遠近法で描く中国 -2nd Season- -60ページ目

遠近法で描く中国 -2nd Season-

片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を。 

著者:沖守弘
発行:講談社 / 講談社文庫 / 1984年
ジャンル:人物、世界再発見、宗教


ぼくがなぜマザーの本を手に取ったのか、自分でも説明はできません。
この時には、マハトマ・ガンジーの自伝も手に入れていました。
また、ラダビノード・パール博士の本も一緒に手にしました。
何か"インド"に対するインスピレーションがあったに違いはありません。
今の日本で、マザー・テレサについて知らない人は、ほとんどいらっしゃらないと思います。
でも、どれだけの人が、本当にマザーについて知っているのでしょうか。
殆ど名前だけしか知らなかったマザーが、沖氏の写真とともに、ぼくに逢いに来て下さったような気がします。


[目次]

プロローグ

第一章 プア・イズ・ビューティフル

私は自分にできるわずかのことを選んだだけ
もっとも悲しむべきことは、病めることでも貧しいことでもなく
ポケットには5ルピー、たったひとりで修道院を出て
特等!法王のお召し車、純白のリンカーン・コンチネンタル
あなたがともしてくれたランプは、いまも燃えている

[写真グラフ]

第二章 マザーとその姉妹たち

聞く耳を持っている人だけが、プア・イズ・ビューティフルの心がわかる
どれほど貧しい人に借りがあったか、天国へ行ってはじめてわかる
貧しい者は、金持ちよりも美しい顔でよく笑う

[写真グラフ]

第三章 かっぽう着のボランティア

不幸な人びとのために何かしたいという心を持つだけでよい
その人たちは、長い袖のついたエプロンを着ていた
彼らに与えてください、おにぎりひとつぶんだけの気持ちを
孤児をもらってくれるより、病気の子を抱いてくれるほうが

[写真グラフ]

第四章 マザー、ようこそ日本へ

首相さん、あなたの服がもっと質素で、もっと粗末なものを食べるなら
何がマザー・テレサとその姉妹たちをラジカルにしているか
ファインダー越しに追うだけだったぼくの失敗
世界中が湧きたったノーベル平和賞受賞
かならず日本に行かせてもらいますよ
愛に飢えて?写真展にクリスタル族ら殺到
「豊かな日本」を批判

エピローグ
あとがきにかえて



マザーのことばを中心に拾います。
「私の白いサリーは、貧しい人のなかで、私も貧しい人のひとりだというしるし。私の身なりも生活も、病に倒れた人や、骨ばかりの子どもとひとつになるための糧。そして、不親切で冷淡でありながら奇跡をおこなうよりは、むしろ親切と慈しみのうちに間違うほうを選びたい」(13頁)

「貧しい人たちはね、オキ(著者のこと)、お金を恵まれるよりも食べ物をあたえられるよりも、なによりまず自分の気持ちを聞いてほしいと望んでいるのよ。実際は何もいわないし、声も出ないけれどもね」(29頁)

「目的地に着くまでのあいだ、機内私にスチュワーデスを手伝わせてください」(49頁)
→飛行機を利用する際に、航空会社と交渉した言葉です。
こうして浪費嫌いのマザーは、できるだけ安く移動できるようにしました。結果としてマザーのインド国内航空運賃は無料という措置がとられたのです。

「今日の最大の病気は、らい(病)でも結核でもなく、自分はいてもいなくてもいい、だれもかまってくれない、みんなから見捨てられていると感ずることである。最大の悪は、愛の足りないこと、神からくるような愛の足りないこと、すぐ近くに住んでいる近所の人が、搾取や、権力や、貧しさや、病気におびやかされていても、無関心でいること」(100頁)

「いい写真がとれるかどうかは機械じゃないって気がするのよ。自分の仕事を誇ったり自慢する心があったらダメですね、仕事は神がさせてくれるのだから」(228頁)
→沖氏の撮ったマザーたちの写真を見ながら。

「オキの仕事は、私たちのために、写真を撮って世界じゅうにこうした恵まれない人びとがいるということを広めてくれることなのよ。それもりっぱな愛の仕事なのよ」(249頁)


