……これが、歴史を歪めることになったとしても……

何かに、大きな影響を与えることになったとしても……






 今も、この先も、何も変えられなかったとしても……



・・・・・・・・・・・・・







シロー「ネロは、視野が広いから……全体を、俯瞰して見れているから……

 最初に剣を打ち合わせた時点で、オレじゃアイツに太刀打ちできないと理解して、退がるよう言った」





シロー「それはオレのことが心配だからでも、優しさからでもない……

 それが事実だから、そう言ったんだ」





シロー「……それと同じで、ネロは自分自身も俯瞰して見ている

 自分が特別ななにかではなく、王という機能を持った一つのコマとして……」





 ……もし、この場で死んだとしても……それが国の、国民のためとなるなら構わない。そうとも考えて……





シロー「そういう考えは……形は違うと思うけど、オレもわかるから……そのことを悪く言うつもりはない……」

ネロ「……なれば……何故、そうまでわかっていて、汝は……シローは、余を助けようと言うのか?」

シロー「…………」





シロー「誰かを助けるのに、理由はいらない」

ネロ「……」

シロー「……それに、『ネロ・クラウディウス』は……いや……」





シロー「『ネロ』は、オレにとって……

 読み焦がれた英雄譚の登場人物でも、国のための機能の一つでもない……」






シロー「数日前に出会って、一緒に寝て食って戦った……一人の『ネロ・クラウディウス』だから、さ」

ネロ「……!」

シロー「微力程度かもしんないけど……手、出さずにはいらんかった。

 ……力、貸させてくれ」



ウ っ ・ ・ ・



ネロ「……抜かったか……」



パ キ キ ・ ・ ・

ネロ「よもや……冷気を操ろうとはな……!」



ご う っ



ネロ(表層の氷は溶かせるが、芯が悴む……思いの通りには動けんな……

 余の操る焔でなら、相性の悪い相手ではない……だが……)



ギュ ラ ッ !



ネロ彼奴の冷気が、強い!



ゴ ギャ ッ !



ネロ(余の炎ですら押し負ける。そのうえ、こう動きを鈍らされた上に距離を問わぬ尾と槍の攻撃……!)



ギャ ィ ン ッ !



ネロ(このままでは何れ、彼奴の攻撃をさばききれなくなるだろうな……!)


ガ シャ ッ !



ネロぐっ……!


ゴ ウ ッ !



ネロ「だが……嘲るなよ、強きマモノよ……!

 この命、燃え尽きようとも……

焼き付くそうとも……!」




ネロ「余は、国のため……

 民のために、負けるわけにはいかんのだ!



ザ ギ ッ !




ギャ リ ン ッ !



シロー「っ、く……!


ネロなっ……シロー!?



ざ り っ ・ ・ ・ !



ネロ汝、その姿は……!?

 いや、
退がっておれといったろう!

シロー「すまん、わかってる……でも……」



ギ ャ ウ ッ !




ゾ ギャ ッ !

ギ ャ ン ッ !

ネロ(長く、伸びる尾による攻撃……

 一瞬にも満たんような速度、これまでのマモノとは比べ物にならん威力……!)



ゾ ガ カ ッ !



ザ ザ ッ !

ネロ(このまま距離を取られては、手の出しようがないな……!)




ド ン ッ !



ネロならば距離を詰めるまでよ!


ゴ ッ !

ウ ッ !






ガギッ! ザンッ!




ガ ィ ン ッ !




シロー(ウソだろ……!?)





シロー(入り込む、余地がない……足手まといにもならないことがわかる……

 一切の、手を出す隙が無い……!

これが、ネロの……)





シロー(英雄、ネロ・クラウディウスの、本当の強さ……



 ……ただ……だと、すると……)





 それと、互角か……それ以上の、あのマモノ……ドラゴン、は……!




ギ ュ ア ッ !






ご う っ !





ゾ ギ ャ ッ !






 ………………




ズ ド ッ !

 ぶべらっ!?





 痛っ、ちょっ、サイコブレイクみたいなことしないでリンさんっ!

リンさん「マッチも焚いてやろうか、マスター?」

 死体もアイテムも残らないからやめてっ!





 ストレスがヤバいらしいです

リンさん「らしいってなんだ? マスター」

 ストレステストってゆーのをやってみたんですが、100点満点中93点くらいの高得点をマークしまして……

リンさん「なんであれ人生でそこまで高得点とったの初めてだろ、マスター」



へ た っ

リンさん(自重を支え切れてない……!?)

