モンテッソーリ教育にテストがない理由!? | モンテッソーリな時間~バイリンガルに魅せられて~

モンテッソーリな時間~バイリンガルに魅せられて~

中2の娘とワーキングママによる2歳からのホームモンテッソーリとバイリンガル育児の足跡を綴っています。

 
モンテッソーリ教育には賞罰の概念がありません。
そして、テストもありません。
 
「じゃあ、どうやって先生たちは評価をするの?」
 
モンテッソーリ教育を学び始めた頃の母の疑問はそこでした。
 
その答えは…。
「観察」にありました。
 
子どもたちを日々観察しているから、わざわざテストを課す必要もないのです。
テストとは、子どもの現在の位置を確認するために行うもの。
毎日、観察を通じてその位置を把握しているモンテッソーリアンには必要ないのだと知った時、鳥肌が立った記憶があります。
 
例えば、Sandpaper Lettersと呼ばれる砂文字板。
この教具を通じて子ども達は英語の音(名前ではなく音)を学びます。
モンテッソーリアンの観察の記録を見ると、あまりの細かさに驚かされます。
A~Zまでの26文字がExcelに振り分けられ、20人子どもがいれば、20人分の記録が「1文字」ずつ書かれています。
 
〇〇君は、Cまで提示済み+本人も習得済み。
〇〇ちゃんは、Hまで提示済みだけれど、習得はFまで、Gはまだ行ったり来たり。
〇〇君は、自分の名前のアルファベットはすべて習得済み。
 
など。
 
これらを正確に把握するために、有効的なのがこのブログでも何回かご紹介している「3段階の名称練習」です。
 

 

3つにステージを分け、ステージ1では「これは〇〇だよ」と新たな概念を紹介し、ステージ2では「〇〇はどれ?」と記憶の保持練習を十分に行い、身に付いたと思ったらステージ3の「これは何?」と子どもに名称を再生してもらう段階に進みます。

 

この名称練習は、アルファベットを紹介する時はもちろん、ひらがな、カタカナ、漢字といった「文字」だけでなく、小5の現在でも理科、社会で覚えなければならない名称はすべてカバーできるのが素晴らしい点。娘の知識はこの3段階の名称練習によって培われてきたといっても過言ではありません。

 

大々的な「テスト」を実施し、「〇点」と点数を付けなくても、ゲーム感覚の子の名称練習を通じて子どものその時の位置を正確に把握するモンテッソーリアンたち。子どもが上手く答えられなかったり、立ち止まったりした時は、その都度タイミングを見極め、少し時間を置いてみたり、もう一度前の概念に戻ってみたりしながら、一歩ずつ前進できるようにガイドしていきます。

 

「〇」「×」がつかないからこそ、子どもは自尊心を傷つけられることもなければ、必要以上に驕り高ぶることもありません。そこは単純に学ぶことが楽しいという喜びと満足感だけ。

 

それが、ホームモンテッソーリの最大の価値と言えるのかもしれません。

 

◆◆

 

3段階の名称練習は以下の書籍でも、実際の提示方法が丁寧に述べられています。

文庫版で個人的にお気に入りなのは「発達段階と必要な援助」という巻末。

発達段階を知ることこそが、モンテッソーリ教育を正しく理解することに繋がります。

 

 

 

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右英語クラス:顔や身体のパーツを英語で言ってみる
右英語クラス:アルファベットの音に触れよう
右英語クラス:サウンドポーチを準備しよう
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右英語クラス:砂文字板(アルファベット)
右英語クラス:アルファベットの練習(コーンミール)
右英語クラス:砂文字板(アルファベット)の3段階の名称練習

 

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