあげる」「調べ方を教える」「調べることで何かを得る体験をさせる」が選択肢になってきます。
最近中学校で広がっている「探求学習」は、まさにこの2番目と3番目を教えているのだと合点がいきました。