 精神に肉体引っ張られて体、特に足回りが常に痛いしすぐ疲れるし……何故かガンプラ作る時間もないし……






 そんなアナタに危ないお薬……!



ド ボ ッ

リンさん「抗うつ剤はやめとけ、マスター」





リンさん「睡眠時間か日照か、何らかしら原因があるはずだからそれを探せ、マスター」

 原因がわかれば何とかしてるんですよぅ……!

でも自分じゃわからない&自分じゃどーしょーもないのんばっかで……!

リンさん「それなら仕方ないな、マスター」





リンさん「というかいつも言ってるだろう、とりあえず体を動かせ、マスター!

 いギギギギッ! 時間も体力も残ってないんですよぉ!





シロー「……ドラゴン、か……!?



ウ ッ !






ザ ギ ッ !



シロー「っ!?反応、できなかった……!?)」




ザ リ ッ !



ネロ「返答は期待せんが……何故、後ろにいたシローを狙った?」


 ???「…………」





 ???ア゛、z、……」

シロー「っ……!?」





煌・ギラーガ……!

シロー(喋った……!?)

ネロ「……左様であるか……シロー、退がっておれ」



ご う っ !




ネロ「水源に巣食いし魔物よ……

 ネロ・クラウディウス……余の肉体全霊、魂の一滴までをも持ってして……」



ガ キ ン ッ




ネロ汝を斃させてもらおうぞ!




【 カザン大水源 】


ネロここが、我がカザンが誇る大水源である!

シロー「ここが……(現代には残ってない……過去の、光景……!)」





ネロ「しかし……道中と比べて妙に静かであるな」

シロー「ああ……不自然なくらい、静かすぎる」

ネロ「てっきり、営巣でもしておるかと思ったのだが……」



ざ ざ ざ ・ ・ ・ !



シロー「、……何か、来るぞ!

ネロ「…………むっ!




ざ ば ぁ ぁ っ !



ゼガンギシュゥゥウウ・・・!

シロー「っ、デカい……!

ネロ「、此奴は……」



ど ぉ っ

シロー「、なっ……?

ネロ「水源のヌシ、ゼガン……この水源に住むマモノであり、守り主でもあったもの……おかしいとは、思っておったのだ」




バ シ ャ ッ




 「…………」

ネロ「ともなれば、ヌシを屠ったマモノが……ここにおる」



ザ シ ッ ・ ・ ・ !



ネロ「……彼奴が、ヌシを堕とした……瘴気振り撒く、マモノか……!」

シロー「っ、この、感じ……?!」





 (……まさか、あの、マモノ……)」





シロー「……ドラゴン、か……!?」





シロー「マモノの動きが活発になってんな……」

ネロ「水源が近い証拠である。うむ! 気を抜くでないぞ!

シロー「ああ、わかってる!



・・・・・・・・・・・・・







ネロ「なぁ、シローよ」

シロー「ん、なに?」





ネロ「汝がもと居た場所とは、どのようなところなのだ?」

シロー「ん、どのような、かぁ……

 (どこまで言っていいものかどうかってのあるけど……)」





シロー「今いるここと、そんな変わってない……と、思う」

ネロ「では、マモノもおるのか?」

シロー「今のところ、ここほどはって感じかな。よく見かけるわけじゃないけどいないわけじゃない。

 それに、これまで戦ったのほど凶暴じゃないしな」





シロー「むしろ、悪いこと考えてる奴等の方が多いかもしれないな」

ネロ「むう……それは難儀なものよな」





シロー「でも組織であったり個人であったり、そういう奴等を止めようって人もいれば、戦えない人を護ろうとする人もいる」

ネロ「ふむ、兵だけでなく民が民を護ろうとしておる、というわけか!

 うむ……うむっ! 素晴らしいな!

シロー(まぁ、非合法だったり無許可だったりってのもあるけど……)





シロー「それでも、そういう意識がいろんな人の中にあるってのは、オレもいいトコだと思うよ」

ネロうむ! 余も一度、足を運んでみたいものであるな!





ネロその時はシロー、汝が余を『えすこおと』するのだぞ!

シロー「、……ははは、そうだな。そん時は……しっかり任されるよ」

ネロうむ! 約束である!



・・・・・・・・・・・・・







ネロ「ふむ……しかし……だが、しかし……」

シロー「、ネロ、どうかしたか?」

ネロ「……ふっ、いやなに……」





ネロ背を預けられる者がいるというのも、なかなか悪くないものであるな!





ネロなっ……なにをする! そこを退けっ!

