声迷線の彷彿線 どこ行き? -33ページ目

肌寒い夜




久方ぶりに
逢瀬した君は
仕事帰りと云うのに
素晴らしく元気で
ほんのり
憂鬱気味だった
僕の心を
晴れやかなものに
ゆっくりと
変化させて行きます

それほど
強引ではないけれど
あちらこちらと
僕を手繰り寄せては
微笑んでる
君が否応なく
微笑ましく感じました


帰り道車のなかで
子猫のように
うずくまり
帰りたくないと
ぐする君を
慰める
儀式は最早定番と
化して
頭を撫でつける
その時に
毎度毎度の
事ながら
愛しさを
見いだすのでした

ひとり車に乗り込んで
煙草でも
吹かせながら
明日は会えない
寂しさを煙に
巻いて逃がす
僕でした

鐘がなる




夕焼けになって
酔い冷めやらぬまま
君と別れる
帰り際

君の泣きべそが
愛しくて
いつも胸痛い帰り道

したい

あーしたい

こうしたい

試行錯誤して

無理難題なら

いっそのこと

死体にしたい