☆★☆

親切で慈しみ深くありなさい

あなたに出会った人がだれでも

前よりもっと気持ちよく

明るくなって帰るようになさい

親切があなたの表情に

まなざしに、ほほえみに

温く声をかけることばにあらわれるように

子どもにも貧しい人にも

苦しんでいる孤独な人すべてに

いつでもよろこびにあふれた笑顔をむけなさい

世話するだけでなく

あなたの心をあたえなさい
(『マザー・テレサのことば』半田基子訳、女子パウロ会刊より)

☆★☆


マザー・テレサ―あふれる愛 (講談社文庫)/沖 守弘

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ありがとうございます
副題:セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす
著者:ローレンス・トーブ
英題:THE SPIRITUAL IMPERATIVE SEX, AGE, AND THE LAST CASTE
監訳:神田昌典
翻訳:金子宣子
発行:ダイヤモンド社 / 単行本 / 2007年

神田昌典氏が監訳された、未来予測書の紹介です。
言葉自体は難解ではありません。
しかし、読みすすめるのは大変でした。
おそらくその、エッセンスだけを抽出するなら、20ページ程度の本文と必要な図表で十分でしょう。
しかしそれだけで、この未来予測図が描けるのでしょうか。
左脳で拾った文字を右脳言語に変換し、それをイメージで読み溶かす。
こういった作業ができる人は、一度手にとってみてください。

神田氏が書かれた文章にこう記されています。帯より引用します。
「私は読み進めるうちに、思いっきり脳が拡張させられたような感覚を覚えた。」
『非常識な成功法則』(フォレスト出版)を著された神田氏の言葉です。
チャレンジ精神を以って、この本にも挑んでください。



[目次]

監訳者まえがき
序文

序章 何が歴史を動かすのか

第一部 原理
 第1章 時代を支配する社会階層は何か 「カースト・モデル」
 第2章 女性的か男性的か、それが問題だ 「性モデル」
 第3章 人類は何歳か 「年齢モデル」
 第4章 三つのモデルはどうつながるか

第二部 時代
 第5章 宗教が人生を支える世界観 「精神・宗教の時代1」
 第6章 戦争こそ生きがい 「戦士の時代」
 第7章 カネが世界を動かす 「商人の時代」
 第8章 仕事への献身と一体化 「労働者の時代」

第三部 近未来
 第9章 明日の覇権を手にする国々
 第10章 儒教圏ブロックがナンバー1に君臨する理由
 第11章 東はまだ赤い
 第12章 二つの厄介な質問

第四部 最後のカースト
 第13章 宗教から精神の転換 「精神・宗教の時代2」
 第14章 宗教ベルトの台頭 イスラエル、インド、イスラム
 第15章 21世紀の大脱出
 第16章 精神化する経済システム
 第17章 精神経済が世界の覇権を宗教ベルトに渡す
 第18章 アフリカ、先住民、精神の時代の頂点

謝辞
付図



「セックス」「年齢」「社会階層」という3つの原理によって、人類史の推移と未来が読み解けるというのが、本書の大筋です。
世界は男性支配から、両性的、そして女性的な時代に移行するというのが「性モデル」の展開です。
年齢的には、今の世界は19歳のレベルにあって、まだ成熟していないというのが、「年齢モデル」です。
そして一番内容が割かれているのが、本書ではカーストという言葉で現わされている、「社会階層」のモデルです。
第二部では、その”時代”においてどの勢力(国家)が覇権を握ったかをモデルに沿って解いていきます。
近現代でいうなら、スペイン→オランダ→イギリス→アメリカという推移です。
実際に、アメリカの没落が顕著になっていることは、今の日本でも感じられると思います。

そして現在は商人の時代を終えて、労働者の時代に移ってきています。
ですが、部分的にはすでに「精神・宗教の時代2」へと移行が始まっています。
このきっかけが、1979年のイラン革命であるという視点は、とても興味深いです。
イラン革命後のアメリカの中東地域における様々な行動を思い返せば、それが今のアメリカの"ガン細胞"になっていることに気付かれると思います。

衝撃的なことは、2020年までに、日本と中国、そして統一朝鮮が"儒教圏ブロック"を樹立させるという部分です。
そして2050年ごろまでの束の間、このブロックは世界の覇権を握るのですが、その覇権もまた、"宗教"的に進化したブロックへ明け渡すことになります。
最終的に人類は、精神的に進化するという内容は、宗教さえも超えていくのだそうです。

