Monty Python's Fun Cycling .. Part II ... 勝手に翻訳!
モンティ・パイソン結成40周年記念!! 勝手に翻訳しちゃいます! 映画『ホーリー・グレイル』不定期連載開始!!
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モンティ・パイソンのホーリー・グレイル 幕間

ナレーター:賢者ベドヴィア卿が最初にアーサー王の騎士として加わり、ほかの輝かしい名もすぐに連なった

勇者ランスロット卿

純潔のガラハド卿

ランスロット卿ほどでない勇者ロビン卿
アングノールのドラゴンと危うく闘いかけ、ブリストルの凶悪なヒヨコへ今にも立ち向かわんとし、ベイドン・ヒルの戦いで秘かにおもらしした

そして名前にふさわしいエイガニデナイ卿

彼らは共に一団を成し、その高名と偉業は世紀を超えて語り継がれた
これが円卓の騎士である

モンティ・パイソンのホーリー・グレイル シーン5

(目深にフードを被った修道僧たちが祈りの言葉を詠唱し、両手に捧げ持つ板で自らの頭を叩きながら、村のなかを練り歩いている)

修道僧たち:ピエ イエス ドミネ
ドナ エイス レクイエム
[ドカッ]
ピエ イエス ドミネ
[ドカッ]
ドナ エイス レクイエム
[ドカッ]
ピエ イエス ドミネ
[ドカッ]
ドナ エイス レクイエム
[ドカッ]

(村人たちの騒ぎ声が近づいてくる)

村人たち:魔女だ! 魔女だ!
魔女がいたぞ!
魔女を捕まえた!
火あぶりだ! 火あぶりにしろ!

(村人たち、魔女らしい扮装をした女性を、領主ベドヴィアの元へ連れて来る)

村人1:魔女を見つけたぞ 火あぶりにしていいか?

村人たち:火あぶりだ! 火あぶりだ!

ベドヴィア:彼女が魔女だとどうしてわかったんだね?

村人2:見るからに魔女だ

村人たち:そうだ! そうだ!

ベドヴィア:彼女を前へ

魔女:違うわ 私魔女じゃない

ベドヴィア:うーん、だが魔女らしい服装だね

魔女:みんなが私にこんな格好させたのよ

村人たち:いや、やってない! やってない!

魔女:それにこの鼻は自前じゃないわ つけ鼻よ

ベドヴィア:うん?

村人1:あー、鼻はつけた

ベドヴィア:鼻?

村人1:あと、帽子
だがこの女は魔女なんだぞ!

村人2:そうだ!

村人たち:火あぶりだ! そうだ!

ベドヴィア:彼女にこんな服を着せたのかね?

村人1:違う!

村人2:違う

村人3:違う

村人2:違う

村人1:違う

村人2:違う

村人3:違う

村人1:やった

村人2:やった

村人1:やった うん、ちょっと

村人3:ちょっと

村人1:ちょっと

村人2:ちょっと

村人3:ちょっと

村人1:その女にはイボがあるぞ
(と顔のイボを指さす)

ベドヴィア:彼女が魔女だと思う根拠は何かね?

村人3:ああ その女は俺をイモリに変えたんだ

(村人たち全員、村人3を注視する)

ベドヴィア:イモリに?

村人3:...

(村人1、大鎌の刃を噛む)

村人3:...治ったさ

村人2:とにかく火あぶりだ!

村人1:火あぶりだ!

村人たち:火あぶりだ! 火あぶりだ!

ベドヴィア:静かに! 静かに! 静かに! 静かに!
彼女が魔女かどうか、見分ける方法がいくつかある

村人1:ある?

村人2:あ?

村人1:どんな?

村人たち:教えて! 教えて!

ベドヴィア:では訊くよ
魔女がいたらどうする?

村人2:火あぶり

村人1:火あぶり

村人たち:火あぶり! 火あぶりにする!

ベドヴィア:では魔女のほかに、燃やすと言えば?

村人1:もっと大勢の魔女!

(村人1を村人3が止める)

村人2:木だ!

ベドヴィア:そうすると、なぜ魔女を焼くのかな?

村人3:...つ...まり...魔女は木でできてる...から...?

ベドヴィア:いいぞ! ハッハッ!

村人たち:おーそうだよ うん

ベドヴィア:では、彼女が木でできてるか、どうしたらわかるだろうね?

村人1:その女で橋を作る

ベドヴィア:あー でも、橋は石でも作れるんじゃないかな?

村人1:あそっか

村人たち:あーそうだ そのとおり

ベドヴィア:木は、水に沈むかね?

村人1:いや いや

村人2:いや浮く 浮くんだ!

村人1:その女を池にほりこめ!

村人たち:池だ! 池に放りこめ!

ベドヴィア:水に浮くものは、ほかにもあるかな?

村人1:パン!

村人2:リンゴ!

村人3:あー、すごく小さい石!

村人1:サイダー!

村人2:えー、グレービー!

村人1:サクランボ!

