「フルマラソンを攻める」その95

〜42.195kmの科学が持つ大切な意味


 この処、「フルマラソンを攻める」を展開して来ましたが、僕は故障を抱えられる方の気持ちを考えるべきだなぁと思います。それは、自分が丁度10年前の今頃に疲労骨折して、そこから復帰までを苦しんだからです。


 僕から伝えられることは、「故障しにくいフォーム」「故障しにくい練習方法」をお知らせすることです。

 前日は「痛みを堪えずに走れる」ことが大切なことを紹介しました。そして、痛みの出ない工夫をして走ることの大切さを書きました。


 今日はまず、冬の注意点から書いて行きますね。



冬は痛みが出やすい季節です!

 今日は僕の話から書かせて頂きます。


 僕は長い期間、冬の季節になると、右足の甲の痛みに苦しんでいました。痛みを初めに感じたのは2016年でしたが、毎年1月後半から2月末頃まで痛みました。

 原因を色々調べますが、ネットでは甲の痛みが出ていなくて悩みました。シューズの靴紐を締め過ぎかしら?と緩めたり、靴下を厚くしたり。

 でも、2019年3月に自分で見つけました。気づいたのは、腓骨のすぐ後ろのコリでした。長趾屈筋がこって、足の甲を内側に引っ張るので、反対側に位置する甲の部分が引っ張られて痛むのでした。これは長趾伸筋の腱が足の甲、そしで、実際の筋肉がスネに位置しており、シンスプリントの一種でした。

 これは冬に痛みを感じる一例です。

 初めの頃は足底腱膜炎がありましたし、2022年にはアキレス腱を腫らしました。いずれも、気温が下がる季節に起こっています。


 恐らく、多くのランナーさんが寒くなる冬は痛みを抱えたり、故障を悪化させやすい季節だと思います。

 その理由は身体が冷えるからです。寒さを感じながら走ることは勿論、走った後の汗冷えもあります。冬は痛みに注意の季節ですね!


 僕は冬の季節に走る時、温かい服装を心掛けています。何枚かを重ねる時が多いですね。

 特に、手首や足首、襟元が冷たいと身体全体が冷たく感じますから、走る時の気温を見ながら、厚手の靴下、手袋、ネックウォーマーを着けています。走る間に身体が温まって来たら、外す時もあります。

 特にシャツは着替えを持つことが多いです。走り終えた後に身体が冷えるのを避けたいからです。


 2013年に走り始めた頃はコンプレッションシャツを着ていて、特に裏が起毛になったシャツをよく着ていました。でも、走った後に身体がすぐ冷えるので、最近ほ高機能性シャツを着ています。

 また、ウインドブレーカーは熱がこもりやすいので、走る途中に汗が出やすいですよね。脇の部分から風が入るタイプもありますが、リュックを背負って、チェストベルトを結びますと、風が入らなくて汗になっちゃいます。

 そんなことから、冬の季節の夜は途中で止まらずに、できるだけ同じペースで走ります。



 いずれにしましても、痛みがない速さまで走る速さを落とす場合、寒いことも増えますよね。ちょっとした工夫や冬用アイテムがあると暖かく走れると思います。


 そして、走り終えたら早めに着替える、お風呂に入るなど、身体を温めて頂いた方か良いと思います。



 今日の1番書きたいことは故障しにくい走り方です。今日は途中までになりそうですが、書いていきます。



故障しにくい走り方とは?

 10年以上前のNHKの番組で、「42.195kmの科学」として、アフリカ人ランナーを取り上げていました。そして、本も出版されました。

 マラソン世界記録を更新するアフリカ人ランナーは多くがフォアフット着地という点に着目して番組が進みました。

 

 

 ですから、フォアフット着地は速く走るものと考えられるかもしれません。

 でも、実際は整備されていない場所を走ることが多いことが、フォアフットの理由だと思います。

 と言いますのは、動物の後ろ脚は、例として犬の骨格の載せますが、踵は浮いてますよね。腰の部分から見ますと、大腿骨、腓骨&脛骨があります。つまり、股関節、膝関節、そして、踵の3つの関節が腰から足先に存在しています。



 人間も本来は踵から着地せずに、拇指球で着地していた筈だと思います。

 現代人は靴を履き、踵から着地します。日本だけでなく、アメリカやヨーロッパは踵着地のランナーさんが多いです。それでも、昔から踵着地ではなかったと思いますのは、膝を痛める方が多いからです。特に、欧米人は膝を痛める方が多いです。日本人より身長が高いこともあるように見えます。

 

 何故?フォアフットの方が故障しにくいか?と思いますよけ。

 それは関節の数です。

 フォアフットで走る時、腰、膝、踵の3つの関節で着地の衝撃を吸収できます。これに対して、踵着地の場合は踵の関節が使えないので、腰と膝の2つの関節で着地の衝撃を吸収します。更に、膝が伸びた状態で着地しますと、膝関節で衝撃を吸収できませんから、膝を痛めることに繋がります。

 そのように思いますと、フォアフット着地が故障しにくい走り方だと思います。


 なお、フラット着地でも踵からてはなく、拇指球から着地して、良いと思います。足裏が完全に同時に着くのではなく、前で着地して、すぐに踵が着く形でも充分です。



(柴又2017 60kmの部から。後半に向けて折返したところでの1枚)