『どんなときも、チェンソーブーツ着用』
(※慣れというか、足首の痛み防止と寒さや汚れ対策がメインに…今日はそんなお話だよ)
(※良い子のみんなは、ユンボ内に余計なものを置いてはいけないよ!)
世界の
「靴はさ、履いてから買うのが鉄則。足はいろんなツボがあり、変な刺激が一番身体に悪い。何をするにも靴は基本。どんなボロボロな服を着ていても靴さえしっかりしていたら、それなりに見える。本当にオシャレなひとは、服より靴にお金をかける」
と万年どノーマルなスパイクも先心(鉄心)もない長靴で作業する先輩のその言葉に「あ…うん…まずはせめて安全スパイク足袋でも履いてから言ってください」と思ったことのある皆さん、こんばにちは。望創家ノリです。
本日の大分県山間部は晴れ。まだまだ11月にしては暖かい日が続く昨今、望創家の大好きなサツマイモやリンゴが市場を賑わせ、南天の実が色づいて参りました。
皆さんの地域は如何でしょうか。
『こんなことをするから危ないのです』
(※バケットの幅が80cmちょっと。根っこの大きさが分かりますね。そんな根っこをバケットで押さえてユンボから降りて谷側に根倒しした木の根株をチェンソーで。失敗したら上から切ったあとに根株が落ちてきます。高等技術です)
さてはて、相も変わらず(←口癖)一人山奥で道入れをしております。排水は谷側へ、道に少し勾配を設け雨水を外へ外へ逃す…あの木やこの木、山の神様の親戚や家族を伐り…(山の神様の親類=大径木の意)抜根…1本の木を抜き倒し、根っこを切り離し、その根株を路肩に運び埋め込み…所要時間約5分。
一日に伐る木は20〜30本弱。抜根は20ほど。単純に20だとしても100分は抜根作業。約2時間もです。
ユンボから降りて木を伐って、またユンボに乗り(登り)、抜根。根株を運び埋め込み。抜根で空いた穴を塞ぐ兼道拡幅のために山を切り(掘り)3m50cm〜4m弱。
カーブが多いので4m越えも普通に。
「広いよなぁ…」
と思っても[仕事]と割り切り道をデザインし、岩が出たら崩したり避けたりで、緩やかな勾配とカーブを描き…暗くなるまで(17:15。17:30で真っ暗。18:00で夜)。
『相変わらず岩だって出てきます』
(※岩が取れたときは感動)
足元のチェンソーブーツは片方(28cm)で約1.5kg。ショックレスハンマーや道具をセットしたタクティカルベストは約10kg。ユンボの登り降り、谷への登り降り、いい運動な日々です。
ところが…先日の雨。
基本的に雨の日=鹿ネット巡視というお仕事で、海兵隊やSWAT部隊が波打ち際で丸太を担いで夜遅くまで鬼軍曹にシゴかれてるあの映画のワンシーンのように、道具を持って、ポールを片手に薮の中を突っ込み、イガイガ軍団(バラ科など)にカッパが裂け、顔などキズだらけ、雨と濡れた草で足元からずぶ濡れで、滑り、ぬかるみ、ケモノがネットに絡んで腐臭を帯びていたら…倒木処理対処のためチェンソーブーツを履いての巡視。
「木を伐る姿が格好イイと思って林業を選びました!(笑顔)」
という若者が、せめてウチに来ないことをビクビクしながら祈る日々を過ごしております。
(※足が痛くなかったら、こんな戦場な鹿ネット巡視が好きな望創家です。汚れることが格好イイと感じる男子心?分かりますか?泥や雨が最高に格好イイんです)
『嗚呼』
(※鹿ネット巡視中に…崩落現場に…2〜30mほど。資材を持って急勾配を下るのも大変…近日中に対処を)
そんな望創家のチェンソーブーツは…
過去に記事で取り上げて履き続けてるmont-bellのロガーブーツです。
もう履き続けて4年。
もうじき5年に。
メンテ記事も書いたり…
試しにソールやラバー交換もしました。
そんな気づきも書いたり…
今回は新たに3足目、入りました。
という矢先に…違う気づきまで発見…(涙
あれ…何か違う…(画像はmont-bellさんのHPより)…
うわぁーーーーーースパイクがいっぱい!