村人2:泥!

村人3:うーん、教会! 教会!

村人2:鉛! 鉛!

アーサー王:ガチョウ!

村人たち:おお!

ベドヴィア:正解!
では論理的に組み立てると

村人1:もし...その女が...ガチョウと同じ...重さ...だったら、
木でできてる

ベドヴィア:では、ゆえに?

村人2:魔女だ!

村人1:魔女だ!

村人たち:魔女だ! 魔女だ!

村人4:ほらガチョウだ
これを使いな

ガチョウ:クワッ! クワッ! クワッ!

ベドヴィア:それはいいね
私のいちばん大きな秤を使おう

村人たち:火あぶりだ! 火あぶりだ!

ベドヴィア:よろしい 支えをはずして

(魔女とガチョウの重さが釣り合う)

村人たち:魔女だー! 魔女だー!

魔女:妥当な判決だわ

(魔女、あきらめ顔で引き立てられていく)

村人3:火あぶりだ!

村人たち:火あぶりだー! 火あぶりだー!

ベドヴィア:科学的な事柄に長けている、あなたはどういう方ですか?

アーサー王:我はアーサー、ブリトン人の王だ

ベドヴィア:我が君
(とひざまづく)

アーサー王:良き騎士殿よ、キャメロットへ共に参り、円卓の騎士として我にくみするか?

ベドヴィア:我が君よ 光栄に存じます

アーサー王:名は何と申す?

ベドヴィア:「ベドヴィア」にございます 我が君

アーサー王:では「円卓の騎士、ベドヴィア卿」の称号を授ける

モンティ・パイソンのホーリー・グレイル シーン4

(ブラックナイトとグリーンナイトが、橋のたもとで斬り合っている。そこへさしかかるアーサー王と従者パッツィ。激闘の末、ブラックナイトがグリーンナイトを斬り倒す)

アーサー王:数人力の強者と見えるな、騎士殿

ブラックナイト:...

アーサー王:我はアーサー、ブリトン人の王だ

ブラックナイト:...

アーサー王:我がキャメロットの宮廷にて我にくみする、最も優れて勇敢な騎士たちを国中から探しておる

ブラックナイト:...

アーサー王:そなたは自らの価値を示した
参じてもらえぬか?

ブラックナイト:...

アーサー王:失望したぞ
さればだ
参るぞパッツィ

ブラックナイト:誰も通すまい

アーサー王:何と?

ブラックナイト:誰も通すまい

アーサー王:争うつもりはないが、良き騎士殿よ、この橋は渡らねばならぬのだ

ブラックナイト:ならば貴様は死ぬ

アーサー王:ブリトン人の王として命ずる
そこをのけ!

ブラックナイト:誰にも動かされはせぬ

アーサー王:やむを得ん!

(アーサー王、突然斬りかかり、ブラックナイトの左腕を斬り落とす)

アーサー王:さあ、どくのだ!

ブラックナイト:かすり傷だ

アーサー王:かすり傷?
腕が落ちたぞ!

ブラックナイト:違う

アーサー王:では何だその有様は?

ブラックナイト:具合が悪くなっただけだ

アーサー王:ペテン師が!

ブラックナイト:さあ来い、ヘナチョコめ!

(斬り合い、アーサー王、ブラックナイトの右腕も斬り落とす)

アーサー王:勝利だ!
(ひざまずく)
神よ感謝いたします
神の祝福に...

ブラックナイト:ハッ!
(アーサー王に蹴りを入れる)
来いよ、ほら

アーサー王:何だ?

ブラックナイト:叩きのめすぞ
(アーサー王を蹴る)

アーサー王:おお、誠に勇敢なことだ、騎士殿よ
しかし闘いは我が勝利に終わった

ブラックナイト:なんだ、もう降参かよ、え?

アーサー王:よいか、この大バカ者めが!
そなたにはもう腕がないではないか

ブラックナイト:あるさ

アーサー王:よく見よ!

ブラックナイト:ただの新しい傷だ
(アーサー王を蹴る)

アーサー王:これ、やめよ

ブラックナイト:臆病者!
(蹴る)
臆病者~!

アーサー王:よいか、脚をもらうぞ!
それ!
(ブラックナイトが蹴り上げた右脚を、斬り落とす)

ブラックナイト:よし 反撃だ

アーサー王:何だと?

ブラックナイト:こっちへ来い!

アーサー王:何がしたいのだ、血でも飛ばす気か

ブラックナイト:俺は無敵だ!

アーサー王:正気ではないな

ブラックナイト:「ブラックナイト」は必ず勝つんだ!
打ち負かしてやる!
さあ来い!

(アーサー王、ブラックナイトの残った左脚を斬り落とす)

ブラックナイト:あ? ようし、引き分けだな

アーサー王:行くぞパッツィ

ブラックナイト:おい、あーわかったぞ
逃げる気だな、よう?
このヒヨッコめが!
戻って来たら、目にもの見せてやるぞ
貴様の両脚噛み切ってやる!!