シロー「流石、すごいな……あれだけ攻撃動作に入ってたのに、オレが飛び込むの見て加減したろ?」

ネロっ……!

シロー「……正直、驚いた」





シロー「そっちも、オレの言葉わかるみたいだな……」

ワイルドライガー「グルゥ……」

シロー「通じてなくても、目でわかってくれるか?」





シロー「手を出してすまん……だけど、オレらの目的は水源にいるマモノだ。無関係の相手に危害を加えたいとは思ってない」

ワイルドライガー「グルル……」

シロー「もし、そのマモノの仲間でないなら……この場を穏便に、通してもらいたい」

ネロ「なにを、此奴は……」



ズ シ ッ ・ ・ ・



ワイルドライガー「グルルル……」

シロー「、……ありがとう! 助かるよ」

ネロ「なん、と……」



・・・・・・・・・・・・・







シロー「そっか。縄張りを水源にいるマモノに荒らされたんだな」

ワイルドライガー「グルゥ……」

シロー「いや、気ぃ立ってたなら仕方ないって。オレらこそ、お前の縄張りにずかずか入り込んじったしさ」

ワイルドライガー「グルル」





ネロ「汝よ、そのマモノ……その者と会話できるのか?」

シロー「ん、いや。それできんのはオレの後輩だ。流石にそこまで上等なんじゃないよ」

ネロ「ならば何故その者の言葉が解るのだ?」





シロー「目とか仕草、鳴き声や唸り声の感じから、なんとなく察しただけだよ」

ネロ「なんと……!」

シロー「それに、コイツが人の言葉わかって助かったよ。急いで割って入ったから、そこは賭けだった」

ワイルドライガー「グルル」

ネロ「ふむ……」





ネロ(そうは言っておるがあの時の声……明瞭な意志の込められた言葉であった。

 余ですら一瞬踏みとどまるような、強い意志の込められた一声……)





ネロ(刹那、不穏なふうすら感じられたが、間にはいる際の見事な身のこなしに速度といい……

 何より、それらの能力をああまで晒さず、余が気付けなんだとは……)





ネロ「ふっ、よもや、余が見誤ろうとはな……」

シロー「ん? ネロ、どうし……」





ネロふっ、はっはっはっはっは!

ワイルドライガー「グル?」

シロー「なっ、どした? いきなり!?」





ネロ「いやなに、どうやら余は汝のことを甘く見ていたようだ!

 許せ!

シロー「、……はは、英雄から見直されたんなら、なんてーか……」





シロー「むしろ、光栄だよ」

ネロはっはっは! うむ!





 本日は、ちょっとお休みでお願いします……

リンさん「サボるな、マスター」

 ごめんなさい、マジ体動かなくて……

リンさん「……自己管理を怠るからそうなるんだぞ、マスター」





 最近のお気に入り、ガンダムAGEⅡマグナム

ダイバーズが終わってから作ることになりましたが、なかなかどうしてカッコいいです!





 全体的なラインはほぼ変えず、特徴的なFファンネルとハイパードッズライフルの追加パーツで印象を大きく変える

さすがチャンピオンな、かっこいい機体です



ガ ガ ガ ッ ・ ・ ・ !



シロー「っ、う……?」

ワイルドライガー「……グルル」



ゾ ガ ッ !

ガ ド ォ ッ !






ネロすまぬ! 汝にまで気が回らんかった!

シロー「い、いや、大丈夫だ。こっちこそ……」





ネロもう少し離れておれ!

 本気を出さずとも気の抜ける相手ではないのでな!

シロー「っ、ネロ!



た ん っ !


ガンッ! ガギンッ!


シロー「あのままオレを撥ね飛ばしても構わないだろうのに、踏ん張って止まった……

それにさっきの……邪魔するなと言わんばかりの、目……やっぱアイツ、なんか違うぞ……!」




ガ ィ ン ッ !


ざ り っ !

ワイルドライガーグルルル……!

ネロ「……やりおる……やりおるではないか……!」



チ ッ ・ ・ ・ !



ゴ ウ ッ !


ネロ「だが、余とてこういつまでも足踏みしているわけにはいかん」




ジャ キ ッ !

ネロこれにて、幕引きとしようぞ!






ワイルドライガーグォォオオオッ!



ゴ ウ ッ !


ガ シ ャ ッ !

ネロ「……余は、民を救わねばならん……」





ワイルドライガーガゥォオオオッ!





ネロ……許せっ!



ゾ ガ ッ !


ガ ギ ッ !




ギャ リ ン ッ !




ば っ !







シロー「待てっ!