あくまでもこれは予測本であり、予言書ではありません。
ただこういう"大筋"を知っているのと知らないのとでは、企業や人生または、子どもたちや孫の世代がどう生きるのかという、ヴィジョンの観え方が少しだけ変わってくると思います。
しかし、この本は先は2150年のことまで、予測されているのですから、自分には関係ないと思う方は、それはそれでいいと思います。
ぼくは個人として、読んで損はなかったと感じました。

著者のローレンス・トーブ氏を、この本に基づいて紹介しておきます。
「歴史家・未来学者。1936年、アメリカ・ニュージャージー州生まれ。ソルボンヌ大学で歴史学、政治学、フランス語を学ぶ。最近まで20年近く日本に滞在していた。10ヶ国語を話す。」

著者が日本に永く住んでいたことに驚きです。
彼がこの本を書くに当たって、我が祖国日本が彼に与えた影響は、少なくないはずだからです。


3つの原理―セックス・年齢・社会階層が未来を突き動かす/ローレンス・トーブ

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一時帰国中、コロー展を神戸市立博物館で観てきました。

ジャン=バティスト・カミーユ・コロー(Jean-Baptiste Camille Corot, 1796年7月17日 - 1875年2月22日)は、19世紀のフランスの画家。
Wikipediaより引用。

絵をご覧になる方が、ぼくと同じ感性を持たないだろうと前置きしたうえで、ぼくの絵との付き合い方を少しお話します。ただし、ぼく自身絵の勉強をしたことも、お話を聞いたこともありません。素人が個人の趣味として観にいくだけのことです。
絵を観ることに、特別構えることはないのですが、観終えたあとはいつも、かなりのエネルギーを失っていることに気がつくのです。
ある種の緊張が解けたような気分です。
何度かこんな経験を繰り返し、自分でその状況を分析しました。

ぼくは絵と精神的あるいは霊的な部分で、対決をしているのではないのか。
馬鹿なお話と思われるかもしれません。
絵というものは、画家がその場でさらさらと描きあげるもの、なのでしょうか。
スケッチをし、デッサンを決め、その後は画家本人の想像力によって絵筆が使われます。
人にもよるのでしょうが、何か月・何年とかけて完成する絵もあると聞きます。
これもある雑誌で読んだことですが、画家がその精神を、魂を削って描いた絵の内部には、ある種の念、あるいは怨念のようなものが残されている、といわれます。
特に人物画には、その傾向が強いとぼくは感じます。

まして百年いやそれ以上の年月を超えて、人々に愛され評価される絵というものには、何らかの霊的作用があるとぼくは感じます。
そこにぼくは生身の人間として、今という瞬間で対峙するのです。
この画家はこの絵に何を描きたかったのか、真実の眼で描かれたものか、それとも創造物なのか。
きっと誰にも答えは出せないのです。
描いた画家本人のみが知ることであり、それを感じることができるのは、その絵に直接出会ったその人のみなのです。
だから、ぼくは絵を観るのです。
時空を超えた人と同じ空間に存在する機会は、人生の中にそう何度も起きないはずです。

今回は予定を入れていたのもあって、自分なりにエネルギー・セーヴをしていました。
そう思っていても、ビシビシ刺激を与えてくれる作品に、いくつか出逢えました。
1時間20分ほどで観終えたあとは、それでも博物館内部の図書室で10分ほど座り込んでいました。

ぼくが感性対決してきた作品です。
「<少年と山羊> 1847年 」
「<アルフレッド・シスレー> 1874年」
「<緑の岸辺> 1865年頃」
「<青い服の婦人> 1874年」
”青い服の婦人”は有名な作品ですね。
コローの作品は風景が多いようですが、その光の使い方が素敵です。
特別展のテーマに、なるべくしてなっていますね。


「特別展 コロー 光と追憶の変奏曲 」神戸市立博物館

12月7日までの開催です、お時間のある方、興味のある方は足を運んでみてください。



コロー

左側はミュージアム・ショップで購入した”青い服の婦人”のクリア・ファイルです。