『おうちで「絵カード合わせ」をやってみよう!!』の続きです。
※「絵カード合わせ」の準備の仕方はこちら。
今日ご紹介するのは、名称カードを使った『絵カード合わせ』です。
前回の「絵」のみで行う『絵カード合わせ』の対象年齢は(あくまでも目安ですが)2歳からだったのに対し、こちらは2歳半から。えっと驚く方もいらっしゃるかもしれませんが、この辺りがモンテッソーリマジック。当時の母は、「なるほど~」と大きく頷きっぱなしでした。
この日のメニューは以下の3つ。
①神経衰弱
②名称カードを使った絵カード合わせ(Ⅰ)
③名称カードを使った絵カード合わせ(Ⅱ)
絵カード合わせは(Ⅰ)より(Ⅱ)の方が少し難易度が高くなります。
■神経衰弱を楽しもう
『絵カード合わせ』に行く前に、この日娘と楽しんだのは絵カードを使用した「神経衰弱」。
ルールはトランプと全く同じ。違うのは対になった絵カードを使用するということと、めくった絵カードはの名称を大声ではっきりと発音するということ。全く同じ形のものを探すことが大好きな低年齢のお子さんから、言語の爆発期にいるお子さんまで楽しめるアクティビティーです。こうすることによって、子どもは何度もその語彙を口にし、どんどん自分のものにしていくと効果のほどは、実証済みです^^
■2歳半からできる名称カードを使った絵カード合わせ(Ⅰ)
今日使用するのは①絵と名称の書かれたカード②絵のカード(1セットのみ)③名称カードの3つです。
①まずは「絵と名称の書かれたカード」を取り出して、1枚ずつ子どもによく見せ、カードの名称を言いながら、左から右へと並べていきます。
②次に「絵カード」を1枚ずつ取り出し、先に並べられた「絵と名称カード」の下に対にして置いておきます。
※まだ字が読めないお子さんでも、絵の同一性に気付くことで、対に出来ると思います。
③次は「名称カード」を取り出し、上の段の絵カードの文字と一致していないか注意してよく見ます。
一致したら、所定の場所に名称カードを置き、残りも同様に行います。
④名称合わせも済んで、子どもがやりたがったら、おしごとしてもらいます。
⑤もし、理解していない名称がある場合は、3段階の名称練習を行います。
このおしごとのすごいところは、まだ字が読めないお子さんでもできてしまうところ。文字を読めなくても、文字の同一性に気付かせるという部分。娘も、幼児期全く読めない漢字を絵のように捉えていることに驚きました。子どもにとっては、「漢字」も「ひらがな」も「カタカナ」も難易度は関係ないんですよね。モンテッソーリのおしごとには、このように「同一性に気付かせる」作業が沢山存在します。まさに、知性への道であるこの作業。幼児期に大事にして良かったと思うことの1つです。
■少し難易度アップ!!名称カードを使った絵カード合わせ(Ⅱ)
ここからは、一人で行う活動です。
①まずは、「絵カード(1セット)」を並べます。
②それぞれの絵に対応する「名称カード」をマッチングさせていきます。
※このおしごとの時点では、もうだいぶこれらの名称に馴染んでいるので、ほぼパーフェクト。
③答え合わせは、「絵と名称の書かれたカード」にて。自分の行った「絵カード」と「名称カード」が正しく対になっているか確認します。
④すべてのカードが揃いました。これで、「Bathroom01」の語彙、洗面器、バス、バスブラシ、バスマット、バスルーム、フェイスタオル、鏡、ネイルブラシ、石鹸、石鹸皿、スポンジ、蛇口、トイレ、トイレブラシ、歯ブラシ、歯磨き粉、タオル、タオル掛けはバッチリになりました(笑)。
日本のモンテッソーリ園では通常1枚のカードが14cm×14cmと大きいため、小さい子にはもう少し大きめのカードが理想ですが、必要であれば拡大コピーなどで上手く対応して、楽しんでみてくださいね。また、実際おうちの中にある実物とマッチングさせるのも楽しいかもしれません。
我が家も早速次のカードを「Pharmacy(薬局)」に決定。
「包帯、フェイスマスク、手指消毒剤、薬剤師、薬局、薬局カウンター、絆創膏、吸入器、シャンプー、石鹸、日焼け止め、体温計、ビタミン剤」
案外、この中にも知らない単語はあるかもしれません。
楽しみです!!
<参考文献>
禿美沙子著『モンテッソーリ教育(理論と実践)言語教育』、学研教育みらい、2012、34頁