プロテクション・ロガーブーツ・フルスパイク
若干名前が違うと思っていたら!
(※ディテールも変わっておりますが、スパイクも増えているのに、通常ロガーブーツより100gほど軽量化に成功しております)
通常のロガーブーツです。
裏はこんな感じです。
お値段が…1万円ぐらい違う…
(mont-bellさん…レビューを書くので、スポンサーになってください。いえ、モニターで結構です。履かせてください。ウルサイオヤジの意見なんて要らないですか。あぁ〜履いてみたいぃ〜!)
ゴホンゴホン…
えっと、映像に乱れがあったようで…
…ずっと2足を交互に履いていたのですが…どうにも無理で…
「あのぉ…一足はソール&ラバー交換に出したのですが…」
結論から申し上げますと、結局ソールとラバーが新しくなっても[内部の劣化]が激しいということに気づきました。
毎日チェンソーブーツを履く方なら、3年もてばいいのではないでしょうか。
(※2足の交互履きでの話なので…)
何がダメって(ロガーブーツの場合の話です)、所詮消耗品ってことで割り切らないとってことですよね。
山で履くだけならソールもラバーもブーツ自体(表面の革)も3年は大丈夫だと思うのですが、内部の親指や小指が干渉するところが削れ、指(爪)が引っかかるようになったり、最大の劣化場所は…
「ソールが…」
隙間ができ、全く防水機能がなくなります。
折角のGORE-TEXも、全くダメ。
雨の日の作業なんて[プール]です。
晴れの日限定使用ならGORE-TEXも活かせるのではないでしょうか。
そう、雨の日に履かなければ3年は余裕でもつと思います。
折角革が丈夫なのに残念です。
今回のソール&ラバー交換の失敗は、多分リペアされた方にも責任が…。
今後mont-bellさんが改良していってくれることを切に願います。
購入当時はラバーに切れ目がありません。しかしリペア時には張り合わせの切れ目が存在します。デザインも変わります。
今現在のリペアが向上されてるなら申し訳ございません。
購入当時は踵部分と側面のラバーは違いますが、リペア後は…
一体型のラバーになります。この仕様変更はリペア中に「それでもイイですか」と電話で聞かれました。
リペア後は綺麗にソールもラバーも隙間なく…新品のようでした。
『リペア当時の、つなぎ目のラバー』
こうやってソールが開いてきて水神様が更に中に入り出したのでリペアに出したのですが…
っとその前に、データで追ってみましょう。
2019年5月吉日
林業生活3年目に初チェンソーブーツ、ロガーブーツと出逢い購入
『ドキドキとウキウキで履いたあの日…』
2022年3月未明
mont-bellさんよりリペア終了で返却
『もう感激で新品のようでした…』
って、その間が抜けておりますが、推定3年目でリペアに出してますね。
(※説明書やmont-bellさんのHPにもソール交換は3〜5年が目安と書かれています)
つまり、水が入り出したのが2年目過ぎ。
そして待望のリペアが終わり…
その同じ年の10月頃には…
(※たった半年後…)
『アレ…だ…大丈夫かなぁ…』
(※リペア返却後から気になっていました。つなぎめの場所が一番の問題。丁度可動する場所)
となり…よく見たら…
『ドンドン全体に来てるんですけどぉ〜』
で、
『どうにも歯止めはきかず…』
『切れ目が見えますか』
こうなる前から水神様が大量に。
リペアして1年足らずでした。
まぁ、GORE-TEX系の欠点というのか、カッパでもそうですが、古くなったGORE-TEX系は[浸透性通気性抜群のヤッケ]に生まれ変わるんですよね。
なので夏場の鹿ネット巡視にはイイんですよね。マダニやらイガイガ系の植物から身を守るのに。通常ヤッケだと暑い、GORE-TEX系のカッパだとやっぱり暑い、しかし使い古したGORE-TEX系だと通気性抜群で快適。
そうです、つまりは[古くなったGORE-TEX系チェンソーブーツ]は夏場最強ということです。
但し、防水機能はほぼなしということだけ覚えていただき[晴天時仕様]で履いていただければということです。
ちょっと皮肉的自虐的で捻くれた使い方ですが、今望創家内での流行りな[再就職]ですかね。
防水機能の低下は絶対に起こります。
それと同様に防護機能も低下します。
今回のblogで何を伝えたかったかと申しますと…
「リペアのご利用は計画的に」
『こんな格好でいつも林業してきました』
(※ロガーブーツの履き心地がいいので、他のメーカーに変えるのが怖いのです。投資額も大きいので)
『脚絆はコチラ』
(※留め具を反転させるのがコツ)
『留め具を反転させてます』
(※留め具が表に向いてると作業時に干渉し破損の恐れがあります)
経験者が言います。
「ラバーは新品時と張り方が違いますか?」
「短期間にラバーが剥がれてきたら保証はありますか?」
「ラバーにつなぎ目ができる場合は、可動部以外(内側の土踏まず付近)にお願いします」
「望創家ノリのblogを見てください!」
「望創家ノリのスポンサーになってあげてください!
」
などとmont-bellさんに確認後にリペアに出されてください。
望創家当時よりリペア代は上がったようです。1万円は勿論超えます。
『3代目のロガーブーツ(28cm+インソール追加)』
(※可愛いカタチですよね。大好きです)
今の望創家なら…
「新品を3年は天候を見て履く」
(※なるべく雨天時に履かない)
雨水が入り込んできたら[晴天時仕様]にすると割り切り、あとはソールやラバーの劣化が激しくなってきたら[庭仕事に使う]でチェンソーブーツとしての天命を最期まで全うしてもらおうかなと思います。
「リペアに出す」
の選択肢はないです。
この履き潰しで5年もったら御の字。
『林業用ボンドといっても過言ではありません』
(※こちらで補強補修もありです)
リペアに出すぐらいなら新しいチェンソーブーツに再び投資し、安全を買います。
飽きるまで、mont-bellさんのロガーブーツを履きますけどね。
『つま先側を緩めにするひとはD環でシューレースの定点固定もありです』
(※望創家はD環使わない派です)
但し、切な改良点をおこがましくも申し上げると…
「仕様シューレースが細すぎ」
これによって切れやすく、しかもシューレースを他のノーマルのシューレースに差し替えるも…
「穴が狭くて通しにくい」
ので、できれば通常使用なシューレースに変えて欲しいです。
とにかく切れます。
しかし通常店舗に置いてないこともあり、予備を常に持っている必要性があります。
『こうやって縛るのが好きです』
(※D環を使わないととにかくシューレースは余ります)
しかもしかも、林業は過酷です。普通の登山とは違います。いろんなものに干渉し擦り減るシューレース。
そしてその細いシューレースを通す金具の穴も…何かの拍子に潰れます。
潰れると更に厄介です。
シューレースを外しにくくなります。
望創家の通常作業用靴のダナーブーツですが、こういうシューレースの穴にすると防水性が劣るのだと思うのですが、とってもスピーディーでシューレースを結べます。さすが海兵隊のブーツ。
『とにかく外側は丈夫です』
(※そろそろ望創家のブーツはオールソール交換しないと。ABCマートが代理店ですが…遠い…)
『脚絆の引っ掛けでのシューレースの摩耗も早まります』
(※細いのが本当に難点。画像はシューレース交換時に撮影)
穴がない方が雨水などが上から入り込むリスクも少ないですが、本当穴が変形してシューレース交換も大変。せめて切れにくい通常のシューレースのサイズが普通に使えるようにして欲しいです。代用もできるので。
この土踏まずのスパイクは…微妙です。望創家には要らないです。どうせならロガーブーツのスパイクありとなしで商品展開をしてくれたら嬉しいです。
(※中途半端に滑ります。恩恵を感じたことがないです)
この微妙なスパイクで脚絆の留め具のベルトを痛めますし、重機や枝で滑ります。
今後機会があったらフルスパイク版を試したいと思いますので、是非宜しくお願いします。
(※何が?!)
取り敢えず現在のロガーブーツのソールの隙間埋め兼、カバーで[防水]を考えております。そのときに再び[誰得]な記事を更新したいと思いますので、重ね重ね宜しくお願いします。
(※ソールソールと連呼しておりますが、アウトソールです)
『こういう系だったらソールに隙間が開いても対処できるのかなって…』
(※あ…うん、滑りますね)
『底がないバイク用のヤツも考えてます』
(※取り敢えずアイデアあれこれ)
本当雨の日に林業をしたくないですよね。効率なんてでませんし、ただ、危ないだけ。
安全長靴は死ぬほど嫌です。
(※全く動けずスネが痛い)
なので今…
荘快堂さんのI-887の安全防水スパイク足袋を試しています。雨の日限定です。通常時の天気のイイ日には蒸れそうですしね。
チェンソーブーツを長持ちさせる意味でも[併用]もいいかなと思っています。
『来週もこんな感じで見上げて作業』
(※上から根株が落ちてくると思って作業をしてるので、安全です…)
如何でしたでしょうか。
長々と今回も攻めましたが、要は…
「買える安全は買おう!」
そして、
「林業が大好き」
ということを再確認した望創家でありましたとさ。
それ以上にモノづくりが大好きなんですけどね。
『仕事後の下山時のご褒美』
(※本当幸せを感じる瞬間です)
今年も残り僅か。
時間が許す限り皆さんに伝えたいネタがあるので、更新、頑張りたいと思います。お時間のある奇特な方、お付き合いお願いします。
まだまだ望創家(モウソウカ)を知らない全国の皆さん、林業を通じて[人間]を[幸せ]を知っていただければ幸いです。
それではまた次回お会いしましょう。
Ciao!
『道は続く…多分望創家が死んでも残る』
(※使える道をつくります)
追記:
めっきり寒くなりました。
来週は漸くマイナス気温な朝予報です。
毎朝の柚子ハチミツ湯が身体にしみます。ちょっと調子悪いなと思ったら、コレにウィスキー(竹鶴)を入れて飲んで寝ます。コレがこの時期の望創家健康法です。
山での気温も下がり、特に土の乾きが遅くなり困ることも。林業は自然に左右される、農業漁業と一緒です。
そんなとき「あぁ、一体」と感じる自然に溶ける感覚(溶け込むというべきか)が快感。
そんな感覚で余韻に浸りながら仕事後に下山して事務所に戻ると…[現実]が。そのギャップに悶えてる(苦しんでる)望創家であります。
夢に生きる辛さ、感じます。
取り敢えず、今の道入れを頑張ります。道入れをはじめて4年目?何十年もやってるレジェンド先輩たちにはかないませんが、着実にスキルアップを目指して昼休みも突き進み続けたいと思います。
望創家なりの道、つくっていきたいです。
もっと勉強したいな。
奈良県やお隣の四国にも行きたい。
いろんな道が見たい。
『手前のピンクテープの立木を伐りたいが倒したい方向に木が…』
(※奥の木から矢で倒す。かかり木。更にもう一本矢で倒す。かかり木。そして最後にピンクテープの木)
『ピンクテープの木をユンボでコンっと』
(※バタバタと3本同時に倒れて成功。高等技術のあびせ倒しは使い方です。今回は重機ありきのやり方で安全に倒し、その後の作業の段取り上ここにしか倒せなかったのであります)